詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.162 吉田京平さん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
変化なし 100手台

記録展示室No.162 吉田京平

変化・紛れなしの一本道詰将棋は、以前詰将棋パラダイスで提唱され、話題になり、多くの方が長手数に挑戦しました。 現在の長手数記録は詰棋猫さんの「ダイアモンド」、55手です。 一本道詰将棋は攻方の王手、受方の応手、ともに作意順の一通りしかない条件ですが、本作はその半分、 受方の応手が作意以外に存在しない、変化なしの条件です。 そう、本作は、変化なしの長手数記録作品(103手)です。

作者 「変化なしの103手詰です。
地道に改良を重ねて、ようやく100手を超えたので、投稿します。
本作が変化なしの長手数記録かどうかは分かりませんが、かなり長いほうだと思います。
なお出題時には何の記録か分かってもらえないかもしれないため、「応手は常に1通り」等の出題コメントいただけますと幸いです。」

そのものズバリで「変化なし」としたのですが、紛れもなしと誤解した方もいたようなので、「応手は常に1通り」の方がよかったですね。 変化なしや紛れなしの条件はプログラムを組まないと検索できないのですが、 その狙いの100手超え作品があれば話題になっていたと思いますので、たぶん本作が変化なしの長手数記録だと判断しました。 もっと長い作品をご存じの方はご教示いただければ幸いです。

それでは手順を見ていきましょう。 一本道詰将棋と違って紛れはいろいろあるので、それほど簡単ではありません。

  33銀成、44玉、43金、54玉、53金打、64玉、65香、同と、
  73馬、同玉、63金打、74玉、85と、同香、73金打、84玉、
  83銀成、94玉、

これで三段目に金ベルトが完成しました。 いわゆる金知恵の輪の構図ですね。 ここで持駒に歩があれば95歩で龍を動かすことができそう。 盤面を見ると、13の歩を取ることができそうです。

  93成銀、84玉、83金、74玉、73金右、64玉、63金右、54玉、
  53金右、44玉、43成銀、34玉、33と、24玉、23と引、14玉、
  13と寄、24玉、23と左、34玉、33成銀、44玉、43金、54玉、
  53金左、64玉、63金左、74玉、73金左、84玉、83成銀、94玉、
  95歩同龍

97の龍が95に移動することで七段目の龍の利きがなくなりました。 ということで右辺で15とから27桂という手順が見えてきますね。

  93成銀、84玉、83金、74玉、73金右、64玉、63金右、54玉、
  53金右、44玉、43成銀、34玉、33と、24玉、23と引、14玉、
  15と、同玉、27桂、14玉、

これで持ち歩が2枚になったので、左に戻って次のステージに進むことができます。

  13と寄、24玉、23と左、34玉、33成銀、44玉、43金、54玉、
  53金左、64玉、63金左、74玉、73金左、84玉、95角、同玉、
  94飛、86玉、

ここからは持駒の歩2枚と盤面の歩4枚を使って玉を右に送り、収束します。

  87歩、76玉、77歩、66玉、67歩、56玉、57歩、46玉、
  47歩、37玉、38歩、27玉、28と まで103手

金知恵の輪と歩送りで左右3往復、100手超えで変化なしの長手数記録作品が誕生しました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
変化は少なくとも全ての駒を配置してのこの問題作成は凄い?
山下誠さん:
玉方絶連最長手順。これも難易度が高い。
S.Kimuraさん:
変化なしというヒントでしたが,何度か迷子になりました.
松崎一郎さん:
「変化なし」の意味が分かりませんでした。

前述のように「応手は常に1通り」の意味でした。

小山邦明さん:
王手の手段は意外と限られていました。
おかもとさん:
変化なしとはいうけれど、紛れはイロイロありますね。
この記録は、コンピュータでは探しにくそう。
池田俊哉さん:
「変化なし」と言っているのに昔流行った「一本道詰将棋」と途中ごっちゃになり、 紛れはあるのに、と何度か思ってしまった
手順としては、95歩を打った後に87に打つための歩を取りにさらに一往復するところが良い
占魚亭さん:
変化なしでここまで手が続くとは。

記録展示室No.162 解答:11名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  川石隆志さん  小山邦明さん  占魚亭さん  蛇塚の坂本さん
  松崎一郎さん  山下誠さん  吉田京平さん

当選者は、展示室で発表しています。