本作は、 受方順列七種移動合の最短手数記録作品(17手)です。
この記録は未登録でしたが、これまでの記録作品は菅野哲郎さんの「LOVE IS OVER II」21手で、4手短縮しました。
合駒といったら普通受方がするものなので、なぜ「受方」と付いてるの?と思われた方もいるかもしれません。
双玉の詰将棋では、攻方も逆王手に対して合駒することが可能なので、両方の合駒を使用することで、更に短縮できる可能性がでてきます。
実際、順列七種移動合では、菅野哲郎さん「LOVE IS OVER」が短手数記録となっていて、手数はなんと11手です。
作者 「受方(順列)七種移動合の最短手数狙いです。
田島氏の七種合17手詰を見たときに思い付いたもので、
「飛角金」と「桂香歩」の移動合手順はできたものの銀合部分が作図できず数年放置していましたが、このたびようやく完成できました。」
受方七種移動合には今村修さんの15手(今回登録)、順列七種移動合には前述の11手があり、
本作は受方順列七種移動合の短手数記録になります。
それでは手順を見ていきましょう。
49香、48飛成、同香、47角成、同香、45金、
後手は歩しか持っていませんし、歩は二歩でうてないので、香で王手すると移動合の一手。
初手47香が普通ですが、45金の移動合に66角、55銀(香)、33銀上不成、35玉、25金寄、36玉、26金、47玉と、香を取られて逃げられてしまいます。
そこで、初手49香と遠打するのが好手。 これなら45金は前述の手順で詰み。
これでまいったかと思いきや、48飛成から47角成と、連続移動中合の受けがありました。
48飛成とすれば角の利きが25に通るので、同香に45金とすればよさそうですが、飛を渡しているので25飛と打つ手があってダメ。
そこで、飛角金の3連続移動合が最善になります。
66角、55銀、33銀引不成、53玉、75角、64桂、
66角に55香は54飛の一発なので55銀の一手。
75角にはいろいろな受けがあります。
・ 64銀は65桂、63玉、85角まで
・ 64香は83飛、62玉、74桂、71玉、81香成まで17手駒余り
・ 63玉は85角、73玉、83飛まで
そして64桂なら17手駒余らずで、これが正解です。
83飛、63香、71角、62歩、65桂 まで17手
83飛に73桂は無駄合なので63香、そして71角に62歩の移動合で受方順列七種移動合が完成しました。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 最短の7種移動合。これは相当難しい条件というのが分かる。
- 小山邦明さん:
- 受方の応手が、「順列七種合駒」の最短手順の記録作。
33銀上不成から36玉まで追って詰む早詰み手順回避のために、香を47の位置に持ってくる飛と角の合駒捨てで、見事な記録作の完成になったと思います。
- 蛇塚の坂本さん:
- 持ち駒が歩しか無いのが大いに助かりました。
- 馬屋原さん:
- 受方順列7種移動合の最短手数記録ですね。
順列でない今村作と比べると、先に飛角を渡さないといけない分、難易度は高いと思いますが見事にクリアしていますね。
もう2手短縮できる可能性は果たしてあるのでしょうか。
- inokosatoshiさん:
- 飛車〜歩順列7種合最短手数達成。
お見事です。
- S.Kimuraさん:
- 受方だけの順列七種移動合の記録がなかったということでしょうか.
これも意外ですね.
- 占魚亭さん:
- (逆順列7種移動合最短記録)15手で実現させるのは流石に無理ですか。
- 中村丈志さん:
- 詰みすぎたり詰まなさすぎたりを頭の中で繰り返しました。
- おかもとさん:
- 玉方の順列7種移動合。
もう2手縮まれば完璧ですが、さすがに無理かな。
- 池田俊哉さん:
- 順列七種移動合の最短手数。
最初の飛-角の移動合が47へ香を移動させるため、というのも高度な感じ
|