記録展示室　Ｎｏ．１４０　金少桂さん

出題時のコメント：

連続角不成王手　５０手台

本作と次作（ミーナさん）は連続角不成王手回数の記録作品（１６回）です。 駒を限定しない連続不成王手回数のこれまでの記録は馬屋原剛さんの１４回でしたので、 これも合わせて更新しました。 記録作は通常早いもの勝ちですが、この２作はほぼ同時に投稿が届いたので、両作品同時出題とさせていただきました。

８２飛と２２角のバッテリーが目につく形。 ８２飛はピンされていて動けないのですが、８２香と取られる順は同飛成とできるので大丈夫。

斜めに並んだ歩とと金は連取りを予想させる配置です。 といってもいきなり３３、４４と取りにいくのは１１とが２２に利いていてダメなので、先に１１とを取ります。

１１角成、１３玉、２２馬、１４玉では打歩詰。 打歩詰には不成ということで１１角不成とするのが筋。 これなら１３玉、２２角不成、１４玉なら１５歩、２３玉、３３角成、１３玉、２２馬迄なので、 ２２角不成には１２玉と戻るしかなく、予定通り連取り趣向に入れます。

　　１１角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　３３角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　４４角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　５５角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　６６角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　７７角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　８８角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、
　　９９角不成、１３玉、２２角不成、１２玉、

これで連続１６回不成王手を達成しました。 もう歩は取れず、空き王手を繰り返しても千日手になってしまうので、手を変える必要があります。 それが、１１角成から１２馬と追い出す順。 これまでと同様に２２馬で追い出すと角道が通って、あとで打歩詰になって失敗するのでご注意。

　　１１角成、１３玉、１２馬、１４玉、１５銀、２５玉、

以下は連取りしたたくさんの歩を使って連打趣向で収束します。

　　２６歩、３６玉、３７歩、４６玉、４７歩、５６玉、５７歩、６６玉、
　　６７歩、７６玉、７７歩、８６玉、８７歩、９６玉、９７歩、９５玉、
　　９４金　まで５５手

作者「詰パラのおもちゃ箱だよりを読みました。 連続角不成王手の現時点での記録がまさか江戸時代の５回とは驚きでした。 飛不成の方の記録と同じ連取り趣向で更新できそうだったので挑戦してみました。」

誰も意識して挑戦していなかったということでしょうか。 ほかにもそういう記録や条件はいろいろありそうですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

加賀孝志さん：

歩をかせぎ９５玉までもってくるのに一苦労　収束決めたかったなア

渥美雅之さん：

角不成の連続王手は面白いですね。

蛇塚の坂本さん：

８二飛が動けないので９二飛が、最後までジットしていたのが意外性有りました。

竹中健一さん：

歩を稼いだ後がシンプルで分かりやすくて良いですね。

小山邦明さん：

角の斜め連取と玉の逃げ場所確保をうまく組み合わせて連続角不成王手を実現していると思いました。

竹園政秀さん：

生１６回

宮田敦史さん：

12馬が見えれば解決。

山下誠さん：

生角で馬鋸の歩稼ぎをやっているような気分になる楽しい作品。

S.Kimuraさん：

連取りした歩が7段目に並びそうだったので，割と早く解けました．

小林徹さん：

１２月号のやさ院は難しい。 この作品ぐらいがやさ院には相応しいと思う。

おかもとさん：

次作と同じ記録作だが、こちらは最短手数を狙った感じ。

占魚亭さん：

ストレートな連取り。 あっさりと纏めましたね。

池田俊哉さん：

シンプルに歩がたくさん欲しいから、という連取り趣向
二枚飛と自玉の配置がうまい

記録展示室Ｎｏ．１４０　解答：１６名　全員正解（下記）

　　渥美雅之さん　　池田俊哉さん　　S.Kimuraさん　　おかもとさん
　　加賀孝志さん　　日下通博さん　　小林徹さん　　小山邦明さん
　　占魚亭さん　　竹園政秀さん　　竹中健一さん　　福村努さん
　　蛇塚の坂本さん　　宮田敦史さん　　山下数毅さん　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。