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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.130 kisyさん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
順番が問題 10手台

記録展示室No.130 kisy

ツイッターで活動している詰将棋作家集団kisy一族、その中心にいるのが、 おもちゃ箱では初登場のkisyさんです。 7月に大阪で行われた第35回詰将棋全国大会に合わせて、 kisy一族作品集「青い鳥」が発行され、大きな話題を呼びました。 早くも残りわずかとのことなので、まだの方はお早めに。

さて、本作、53玉を四方から飛と馬が狙っていて、間に歩が挟まっているおもしろい構図。 後手の持駒は歩5枚だけです。 玉の周りにある5枚の歩で王手できますが、44と64の歩が浮いているので、その順番が問題です。

44玉には25歩、45玉、35馬で捕まるので、まずは64玉の逃げを阻止しましょう。 そう、63歩成、同歩、85歩とすれば、64が塞げますね。 64金なら54歩として、44玉は25歩以下、62玉は61銀成までなので、64歩が正解です。

  63成、同、85、64

今度は同じ要領で44を塞ぎましょう。

  43成、同、25、44

25歩に42玉と逃げるのは54桂までなので44歩と移動合するしかなく、44も塞ぐことができました。

なお、62玉が気になるからと先に72歩成、93歩と飛を渡してしまうと、44歩のところで44飛の逆王手で失敗します。

64と44は塞げましたが、代わりに62と42が空いてしまったので、今度はこの二つを塞ぎに行きます。

  32成、13、72成、93

ここも手順前後して先に72歩成とすると、32歩成に23飛の逆王手で失敗。 双玉をうまく使ってますね。

これで玉の周りがすべて塞げたので、いよいよフィニッシュです。

  54 まで13手

手順を見ればわかるように、すべて歩の手。 全手順歩の長手数記録はこれまで菅野哲郎さんの7手でしたので、一挙に倍近くまで更新しました。

作者 「全手順歩着手の13手詰を創りました。
おそらくこの条件での最大手数だと思います。
不自然成駒や花駒がありかなり無理をした配置になってしまったのが残念ですが、手順限定と合駒制限のためには仕方がありませんでした。」

歩で空き王手できる飛角は4枚しかないので、これが理論的限界でしょうか。 左右対称的な構図から順番限定のロジックがおもしろく、記録作ということを抜きにしても楽しめる作品です。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
双方13手が全て歩の指手。しかも手順に対称性があって遊べる。
長谷繁蔵さん:
逆王手に注意でも10手目の飛合は逆王手でないからすぐに取らなくてもいいよ。

54飛迄15手詰解。 72歩成、93歩を先にすると、32歩成に23飛の逆王手で逃れ。 惜しい。

米澤歩登さん:
最終手6一銀成 手数13手

初解答、ありがとうございます。 54歩、62玉、61銀成だと63に逃げられます。

本間瑞生さん:
飛車でブロックする紛れ筋に惑わされた
津久井康雄さん:
順番探し、これはこれで楽しい。 気づいてみれば、歩しか動いていませんね。
おかもとさん:
全手順が歩。 どこから手を付けるかが悩ましい。
占魚亭さん:
全着手歩の記録作。これは凄い!
S.Kimuraさん:
全応手歩は,さすがにこれ以上手を延ばすのは難しいでしょうか.

詰方の全着手歩は47手、受方の全応手歩は19手の記録作品があります。

Pathfinderさん:
全国大会前日のたこ研で作者から直接見せてもらいました。
見た目で趣向手順はすぐに思い浮かぶがその順番が悩ましい。
パズル的要素も組み込まれ非常に面白い作品に仕上がっている。
作者の情熱を感じる渾身の一作。
池田俊哉さん:
全手順「歩」の最長手数か。 64への逃げ道を塞ぐため最初は左から、飛合をさせないために飛筋通しは右から。 論理的な作品
ハマGさん:
これでベスト応手と思いますが、ちと不安です。何にせよ全手順歩の最長記録7手からの大幅更新でしょう。
嵐田保夫さん:
手順前後いけない、よく見る宜し。逆王手に遭わない細心の注意が必要。

記録展示室No.130 解答:12名 正解10名(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  占魚亭さん  津久井康雄さん  Pathfinderさん  ハマGさん
  本間瑞生さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。