昨年の12月に、おもちゃ箱掲示板で通りすがりさんより下記の質問がありました。
風船図式 通りすがり
「風船図式の最長手数は何になるんでしょうか?
また、手順内にも端の着手もない、純風船図式?に関してはどうでしょうか?」
風船図式とは、端(1・9筋、一・九段)に配置のない詰将棋のこと。
これに対し、TETSUが調べた結果を回答しました。
re: 風船図式 TETSU
このとき、風船図式と純風船図式の長手数記録と共に、
その裏返しである周辺図式(端にしか駒がない詰将棋)、純周辺図式も調べたのですが、
純周辺図式については15手しか見つからなかったので、次のように書きました。
「さて手順中にも端の手しかない純周辺図式の最長手数は?
飛打飛合を使えば27手ぐらいは簡単にできますが、29手以上の作品はあるでしょうか。」
本作が、その27手の純周辺図式です。
手が限られているので解くのは簡単ですが、初形、途中図、詰上り図全ての局面で端にしか駒がないのを確認してください
(後手は歩しか持っていないのに注意)。
12飛成、同玉、
14飛、13飛合、同飛成、同玉、
15飛、14飛合、同飛、同玉、
16飛、15飛合、同飛、同玉、
17飛、16飛合、同飛、同玉、
18飛、17飛合、同飛、同玉、
19飛、18飛合、同飛、同玉、
19飛 まで27手
成不成や飛打場所の非限定はあっても、いずれも端以外の駒は発生しません。
今回一応純周辺図式の長手数記録として本作を登録しました。
とりあえずのたたき台というところ。
ちなみに15手の作品は次の2作です。
- 栗原吉伊 詰パラ1965年2月
29飛|11玉21香|飛歩7
- 北村幸子 詰パラ1977年6月
13銀15銀17銀19銀29飛39金|11玉12香14香16香18香21飛|なし
(くるくるNo.107でも紹介。棋譜ファイル)
風船図式、純風船図式、周辺図式の長手数記録は登録済ですので、記録に挑戦!でご確認ください。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 攻め方の手は全て飛車。玉と飛車以外は全て不動というのも徹底している。
- 占魚亭さん:
- 何の長手数記録なのかさっぱり…。
風船図式や周辺図式自体かなりマイナーなので、純周辺図式なんて、いわれないとわからないですよね。
ほとんどの方は何の記録かさっぱりでした。
- S.Kimuraさん:
- 初手が分かれば簡単ですが,何の記録なのかが分かりません.
駒が周辺のみにありますが,歩は1枚しか置いていません.
駒が周辺のみというのがポイントでした。
- 長谷繁蔵さん:
- 往復は無理なのかな。
端しか使わず往復できれば記録更新ですね。
- 藤田卓志さん:
- 飛車による王手の長手数記録ですね。
盤を最大限に使った構想が素晴らしいと思いました。
全着手飛は、金少桂さんの111手の作品があります(棋譜ファイル)。
- 攻めダルマンさん:
- よく見たら1本道だった。飛に関する記録なのでしょうか。
- 池田俊哉さん:
- 全王手飛の最長手数?1筋固定はもっと長いのがありますよね。
玉側の駒制限をすればもっと盤面はシンプルになるのかな?
全手順一つの筋の長手数記録は猫田いわしさんの53手(棋譜ファイル)ですね。
周辺図式は花駒の配置もかなり不自由なので、受方持駒指定だと条件が変わってしまう感じです。
本作も受方持駒指定なら11歩が省けて11玉から始められるので29手(棋譜ファイル)になります。
飛合と香合を交互に繰り返しても29手(29飛|11玉21香99角|香|飛)。
受方持駒指定の純周辺図式長手数も31手以上ができたら登録したいので、我と思わん方は挑戦してみてください。
- 松本浩一さん:
- 駒切下で時間稼ぎ。全周辺図式の最大手数でしょうか。御馳走様です。
何の記録か、唯一の正解者でした。
- おかもとさん:
- はて、何の記録?
- 市橋宗士さん:
- いやー、面白い配置、一目解く気になりました、歩以外の全駒配置は、
合駒限定のため、飛取り、飛打ち、飛合い・・・の記録でしょうか、
楽しかったです、特に、2枚の角配置は、なるほど、と膝を打ちました。
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