小林看空さんは、フェアリーの方での活躍が目立ちますが、伝統詰将棋でもいろいろユニークな作品を創作しています。 
    
    作者 「駒をいじっていたら、龍馬図式になりました。
    おもちゃ箱をのぞいたら、33手が最長とありました。
    できた図式は35手なので、どうも最長らしいので、さっそくおもちゃ箱に投稿します。」
     
    作者の言う通り、本作は、龍馬図式の長手数記録作品(35手)です。
    それにしても、駒をいじっていたら龍馬図式の最長手数の作品ができてしまうって、どういう思考回路をしているのでしょうか。 
     
    すっきりした初形の割に、手順は変化が多く難解。
    柿木将棋も14手目14桂合の変化別詰を答えるようなので、出題コメントでヒントを出しました。 
     
    龍切りは同馬で、24桂以下手は続くものの切れ模様。
    先に24桂と捨てて、馬を動かしてから龍を切ります。
    24桂に逃げるのは、11玉や21玉は12銀以下、
    13玉は25桂、14玉、16龍、15金合、13桂成、24玉、35銀以下(または23成桂以下)。 
    
      24桂、同馬、22龍、同玉、31角、23玉、12銀、14玉、
     
    31角と据えて一安心。
    取れば32龍を見せて、12銀捨てが好手で、16龍と挟み撃ちで捕まりそうです。
    しかし、15馬の移動合で逃げ道を空けて抵抗。
    それなら13角成と送りの手筋。
    ここと次の14歩合で一瞬「1」の字になるのは、ちょっとおもしろいですね。 
    
      16龍、15馬、13角成、同玉、15龍、14歩合、
     
    15龍への応手が最大の難所。 
    
      - 22玉は、24龍、32玉、23龍、41玉、63角、52桂合、同角成、同玉、
 
      64桂、41玉、53桂、51玉、61桂成、41玉、51成桂、同玉、53龍 
      以下35手駒余り
       - 14桂合は、25桂、12玉、14龍、22玉、44角、31玉、53角成、42飛合、
 
      23桂、21玉(41玉は33桂打、51玉、11龍以下)、33桂打以下33手 
      42飛合のところ角合は、23桂、41玉、11龍、31歩合、同桂成、51玉、 
      63桂以下33手駒余り
       - 14香・銀・金・角・飛合は24角以下
    
  
    で、ヒントの通り14歩合が正解となります。 
    
      25桂、12玉、14龍、21玉、23龍、22銀合、
     
    ここも、31玉や銀以外の合などいろいろな応手がありますが、いずれも29手以下で詰みます。 
    
      32角、31玉、22龍、同玉、33銀、11玉、12歩、同玉、 
      24桂、11玉、21角成、同玉、32桂成、12玉、22成桂(銀成) 
      まで35手
     
    銀合のときはこちらの龍も切って、角も捨ててきれいに収束します。 
     
    龍馬図式から、龍切りが2回、角捨ても2回入り、大駒4枚すべて消えて小駒だけの詰上り。
    変化がやっかいですが、合駒もすべて限定で、作意順だけ並べれば気持ちのよい手順。
    記録を抜きにしても好作と思います。 
     
    それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。 
    
      - 山下誠さん:
      
 - 長手順だがスッキリした手順の龍馬図式。1四歩合は大きなヒント。
    
  
    
      - 蛇塚の坂本さん:
      
 - はっきり言って16手目がスッキリしませんでした。
      1二玉か2二玉か先に左辺に逃げる2二玉を採用しました。
    
  
    32龍まで31手解。 惜しい。 12玉が正解でした。 
    
      - 長谷繁蔵さん:
      
 - 14手目歩合になったのですが、この後が24角か25桂か分からず。
    
  
    歩合のときは25桂でした。 
    
      - 松本浩一さん:
      
 - 解けず柿木先生頼りです。綺麗な形です。
 
      2二成桂/銀成迄三十九手詰。 
      盤面大駒図式他最長手数。 
      途中で棒や感嘆符の形を経由し中々捕まりません。
      
    最終手が合っているので正解としましたが、どこか迂回手順がありましたでしょうか。 
    
      - おかもとさん:
      
 - 龍馬図式の最長記録ですか。ヒントがなければ、14手目は14桂合の柿木解で誤答ですかね。
    
  
    
      - 占魚亭さん:
      
 - ヒントがなかったら桂合にする人がいたかも?
    
  
    きれいな作意順を見て欲しかったので、ヒントを出しました。 
    
      - S.Kimuraさん:
      
 - ヒントに14手目は14歩合とあったので,35手の解答を送ります.
 
      柿木将棋IXと脊尾詰1.2は14桂合の37手の解を出すので,どちらが間違っているのか,分かりませんでした. 
      なお,柿木将棋IXと脊尾詰1.2の解は,24手目の52への合駒が桂馬と歩で違っており,
      柿木将棋IXに52歩合で解かせると,35手の解を出します.
      
    ソフトの解答は変化別詰の可能性があるので、余詰チェックしたり短手数用で解かせたりして、
    応手が正しいか確認する必要がありますね。 
    
      - Pathfinderさん:
      
 - 龍と馬のみの盤面。詰上げると大駒がすべて消える!
      馬の移動合、限定合も入る好作でした。
    
  
    
      - 小山邦明さん:
      
 - 初形龍馬それぞれ2枚だが4手目では龍馬1枚ずつ。
      11手目と14手目では縦一列。形も手順も楽しい龍馬図式の長手数記録作品でした。
    
  
    
      - 池田俊哉さん:
      
 - 龍馬図式の最長手数?
      収束まですっきり決まっている。
      が、14手目歩合のヒントは正直助かった。
      桂合を35手以内詰ませるのはかなり難しい...
    
  
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