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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!
記録展示室 No.97 大崎壮太郎さん
記録に挑戦!
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
石垣図式最長 130手台

記録展示室No.97 大崎壮太郎 初形曲詰の長手数記録は、今のところ中央の「1」と「一」しか項目を立てていませんが、本作の投稿があったのを機に石垣図式の長手数記録を項目として追加することにしました。 石垣図式のこれまでの最長は岡村孝雄さんの「涓滴」107手だと思います。 市松図式最長なども登録したいので、ご存知の方は教えてください。

実は、本作は盤面5×5以内の長手数記録として、左の図で投稿されたものです。

作者 「狙いは盤面5x5以内の最長手数です。 攻方55香、62と、持駒の歩、玉方54香を 攻方53歩、54香、玉方55香、62とでもすれば完全な石垣になりますが、2手短くなってしまうので、記録作ということもありこちらの図にしました。」

この図はどう見ても石垣図式にしたいところで、石垣長手数の項目を作ることを前提に作者と相談し、石垣の方の図で出題した次第です。 そのため、本図は石垣図式の長手数記録作品(137手)として登録し、 投稿図を盤面5×5以内の長手数記録作品(139手)として登録することにします(近藤真一さんの119手から20手更新)。

さて、いったいどんな仕組みで長手数を実現したのか、手順を見ていきましょう。

  41角成、同玉、31飛、42玉、52歩成、同と、同香成、同玉、
  64桂、42玉、52桂成、同玉、55龍、同銀、54香、42玉、
  53香成、同玉(途中1図)、

盤上の駒を捌いて途中1図。 ここから持駒の歩を香に変える持駒変換趣向が始まります。 途中、64桂を同歩は作意と同様に進めて64金があるので早い。

  51飛成、52香合、54歩、同玉、52龍、53飛合、同龍、同玉、
  51飛、42玉、31飛成、52玉、54香、53香合、同香成、同玉、

この16手で持駒の歩が1枚香に変わります。 基本の8手の変換手順に42玉の逃げで更に香打香合を加えて手数を伸ばしていることにも注目。 このあたりメタ新世界にも通じるものがありますね。

持駒変換の目的は桂合させて奪取し66桂と打つこと。 玉方は香合で抵抗しますが、香を品切れにすれば桂合せざるを得なくなるという仕組み。

  51龍、52香合、54歩、同玉、52龍、53飛合、同龍、同玉、
  51飛、42玉、31飛成、52玉、54香、53香合、同香成、同玉、

  51龍、52香合、54歩、同玉、52龍、53飛合、同龍、同玉、
  51飛、42玉、31飛成、52玉、54香、53香合、同香成、同玉、

  51龍、52香合、54歩、同玉、52龍、53飛合、同龍、同玉、
  51飛、42玉、31飛成、53玉(途中2図)、

続けてもう3枚の歩を香に変換して途中2図。 ここ、最後のサイクルだけは31飛成に52玉では54香にもう53香合がないので、すぐに53玉と逃げるのが正解です。 途中1図から途中2図で持駒の歩4枚が全部香に変換できました。

  51龍、52桂合、54香、同玉、52龍、53飛合、66桂、同銀、
  53龍、同玉(途中3図)、

香を品切れにして待望の桂合。 取ってすぐ66桂と捨てて55銀の64への利きをはずします。

これで収束かと思いきや、なんと、ここから香を桂に変換する、もう一つの持駒変換趣向が始まります。

途中3図で51飛と打つと、銀の利きが64から外れたため63金捨てから61飛成の筋があるので、64金を防ぐために52桂合が絶対。 そこで、香を桂に変えることができるわけです。

  51飛、52桂合、54香、同玉、52飛成、53飛合、同龍、同玉、

今度は42玉と逃げられないので基本の8手サイクルで持駒の香が1枚桂に変換されます。

  51飛、52桂合、54香、同玉、52飛成、53飛合、同龍、同玉、

  51飛、52桂合、54香、同玉、52飛成、53飛合、同龍、同玉(途中4図)、

途中3図から途中4図で、3枚の香を全部桂に変換できました。 これでやっと収束に入れます。

  64金、同歩、63飛、42玉、54桂、41玉、53桂、32玉、
  62飛成、23玉、34金、同歩、15桂、14玉、12龍、13桂合、
  23龍、15玉、26銀、16玉、17銀、15玉、13龍、14歩合、
  27桂 まで137手

64金が63を空けて飛打を作る好手。 桂3枚を消化して終わりかと思ったら、この収束だけで25手も稼ぐとは。

2種類の持駒変換趣向を軸に、序や収束でも手数を伸ばして137手。 この手順が美しい中央の石垣図式から繰り出されるとはすばらしいですね。 記録作ということを抜きにしても歴史に残る作品だと思います。

しばらく冬眠されていた大崎さん、ブログやツイッターを見ると創作意欲満々のようで、この先の活躍が楽しみです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
香合から桂合へスイッチする仕組みがシンプルながらうまい。
3枚の桂を使った収束もスマートで、爽快な仕上げです。
小山邦明さん:
15手目からこんな趣向手順になるとは思いもしませんでした。
形だけではなく手順もすばらしいです。
池田俊哉さん:
石垣図式から持駒変換で手数を伸ばす。歩四枚→香四枚からさらに桂四枚へ、香合からの変換で千日手にならないあたり、うまく作られている
馬屋原剛さん:
横着してソフトに解いてもらいました。
近藤さんの記録を超すとはビックリ。
66桂がキーとなり、以後桂合しかできないのもうまくできている。
収束用の駒が置けないという制約のなか、よくまとまったものだ。
傑作。
隅の老人Bさん:
石垣図式の最長図式とか。それにしても、いろいろな記録があるものだ。
占魚亭さん:
持駒変換が入るとは! 石垣図式の傑作!!
S.Kimuraさん:
9手目辺りで分からなくなってしまったので,柿木将棋IXに解いてもらっての感想です (iPadでは解けなかった) .
持ち駒の歩が香車に,香車が桂馬に変わっていく様は素晴らしいの一言です.これがよく石垣図式に収まっていたものですね.

記録展示室No.97 解答:7名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  馬屋原剛さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。