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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.90 金少桂さん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
・・・の長手数記録 40手台

記録展示室No.90 金少桂

記録更新に熱心な金少桂さん。 持駒が21枚とすごいですが、持駒枚数の記録ではありません。 それでは何の記録かというと、少し手を進めると見えてきます。

持駒21枚に盤面19枚、全駒使用なので、受方は持駒なし。 とわかれば、初手17角の発見はそう難しくないでしょう。 これに対し48玉は26角で左への逃げ出しを阻止されて簡単。 49玉が正解です。

  17角、49玉、

ほかに手がかりもないので、金を打っていくしか仕方ないところ。

  37金、58(59)玉、49金打、68(69)玉、59金打、78玉、
  69金打、87玉、

ここまですべて駒打ち。 そして玉は逃げるだけ。 勘のいい方はこの辺でピンと来たかも。
そう、本作は全着手駒打ち、捨駒なし(並べ詰)の長手数記録作品(41手)なのです。

それでは実際そうなっているのか、続きを確かめましょう。

  98銀、86(96)玉、97銀打、85(95)玉、96銀打、94玉、
  86桂
、93玉、94歩、92(82)玉、93銀、81玉、

ペタペタ打って、九段目からとうとう一段目まで来ました。 ここからは残った歩と桂で総仕上げ。

  82歩、71玉、72歩、61玉、62歩、51玉、52歩、41玉、
  42歩、31玉、32歩、21玉、22歩、12玉、
  24桂、13玉、25桂、14玉、26桂 まで41手

21枚の持駒をぴったり使い切って詰上り。 1枚も消えてないので、盤面駒数は21枚増加しました(これも記録更新)。
これまでの記録はおかもとさんの作品で、並べ詰39手盤面駒数増加20枚でした。
また、本作は詰上り双玉全駒なので、 詰上り駒数最多のタイ記録(40枚)にもなっています。

作者:
作意手順はぺたぺたと駒を並べるだけの平易な手順で、 作為らしい作為は初手一発だけの感がありますが、並べ詰記録ということで、こんなものではないかと思います。
盤上に使える駒種、駒数の少なさ、持駒の多さに起因する強力な紛れによって、作図はかなり困難を極めました。 玉方の逃げ方の非限定がありますが、本質的な手順は変わらず、 作品の質を著しく低下させるものではないと思いますのでご容赦願います。

記録の性格上、飛躍した手は望めませんが、 4つの辺を金打、銀打、歩打、桂打を中心とした構成はリズム感があっていいですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

馬屋原剛さん:
前半非限定だらけなのが気になる。(限定でしたらすみません)

非限定です。 限定にするには駒が足りなそう。

キリギリスさん:
全ての駒が配置されている詰め上がりは初めてでした。
占魚亭さん:
全着手駒打ちでここまで手数を延ばすとは凄い。
國吉進さん:
攻方連続駒打ち21回?

それにプラスして捨て駒なしの記録でした。 全着手駒打ちだけなら、同じ金少桂さんの49手があります。

池田俊哉さん:
最多持駒&持駒連打&捨て駒なしの超手数記録(どれでしょうか...)。
詰めあがり40枚も珍しい。今村氏作以来かな?

最多持駒は、上記の金少桂さんの全着手駒打ちの作品が記録で、25枚です。
詰上り40枚は今村作のあとおかもと作があって、これで4作になりました。

長谷繁蔵さん:
全駒使用の面白い作でした。
小山邦明さん:
コロンブスの卵のような作品。 このアイデアを思いついたところが凄いと思いました。
隅の老人Bさん:
攻方の全手順が駒打ち?
それにしても、いろいろな記録がありますね。
波多野賢太郎さん:
玉以外の盤上の駒が一切動かず、ひたすら打っては逃げ打っては逃げの手順とはびっくりでした。こんな手順が成立するんですね〜。
やぶいりさん:
攻方全着手駒打ち長手数記録ですね
S.Kimuraさん:
9筋で追うのが少し難しかったです.

記録展示室No.90 解答:11名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  馬屋原剛さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん
  國吉進さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  波多野賢太郎さん  長谷繁蔵さん  やぶいりさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。