やさしい趣向詰のくるくるおもちゃ箱と違って、
記録に挑戦!はいろいろな条件の詰将棋の記録に挑戦するコーナーなので、
難解な詰将棋も多い。
でも、記録の更新には手順の繰り返しが有効なので、記録作には案外趣向詰が多いんです。
本作は解き始めるとすぐに分かるように龍追いの趣向詰。
普通の龍追い作品と違うのは、龍以外の着手が一切でてこないこと。
そう、本作は、全着手龍の長手数記録作品(139手)なのです。
これまでの記録は猫田いわしさんの103手。
2001年に全着手同種駒の記録作を募集したときの作品で、
本作は8年ぶりの記録更新です。
- 作者:
- 次に、全着手龍の記録を103手から139手に更新する作品を創りました。
論理的機構は猫田いわし氏の現記録作品と大差ないのですが、
龍追いのレールが1サイクル68手、と長いのが一番凝ったところで、記録更新の要因です。
この龍追いのレールの長さは史上最長なのではないかな、と思います。
猫田さんの作品は、1往復したところで合駒を発生させ、
更に1往復すると合駒のため逃げ道がなくなって詰み、という構成。
本作も同じ構成ですが、それで36手も更新できたのは盤面全体を最大限に使った
1サイクル68手という龍追いを実現したからです。
手順は難しいところはないので、長いレールの龍追いをくるくるのように楽しみましょう。
38龍、46玉、
36龍、57玉、56龍、68玉、58龍、79玉、69龍、88玉、
89龍、97玉、98龍、86玉、96龍、75玉、76龍、84玉、
74龍、93玉、94龍、82玉、92龍、71玉、81龍、62玉、
61龍、53玉、63龍、42玉、43龍、31玉、41龍、22玉、
11龍、32玉、
21龍、42玉、41龍、53玉、43龍、62玉、63龍、71玉、
61龍、82玉、81龍、93玉、92龍、84玉、94龍、75玉、
74龍、86玉、76龍、97玉、96龍、88玉、98龍、79玉、
89龍、68玉、69龍、57玉、58龍、46玉、56龍、37玉、
26龍、47玉、
27龍、37歩合、
36龍、57玉、56龍、68玉、58龍、79玉、69龍、88玉、
89龍、97玉、98龍、86玉、96龍、75玉、76龍、84玉、
74龍、93玉、94龍、82玉、92龍、71玉、81龍、62玉、
61龍、53玉、63龍、42玉、43龍、31玉、41龍、22玉、
11龍、32玉、
21龍、42玉、41龍、53玉、43龍、62玉、63龍、71玉、
61龍、82玉、81龍、93玉、92龍、84玉、94龍、75玉、
74龍、86玉、76龍、97玉、96龍、88玉、98龍、79玉、
89龍、68玉、69龍、57玉、58龍、46玉、56龍、35玉、
26龍 まで139手
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 稲葉上さん:
- 全着手龍の新記録。72手目に合駒を打たせるのがポイント。
駒取り無しかと思ったら最後の最後に・・・。
受方駒取りなしの長手数記録は山崎健さんの259手。
あれ? 攻方駒取りなし、双方駒取りなしの記録項目がないですね。 何手が記録でしょうか。
- 小野寺さん:
- 龍の独壇場。歩合を強要するあたりうまいと思う。
- 躑躅さん:
- 全着手龍の記録でしょうか。
- 長谷繁蔵さん:
- 香一枚残っているのは余詰防ぎかな 37歩合限定かも・・・
するどい。 香が残ってないと、71玉、61龍のところで61角成以下の早詰があります。
そのため、37の合は歩合限定になります。
- 凡骨生さん:
- 易しい龍追いで、いつ37地点を封鎖するかだが一往復目で埋め二往復目で終わる楽しい作。
- 嵐田保夫さん:
- 3七の地点を埋めるための玉の2往復の趣向だが、作品の性格上冗長さは免れない。
- 広瀬稔さん:
- 構造的には旧記録作と同じだけど、竜追いの軌道が工夫されていて、よくここまで手数を伸ばしたなという感じ。
- しろねこさん:
- 手数が長く解けませんでした。
初期盤面で香一枚と歩が余る。
玉が逃げる。駒の取り合いは最後の金取までない。
不思議と手順を長くした詰将棋です。
- 中澤照夫さん:
- 攻め方全着手龍。合駒をさせて退路封鎖。
- 大森常一さん:
- よくこれだけ竜の王手が続く。3七に歩を打たせて壁にしてしまう発想が素晴らしい。
- たくぼんさん:
- 何の記録か分かりませんが・・・1つ歩合するだけがテーマの作品ってユニークですね。
- S.Kimuraさん:
- 合駒をさせることに気付かずに2往復目に突入してしまい,悩みました.記録は龍の連続移動なのでしょうが,後手も合駒以外は玉しか動いていないというのも驚きです.
- 隅の老人Bさん:
- 「鬼さん、こちらと」と王が呼ぶ。
長手順、手数と最終手だけでOK。ああ助かった、かな。
- 利波さん:
- 一枚の龍の連続王手の記録ですか?合駒で退路を塞ぐのがポイント。
攻方龍の連続移動(連続王手)の記録は、上で受方駒取りなしの記録として紹介した山崎健さんの259手の作品(龍連続移動124回)です。
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