大量の持駒と形から想像がついたかもしれません。
そう、本作は、持駒連捨て回数の記録作品(16回)です。
昨年10月に持駒連捨て回数の記録作品(森長宏明 「奇岩城」、12回)
が登録されたのを見て、さっそく挑戦した本間さん。
- 作者:
- 持駒連捨て回数の記録更新 16回です。
ほぼ一本道ですが、持駒豊富のため、9手目62桂成の紛れがかなり強力です。
55と(玉方)を配置すれば安全?でしょうが、検討の結果、余詰が無いと思いますので、投稿図にしました。
この手の記録作品は、持駒が多くなるほど、余詰防止と持駒の捨て順の限定が大変です。
最初の投稿図は詰方74歩44桂配置で、初手73金の清算で余詰。
何度か修正で余詰と手順の限定に苦しみましたが、ついに完成。
出題図では、詰方の駒がほとんどなく、また83から94の逃げ道を用意したことで、
作意の81飛以外の順は逃れます。
81飛、同玉、73桂、同歩、72銀、同玉、61角、同玉、
53桂、同と、
とにかく右下まで呼ばないと詰みそうにないので、72をこじ開けて61に誘導します。
81飛に73玉は91角〜64金。 73桂に82玉も同様なので取る一手。
51金、同玉、41金、同玉、31金、同玉、21金、同玉、
12角、同玉、
52とにどいてもらったら、あとは一直線。
金打捨てで右に、歩打捨てで下に追います。
12銀ではなく12角と捨てるのがポイント。
収束に銀を残す必要があるのです。
13歩、同玉、14歩、同玉、15歩、同玉、16歩、同玉、
17歩、同玉、18銀、同玉、29銀、19玉、18飛
まで35手
創作の発想は金と歩の連捨てだと思いますが、それだけでは記録の12回には届きません。
序の連捨てによる61への誘導が記録更新のキーで、
奇岩城を4回も更新して連捨て16回の記録を打ち立てました。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 鈴木康夫さん:
- 52との配置が巧みですね。
- 凡骨生さん:
- 連続捨て駒16回、正にバラマキ図式だ。
ちなみに、打捨て以外も含めた連続捨駒の記録は、岡本正貴さんの24回です。
- 長谷繁蔵さん:
- 12角で銀を打って失敗。
- 稲葉上さん:
- 持駒を見ただけで投げようかと ^^;
初形ほぼ無仕掛け。記録は全着手打ち捨てかな?
最後は最遠の19玉で終わりたい。
29銀が捨駒ではないので、全着手打捨てにはなりませんでした。
というか、最終手は捨駒にならないので、厳密には全着手捨駒は不可能ですね (^^;
- しろねこさん:
- 徐々に手数をかけて玉を左に移動させる。
多数の歩を使い呼び寄せておき飛車で決まり。
非常に難問です。
- 大森常一さん:
- ヒントで何となく詰む箇所が予測できました。 とにかく8三に逃がしてはダメなので、初手はこれよりない。
- 嵐田保夫さん:
- 見た目大仰だが、平易な作。
- 隅の老人Bさん:
- 驚きの持駒数。見ただけで、解図意欲消失。
18枚×2−1=35手、これも吃驚。
- 吉田京平さん:
- 持駒16連捨ては素晴らしいですね。
個人的には92歩の存在理由がよく分かりませんでした。
確かに92歩がなくても作意は成立するし、余詰もなさそうですね。
変化を簡単にする効果はあるかもしれません(あまり変わらない?)
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