|  詰将棋パラダイス11月号の大学院でも記録作を発表し快調な馬屋原さん。 本作は7手詰と小学校級のかわいい記録作品です。
 
 受方の玉を98馬、59香、18角が3方向から狙っているおもしろい形。
 さてどこから空き王手・・・って、よく見ると、こちらの玉に81飛で王手がかかっています。
 これを防ぎながら王手するには、61香成しかありません。 受方は当然98桂成と馬を抜きます。
 64から逃げ出されてはアウトなので、次はこれを防いで63桂成。 応手は59桂成の一手。
 
 ここで53銀成、同飛、同成桂と飛車を取るのは、同玉なら詰みますが、64玉と逃げだされて失敗。
 あわてずに43香成と3つ目のバッテリーを使います。 これも18桂成の一手。
 23飛の利きが止まったので、53銀成までの詰みです。
 
      61香成、98桂成、63桂成、59桂成、43香成、18桂成、53銀成 まで7手
     手順を見るとわかるように、全手順成の長手数記録(7手)でした。
 本作は記録展示室の46番目の出題。
    詰将棋パラダイスで連載中の「記録に挑戦!」も奇しくも次回で第46回。
    その中で本作を次のように紹介する予定です。
 
 ☆全手順成は一見簡単そうだが、成に限定するのが意外に難しい。
 ☆データベースで調査したところ、3手詰が2作。しかしいずれも不成でもよい手が混じっていた。
 ☆つまり、これまでの記録は1手詰で本作はそれを一挙に7倍に更新したことになる。
 ☆記録作ということを抜きにしても3連続空き王手の手順はユーモラスで楽しめる。
 
 全手順不成の記録作、松田圭市さんの3手(詰パラ2001年10月、近日登録予定)も次のように紹介します。
 
 ☆これもデータベースで調べたら3手が3作あった。
 ☆林浩一さん(詰パラ'71年2月)はなんと27手の余詰、林俊二さん(詰パラ'78年12月)は2手目不成が希望限定ということで、
    松田圭市さんの本作が全手順不成の記録に輝いた。
 
 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
 
      市原誠さん:
      蛙みたいで楽しかった。 
     
      長谷繁蔵さん:
      桂が大活躍 
     
      凡骨生さん:
      成り物入りですな(微笑)
     
      茂垣淳さん:
      すべて開き王手の連続。この作品も素晴らしいです。
     
      中澤照夫さん:
      全着手成り。確かに珍しい。
     
      嵐田保夫さん:
      桂馬の動きがバッタンバッタン倒れるネズミ取りのようでどことなくユーモラス。
     
      稲葉上さん:
      全手順小駒成。3連続開き王手ですが、どうせなら4連続開き王手をと願うのは欲張り過ぎ。 
     
      隅の老人Bさん:
      大きな配置、何が飛び出す?連続開き王手の数かな。最終手もは、無理ですか?
 連続空き王手の記録は何回?大崎壮太郎さんの全着手玉の記録作(45手)は全着手空き王手なので連続23回。
 それ以上の作品があるでしょうか。
 
 ところで、あき王手の表記、空き王手・開き王手、両方使われていますね。
 ググってみたら、空き王手が15300ページ、開き王手が37900ページ。開き王手の方が優勢でした。
 
      鈴木康夫さん:
      全手順成の最長記録でしょうか。手順前後が成り立たない様に巧妙に出来ていますね。
 
      S.Kimuraさん:
      全着手駒が成りとは驚きました.
     
      タクさん:
      3連続空き王手を(香に関連した王手+桂のみの応手)で表現したすごい作品。楽しみました。 
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