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 記録に挑戦! 第22回
短手数の記録(3)
加 藤  徹 
詰将棋パラダイス2005年5月号より
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 昨年末おもちゃ箱で、奥薗幸雄没後50年追悼作品が出題されました。 猫田やどかりさんによる、奥薗幸雄「左右フック」のオマージュ3局。 この中で記録作が登場しましたので、まずこの作品を紹介しましょう。

猫田やどかり 初形対称曲詰 初形対称曲詰 255手 猫田やどかり「右左フック」
  おもちゃ箱 2004年12月

 左右対称の初形から、手順も右左両側で馬ノコを行なう。

 目的は8段目の歩を取るよくあるものだが、1サイクルごとに歩の捨合が入るメタ奔馬型の馬ノコで、250手オーバーの長手数記録作となった。

 「左右フック」にちなんで「右左フック」と命名。 「お好きな方からフック」「右左Wアッパー」と合せて出題された。

注)現在では、初形対称は 馬屋原剛・山崎健合作 301手 が記録。
 さて今回は六種不成の短手数記録を紹介します。

駒場和男 六種不成 六種不成 15手 駒場和男
  詰パラ 1980年1月

 六種不成といえば数十手かかるのがあたりまえだった時代に、わずか15手で実現して世を驚愕させた。

 何と詰パラ新年号の表紙で出題。

注)現在では、馬屋原剛 15手 のタイ記録あり。
大崎壮太郎 攻方六種不成 攻方六種不成 15手 大崎壮太郎
  詰パラ 2002年1月(変長のため参考記録)

 新鋭大崎君、駒場氏と同じ15手に、攻方のみで六種不成を詰め込むという離れ業をみせた。

 残念ながら12手目61玉とすると変長駒余りで、短手数記録としては痛いキズのため、参考記録とした。

 そのため、記録上は長谷繁蔵さんの41手(詰パラ1963年4月)が短手数記録となるが、短手数への挑戦を期待して、あえてこちらを紹介した。

注)現在では、馬屋原剛 15手 が記録。

  受方六種不成の短手数記録は35手。 本間晨一、岡本眞一郎の2氏が同手数の作品を発表しているので、両方の作品を紹介します。

 スペースの関係で手順は省略。 おもちゃ箱をご参照ください。
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/
本間晨一 受方六種不成 受方六種不成 35手 本間晨一
  詰パラ 1981年8月

岡本眞一郎 受方六種不成 受方六種不成 35手 岡本眞一郎
  近代将棋 1987年4月

注)現在では、中村宜幹 21手 が記録。

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