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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.116 不透明人間さん

詰将棋美術館
詰将棋美術館

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
直角 10手以下

アート展示室No.116 不透明人間

出題コメントの通り、初形は直角。 建築関係でよく使われているL字型の金属の定規、曲尺(指矩)といった方がわかりやすいかもしれません。 曲尺は昔からあり、象戯秘曲集の第41番「曲尺」詰将棋博物館)には、あぶり出しの曲尺が収録されています。

アート展 No.116 詰上り図 実は、本作の狙いは初形だけでなく、詰上りも3枚の小さい直角。 つまり、直角から直角の立体曲詰であり、ミニ煙になっています。 途中受方は玉以外登場しないので、純(全局面)無防備図式、 詰上りも玉位置は同じ還元玉と、いろいろ遊び心のつまった楽しい作品です。

作者 「初形も詰め上がりも矩(直角)になっています。」

矩とは直角のこと。 昔は長方形を矩形と呼んでいました。
両方直角とはいえ、 初形と詰上りで向きも大きさも変わっているので、立体曲詰と気が付きにくいかもしれませんね。

大駒3枚で金銀まであってどうやっても詰みそうですが、初手銀の空き王手では逃げられると意外に捕まりません。 ここは27金と捨てて37に馬を据えるのがポイント。

  27金、同玉、37馬、16玉、

それから35銀と空き王手すればOK? いやまだ25玉と逃げられて捕まりません。 14に逃げられないよう15銀とこちらに空き王手するのが好手で、これなら25玉には26馬まで。 17玉と角を取る一手に最後はきれいに飛捨てが決まってミニ煙になります。

  15銀、17玉、16飛、同玉、26馬 まで9手

なんとなく難しそうでとっつきにくいアート展示室の中で、本作は気軽に気持ちよく解けるうれしい作品でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
1五銀のあと一瞬ハッとしたが、1六飛でほっとした。
市原誠さん:
収束の飛車捨てが気持ちいい!!!
松崎一郎さん:
詰上りも直角(最少駒数)&還元玉。
山下誠さん:
昔、曲尺(かねじゃく)と呼んだ大工道具の形。
川越敏司さん:
初形は曲尺の形からのミニ煙。 暗算で解けました。
小山邦明さん:
駒がきれいに捌けて易しくて楽しい作品でした。
中村丈志さん:
駒が消えてゆくのが良い。
占魚亭さん:
開き王手をするためにひと細工。
おかもとさん:
形は直角に曲がっているが、手順はまっすぐ一本道。
藤田卓志さん:
直角=金尺の曲尺に見えました
ミニミニ煙でスッキリ!
池田俊哉さん:
シンプルな形からちょっとノスタルジックな手筋もの風手順でキレイにまとまっている
19→46馬のカギではどうなるかと思ったが、こちらは余詰でした...
不透明人間さん(作者):
立体カギ形のつもりですが如何?
おしいれの大冒険さん:
実に気持ちのよい手順で収束
空貴人さん:
大きな直角が、小さな直角に。 手順に駒が消えていく流れがさわやかでした。

アート展示室No.116 解答:15名 全員正解

  池田俊哉さん  市原誠さん  おかもとさん  おしいれの大冒険さん
  川石隆志さん  川越敏司さん  小山邦明さん  占魚亭さん
  空貴人さん  中村丈志さん  藤田卓志さん  不透明人間さん
  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。