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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.114 池田博さん

詰将棋美術館
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
石垣 10手台

アート展示室No.114 池田博

いつも年賀詰展示室に投稿いただいている池田さん、ついに本家の展示室でもアート展示室で初登場。 初形は3×3の密集形、石垣図式で、全駒種使用も狙いの一つです。

22で清算するのは上部脱出が防げそうになく、まずは11飛成で玉を1段目に落として、21での清算を狙います。 33歩の拠点があるので、金銀を入手できれば32銀でなんとかなりそう。 21での清算の前に22香成としておくのが重要な一手で、こうしておけば32銀から23金で脱出を阻止できます。

  11飛成、同玉、22香成、同金、21桂成、同金、同馬、同玉、

石垣が崩れて、一挙に玉と歩1枚だけのすっきりした形に。 煙詰を手がけたことがあれば覚えのある形で、本作も覚えのある手順できれいに煙ります。

  32銀、11玉、12歩、同玉、23金、11玉、21銀成、同玉
  32歩成、11玉、22と(金) まで19手

作者 「狙い:全種駒使用、3×3の石垣図式、持駒なし、ミニ煙詰。
初手の成不成の非限定のキズですが、許容範囲なら幸いです。
配置の23の香は歩でも事足りますが、“全種駒使用”ということで敢えて香にしました。
初手に続いて3手目、本能的に21桂成としますと玉が大海に逃れます。 もし、17手詰で駒余りと即答された場合は、玉方の応手が甘く、玉をうっかり大海に逃し逸れたことになります。 故にそれを阻止する3手目の22香成は意味深な一手、且つ、本作の唯一の考え処です。」

作者からは本作創作の動機や経緯も届いていますので、これも紹介させていただきます。

作者 「本作の創作動機はlineのプロフィール画像を詰将棋にしてみようという思い付きでした。 詰め将棋を円形の狭いフレームに収めるためのにクリアーしなければならない条件として、盤面は3×3の範囲以内、持駒無しは必須です。 また、調子が良ければ+清涼図式、さらに、運が良ければ+石垣図式、加えて、神の御加護があればば+ミニ煙詰もなどと、 やや誇大気味な妄想を抱きながら割と長い間、脳内将棋盤の白昼夢の中に漂っておりました。 気が付けば全種類の駒の登場も加わりまして、「遂に奇跡が起こった!」とばかりに、狂喜乱舞の勢いでの貴サイトへの投稿となった次第でありまして、 好手・妙手が二の次三の次になってしまった事は否めません。 作為手順の3二銀からのラストの11手詰は水戸黄門の印籠登場的なシーンですが個人的には「よっ、待ってました!」的な好きな手順であります。 創作の手順としましては、まずは、3二銀(9手目)の局面から盤面3枚の詰め上がりまでを導いてから、 逆に3二銀(9手目)の局面から初形の3×3の石垣図(密集形)に逆算するといった、正算(順算)と逆算のハイブリッドでした。」

駒取りが多い感はありますが、全駒種の3×3石垣から大駒が消えてミニ煙になるのはいい感じですね。 全手順が石垣の中に収まっているのも石垣図式では珍しく、コンパクトさが際立っています。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

市原誠さん:
33歩が縁の下の力持ち的な存在。
山下誠さん:
きれいな石垣にシンプルな手順がマッチする。
小山邦明さん:
飛から香が1枚ずつ使われた3x3の密集形で、駒がきれいに捌けて気持ちが良い。
林沢馬さん:
根気がないため、解答が掲載されていない詰棋は、余程平易な作品でなければ手を出さないことが多いのですが、まさに手頃で平易な作品だったので幸運でした。
考え所は3手目の手順前後に注意することだけだと思いますが、石垣図式からのミニ煙詰ですので、解後感は決して悪くありません。
蛇塚の坂本さん:
駒が綺麗に捌けて気持ち良い
川越敏司さん:
初形石垣図式から駒をどんどんはがしてのミニ煙詰(清涼詰?)。 解答手順も3x3内に収まってコンパクトなのがいいですね。
松崎一郎さん:
ミニ四角形の全駒が躍動し、最後は清涼・雪隠詰の爽やかアート。
占魚亭さん:
石垣が煙と消える。
おかもとさん:
密集型からミニ煙。23香と33歩を入れ替えると、多少マギレが増えるかも?
S.Kimuraさん:
ミニ煙詰になるのが良いですね.
中村丈志さん:
3手目が好きです。
藤田卓志さん:
綺麗な初形に煙詰と言うことなしですね
池田俊哉さん:
石垣図式で七色ではどうしても一枚余るのは仕方がない(笑)
手順は予想通り駒取りとなるが順番がきちんと決まるのは良い
おしいれの大冒険さん:
使用駒一式揃いでこの初形 そして煙 お見事。

アート展示室No.114 解答:15名 全員正解

  池田俊哉さん  市原誠さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  おしいれの大冒険さん  川越敏司さん  川石隆志さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  中村丈志さん  林沢馬さん
  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。