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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.97 松下拓矢さん

詰将棋美術館
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
後手は持駒なし
角の軌跡に注目 10手台

アート展示室No.97 松下拓矢

角が動けば空き王手になる形ですが、さてどこに動けばよいのでしょうか。
85角の両王手は84玉で王手がかからず、87角は84玉で85歩が打歩詰。
打歩詰にならないようにするには・・・そう、78角と香筋を止めれば85歩と打てるようになりますね。 受方は持駒なしなので、合駒はありません。

  78角、84玉、85歩、74玉、

また角を動かせば空き王手になる形。 今度も64玉の時65歩が打歩詰にならないようにするには56角と香筋を止めるか45角で飛筋を止めるか。 45角はおもしろい手ですが、74玉で取った歩を75歩と合駒されて続きません。 56角と合駒の余地がない両王手で迫るのが正解です。

  56角、64玉、65歩、54玉、

ここまで来ると、打歩詰回避の限定移動が趣向手順になっていることがわかります。

  38角、44玉、45歩、34玉、

最後は19飛が39香を狙っているのでちょっと注意が必要です。 飛筋を止める29角で詰みかと思うと、35歩の捨て合で、同飛と取れないので失敗。 さっきと同じように16角と両王手でとどめをさします。

  16角 まで13手

角と玉の軌跡 作者「打歩詰回避の香頭への角限定移動×3+両王手によって、96角を78→56→38→16と動かして「W」の軌跡を描くのが狙い。 文字を描く縦3×横9の空間内に駒を置かないのがこだわりのポイント。 94玉も34までノンストップで横一直線に移動しているのでダブル軌跡曲詰と言えるでしょうか。」

終わってみると、角の軌跡は大きな「W」。 34で止まっているのはちょっと不満ですが、玉の軌跡も一直線で、きれいなダブル軌跡曲詰でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
歩と角と香の3者のテンポが噛み合って面白い。
川石隆志さん:
Wの軌跡
山下誠さん:
角の動きを限定する駒の配置がうまく、玉は一直線に進む。
松崎一郎さん:
角が翼を広げて飛んでいく(Wing)。 馬ならペガサスだけど。
S.Kimuraさん:
角が2マスずつ動くのが良いですね.
占魚亭さん:
Wの軌跡。
中村丈志さん:
最後の1手も良かった。
おかもとさん:
大きな角ノコ。 82とと83桂は、受方83歩で代用できないのかな。

形はその方がきれいですね。

池田俊哉さん:
角の大鋸、両王手が次の歩打ちのためのブルータスになっているのが面白い
小山邦明さん:
打歩詰めにならないように角をきれいに移動させている。

アート展示室No.97 解答:12名 全員正解

  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん  大塚康平さん
  おかもとさん  川石隆志さん  小山邦明さん  占魚亭さん
  中村丈志さん  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。