玉は89香のため9筋しか動けません。
持駒もないので、角で王手すれば逃げるしかありませんね。
2枚の角は、盤面をチェス盤のように塗り分けたとき別な色にいるので、玉がどこにいても、どちらかの角で王手できます。
まずは55角から、実際に進めてみましょう。
55角、92玉、65角、93玉、66角、94玉、76角、95玉、
55、65に動いた角が、再び66、76と元の位置にもどっていることに注目。
角と玉以外の駒は動いていないので、初形と8手目の局面を見ると、玉だけが91から95にワープしたように見えます。
そして、まだ角のダンスは続きます。
84角、96玉、85角、97玉、75角、98玉、76角、99玉、
66角 まで17手
後半でも2枚の角が、またまた66、76と元の位置にもどっていて、今度は玉が99にワープしたように見えます。
本作は玉が91から99まで縦一線に動く軌跡曲詰。
それに加えて玉が91から95、そして99へと2回ワープしたように見えるダブルワープが作者の狙いでした。
作者 「角2枚による追い趣向で、玉の軌跡はノンストップで九筋の縦移動(9一→9九)です。
全着手角で双方持駒なしなのでやさしい手順になっています。
なお、初形、8手目、詰上りの各局面が玉の位置を除き、すべて同一になるのは珍しいのではないかと思います。」
全着手角で全応手玉、ノンストップの縦一線軌跡曲詰、ダブルワープと、趣向を詰め込んだ美しい作品でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山城正樹さん:
- 持ち駒のない詰将棋は初めて解きました笑
受方の持駒を指定するのは簡素な配置で合駒を制限できるので、おもちゃ箱ではしばしば登場します。
- 松崎一郎さん:
- 角がステップを踏んで踊っているようですね。
- 蛇塚の坂本さん:
- 角2枚だけの玉の追いかけ面白い。
- はむきちさん:
- 角が小刻みに連携して玉を追うところが楽しかったです。
- 山下誠さん:
- 2枚の角が歩調を合わせて1歩ずつ動く様がかわいい。
- S.Kimuraさん:
- 2枚の角の動きも面白いですね.
- 山路大輔さん:
- 角が2枚とも同じ場所に戻ってくるのが良い。
- 中村丈志さん:
- 角が動くが元の位置に戻るんですね。
- 占魚亭さん:
- 玉のワープ!?
- 小山邦明さん:
- 玉方に持駒がなくて合駒ができないと角の王手だけで詰ませられるという実戦を思わせる作品。
- エレーンさん:
- 一回84角と出てからまた引いていくのに面白味がある。
- N.Yamaさん:
- 2つの角が交互に動くことで玉を直線的に下に動かしていく様子が面白いです。
- 金少桂さん:
- 詰上りは直感しましたが、真ん中でも同じ角の配置になるのが驚き。
- おかもとさん:
- 初形と詰め上がりを比べると、91玉が99にワープですね。
- 池田俊哉さん:
- 玉が91→99に動いただけという作品。
玉は縦に一直線、角二枚は上へ下へと動いて結局元の位置へと表現は完璧。
ただ88とを気にするのは細かすぎるんですかね...
- 浜野乙三さん:
- トリオダンス。
- ひろぽんさん:
- 成り無しでの手順がおもしろい
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