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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.80 大西智之さん
詰将棋美術館
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
龍の取り方 20手台

アート展示室No.80 大西智之 桂一色、銀一色ときて、本作は龍一色図式+金一色持駒です。

34龍が上部を押さえていますが、63龍の守備力もなかなかのもの。 出題コメントにあるように、豊富な持駒を使って、この龍を取ってしまうことを考えます。

まずは43金から53金打と直接バラしに行きます。 同龍は同金で簡単ですし、73玉などでは63金で龍を取られてしまうので、取られないよう71玉と逃げます。

  43金、62玉、53金打、71玉、

62金打、72金打と追撃しても取ってくれず、91玉まで逃げられるとあと1枚足りません。
そこで順番を変えて先に72金とするのが妙手。
これなら玉を逃げる余地はなく、同玉では63金で龍を取られてしまうので、同龍の一手。
龍を72に呼んでから62金打とすれば、取られても逃げられても龍を入手することに成功します。
実際には81玉と逃げるのは72金、同玉、74龍で簡単なので、62で精算することになります。

  72金、同龍、62金打、同龍、同金、同玉、

64龍と一間龍で攻めれば、合駒は?
歩香桂の弱い合では52飛、71玉、73龍以下。 金合は61飛以下、銀角合なら53金、51玉、52飛以下。 また72玉は73飛があるので、71玉が最長です。
71玉に対しては73龍と押さえるのは失敗。 61飛と横から攻めれば、アートNo.13 山本武子さんでおなじみの収束が待っています。

  64龍、71玉、61飛、82玉、62飛成、72金合、同龍、同玉、
  73金、81玉、84龍、71玉、82龍、61玉、62龍(62金、52金) まで25手

作者「今回の応募作の中では唯一の20手台の中篇作。 5手目▲7二金と捨てて龍を引き付けてから▲6二金打とするのがポイント。 収束は流れるきらいがありますが、16手目の合駒も金合に限定出来ており、やや無骨ながら解後感は悪くないのではと思います。 上級者向け。」

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
7二金と捨てることで手が続く。 以上3局は同時に鑑賞すべき。

22角成まで23手解。 64龍に63角合のところ71玉の方が手数が長くなるのでした。 惜しい。

小山邦明さん:
受方の龍がいては詰まないのでどうやって入手するかですが、 72金捨ては実戦でも役立ちそうな好手だと思いました。
蛇塚の坂本さん:
金と龍の味なやり取り面白いと思った。
占魚亭さん:
飛車を手に入れるまでが考え所。
S.Kimuraさん:
金3枚と龍を交換する順を自力で見つけるのは無理でした.
inokosatoshiさん:
左側に逃げられそうで、逃げられない。 62飛車成、実戦的な良い手がありました。
おかもとさん:
今回の3作の中ではベストかな。
小林巧さん:
三部作の最後、初形と持駒見て楽しむの図かな。
四金あって詰まぬ事なし!と、言い切りたいのだが、、
中村丈志さん:
詰むことはわかるが、どれが最短手順なのか正直わからない。

最後84龍に92玉、82龍まで23手解。 ほとんど解けているので、甘く見て正解扱い。

池田俊哉さん:
龍を精算で取ってしまうだろうと予想は付くが、逃げる玉に72金の一手が入ったのが良い。 龍を取った後簡単に詰みそうだが、ここからの粘りも楽しい

アート展示室No.80 解答:10名 正解9名

  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  小林巧さん  小山邦明さん  占魚亭さん  中村丈志さん
  蛇塚の坂本さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。