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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.75 大西智之さん
詰将棋美術館
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
希望限定あり 20手台

アート展示室No.75 大西智之 No.74と同様無防備飛一色図式で、こちらは持駒金4枚。 非常に広い玉ですが、初手35飛とすると4段目に下がるのは金4枚打って詰みなので6段目に逃げるしかなく、一挙に狭くなります。

  35飛、56玉、

35飛に46玉では47金、同玉、37飛上、58玉(48玉なら38飛以下)、55飛、69玉、59金、79玉、78金、同玉、58飛以下。
56玉の逃げにも同じく47金と迫ります。 同玉は前述の順、また66玉は69飛、67歩合、57金以下なので67玉と逃げます。

  47金、67玉、

飛2枚に挟まれた玉とはいえ、べたべた打っていっては足りません。 続けて58金と捨てるのが好手。
逃げ方がいろいろあるところですが、77玉とかわすのが正解です。

  • 同玉は38飛上、59玉、55飛以下
  • 76玉は79飛、77歩合、67金以下
  • 78玉は75飛、77角合、68金以下

  58金、77玉、

77玉には79飛。 逃げるのはまだ金2枚あるので簡単。 また78歩合には68金と捨てる手が良い手で取っても逃げても簡単。 この68金、同玉、69金の筋を防ぐため斜めに利く駒の合が必要です。 金合は品切れ、角合は同飛、同玉、67角で角が強くて早い。 ということで79飛には78銀合が正解。

  79飛、78銀合、同飛、同玉、

銀合を取って、まだ金銀3枚あるので、ちょっと重いけど68金打。 87玉や89玉は78銀があるので88玉と逃げますが、77銀と追撃。

  68金打、88玉、77銀、99玉、

ここで39飛と合駒請求すれば銀合か角合しかありません。 どちらも同手数で詰みますが、角だといろいろな手があるので作意は銀合(希望限定)。
以下は順当に収束します。

  39飛、89銀合、同飛、同玉、78銀、98玉、
  88金、99玉、89金まで23手

無防備飛一色図式+四金持駒。 序の金の連捨てを取れないのがおもしろい。 最後は飛車が2枚とも消えて金銀のみの詰め上がり。

作者 「随分前の詰工房の打ち上げにて、加藤様に飛一色図式銀一色持駒の先行作の存在を教えて頂いて以降、 地道に検討を続けておりました。 漸く金銀揃えることが出来たので、東京オリンピックの開催に併せお送りしようと思っておりましたが、 新型コロナウイルス感染症の影響でこのような事態となり甚だ残念に思っています。」

延期された東京オリンピック。 無事開催されることをお祈りいたします。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
玉の逃げ方に迷わされるが、金銀の密集で詰め上がる。
おかもとさん:
合駒2回で飛車が消えるのはよい。
小山邦明さん:
初手に対して玉が4段目に逃げれば金4枚の並べ詰みなので6段目に逃げる事になりますが、 46玉だと47金に同玉しかなく37飛ができ玉が一気に狭くなり、意外と逃げ場所は限られていたという印象です。    16手目の合駒は角でも良いと思いますが、8手目の合駒は角だと早詰なので、銀合で揃えたいですね。
池田俊哉さん:
飛を浮いてみると上部には逃げられず思ったより狭い玉
そこで出る47金から58金の軽手が良い
希望限定は89銀合のところ角合でしょうか、キズとも言えないかと
S.Kimuraさん:
こんなに広いところでも,金が4枚あると詰んでしまうことに驚きました. 飛車が2枚とも消えるのも良いですね.
占魚亭さん:
飛は消え、金駒が残る。
エレーンさん:
47金、58金と、何も無いところに出現するのが面白い!

アート展示室No.75 解答:7名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  エレーンさん  おかもとさん
  小山邦明さん  占魚亭さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。