4番目の作品は、盤面は象形でも対称でもないし、持駒にも特に趣向はなさそう(清貧図式、簡素図式ではありますが)で、普通の飛角図式に見えます。
とすると、詰上りに何かあるのでしょうか。 出題コメントからするとミニ煙?
初手は16龍や34龍も有望そうですが、32角成と角から行くのが正解です。
23の合は、16龍、15合、26桂、24玉、33馬までを防ぐために金合が絶対(23龍は切って簡単)。
32角成、23金合、
16龍の筋が防がれたので、34龍と横から王手。
24歩合などでは23馬、同龍、25金、13玉、23龍、同玉、22飛、13玉、24金まで。
23龍を防ぐために、また金合です。
34龍、24金合、
初手34龍から32角成は、34龍、24香合、32角成、15玉で切れ筋。
手順前後はききません。
34龍に24金合でも、23馬から25金と攻めますが、23龍は同金でダメ。
24金と金の方を取ります。
23馬、同龍、25金、13玉、24金、同龍、
ここで25桂が手筋の一着。
14玉と逃げるのが作意ですが、同龍と取るとどうしますか。
そう、35角が気持ちのよい順。
同龍や24合は23金まで。 玉を逃げます。
- 22玉は、25龍、23合、21飛と送りの手筋で詰み。
- 12玉は、13金、21玉、25龍、32玉、23龍、41玉、31飛、同玉、53角成以下27手駒余り。
25桂、14玉、
14玉には、龍切りから23飛が鋭い一着。
同玉は33角成があるので34玉とかわしますが、35金と押さえて33角成とすれば、煙の収束が見えてきます。
24龍、同玉、23飛、34玉、35金、23玉、33角成、12玉、
13桂成、同玉、24金、12玉、23金、21玉、22馬(金) まで27手
持駒桂1枚のさっぱりした図から連続金合でこってりした手順に。
龍切りから飛捨てが決め手で最後は煙る盤面大駒煙(盤面飛角煙)。
メリハリのある手順で解後感もよいと思います。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 津久井康雄さん:
- 35角の変化手順もあってきれいにまとまってますね。
この変化が35角、同龍、23金まででまとまっていたら、もっとスッキリしたんですが、そううまくはいきませんね。
- 山下誠さん:
- 23手目から色々な詰め方があって、正解の自信がない。
62角成まで27手解。
12手目同龍の変別と思われるので正解扱いですが、作意らしく見えないときはほかの変化手順が作意の可能性がないか見直した方がよいかも。
- 長谷繁蔵さん:
- 最後はスッキリ これだけでも満足
- 池田俊哉さん:
- 好形・好手順で解後感もバツグン、まさか煙るとは思わなかった
- 占魚亭さん:
- きれいに捌けて爽快。
- 波多野賢太郎さん:
- 金合、金合まではすんなりでしたが、2五桂からの3五角が見えなくて悩みました。
これだけスッキリ詰むと気持ちがいいですね。
- S.Kimuraさん:
- 2枚目の角が成った辺りで煙詰であることにようやく気づき,唖然とさせられました.
今回はどの問題も難しくて大変でしたが,柿木将棋に助けてもらいながらも,解いてよかったと思いました.
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