3番目の作品は飛角図式+金一色持駒。
本作はかなり解きにくいのではないかと、ヒントとして手数だけでなく詰上りの玉位置を書きましたが、
この形から玉が46に行く手順を想像するのは難しかったかもしれません。
初手38金捨てが、馬の連結をはずすと共に、あとで38飛と取れるようにした一石二鳥の手。
その効果は次の26金ですぐに見えてきます。
同玉なら46龍と馬を取れますし、八段目に逃げれば38飛とこちらの馬を取れます。
38金、同馬、26金、28玉、38飛、同玉、
この筋が見えても、38金に26玉(46龍、同馬、17角以下)、26金に同玉や17玉、18玉などの変化があって、簡単には入らせてくれません。
変化は上記盤面または棋譜ファイルでご確認ください。
27角、29玉、
27角と打つと一挙に狭くなった感じですが、37玉がやっかいな変化。
38金、26玉、46龍、25玉、36龍、24玉、15角以下同手数駒余りで詰みます。
29玉に39金、同玉、69龍ときれいに迫るのは48玉で逃げられます。
単に69龍で合駒請求するのが正解。
69龍、39銀合、
39金合なら19金、同馬、39龍以下。
39飛合なら同龍、同玉、49飛以下で、39合は銀に決定。
39銀合には19金も同龍もダメ。
さあ、どうしましょう。
38角、同玉、49金、28玉、39金、37玉、
打ったばかりの角を捨ててしまうのが意表の一手。
広くなったようでも、49金と打ってみると47玉には58龍があって捕まっています。
27金打、47玉、67龍、57馬、
57馬の移動合がはいり、やっと46で詰む形が見えてきました。
56銀、46玉、36金上(寄) まで23手
飛角図式+金一色持駒で適度な捨駒もはいっているものの、あまり捌けず変化も多いので、解後感は今一つだったかもしれません。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 津久井康雄さん:
- 27角打ったすぐ後の38角の手触りがいいですね。
- 山下誠さん:
- 変化が多く詰めにくい形だが、迫力はイマイチ。
- 池田俊哉さん:
- 8手目上部に逃げる37玉が本筋に思えて、今回一番悩まされた作。
39銀合に対して38角から49金と俗に攻める手もやりづらい
- 占魚亭さん:
- 3手目に据えた金が軸。やや重いが、仕方ないですか。
- 波多野賢太郎さん:
- 二枚馬が強力な上に、4六で詰むイメージが湧かなくて悩みました。
特に、序盤の変化読みが大変でした。
3九銀合に3八角が見えてようやくスッキリしました。
- S.Kimuraさん:
- ヒントが示すように,46にいる馬を移動させる展開になかなかならず,
不思議に思っていましたが,最後に移動合するとは思いませんでした.
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