これまで手順の鑑賞用にKifu for Javaによる盤面を使用していましたが、環境によって見れないことが多いので、
今月からJavaScriptのツール、Kifu for JSによる盤面に切り替えます(上の盤面)。
スマホでも見られるようになると思います。
さて、5月の展示室はeureka飛角図式展でした。
今回の5作品は、詰将棋創作プログラミングの
飛角図式のランダム生成で書いた手法で創作した作品です。
飛角図式というだけではアート展示室には弱いので、ほかにアート的なプラスアルファがある作品を選びました。
最初は5題とも19手以下で選んでみました。
ところがよく調べると類似作がぞろぞろ。
やむを得ず長手数の作品も選んだので、全体的にかなり難しくなってしまいました。
すみません。
解付きで発表した方が良かったかもしれません。
本作のアート要素は(田舎ですが)「1」の曲詰、
全て生駒の純飛角図式、清貧図式でもあります。
角の空き王手が見えているものの、すぐに72角成では95飛と抜かれて失敗。
まずは75角と84を塞ぎにいきます。
92玉なら84桂以下、82玉なら85飛から龍追いで詰み、84合しかなく84を塞ぐことができます。
このあと85桂、82玉、74桂の攻めを同金と取れる金合が最善の受け。
75角、84金合、85桂、82玉、74桂、同金、
74桂に逃げる手は全て7手以下(合計13手以下)で詰みます(詳細は上記盤面または棋譜ファイルで)。
93角成、81玉、73桂打、91玉、
一見切れたようですが、ここで92馬が決め手の捨て駒。
72角成と空き王手が実現して95飛と抜かれてもその飛を奪ってとどめを刺します。
92馬、同玉、72角成、95飛、93歩、同飛、同桂成、同玉、
94飛 まで19手
「三桂あれば詰まぬことなし」といいますが、これは「計算あれば」の意味。
とはいえ3枚の桂は案外強力で、飛角との連携で見事詰ますことができました。
82馬まで19手の解答あり、6手目71玉の変化別詰でしょうか。 変化別詰は、おもちゃ箱では原則正解扱いにしていますが、詰パラなどでは不正解にされることが多いのでご注意を。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 津久井康雄さん:
- 初形の美しさもあいまって一番手らしい軽作。
ところでこれだけなぜ配置を左側に?
コンピュータの生成を尊重してそのまま左側に。
- 山下誠さん:
- 金合を中心にスッキリまとまっている。
飛角図式としては水準作。
- 池田俊哉さん:
- 好形でややこしい持駒。
74桂から93角成〜73桂打と言う手段が通常の感覚とは異なる面白い順
- 占魚亭さん:
- 85桂が軸。最後にこの桂を消すのがいい。
- 波多野賢太郎さん:
- 5手目に7四桂ではなく6四角を考えてしまい随分苦労しました。
この形から好手順できれいに詰み、見事な作品ですね。
64角は71玉で逃れですが、手が続くので考えさせられますね。
- S.Kimuraさん:
- この問題だけ持駒が複数種類あるので,持駒を桂馬4枚にして解かせてみましたが,短時間では詰まないようです.
持駒の組み合わせで検索されたのでしょうか.
ランダムに生成した飛角図式盤面に対し、完全作になる持駒の組み合わせを検索しています。
|