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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.60 eureka
詰将棋美術館
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
とどめは飛 19手

アート展示室No.60 eureka これまで手順の鑑賞用にKifu for Javaによる盤面を使用していましたが、環境によって見れないことが多いので、 今月からJavaScriptのツール、Kifu for JSによる盤面に切り替えます(上の盤面)。 スマホでも見られるようになると思います。

さて、5月の展示室はeureka飛角図式展でした。 今回の5作品は、詰将棋創作プログラミング飛角図式のランダム生成で書いた手法で創作した作品です。 飛角図式というだけではアート展示室には弱いので、ほかにアート的なプラスアルファがある作品を選びました。

最初は5題とも19手以下で選んでみました。 ところがよく調べると類似作がぞろぞろ。 やむを得ず長手数の作品も選んだので、全体的にかなり難しくなってしまいました。 すみません。 解付きで発表した方が良かったかもしれません。

本作のアート要素は(田舎ですが)「1」の曲詰、 全て生駒の純飛角図式清貧図式でもあります。

角の空き王手が見えているものの、すぐに72角成では95飛と抜かれて失敗。 まずは75角と84を塞ぎにいきます。 92玉なら84桂以下、82玉なら85飛から龍追いで詰み、84合しかなく84を塞ぐことができます。 このあと85桂、82玉、74桂の攻めを同金と取れる金合が最善の受け。

  75角、84金合、85桂、82玉、74桂、同金、

74桂に逃げる手は全て7手以下(合計13手以下)で詰みます(詳細は上記盤面または棋譜ファイルで)。

  93角成、81玉、73桂打、91玉、

一見切れたようですが、ここで92馬が決め手の捨て駒。 72角成と空き王手が実現して95飛と抜かれてもその飛を奪ってとどめを刺します。

  92馬、同玉、72角成、95飛、93歩、同飛、同桂成、同玉、
  94飛 まで19手

「三桂あれば詰まぬことなし」といいますが、これは「計算あれば」の意味。 とはいえ3枚の桂は案外強力で、飛角との連携で見事詰ますことができました。

82馬まで19手の解答あり、6手目71玉の変化別詰でしょうか。 変化別詰は、おもちゃ箱では原則正解扱いにしていますが、詰パラなどでは不正解にされることが多いのでご注意を。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

津久井康雄さん:
初形の美しさもあいまって一番手らしい軽作。
ところでこれだけなぜ配置を左側に?

コンピュータの生成を尊重してそのまま左側に。

山下誠さん:
金合を中心にスッキリまとまっている。 飛角図式としては水準作。
池田俊哉さん:
好形でややこしい持駒。 74桂から93角成〜73桂打と言う手段が通常の感覚とは異なる面白い順
占魚亭さん:
85桂が軸。最後にこの桂を消すのがいい。
波多野賢太郎さん:
5手目に7四桂ではなく6四角を考えてしまい随分苦労しました。 この形から好手順できれいに詰み、見事な作品ですね。

64角は71玉で逃れですが、手が続くので考えさせられますね。

S.Kimuraさん:
この問題だけ持駒が複数種類あるので,持駒を桂馬4枚にして解かせてみましたが,短時間では詰まないようです.
持駒の組み合わせで検索されたのでしょうか.

ランダムに生成した飛角図式盤面に対し、完全作になる持駒の組み合わせを検索しています。


アート展示室No.60 解答:7名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  占魚亭さん  高田明浩さん
  津久井康雄さん  波多野賢太郎さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。