飛角図式の「一」の字。
作者名で分かる通り、コンピュータが発見した作品です。
最初から曲詰を目指して創作させるのなら、当然中央に配置するとしたもの。 本作は飛角図式を自動生成させたら偶然「一」の字になっていたもので、田舎の曲詰になっているのは、そういう事情です。
ランダム生成では、かけた時間に比例してどんどん完全作候補が生成されるのですが、大半はおもしろくない手順なので、人間が全部見るのは大変です。
そこで、飛角図式の自動生成では、捨て駒は何点、合駒は何点と点数を付けて、一定の点数以上のものだけ出力するように工夫してみました。
いずれは、 手順だけでなく、初形条件や詰上り条件(清涼詰なら何点、煙詰なら何点とか)など、人間の評価する要因を点数化して、
おもしろい作品だけが生成できるといいですね。
さて、本作、まずは歩を叩いてみるところ。 次の39馬左が46から逃げだされそうでちょっとやりにくい手です。 しかし、ヒントの通り5手目に飛を取ろうとすると、39馬右、37玉、47馬や39金、37玉、27馬では続きそうにないので、これしかありません。
38歩、同玉、39馬左、37玉、27馬、同玉、
27馬に46玉と逃げるのは、45飛、56玉、66金まで。
同玉と取られると一見広すぎて捕まりそうにありませんが、25飛が絶好の限定打で、一挙に狭くなります。
25飛、26香合、
25飛に36玉と逃げるのは26金、37玉、29桂(27金)、46玉、58桂、56玉、66馬まで。
26歩とか合駒しても17金と打てば同様に詰んで合駒が余ります。
じゃあ逃げるのが正解かというと、26香合という受けがありました。
29桂を同香成と取ろうという合駒で、これが正解です。
17金、37玉、29桂、同香成、27金、46玉、58桂、56玉、66馬 まで17手
「一」の飛角図式。 田舎の曲詰なのは今一つですが、馬切りからの限定打に限定合が好評でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 占魚亭さん:
- 7手目がポイントですね。
- 山下誠さん:
- 2五飛が玉の行動範囲を狭めるうまい限定打でした。
- 蛇塚の坂本さん:
- 2五飛が意外に気づき難かった。
合駒の香はシブイ受けだと思う。
- 長谷繁蔵さん:
- 上手い上手い大発見。香合が作意だったあ!
今月は本作で満足。孫への1000円の価値有り
お孫さんに印刷してもらってるんですね。
- 小山邦明さん:
- 5手目に飛を取るのは、ヒントがないとやりにくい手ですね。
ヒントが役にたって何より。
- きたさん:
- ヒントがないと結構難しい。限定合が入り、飛角図式としては上の部。
- S.Kimuraさん:
- 早々に柿木将棋に頼りましたが,6手目以降は手が限られていたので,ヒントにあるように5手目の局面から自力で解けばよかったかもしれません.
- 池田俊哉さん:
- ヒントがないと指しづらい5手目。同玉に25飛と押さえてしまうと案外狭い玉
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