歩のダイヤモンドに金銀3つずつのきれいなアクセサリー。
初手56銀では46(66)玉で金銀がたくさんあっても足りそうにないので、初手は56金でしょう。
54玉に45銀もちょっと誘われるところですが、43玉がうまい逃げ方で、これで逃れています。
「左右対称中央に手あり」 56金に続いて55銀が正解です。
対称なのでどちらに逃げても同じ。 とりあえず43玉とします。
56金、54玉、55銀、43玉、
ここが考え所。
34銀では52玉で左右広すぎてダメ。
節約して44銀ならどうだ。 取ったら45金、43玉、44銀、52玉、53銀成以下。
でもやはり52玉で、63銀、同玉、74銀としても52玉で逃れ。
33金と押さえるのが、右側への逃げ道を封鎖するうまい手です。
取ったら34銀でどう逃げても金2枚で詰み。
52玉に、今度は63銀、同玉、64銀と反対側から迫って挟撃します。
これは取れない(74金がある)ので、72玉と逃げて、以下はよくある収束です。
33金、52玉、63銀、同玉、64銀、72玉、
73金、81玉、72銀、91玉、92歩、同玉、
83銀成、91玉、82成銀 まで19手
今月の詰パラの中学校の出題のことばに、つぎのようにありました。
あるネット上での質問で、「詰め将棋の作り方」に対する答が、
「適当に駒を並べてコンピュータに解かせて作っていると思います」だった。
思わず冗談じゃねえよ、と言いたくなったが、いろいろ考えさせられてしまった。
詰将棋の創作はいつまで人間の聖域でいられるのだろうか?
この作品はまさにこの通りの作り方。 TETSU作ではなく、TETSU発見とした方がいいかもしれません。
「人間の聖域」と思っている人には顰蹙かもしれませんが、いろいろな創作方法があることで詰将棋の可能性が広がります。
余詰もなくおもしろい手順が見つかるまでは、いろいろ試行錯誤が必要ですが、運が良ければ詰将棋美術館に展示できるような美しい作品ができるかも知れません。
詰将棋を作ったことがない方でもできるやり方なので、初めての方もチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 長谷繁蔵さん:
- 面白いと思ったら加藤さん作でした。
33金を見つけて解決。私も美しいのを見つけてみたい。
- 鈴木康夫さん:
- 1枚節約するための5手目にしびれました。
- 真Tさん:
- 5手目73金が好手。今月で1番難解でした。
- 隅の老人Bさん:
- 配置は綺麗で素晴らしい。手順もマズマズ、これも感心。
作者は創った?詰めた?どちらかな。
詰めてもらった、が正解。 柿木将棋作の詰将棋です。
- S.Kimuraさん:
- 金銀がたくさんあって簡単そうですが,3三金が気付かず悩みました.
- 東海さん:
- 取った歩も綺麗に使って収束ですね。
初解答、ありがとうございます。 これからもよろしくお願いします。
- たくぼんさん:
- 都玉から91までとなかなか粋な趣向もあり、3三金の好手があってはお見事の一言
最後は81玉でも良いので、ちと苦しい。
- スラゴさん:
- 33金が難手でした。収束は予想通り。
みなさんの評は5手目33(73)金に集中。 この一手で作品になりました。
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