行ってきました!(2004年5月〜6月)

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2004年 6月
23日 蕎麦粒山から一杯水
19日,20日 滝上谷(19日),多摩川・火打石谷(20日)
15日〜16日 戸渡尾根からの甲武信岳〜十文字峠
12日〜13日 笛吹川鶏冠谷左俣三の沢
8日 大菩薩峠から柳沢峠
1日〜2日 飛竜山・シャクナゲ横丁
5月
29日,30日 川苔山・逆川(29日),鷹の巣山・水根沢谷(30日)
26日 大室山と加入道山
22日〜23日 和名倉沢
18日〜19日 石保戸山と竜喰山
15日〜16日 三つ峠・岩登り講習会
11日〜12日 雲取山・三峰コース
1日〜4日 白馬岳北方稜線栂海新道

蕎麦粒山から一杯水

・6月23日(水)   ・天候  晴れ時々曇り
・日程 奥多摩駅(バス)川乗橋〜尾根取り付き〜笙の岩山〜塩路の頭〜松岩の頭〜蕎麦粒山〜仙元峠〜一杯水〜避難小屋〜横スズ尾根〜東日原(バス)奥多摩駅

蕎麦粒山付近のブナの木。こんなのがいっぱい。
蕎麦粒山付近のブナの木。
こんなのがいっぱい。
 それにしても、平日だと言うのに立錐の予知無く、バスを一杯にして行った登山者は何処に行ったんだろう?鳥屋戸尾根から蕎麦粒山に向かって、会ったのはたったの一人。全くの静寂と耳底に今でも海鳴りのように残るハルゼミの大音響だけがあった奥多摩最奥部の山でした。雲取山から東京都と埼玉県を延々と分けて、不遇の名峰を沢山抱えて、棒の折山から高水三山を経て青梅鉄道公園辺りで多摩丘陵に飲み込まれる長大な尾根。その一角に蕎麦粒山があります。あきる野市からいらした、ある参加者は「毎日自宅から見上げる山の中でも、スッキリと三角の綺麗な形の山で何時かは登りたいと思っていた・・・・」と仰っていました。覚えてしまえば、意外と目につく蕎麦粒山。均整の取れた中々の見事な山容なのです。けれども、いざ登るとなると、けしてお気楽なコースはありません。最もポピュラーなのが下山に使った横スズ尾根を登り、一杯水から蕎麦粒山に至り川苔山方面に抜ける物。ガイド本にも一杯水避難小屋の一泊コースとして紹介されていたりします。「避難小屋一泊かぁ?」と、それなりの準備と覚悟が必要。その他にも舗装された川乗林道を延々と辿りかなり上から桂谷の頭に向かう仕事道を稜線に向かう物。しかし、これも登山道では無い。今回、辿った鳥屋戸尾根は、実は登山道では無いものの奥多摩好きの人々の間では古くから辿られた良い道です。仕事道の為、指導標の類は一切ありませんが、最近は道も手入れがされて歩きやすくなっているのに驚きました。ヤブ漕ぎも一切無し!ただし、何箇所が急な所があり、死亡事故を含むトラブルも後を絶ちません。下りに使うのは避けたほうが賢明でしょう。長沢山周辺は別格として、酉谷山、三つドッケ、蕎麦粒山付近は、奥多摩でも長いアプローチと大きな標高差で最も近づき難い所です。できれば避難小屋に泊まり、周囲の環境にドップリ漬かって楽しみたい領域です。収容人数は様々ですが、正面に鷹の巣山から雲取山の堂々たる山並みを見て過ごす時間は最高です。「風の谷」でも晩秋の頃、ぜひ、考えてみたいプランです。

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滝上谷と多摩川・火打石谷

・6月19日(土)滝上谷 20日(日)火打石谷   ・天候  19日晴れ 20日曇り時々晴れ、雨
・日程 19日奥多摩駅(マイカー)滝上谷出合い〜大小屋の滝〜10m滝〜ハナド岩〜ハンギョウ尾根〜カロー川橋(マイカー)奥多摩駅(アズマヤ泊)
20日(マイカー)ナメトロ出合い〜火打石谷出合い〜7m滝〜10m滝〜幻の大滝〜連瀑帯〜ミサカ尾根〜熊倉山〜サオラ峠〜丹波山(マイカー)東京

滝上谷 10m滝
滝上谷 10m滝
 ここ何年か、一年おき位に頻繁に訪れている日原川最大支流・小川谷の滝上谷と、実に34年ぶりに訪れた多摩川本流に注ぐ、火打石谷(川苔山に突き上げる谷とは別。飛竜山の前衛・前飛竜に突き上げる谷)とを連続で登りました。滝上谷は相変わらずの濃い緑の中に小滝を連続させる楽しい谷です。この滝上谷は随所にワサビ田があり、何箇所かで水源林の巡視路が渡る生活の匂いもする谷でした。何故、過去形かって?ワサビ田は石垣だけを残して作付けは行われず、一部の植林帯では間伐もされず、造林小屋は長い間使われず、山仕事は廃れてしまったからです。山の荒廃は谷に土砂を流入させ、ちょっとした一歩で清冽な沢が濁る事が残念でした。数多くの滝を連続させた後、水は一気に涸れてハナド岩に向けての登りとなります。二年前、クマザサの藪漕ぎに終
火打石谷 まぼろしの大滝
始したはずの斜面は笹が枯れて地面が剥き出しとなり、疲れたメンバーには落石混じりの怖い斜面となりました。ついにはザイルを出してのツメとなりました。それでも足下に食い込む谷を見下ろす展望のハナド岩は素敵でした。一方、火打石谷は、かつて原生林の中の激烈だった谷がミサカ尾根の斜面全てが伐採され、その伐木は全て谷に蹴落とされて完全に遡行価値を失った谷でした。34年前に遡行し、その素晴らしさに感激し、その後何年かたって、再度訪れてその凄まじい破壊にガックリとしたものです。「もう訪れる事は無いだろう」それが感想でした。その後「火打石谷が登れるらしい」という噂が何年か前から聞こえてきました。そして今回の遡行でした。かつては無かったゴーロや不安定な岩の堆積はあるものの、巨木が谷に横たわっているものの、豊富な推量と白黒縞々模様の岩床、数メートルの難しい滝が連続する様は見事でした。そして、いきなり現れる大迫力の幻の滝。遡行図では幻の滝こそ大滝とされていますが、実は支流のかつての煙窪でした。本流にも度肝を抜く大滝。そしてツメで水が無くなる瞬間までナカナカの迫力ある滝の連続でした。最後の藪漕ぎも厳しいものでした。滝上谷と火打石谷。どちらも不遇のけれど見事な谷でした。

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戸渡尾根からの甲武信岳〜十文字峠

・6月15日(火)〜16日(水)   ・天候  15日快晴 16日快晴
・日程 塩山駅(タクシー)西沢渓谷入り口〜徳ちゃん新道〜戸渡尾根〜木賊山〜甲武信小屋(泊)〜甲武信岳〜三宝山〜武信白岩〜大山〜十文字峠〜毛木平(タクシー)小淵沢駅

武信白岩山への登り返しから三宝山。緑色がスゴイ!
武信白岩山への登り返しから三宝山。緑色がスゴイ!
 甲武信岳に登る登山道の中では、最も急峻で標高差のある戸渡尾根からの登山道。東京近郊の者の多い「風の谷」の「やまあるき」のメンバーにとっては、最も手近なコースでありながら「登り切れなかったらどうしよう?」の思いが先に立ち、ついつい敬遠していました。登りより下りの苦手な仲間が多いので、行くとしたら当然登り。陽の長い時期なら時間をかけて・・・・と今回のプランとなりました。当然、シトシト雨の季節のはずなのに、何故か天気は晴れ。しかも梅雨時とは思えない乾いた快晴の下でした。更に涼しい風が静かに後押しして、ユックリユックリ登ったはずが、決定的には誰もバテる事なく奥秩父主脈縦走路へと到達しました。背後にすこしづつ広がる展望、咲き残りのシャクナゲ、早く顔を出しすぎたハクサンシャクナゲ、白砂の斜面をピンクに染めるイワカガミが僕達を励ましつづけてくれました。当然、巻くものと思っていた木賊山にも登頂し、何人かはその日の内に甲武信岳の頂上まで踏みました。甲武信小屋では、この6月30日からの「風の谷」先鋒隊のハンテングリ遠征の壮行会も兼ねて宴会もあり、小屋からは特別に手打ちソバまでが出ました。山田ガイドが担ぎ上げた酒は、焼酎、ウィスキー、日本酒各1本。以上が小屋へのお土産。塩山タクシー差し入れの一升ワイン一本、参加者の預けたワインがなんと4本。その大部分が飲み干されてしまう恐ろしさ!
 翌朝も晴れ。山頂からは槍が岳や穂高岳まで見える究極の展望でした。十文字峠への道は奥秩父の中でも最も奥秩父らしい美しい原生林の中の道です。贅沢なもので「この森には霧が似合うのに・・・」等と言いたくなるほどの快晴でした。本来、この時期、シャクナゲのピンクの海と化すはずなのに、今年は開花が早く、最盛期は5月末だったとか・・・・僅かに武信白岩付近で美しい花の列には会えました。
 この夏の幸運を全部使ってしまったのでは?と不安になるような好天の甲武信岳から十文字峠への尾根道。初夏の奥秩父を満喫した二日間でした。

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笛吹川鶏冠谷左俣三の沢

・6月12日(土)〜13日(日)   ・天候  12日曇り時々小雨 13日曇り後晴れ
・日程 12日・道の駅「みとみ」〜二俣〜鶏冠谷出合い〜魚留めの滝〜逆くの字の滝〜左俣〜三の沢出合い〜五段50m滝〜鶏冠尾根〜木賊山〜甲武信小屋(泊) 13日・甲武信岳往復・3人トークに参加〜戸渡尾根〜徳チャン新道〜道の駅「みとみ」

本流。息継ぐ間のない所がつづく
本流。息継ぐ間のない所がつづく
 沢登りの難しさは滝の直登の技術でも無ければ、釜を泳ぎ渡る技術でも無く、ただ
甲武信山頂からの笛吹川
甲武信山頂からの笛吹川
ひたすらに沢の状況の変化にあると思い知らされた、笛吹川の沢登りでした。「体力さえあれば沢登り初心者でもOK」のはずの東沢釜の沢西俣の遡行が、前日の台風の大暴れで鶏冠谷左俣三の沢になってしまったのですから。11日夜。日付の変わる頃には雨は上がり星さえ見えていた空に、何とかならないかな?の気持ちで出発したのですが、登山道に入って渡った吊り橋からの見下ろす谷の水量の多さと、最初の徒渉での水勢の強さに、河原の徒渉でもこれでは・・・・の思いで一番入り口に近い鶏冠谷に入りました。鶏冠谷は魚留めの滝の上流に僅かにゴーロ歩きの部分がある以外は、ひたすらゴルジュと滝の続く豪快で美しい谷です。造形的な美しさは釜の沢に一歩譲るとは言え、その徹底的なナメ滝の連続には驚かされます。左俣に入ってからは連続して合流する一の沢、二の沢、三の沢と何れも豪快な滝となって入ります。今回は三の沢。入っていきなりの五段50m滝。しかも直登可能な優美な滝です。それからも「これでもか!」という勢いでナメ滝が連続しました。最後はボロボロの斜面を登って猛烈なヤブ漕ぎ。霧の中にコメツガの林立する幻想的な鶏冠尾根に這い上がりました。鶏冠尾根は、それ自身目標にして良い変化に富んだ楽しい尾根ですが、ここまでで、何人かはヘロヘロ。バテバテで苔むした斜面を登りました。木賊山に辿り着いた時の嬉しさ、甲武信小屋でお茶を貰った時の嬉しさは最高でした。
イラスト:長野美穂
三人のトークショー!
三人のトークショー!

 実は、今回は甲武信小屋小屋主・山中徳治さん、最近「写真家」の活躍も有名な志水哲也さん、と僕の三人でのトークを翌朝行うのがポイントの一つでした。日本の分水嶺とも言うべき甲武信岳は山と谷とが見事に織りなす、素敵な場所です。それぞれの「山と谷」との関わりを勝手に喋った1時間でしたが、良い仲間との交流ができて楽しい一時でした。甲武信岳は笛吹川流域が有名ですが、荒川にはそれ以上に魅力のある谷も無数にあります。何処までも、何時までも親しみたい、甲武信岳をめぐる山と谷との思いを深くした二日間でした。

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大菩薩峠から柳沢峠

・6月8日(火)   ・天候  終日、曇り時々ガス
・日程 塩山駅(タクシー)富士見平〜大菩薩峠〜大菩薩嶺〜丸川峠〜寺尾峠〜天庭峠〜ブドウ沢峠〜六本木峠〜多摩川水源展望台〜柳沢峠(タクシー)塩山駅

丸川峠のレンゲツツジ
丸川峠のレンゲツツジ
 いつも、多くの登山者のいる人気の大菩薩峠。首都圏でも最も容易に到達できる日本百名山であり2000m峰です。けれども、今回、ついには他の登山者の姿を一切見ない大菩薩でした。大菩薩は素晴らしい展望と草原の広がる素敵な山です。この30年で、これほど大きく変わった山も珍しいとも思います。かつては、必ず夜行列車で行き、登らなければ日帰りのできない奥深い山でした。それが、現在は標高1700m・富士見平までタクシーが登り、ミズナラの巨樹の林立する上日川峠までの厳しい登りはタクシーの窓から見下ろすだけのものとなりました。現在、大菩薩を訪れる圧倒的多数の登山者は、富士見平までタクシーで来て、大菩薩峠、大菩薩嶺を回り唐松尾根を下山する、まさしく「ケーキのテッペン」だけを食べるような登山をして降りていきます。もちろん、この部分こそ最も大菩薩の魅力の集中する場所です。けれども、東西10km南北12kmにわたる広大な山脈の、それは本当に一部にすぎません。今回辿った柳沢峠への水源の道。鬱蒼たる原生林の中を歩き、いきなり飛び出す草原に驚き、登山道のすぐ下から湧きだす水を生む水源の森を知る素敵な道です。それ意外にも雑木の美しい牛の寝通り、未開の雰囲気を残す小金沢連峰、草原の広がる南大菩薩と、歩きだしたらキリの無い素敵な山域です。「風の谷」も大好きな大菩薩。縦横に楽しんでほしいと思います。

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飛竜山・シャクナゲ横丁

・6月1日(火)〜2日(水)   ・天候  1日雨後曇り 2日晴れ
・日程 奥多摩駅(バス)御祭〜後山林道〜青岩谷出合い〜三条の湯(泊)〜北天林道〜北天のタル〜飛竜山〜ハゲ岩〜シャクナゲ横丁〜前飛竜〜サオラ峠〜丹波(バス)奥多摩

シャクナゲの海
シャクナゲの海
 「梅雨入り間近」との中の飛竜山でした。飛竜山は雲取山の隣。標高は2077m。雲取山よりも60mも高いのに、山容も堂々たる物なのに、訪れる登山者は雲取山の百分の一。いや、それ以下かもしれません。シャクナゲの最盛期だったにも係わらず、とにかく二日間で会ったのは誰もいない・・・という具合。初夏の乾いた空気の中で、シャクナゲの群落と富士山、南アルプスの大展望を僕たちだけで占領しました。例年だとシャクナゲは開きはじめ・・・位のはずなのに、もう、南面は終わりかけ。北面が最盛期の状態でした。シャクナゲは開き初めが色が濃くて素敵です。ちょっと早すぎた今年のシャクナゲの開花だったようです。今回のプランは三条の湯から1000m近く登って1400m近く降りる物。奥多摩の一泊二日の「風の谷」のプランではちょっと大変な部類の登山でした。けれども、見下ろす谷の緑の美しさと、繁殖期を迎えた鳥の囀りの楽しさは、北天のタルまで決定的にはバテずに登ることができました。後はシャクナゲの花が点々とあり、その励ましで登頂できました。下山のミサカ尾根は、雲取山七つ石尾根、長沢背稜に次ぐ奥多摩では長大な尾根です。緑の美しい、雑木林の中の下りは長いものの飽きさせず楽しい下りでした。晴天にも係わらず乾いた冷たい風も味方したかもしれません。奥多摩最大の展望台として知られるハゲ岩からは、先週行った大室山、その前の竜喰山、石保戸山、雲取山と全て手に取る近さで迫っていました。

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逆川と水根沢谷

・5月29日(土)川苔山・逆川 30日(日)鷹の巣山・水根沢谷   ・天候  29日晴れ時々曇り 30日晴れ
・日程 29日奥多摩駅(マイカー)川乗橋〜出合い〜二段11m滝〜10m幅広滝〜ウスバ林道〜百尋の滝〜川乗橋(マイカー)奥多摩駅
 30日奥多摩駅(マイカー)水根〜大滝〜半円の滝〜修行の滝〜水根沢林道〜水根(マイカー)奥多摩駅

大滝をのぼる
大滝をのぼる
 逆川も水根沢も「風の谷」の沢登り教室では「全くの初心者のための」沢として行く沢です。逆川は奥多摩の沢の持つ数多くの特徴をほとんど持ち、変化に富んだ楽しい沢です。一方、水根沢は磨かれた極端なゴルジュが続き、ヘツリと呼ばれる釜のトラバースを中心とした結構、特殊な谷との印象があります。梅雨入り間近を思わせる天気予報を徹底的に裏切って二日間とも晴れ時々曇りの天候の下、濡れがむしろ気持ち良い中での沢登りでした。全く傾向の違う二つの谷でしたが、無視できない事として、どちらも大量の土砂の流入があるように思われた事です。直接の原因は、昨年5月に季節外れの台風の上陸があり、その際に相当の増水とそれに伴う土砂崩れ等があり、そのための物が主たるものです。とりわけ「遡行証明書」でも書きましたが、水根沢谷では中流のフジマキ沢が全域に渡って大崩壊し、大量の土砂が流れ込み、随所に泥の堆積を作ってしまいました。その為、沢は本来の清流ではなく何となく濁り、釜の通過が主たる楽しみだった水根沢谷については、ここしばらくは魅力は半減と言った状態です。一方の逆川は何が原因でしょうか?逆川遡行後のウスバ林道の下山で改めて思い知ったのは、鹿の食害を主たる原因とする山の荒れ方の酷さでした。剥き出しの地面。食い荒らされる新芽。鹿避けの柵も役立っていない状態のようです。剥き出しの斜面は少々の雨でも、山を削り取り、すこしづつ土砂を沢に落としているようです。釜の埋まった谷。ゴルジュの浅くなった沢は、通過が容易となり、ちょっと寂しい思いをしました。いったん埋まった沢は、もう元へは戻らないのでしょうか?いや、根本的な原因が解決すれば、沢は案外と元に戻ります。かつては、逆川も中流部に伐採の小屋が立ち、伐木が谷全体を埋めて「死の谷」と化した事があります。しかし、何度かの増水は跡形も無くそれらを一掃した事もありました。山々に緑が回復し、正常な沢に戻る日を願わずにはいられない、二日間の沢登りでした。

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大室山と加入道山

・5月26日(水)   ・天候  概ね晴れ
・日程 藤野駅(タクシー)神の川ヒュッテ〜犬越道〜大室山〜破風口〜加入道山〜道志の湯(タクシー)藤野駅

頂上台地。まるで公園
頂上台地。まるで公園
ブナの巨樹!
ブナの巨樹!
 「風の谷」ではなかなか行かない丹沢の山。理由は、登山道整備のセンスが悪く延々たる階段や、土嚢の山、そして河原の石を無造作に使った歩きにくい道が赤土剥き出しで、どうも苦手意識があるから。また、奥多摩、奥秩父を上回る林道開削で、例えば谷の中間に車道が横断・・・・なんて言う事がしばしばあるからです。「アルピニスト講座」で沢登りに行っても、「昔は良かった・・・・」等の発言ばかりでは良くないと自戒している事もあります。けれども、丹沢も西の方、檜洞丸を過ぎるとすこしづつ昔ながらの丹沢が蘇ります。大室山は、その中の貴重な一つです。何と言ってもブナの木々の美しさが最高。このブナの木、最近は白神山地のブナの森の影響か、大分株が上がってますが、昔はバッサバッサと伐採されつづけた木です。その独特のユーモラスな姿、苔を付けた白い幹、そしてサワサワと音を立てる葉。とても親しめる木です。ブナが有名になったのはミズナラと共に「森のダム」とも呼ばれる保水性の高さ故です。僕なんかが感じるのは、それよりブナのある森が持つ独特の躍動感です。まず、葉っぱが明るい為に鬱蒼たる森でも暗くない。明るいから下の草が生える。灌木もある。花があるから虫がいる。虫が居るから鳥の声がする。という具合で季節を肌で感じられる山になるように思います。犬越路から大室山を越えて加入道山に至るまで、見事にそんなイキイキとした山でした。良かったなぁー!でも標高差も大きく、上り下りもきつくて、「風の谷」の日帰りでは厳しい山の一つと言えるでしょう。
 西丹沢には例えば畦が丸、菰吊山と言った、さらに不遇でさらに静かな山が沢山あります。ただし、アプローチは更に不便です。とりわけ晩秋が魅力的だった記憶があります。また、すこしづつ西丹沢の山にも行ってみたいと思います。

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和名倉沢

・5月22日(土)〜23日(日)   ・天候  22日曇り時々雨 23日曇り時々雨
・日程 西武秩父駅(マイカー)大洞林道〜和名倉沢出合い〜弁天滝〜氷谷出合い〜「通 らず」〜大滝〜大滝上(泊)〜三段25m滝〜二瀬尾根〜林道(マイカー)西武秩父駅

源頭部に近い滝の前で・・・
源頭部に近い滝の前で・・・

やっと着いた稜線
やっと着いた稜線

 前日まで大雨を伴った台風が通過して、増水が心配だった和名倉沢。当初の予定では台風一過の晴天のはずが、何故か小雨。しかも寒い。「増水してたらどうしよう?」「さむいかなあー」と色々悩みながらのアプローチでした。車を降りると、秩父湖を挟んで対岸 からも聞こえる沢の水音。でも、とりあえず・・・・と出発しました。沢に入ると、やはり水量は相当多い。薄暗い谷と、耳を圧する水音と・・・・初めての泊まりの沢の人には相当のプレッシャーだった事と思います。連続した雨で高巻きの踏み跡も崩れやすく、かなり厳しい条件でした。結構、頻繁にザイルを使用し、徒渉も手を繋いだり慎重に前進。 やがて「通らず」のトラバース。脇を流れるナメ滝は泡立ち水量も多く、ランニングコンテでジリジリと前進。高みに追い上げられて懸垂で大滝下に降り立ちました。何回も訪れている和名倉沢でしたが、この水量は初めて!滝壺近くは飛沫が飛び散り、見上げるとガスの中に落ち口さえも見えない!デカイナァー。と言ってる暇もなく高巻き。やっとの思いで沢に帰るとやっとビバーク地でした。湿った薪は中々燃え上がらず、苦労しました。 一人0.8合で計算したご飯が足りない程。やっぱり沢は激しい運動だし、ずっと水の中だし、お腹がすくみたいです。それでも燃え上がった焚き火の周りで楽しい一時を過ごしました。すぐに眠ってしまった僕は知らなかったけれど、夜中には星も出ていたとか・・・・。3時半起床。焚き火を燃え上がらせて、5時15分には出発。今日もあまり水は減 っていなくて迫力満点。和名倉沢は、遡行図では表されない小滝も多く、「何もない」場所がほとんど無い激しい沢です。水量が多いため、今回は特にそう感じました。流れに苔が増え、いかにも落ちついた原生林になると、やっとチョロチョロの流れとなって、よう やく水源。いつ来ても素敵なシラビソの斜面を登り切り、二瀬尾根に出ました。天候の悪化と思わずかかった時間の為、ここから尾根を下降。歩かれるようになったとは言っても二瀬尾根は大変。所々で造林小屋の跡があったり、森林軌道のレールがあったりと、この山の苦難の歴史が忍ばれます。もう!嫌。と言う頃、足下に湖が見え、長い吊り橋を渡ってクルマに戻った時は雨は本降りでした。また、来るぞ!和名倉山。

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石保戸山と竜喰山

・5月18日(火)〜19日(水)   ・天候  18日晴れ時々曇り 19日曇り後雨
・日程 18日 塩山駅(タクシー等)新犬切峠〜二本楢〜指入峠〜石保戸山〜指入峠〜林道〜新犬切峠(タクシー等)塩山駅 19日 塩山駅(マイカー)三の瀬・民宿「みはらし」〜七つ石尾根〜午王院平〜将監峠〜1884ピーク〜竜喰山〜将監峠〜ムジナの巣〜三の瀬(マイカー)塩山駅 なお、連続参加の方は三の瀬の民宿「みはらし」泊
  

石保戸山頂
石保戸山頂

背後に天狗山が大きい
背後に天狗山が大きい

 奥多摩の最も西の端。奥秩父の東部にあたる多摩川水源の山々。アプローチの不便さから笠取山等の一部を除いては、訪れる者の少ない静寂の地です。ここは、行政的には山梨県塩山市と丹波山村。けれども、その大部分は東京都水道水源林として手厚く保護されています。昔、東京市長だった尾崎行雄氏が、その後の水の安定的な供給の為に水源の保護と良質な水資源の確保の為に多摩川の水源地帯の森林の権利を入手した話は、この近くの山々を訪れる度にしつこく僕が話をしているので、常連の方達は耳にタコができているはず。でも、土木王国で林道建設と堰堤工事が大好きな山梨県の中にあって、原生林を守り広大な樹海のようにして守っているのは嬉しいかぎりです。石保戸山は、その樹海の中の島のような存在。かつては一ノ瀬高原への唯一の通路だった犬切峠が出発点。当然、指導標も何も無い。広々とした防火帯は、まるで公園かゴルフ場のよう。所々で残ったミズナラの巨樹は大きく、おそらく防火帯開削の頃にもあんまり立派で切るのが惜しかったのだろう・・・と勝手に想像する。そしてワラビ。点々と生えた雨の後の山菜は全員がビニール袋を一杯にする量でした。「そんなに採って、どうすんだ?」とも思いましたが、主婦は塩漬けにするんだそうだ。でも、本来の楽しみ方としては、その日の夕方に美味しく食べる量を採るのがマナーとか・・・・。僕は怖くてとても言えませんでしたが。登り切った所が二本楢。登るほどに周囲の展望が開け、飛竜山から雁坂峠を越えて甲武信岳の方向まで大きく見えました。木の間ごしに南アルプスや富士山も顔を出します。明るくてしみじみと良い山です。登った分を全部降りるような指入峠への下り。でも、ここでショックな事が・・・。なんとミズナラの巨樹に囲まれた静寂の峠は車道が通過していました。たった3年、来なかった間に行われた事態にはガックリ!再び静かになった防火帯をグイグイと登り詰めるとポッカリと広い草原に辿り着き、そこが実質的な山頂です。三角点は100m程先のモミの原生林の中。そこでも、かつての鬱蒼たる木々が一部切られて三角点の周りだけ広場になっていました。帰りは、一気に指入峠に出て、にっくき林道を新犬切峠へとジャリ道を歩きました。山菜採りの四人組が二本楢付近に居た以外は、登山者の気配も痕跡も無い石保戸山でした。

咲き出したシャクナゲ!
咲き出したシャクナゲ!ステキ!


頂上直下からは大菩薩が大きい!
頂上直下からは大菩薩が大きい!

 天気予報が少しずれて、とりあえずは雨の降らない中、三の瀬の民宿で連続参加組と合流して、七つ石尾根を将監峠を目指します。この尾根は急でも、明るい木々と賑やかな鳥の声に励まされていつも、あまり疲れずに歩ける楽しい道です。モミの濃い緑、カラマツの新緑が目立つと午王院平。そこから僅かで草原のいつも素敵な将監峠です。途中、竜喰山が見えて、すぐそこに見えながら中々の手ごわそうな雰囲気でした。雨の降りだしを気にしながら、ソソクサと昼食。今にも降りだしそうな空模様にもかかわらず、展望は何故かクッキリ。南アルプスの下半分と富士山の五合目から下、そして奥秩父の雄大な山並みが雲海の上に広がっています。登山道を外れて思いっきりの急斜面を最初のピークを目指して登ります。登山道は当然無いものの、ヤブ漕ぎはなく、明るい樹海となった多摩川水系の緑の美しさと、反対の荒川水系の雲海となった暗い広がりとが対照的で見事でした。そして、稜線上の上下となって、岩混じりのヤセ尾根のゆるやかな上下となった時、見事なシャクナゲの群落と出会いました。咲き始めの真っ赤な蕾から、開いた明るいピンクまでムシカリの白と合わせて綺麗でした。そしてコメツガやダケカンバの原生林の中を辿る事僅か、展望とてない小さな頂上、唐松尾山に似た雰囲気を持つ竜喰山の三角点に立ちました。埼玉側にすこし行くと、飛竜山から雲取山北面にかけての大洞川の水源地帯の谷が大きく望まれて、雲海の上に点々と島のように、雲取山から芋の木ドッケにかけてが見られました。将監峠に下り、登山道に出た途端に強い雨!雨音を聞きながら三の瀬へと下りました。
 石保戸山にしても竜喰山にしても、どちらも不遇なのが不思議な素敵な山でした。静けさと雄大さが見事な多摩川水源の名峰でした。

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三つ峠・岩登り講習会

・5月15日(土)〜16日(日)   ・天候  15日曇り時々晴れ 16日雨!
・日程 三つ峠屏風岩で終日講習
  

 16日は絶対に雨!の予想の下で、徹底的に時間の無駄なく練習した三つ峠の岩登り講習でした。テントに帰ってきたのは、薄暗くなる一歩手前。お昼から6時過ぎまで、さすがに疲れました。でも終始、背後に富士山の雄大な眺めがあり、夕暮れ時の天狗の踊り場からは南アルプスが全部見えて、この独特のロケーションは最高です。それと、三つ峠はベテランから新人まで様々な人がいて、それらのお互いのコミュニケーションがとても巧くいっている岩場です。お互いのパーティーのヘタな部分、優れた部分を教えあい、ちょっとしたトラブル(懸垂ザイルが動かなかったりとか・・・・)の際にも遠慮なく助け合える良さがあります。多くの先達達が築いて来た、この伝統はとても魅力的です。実は、僕の長い間所属してきた山岳会(登研・日本登山用具技術研究会)の創立者・碓井徳蔵さんは、この三つ峠屏風岩に多くのルートを開拓した優れたクライマーでした。終戦の日を三つ峠の岩場で迎えたという極め付きの「非国民」は、在郷軍人の監視をかいくぐり、必死の思いで、現在の中央フェースの「亀ルート」等を開いたそうです。先輩ガイドの重野さんもそうですが、大変な実力者であるにも係わらず、けして偉ぶった所がなく、先輩面をしない、命令口調で物を言った事の無い、体育会系の山岳会では考えられない方々を先輩として持って、僕は本当に幸運であると思っています。碓井さんの書かれたガリ版刷りの「岩登り技術」というパンフレットは長い間、クライマーのバイブルだったそうです。一つ一つの岩場、各ルートにそんな歴史がある事も、ピカピカの新人クライマーたる今回の参加者も、ぜひ知っていただきたい事です。

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雲取山・三峰コース

・5月11日(火)〜12日(水)   ・天候  11日晴れ 12日曇時々晴れ
・日程 奥多摩駅(タクシー)小袖〜堂所〜ブナ坂〜小雲取山〜雲取山〜雲取山荘(泊)〜雲取山往復〜大ダワ〜白岩山〜前白岩山〜お清平〜霧藻が峰〜三峰神社(タクシー)西武秩父駅
  

白岩山から竜喰山を望む
白岩山からは荒川支流をはさんで
来週行く竜喰山が大きい!
三峰のコースはずっと原生林の中

 雲取山・三峰コースは雲取山に向かう登山の表玄関とも言うべき物です。にもかかわらず、「風の谷」では創立以来、何故か微妙に避けていた?道です。何故か?もちろん、意外に長く、上下も多く、東に大血川、西に荒川支流・大洞川と鋭く食い込む谷が痩せた尾根をつくり出し、危険・・・・というほどでは無いけれど、何となくすこしづつの緊張を強いられる道のせいもあります。けれども、何よりも僕自身が今を去ること32年前、他ならぬ雲取山荘の夏休みの高校生ボッカ隊の一員として、2年間、毎日30kgの荷物を背負って通った道だったからです。早朝、雲取山荘を出発。三峰神社まで駆け下り、ビール、ジュースを筆頭に保存の効く物は何でも担ぎ上げました。今、ヘリコプターで上げる荷物の全てを、10人以上の高校生が夏休みに背負いあげたと言うわけです。当時、1kgあたり80円。一日、2500円の給料は破格で嬉しい限りでしたが、当時の体重がたったの43kg。吹けば飛ぶような身体には荷物は重く、とりわけ白岩山からの下りの後、大ダワからの登りでは本当にアゴを出していました。その時の思い出から、この三峰コースは地面を見ながら歩いた印象だけが強く残っていました。で・・・なんとなく・・と言うわけです。今回、自分の教室で歩いてみて、三峰神社のほんの手前まで続く原生林の美しさ、奥秩父、長沢背稜を北面から眺める微妙な位置と言い、改めて魅力のある道であると思いました。とりわけ、奥多摩側の明るい防火帯と草原の中を登ってきた者の目にはシットリとしたコメツガやシラビソの森、足元を埋める苔の絨毯の落ちついた匂いは独特です。幸か不幸か、最近は地蔵峠の直下まで車道が完成し、霧藻が峰までは僅かの時間で到達できるようです。何時か、秩父側から登ってみたいとの思いも新たにしました。
 雲取山は、何時、いかなる天候の下でも、僕達を唸らせる何かを持った山です。小屋が新しいペンションの様になっても、それが変わらない事を嬉しく思います。

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白馬岳北方稜線栂海新道

・5月1日(土)〜4日(火)   ・天候  1日快晴、2日快晴、3日晴れ後曇後雨 4日暴風雨
・日程 1日 白馬駅(タクシー)猿倉〜大雪渓〜白馬岳〜雪倉岳避難小屋(泊) 2日 雪倉岳〜小桜が原〜朝日岳〜長栂山〜アヤメ平〜黒岩山〜サワガニ山〜犬が岳(泊) 3日〜菊石山〜白鳥山(泊)〜シキ割〜坂田峠〜尻高山〜入道山〜日本海親不知!
  

 三年前にも行った白馬北方稜線・栂海新道。その雄大な雰囲気と変化に富んだ稜線の素晴らしさは、今回も変わりませんでした。今回の特徴は雪の少なさ!もちろん出発点の白馬岳での積雪は5〜6mはあったものと思われますが、犬が岳付近で地面の上を歩く部分があるとは思いませんでした。ゴールデンウィークの雪山の特徴は、変化の激しさです。半袖で汗ダラダラの大雪渓の登り、それが稜線直下で強風が吹き、冬山と変わらぬカッパの上下に毛糸の帽子となり、翌日は再びカッパの上下からフリース姿となり半袖となり、と気温だけでも初夏から冬まで経験してしまいました。白馬岳では朝日岳の後ろに大きく広がる広がりに海の気配を感じ、それをハッキリと確認できたのが朝の朝日岳。そして、そこからは一歩ごとに海が大きくなり、白鳥山の小屋の窓からは一杯に広がる海と航海する船、漁火が見えました。それだけに、最後の最後、波のシブキまでが見え、竹藪の間を下りて国道に飛び出し、海岸に駆け降りた感動は最高でした。ちょっと出来すぎの終わり方でした。標高1200m台の白鳥山でさえも、まだ数mの積雪があるくせに、その周囲では地面も顔を出しショウジョウバカマ、カタクリ、マンサクが顔を出す雪国の山ならではの不思議な光景と出会いました。雪倉、白鳥と一緒になった仙台から来た単独行の男性は雪倉の下でクマと出会ったとか・・・・。手つかずの自然の雄大さは変わりません。今回、驚いた事は前は三国境から先はスキーの単独縦走者が一人いただけの静寂の北方稜線に実に4パーティーが前後していた事です(それでも、穂高、剣の賑わいに比べたら少ないか?)。後で判った理由は簡単。かなりの可能性で僕が「山と渓谷」5月号に書いたのが原因らしい。「静寂の北方稜線」なんて書いて、その結果、秘境を秘境で無くしてしまったのはマズかったかな?とも思います。でも、みんな楽しんでいたよね!
 今回、前回と同様に一回は猛烈な暴風雨に見舞われました。最初に停滞を余儀なくされた前回とは条件も、内容も違ったけれど今回の方がズッと楽しかった。連日の長時間行動をブーブー言いながらワイワイと楽しく過ごした仲間、前後して縦走し交流した愉快な他のパーティーの明るい雰囲気にも心から感謝します!

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朝日岳への道から白馬を振り返る 雪倉岳の下りから行く手を見る サワガニ山への登り
朝日岳への道から白馬を振り返る 雪倉岳の下りから行く手を見る サワガニ山への登り
今年の雪庇は小さい

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