■ 開発日記 巻之五拾参


OSTRA / Takeshi Yoneki


 無事エアコンの工事が終わる。動作確認は来年の夏。


2010.10.18


 どうも最近録画した動画にノイズが載る。また構内配線の問題かと思ったがHDR兼用CATVチューナに残ってる録画はノイズがなさそう。PCでキャプチャするとノイズが載る。そうか、バッファローのキャプチャユニットPC-MDVD/U2がイカれてきてるようだ。リプレースを考えねば。

 とりあえずヤマダ電機でも行ってと自転車で西へ向かう。自転車で練馬のヤマダ電機へ向かうのは初めて。地図で行き止まりになってた道は本当に行き止まりで驚いたとか環八に出て左へ進むがヤマダでなくコジマが見えてきたので引き返したとかあったが、ママが自動車でヤマダ電機へ向かうときによく使う道まで辿り着いて無事に到着。もうPC-MDVD/U2がディスコンなのは分かっていたし、実際モノもない。リプレース時にはWindows 7のことも考えて単純なハードでソフトエンコードの安物かなと考えていたので、バッファローのキャプチャユニットPC-SDVD/U2Gを買ってきた。帰り道は素直に環八を北上して目白通り経由。

 PC-SDVD/U2とU2Gは評判が悪い。その多くは付属ソフトの問題。ビデオテープからのダビングを謳っているどころかそういう名前のソフトなのに、古いビデオテープにありがちのノイズをコピーガードと誤認識する。CATVチューナーの出力もコピーガードと認識する(こっちは本当に何らかのコピーガードの可能性はある、PC-MDVD/U2付属のPCastVideoは素通ししてたが)。加えて本体も脆いようなので、何らかのバックアップ体制は用意したい。安いので他のメーカのをもう一つ。

 リプレースで一番の問題はハードウェアでなくソフトウェア。PCastVideoは割と良く出来た番組録画ソフトで、それに匹敵する環境を探さねばならない。ふぬああでは音が録れないのでとりあえずVirtualDubで龍馬伝とコードギアスを録画実験。映像品質に問題はない。どうせ古いLinkPlayerとアナログテレビで見るだけ。

 アマレコTV+タスクを使ってみることにする。タスクでは使い勝手が悪いのでアマレコTVを起動するタスクの代替アプリでも書くことになるだろうか。


2010.10.18


 バッファローのPC-SDVD/U2Gのバックアップとしてプリンストンテクノロジーの映像版デジ造PCA-DAV2を買ってきた。試しにUbuntu 10.04マシンに差し込むとデバイスそのものはCheeseで認識される。映像が出るところまでは至ってないのでなんとも言えないが、Linuxでビデオキャプチャという可能性がある。PC-SDVD/U2Gは認識されなかった。

 PCA-DAV2のビデオはem28xxで、PC-SDVD/U2Gはtw9910だそうだ。tw9910よりはem28xxの方がLinuxでの開発が進んでるということか(それぞれの名称+Linuxでググった結果より推察)。まぁ、簡単にとはいかないだろうが。


2010.10.19


 ドライブ用iPod向けネタとして最寄り駅近所のブックマートで電気グルーヴの「J-POP」を買った。もちろん中古。店のお兄ちゃんが「デンゲキ他にも入ってますよ」という。デンゲキ?

 「20」というタイトルのアルバムは知らないが20周年記念盤という意味だろう。「ベストですか?」箱にはこれといった情報が何もない。「デンゲキのこれはなんだろうなぁ、確かにこれじゃわかんないなぁ」デンゲキ?

 「おそらくベストだろうからJ-POPだけください」

 私にはデンゲキを突っ込む勇気はなかった。調べると「20」はベストでなく2009年のオリジナルアルバム。デンゲキの最新盤。

 「J-POP」はなんだか音のヌケが悪い。特定の周波数帯域が聴こえなくなってきているのかもしれない。卓球が。


2010.10.19


 映像版デジ造PCA-DAV2の映像はなんだか微妙に揺れている波が見えるが、どうせ3次元ノイズフィルタで消えるので問題なし。しかし音声は完全にクリップしてる。[コントロール パネル - サウンドとオーディオデバイス - 音声 - 音声録音]でUSB EMP Audio Deviceを選択して音量を下げる必要がある。完全に下げても無音にならない。目盛1でだいたいPC-MDVD/U2と同程度になる。ちゃんと対策があって良かった。しかしどう考えても実装の問題。

 PC-SDVD/U2Gの音量は逆に小さい。こっちはコンパネから設定することもできず固定。大きすぎるよりはマシなので問題なし。キャプチャ後+3.5dB程するとPC-MDVD/U2と同程度の音量になる。


2010.10.20


 PC-SDVD/U2Gでキャプチャ・エンコードした動画がおかしい。調べるとどうもインターレスのフィールドオーダーを間違っているようだ。さて原因は何だ。PCA-DAV2でキャプチャ・エンコードしたのも同じだ。ということはソフトか。

 犯人はAviSynth。AVISource()はボトムファースト決め打ちなんだそうだ。MPEG2Source()は決め打ちかどうかは不明だがトップファーストの放送の録画ならトップファーストと判断されるそうだ。おそらくAVIがボトムファーストなのはDVがボトムファーストだからだと思う。

 今まではハードウェアエンコードされたMPEG2を扱っていたから気付かなかったが、今度のビデオキャプチャユニットはソフトウェアエンコードなのでXvidのAVIで録画するとモロに該当。インターレスのAVIはDVでしか扱ったことがなかったってのもある。

 ともかく以下の行を.avsファイルに加える必要があるでゲソ。

AssumeTFF()

または

ComplementParity()

 PC-SDVD/U2Gの音量の件は

AmplifydB(3.5)

2010.10.22


 どうもPC-SDVD/U2Gでの録画が白っぽい。「明るさ」を下げる必要がある。VirtualDubやアマレコTVからは色々と設定できる。設定画面は同じなのでドライバが持っている機能なのだろう。ともかく「明るさ」を少し下げて、「明瞭さ」を少し上げてみた。CATVの出力を試験的に録画し、LinkPlayerでの出力と比べて調整。面倒。

 「明るさ」を128から105に、「明瞭さ」を16から24に。これで当面やってみよう。まずは金曜ロードショーの「猫の恩返し」の再キャプチャ。


2010.10.24


 PC-SDVD/U2Gでの運用を始めて一週間。多少癖はあるが致命的な問題や不具合もなく安定して運用できている。3日で壊れる音声入力はおそらく対策されたのだろう。トップとボトムのフィールド逆転の問題はおそらくこの手のソフトウェアエンコードのビデオキャプチャ製品に共通のハナシ。単純にインターレスのままキャプチャしたXvid/PCMの.aviをLinkPlayerで再生するとガタガタになる。LinkPlayerも.aviをボトムファースト決め打ちで再生するようだ。キャプチャ後インターレス解除等後処理が必要なのは今までと一緒。なので音量と明るさだけが癖か。解像度で640x480を選んだらリサイズでなくクロップされるってのも癖というか変態仕様。

 Linuxでの脈がありそうなPCA-DAV2で遊ぶのはこれから。


2010.10.25


 映像版デジ造PCA-DVA2はプリンストンテクノロジーの配布しているドライバでは音量調整可能だがEETI(eMPIA)のリファレンスドライバ(http://home.eeti.com.tw/web20/eg/IC_support.htm)では音量調整ができない(以外はおそらく問題なく動く)。少なくともその点だけはプリンストンテクノロジー向けのカスタムといえる。インストールされるドライバの名前から使われているチップはEM2861と推察される。Webで探すと分解写真が見つかりそれにはEM2860が載っていたがリビジョン変更によっておそらくピン互換のEM2861になったのだろう。もしかしたらそのときに音声がクリッピングするという問題が発生したのかもしれない。

 Ubuntu 10.04マシンににPCA-DVA2を差し込むととりあえず認識する。ドライバのソースのヘッダファイルem28xx.hをEM2861でgrepすると幾つかEM2861を使った製品がわかる。Linuxのem28xxドライバはcardオプションで製品を強制できる。

/etc/modprob.d/

に適当な名前のファイルで以下を記述する(このディレクトリにあるファイルは起動時全部スキャンされる)

options em28xx card=40

 40番はプレクスターの安物ビデオキャプチャ装置。これでPCA-DVA2がLinuxで使えるようになる。しかし音声がクリッピングしているのでまだ実用はできない。音声入力を別の装置ですればいいといえばいいが、なんとかして音声キャプチャの音量調整ができると嬉しい。続く。


2010.10.26


 想定通りというか案の定というかバッファローのPC-SDVD/U2Gが一週間で壊れた。症状はググるとたくさん挙がっているものと同じ。数秒おきに「チッ・チッ」という音しか入力されなくなる。例の発振子だかクロックジェネレーターだかの問題。どうやら私の入手したのは対策品ではないということだ。そもそも対策品が存在するかもわからないが。

 こんなに早くバックアップを使うハメになるとは。プリンストンテクノロジーのPCA-DAV2はたまに映像が乱れるという問題がある。Linuxで遊んでるときには気付かなかった。Windowsのドライバの問題か?

 というわけでバッファローのサポートにメール。続く。


2010.10.27


 修理に出していたNintendo DSが返ってきた。初期設定後レイトン教授を始めるといきなりタッチした場所の右端にしか反応しなくなった。キャリブレーションは無限ループ。不良パーツだか接続ミスだかわからないが、問い合わせのメールを任天堂へ出す。

 PCA-DAV2はLinuxで映像は問題ないが音声レベルを制御できない(クリッピングする)ので安物のミキサーでも買おうかと思ってビックカメラへ。適切な安価なミキサーなんてものは置いてなく、別のオーディオキャプチャ製品でもいいと気付きクリエイティブの安物Sound Blaster Easy Record SB-EZRECを買ってきた。Linuxでもちゃんと認識する。

 Windowsで録音して波形を見る。-43dB程度と結構盛大にDCオフセットが載っている。えぇぇ! 安物とはいえオーディオに特化した製品でDCオフセット? 安物のビデオキャプチャのPCA-DAV2もPC-SDVD/U2GもPC-MDVD/U2も音声にDCオフセットなんてなかったぞ。もちろんクリエイティブ E-MU 0404もEDIROL UA-25もTASCAM US-122もKORG 1212I/Oもなかった。クリエイティブへ不良なのか仕様なのか問い合わせのメールを出す。

 amazon.co.jpのレビューを見ると一人DCオフセットに言及してる人がいた。仕様なのかぁ? ありえねぇ。

 安物買いの不良続き。たぶん続く。


2010.10.29


 クリッピングするPCA-DAV2対策として抵抗入りのケーブルでも買おうかとヨドバシカメラで物色。ビクターから抵抗入りのピンプラグがでており、-20dBのものと-10dBのものがあった。能書きにはビデオデッキの音声出力をラジカセで録音するときの音割れ対策と書かれていた。そんなもんなの? ラインイン・アウトに規格ってないのか?

 -20dBのものを買ってきて動作確認。Windowsで録音音量最大にておそらくPC-MDVD/U2以下の音量になった。音量は良い。しかし録音音量最大のおかげでキャプチャーユニット自身のマシンノイズが無視できない程度に大きくなる。これじゃやっぱりダメだ。続く。


2010.10.29


 無事今年の温泉旅行も終わる。ホテル磯部ガーデンはフロントの近辺にFREESPOTが設置されており、宿出発前に観光案内等をWebで探せる。碓氷峠鉄道文化むらのページを確認。

 任天堂に修理不良のDSを、バッファローに初期不良のPC-SDVD/U2Gを送る。初期不良のサウンドブラスターはビックカメラに持ち込むつもり。あぁ面倒くさい。

 ビックカメラには在庫がなく、交換品は取り寄せになった。


2010.11.01


 月曜日に宅配便で名古屋に送ったバッファロー PC-SDVD/U2Gの交換品が水曜昼に届いた。文化の日。キャプチャして音声データを調べる。以前とはノイズ(キャプチャユニット自体のノイズ)の様子が違う。対策品の可能性があるかもしれない。

 プリンストンテクノロジー PCA-DAV2とTASCAM US-122でUbuntu 10.04 + Medibuntuでのビデオキャプチャ実験。MEncoderであまり問題なくキャプチャ。もっと細かい調整や、ビデオ映像の下の方に出来る緑の線の対策やら残っているが、概ね可能であると判明。

 いままでバッファロー PC-MDVD/U2を使っていたが、Windows XP向けのドライバしか存在しない点が懸念材料だった。今回これが故障したことで色々やってるわけだが、ビデオキャプチャーを「少なくともXP依存からは脱却したい」という観点で考えていた。安物のソフトエンコードビデオキャプチャユニットならば概ねドライバがWindows 7でもあるのでなんとかなることはわかった。で、欲が出て「Windows依存から脱却したい」となったわけだ。

 Linuxで動くビデオキャプチャー製品の情報は少ない(大抵の情報は古い)。PCA-DAV2は当てずっぽうで買って当てずっぽうで設定して幸運なことに動いてしまった。動くからには活用したいのが人情。

 最初TASCAM US-122でなくEDIROL UA-25で実験していたのだが、どうもMPlayerなどビデオ関連アプリもしくはVideo4Linuxと相性が悪くあまり思ったように動かない。常に定番デバイスが有利というわけでもないのがLinuxの怖いところ。US-122はSound Blasterの交換品が来たら入れ替える予定。


 プラネックスのルータ MZK-WNHがひたすら熱暴走するので修理に出す(どうせ交換)。毎分ntpを見にいくのもなんだかおかしい。

 続く。


2010.11.04


 mencoderでの録画は概ねオッケイだが、その出力には問題がある。画面一番下のラインに緑色の線が載っている。よく見ると画面左端の数ピクセルがおかしい。細かいことを気にしないならオッケイだが惜しい。tvtimeではそういったことはないのでmplayer/mencoderの問題だろう。mplayerで録画なしにビデオ入力を表示してても緑の線は見える。

 仮にTASCAM US-122で音声をキャプチャしてみた。mencoderではサンプリング周波数を44.1KHzにしないと音がおかしくなった。48KHzでは早回し状態。どうやったらUS-122を48KHzで動くようにさせられるかは不明。DTM方面では44.1KHzの方が嬉しいのではあろうが、DTVではできたら48KHzで動かしたい。まぁ、実害はあまりないが。

 他にビデオキャプチャソフトないかな。


2010.11.05


 PCA-DAV2とLinuxの件。tvtimeの設定を見ていくと表示をオーバースキャンしていることが判明した。オーバースキャンを0にするとボトムラインに緑色の線が見える。xawtvの表示も緑の線が見える。もしやと以前Windowsでキャプチャした映像と比べる。Windowsでキャプチャした方がわずかに大きく映っている。Windows用ドライバがオーバースキャンをしていたのだ(ソフトかハードかは不明)。mencoderは無実と判明。

 さて、どうしたもんか。再エンコでオーバースキャン相当の拡大縮小をするということか。


2010.11.06


 mencoderを使うシェルスクリプトを書き、それをcronで呼び出すことでタイマー録画の実地試験を開始。最初パラメタを間違えてcronが動かず失敗。パラメタを修正して無事タイマー録画できた。もうこれでビデオのタイマー録画はLinuxに移行できそうだ。

 キャプチャ中にシステム時刻が変更されるとmencoderは誤動作するそうなので、ntpdは止め、ntpdateで運用するよう変更。

 mencoderは動作が速いと説明のあるlavcでRealtimeとされている設定を使用してビットレートは8Mbps与える。Linuxファイルサーバ機は割と非力なのでキャプチャー自体の負荷を下げたい。Celeron 430 1.8GHzでキャプチャ時50%程食われる。指定したビットレート程はファイルサイズが大きくならない。とりあえずは綺麗に録画できてるようなのでよしとする。


2010.11.07


 lavcでmpeg4を指定した場合、DivXやXvidと互換性があるとされている。実際FourCCをXVIDにするとXvidとしてデコードできる。しかしその場合画面にときどき縞模様が入る。ffdshowを経由してFMP4(lavcでmpeg4を指定したときの本来のFourCC)として再生した場合に縞模様は入らないので単に非互換な部分なのだろう。VirtualDubやAviSynthはFMP4をXvidでデコードするらしく縞模様が入る。結論としてlavcでmpeg4は使えない。実地試験はxvidでRealtimeとされている設定に変更。CPUは50%程度と似たようなもん。やはり8Mbps与えてもファイルは小さい。CBR指定なのに。


2010.11.07


 安物サウンドブラスターSBEZRECを初期不良として店舗で交換してもらったが取り寄せになった。それが届き再度DCオフセットを確認した。結果はNG。-36dBとより一層ひどい結果となった。クリエイティブに「不良なのか仕様なのか」再度問い合わせる。答えは「安物なので仕様」。それは最初からそう答えろよ。いや、パッケージに書いとけ。

 そんなわけでTASCAM US-122を録画用に使いつづけることになった。いや、まぁいいんだが。48KHzでなく44.1KHzだってところがひっかかるだけなので。

 信頼できるメーカーの信頼できる製品ということでRoland UA-1Gについて調べてみる。ALSAでの動作の実績はあるようだ。しかしこれもDAW用途の製品なのでTASCAM US-122と同じく基本は44.1KHz。フル機能はテスト中とALSAのページにあるが、ともかく今は44.1KHz。

 クリエイティブにも信頼できる製品はある。そもそもエンコード機にはE-MU 0404 PCIが刺さってる。値段に比べ非常に良く出来てる。もしかしたら家にある一番良いオーディオI/Fかも。E-MU 0202 USBが手に入れば良いという気もするがこれもDAW製品だからなぁ。調べるとALSAではまだ非サポートだ。クリエイティブと言いながらも全部E-MU。サウンドブラスターは基本ゴミなんだろう。昔のPCにはしかたなく付けてたけど。


2010.11.16


Barking(CD、Underworld)

 amazon.co.jpがDRMなしMP3販売を開始したことで、まずソニーがあるのかチェック。松田聖子も山口百恵もYMOも電気グルーヴもない。相変わらずソニーはない。その過程でUnderworldの新譜が9月にリリースされていたと発見。壊れて交換になったプラネックスの無線ルータを受け取りに新宿ビックカメラに行ったついでに入手。ビックカメラでCDを買ったのは初めてじゃなかろうか。

 初めて聴くのに懐かしい音。あぁ正体がバレてる。Depeche ModeというかThe Bugglesというかニューウェーブあるいはニューロマンティック。Enoに何を吹き込まれた。こういうのを日本ではテクノポップという。8ビートはロックのリズム。


2010.11.17


 EeePCのUbuntuを10.10 Desktopにした。GNOME Color Chooserが機能しないとかEvolutionのカレンダーで土日が差別されたままとか一番下のラインが表示されないとかとうとうSCIMがなくなったとかを除けば問題無し。いや、問題はある。

 バージョンアップとともに徐々に何もしてないときの消費電力が上がっている。

9.10 6-7W

10.04 7-8W

10.10 8-9W

とpowertopで報告される。これがどの程度の信頼性のある数値なのかはわからないが、如実に上がっている。Array.orgによる最適化が再度始まるのだろうか。それともまだ設定で消費電力は下げられるのだろうか。

 ふと思い付き、Cheeseをインストールして起動してみた。あぁ、カメラがオンじゃなイカ。こりゃ電力食うよ。で、カメラがオフにできない事に気が付いた。eee-acpi-scriptsがインストールできないせいか、eee-apletが機能しない。しかたがないのでいつものeee-controlをインストールした。機種が増えすぎてメンテが放棄されたツールなので、これが動かなくなったらUbuntuの追随は終わり。Asusの現行EeePCでUbuntuが快適に使えるかは不明。意外に脆い対応機種。

 カメラとカードリーダーをオフにすると、

10.10 6-7W

おぉ、10.04より優秀。でも起動時カメラがオンのまま。色々工夫はしてみたがまだ成功していない。しかたがないのでカメラのオン・オフをConkyで表示するようにして、手でオフにする。明らかに変な手間。


2010.11.22


 "フルブラウザ"を検索。約 1,210,000 件

 "フルOS"を検索。約 1,150 件


 どうやらフルOSって言葉は流行らずに廃れたようだ。電話機に載るOSはもうiOSとAndroidの戦いなのでこれから流行る言葉でもない。フルOSって言葉の出自の卑しさとか馬鹿さ加減とか俺には使えないツボにハマった言葉ナンバーワンだったんだけど。


2010.11.22


 Ubuntuの外観の設定でコントロールをMistにする。選択部分の文字が白くならないことが多い。マイナー部分のテストなんてしてないってことか。致命的でもないので永久放置なのかもしれない。

 あぁ、カメラの問題の解決方法が思いつかない。致命的ではない上に、勝手にeee-controlを入れてるわけだから自力で解決するしかない。eee-controlが入ってなければドライバの削除でなんとかなるのだが。

 もはやeee-controlで制御できるのはデバイスのオン・オフだけであり、CPUやファンの動作の制御をさせようとすると結構面倒なことになる。いや、そもそもさせて貰えるか確信はない。eee-controlを引退させる時だ。eee-controlをアンインストール。無線LANはキーでオン・オフできる。


cameraoff スクリプト

sudo modprobe -r uvcvideo
sudo sh -c "echo 0 > /sys/devices/platform/eeepc/camera"

cameraon スクリプト

sudo modprobe uvcvideo
sudo sh -c "echo 1 > /sys/devices/platform/eeepc/camera"

cameraoffと同じことを/etc/rc.localにも書く。起動時必ずオフになるわけでもないのは未追求。


conkyでのカメラの有効無効表示

Camera $alignr ${head /sys/devices/platform/eeepc/camera 1}

2010.11.23


 もしかしたら最近のUbuntuは起動スピードアップのため、/etc/rc.localも含め並行に動作させているんじゃなかったっけ。ドライバのアンロードはドライバがロードされてなければ意味がないしロードの方が後になったら結局アンロードはなかったことになる。というわけで、/etc/rc.localに sleep 5 を入れてみた。案の定デスクトップが表示されてからしばらくしてConkyでのカメラ状態の表示が変化した。初期処理の終了を待たずにデスクトップが表示されるのはかなり違和感があるが、おそらく必須でないデバイスの初期化を後回しにしてるんだろう。

 とりあえず解決。


2010.11.25


 仕事で実験や開発に使ってる古いPCに入れていたUbuntu 9.04がサポート切れになったようなので10.04 LTSにすべくまず9.10にアップグレード。GUIでログインできなくなった。セーフモードではログインできるので追求はせず10.04にアップグレード。今度はちゃんとログインできるようになった。ひと安心。でもX Window Systemが安定しない。

 調べるとnVidiaのグラフィックカード向けにはnouveauというドライバを使うようだが、TNT2のような古いグラフィックカードでの動作が怪しいようだ。/etc/X11/xorg.confのデバイスセクションに

Driver "nv"

を加える。とりあえず安定しているようだ。

 PostgreSQLのバージョンアップで(古いバージョンと競合しないように)postgresql.confに1ずれたポート番号が書かれており、JDBCでコネクトできず悩んだりとか、Java 1.5はどうしようとかはまた後で。


2010.11.25


 深夜のケロロ軍曹乙を観ていて「あれぇ見覚えあるなぁ、再放送か?」と疑問に思った。最近特に「再放送か?」と思うことが多くなり、ケロロのアニメももう終わりかなぁと勝手に解釈していた。ふとウィキペディアで調べるとここんところ原作のアニメ化の頻度が高いと判明。そりゃ見覚えあるはずだ。1年目で原作に追いついて以降あまり原作とは関係がなくなっていたアニメケロロが突然原作を基にしたエピソードを展開していたのであった。7年目だというのに。


2010.11.29


 宇多田ヒカルのFirst Love、スケッチショウのLOOPHOLE、電気グルーヴのJ-POP、どれもシングルリリースされた作品はダメミックスしか収録されていない。現在これらのアルバムは入手可能だと思うがシングルはどうだろう。音楽業界はいつまで悪意を持って作品を売るつもりだろう。もうそういう事すら出来なくなってきているのかもしれないが。


2010.12.01


 なぜかUbuntu 10.10ではeee-controlがインストールされている状態の方がpowertopでの消費電力が下がる。何故だろう。考えられるのはeee-controlがacpidの邪魔をしているか手助けをしているかのどちらかだ。どっちなんだろう。

 調べましたよ。というか勘だな。デフォルトのfancontrolはファンの制御をしてない。というのは/etc/fancontrolという設定ファイルがない。各モバイルPC向けに細かい設定ファイルを用意するのはまぁ無理か。なので常に全速力で冷却してる。eee-controlが入っているとちゃんとファンの制御をしてくれる。温度が低めなら回転数0にすらなる。正解は実際の省電力化の手助け。モーターを回すのはそれなりに電力を食う。/etc/fancontrolを自力でどうにかするのは宿題。それまではeee-controlに任せよう。


2010.12.01


 pwmconfigというコマンドで/etc/fancontrolという設定ファイルの生成が可能。さっそくやってみて温度が高くないときはファンを停止するようにしてみた。しかしそれでもeee-controlがあるなしでpowertopの報告する消費電力に差がある。なんでだろう。


2010.12.06


 家で使ってるキーボードHHK Lite 2は3台。そのうち2台が壊れたので新宿西口ヨドバシカメラに持っていって修理を依頼する。

「両方同じ製品ですね」

「いや、こっちはJISキーボード、こっちはASCIIキーボード」

「え、あ、本当だ、えーと型番は」

 年内は無理だろうとのこと。


2010.12.06


 読売オンラインを見ていたら『出版を禁止する趣旨なし』というタイトルで東京都の青少年育成条例問題に関する賛成派としての記事をみつけた(一応URL、どうせすぐ切れるhttp://www.yomiuri.co.jp/book/news/20101214-OYT8T00390.htm?from=yoltop)。読売新聞はそういう態度ですか。ここに中里見博・福島大准教授の談話らしき言葉が載っているんだが、中里見博でググるとでるわでるわ。あぁ、フェミの延長線上でポルノ規制を進めてるセンセですか。汝、姦淫することなかれな坊主。宮台真司の敵なんだろうなぁ。そうですか。読売新聞はそういう態度ですか。


2010.12.14


 発売直後にソニーの電子ブック端末Readerを入手。適切に青空文庫を扱う方法を模索中。


2010.12.14


 先日壊れたHappy Hacking Keyboard Lite 2を2台ヨドバシカメラに修理依頼したが、メーカーから修理サービスはないと返事があったとのこと。PFUにメールで問い合わせると確かに修理はなく、割引での交換サービスになるとのこと。えぇぇえ。呆れた。でも他に代替品がない。しかたなく頼むことになる。


2010.12.14


黒死館殺人事件(小説、小栗虫太郎)

 青空文庫の黒死館を読み始めたのはどのPalmだったか忘れたがともかくPalm。あの独特の青空文庫記法のテキストで読むにはいささか、かなり、とんでもなく衒学的《ペダンティック》で、はっきりいえば続かなかった。次はEee PC。smoopyは非常に良くできた青空文庫リーダーでUbuntuのWineでも動く。しかしネットブックとはいえPCで読書は無理。次はPSP。PSPのCFWで動くEjPSPReaderに感動し、これで結構読み進めた。東京(千葉)ディズニーシーでアトラクションの順番を待ちながらPSPで黒死館を読むパパ。結局紙の文庫本も入手した。

 PSPより軽い小さい方のソニーのReaderを入手し、まず始めたのは青空文庫をどうやって読むのかの調査。もちろん対象はいまだ読み終わってない黒死館。青Pの出力するPDFでは結構な頻度で対応できない漢字がある。例えば『※[#「目+爭」、第3水準1-88-85]《みは》』などのようにJIS第3水準が結構な頻度で使われているためだ。青Pはsmoopyと同列。EjPSPReaderは第3水準に対応するためIPAフォントを使っているとドキュメントにある。ChainLP + iTextSharp + 青キン明朝 で出力したPDFだと第3水準も表現されかなり満足。黒死館は私の電子書籍実験の題材となっていた。

 ようやく9割程まで読み進む。読破も近い。


2010.12.15


 読売新聞。

 『性行為などの漫画規制、都条例が成立』(どうせすぐ切れるけど、http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101215-OYT1T00634.htm)

 『都青少年条例 露骨な性描写の規制は当然だ(12月15日付・読売社説)』(同上、http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20101214-OYT1T01203.htm)

 毎日新聞。

 『都青少年健全育成条例改正案:成立 民主「世論」に配慮 出版業界、根強い反発』(どうせすぐ切れるけど、http://www.mainichi.jp/select/seiji/news/20101216ddm012010139000c.html)

 『都青少年健全育成条例改正案:成立 「監視していく」出版労連が抗議声明』(同上、http://www.mainichi.jp/select/seiji/news/20101216ddm012010148000c.html)

 『都青少年健全育成条例改正案:成立 漫画、アニメの販売どう変わる?』(〃、http://www.mainichi.jp/select/seiji/news/20101216ddm012010150000c.html)

 朝日新聞。

 『性描写漫画販売規制 東京都の条例改正案が可決、成立』(どうせすぐ切れるけど、http://www.asahi.com/national/update/1215/TKY201012150417.html)


 読売が賛成派であることは明らか。

 毎日は利害関係があるのか反対派寄りっぽいが、『漫画、アニメの販売どう変わる?』で『都の議会答弁や担当者の話からまとめた』とあるので、ともかく全部報道しようという姿勢。記事も政治に分類されていて重要視している。

 ダメなのが朝日。賛成派・反対派どちらにも耳を塞ぎ、単に成立の報道。掲載場所も「ニュース - 社会 - その他・話題」とあまり関わりたくない様子。記事探しましたよ(Googleが)。まぁ、反対派に肩入れしたい派と賛成派(フェミや日本ユニセフ協会が絡んでくる)に肩入れしたい派の両方いてまとめられなかったんだろう。左翼はつらいよ。


2010.12.16


 主力機monado(自作PC)の調子が悪いので中を見る。チップセットnForce4のヒートシンクを留めるパーツが壊れていた。あららら。もうおそらく回復不可能なダメージを受けている。とりあえず適当にネジ留めしておいたが、こりゃ次期機種選定を始めろって事だ。次はWindows 7ではあろうが、ビデオエンコード環境は64bitでどうなんだろうか。移行可能か調べないといけない。まぁキャプチャ自体はもうUbuntuに移行したから条件は緩んでる。


2010.12.24


 やっとヨドバシカメラからキーボードが返ってきたと電話。修理状況はWebで確認できるのだが、修理不能返却というステータスがないのか修理完了となっていた。内部で使う分にはそれで良いだろうけど客に見せるページでそれはどうかなと思うぞ。


2010.12.24


 どこだったかの電子書籍販売サイトで筒井康隆の短篇を幾つか100円でバラ売りしているのをみつけた。「雨乞い小町」のXMDFサンプルをダウンロードしてSony Readerで確認する。読点「、」が行頭にある。客をナメてんですか?


2010.12.24


 まだまだAthlon 64 X2 4400+で行けると思っていたのだが、チップセットnForce4近辺がかなり焦げており、なかなかきちんと起動しなくなった。ようは、ママンが死んだ。

 とりあえず動いているうちに退避すべきもの、例えば全レジストリなどを保存し、新調を図る。高田馬場クレバリーで適当に買ってきたマザーボードはAsus M4A88T-V EVO/USB3。グラフィックはオンボード。CPUはAthlon II X4 615eで今度もAMD。ソケットはAM3。TDP 89Wから45Wに下がるので夏も安心の予定。性能はそこそこだが4400+よりは上。OSはWindows 7 Home 32bit。ビデオエンコードが主用途のマシンで64bitを選ぶほど酔狂ではない。

 Xvid、VirtualDub、AviSynthは問題なく動作。実時間の半分程度だったエンコード時間が3分の1程度になる。4分の1になってもよさそうだがそこまでマルチコアの恩恵はなさげ。エンコード中もあまりうるさくならない。夏場もこうだといいんだが。

 最近あまり安定した状態じゃなかったので安定して動いていることが嬉しい。実際Windows 7はXPに比べて安定度が高いんじゃなかろうか。システムに余裕があるうちはなんだろうけど。

 パソコン買うのは奇数の年なので年明けのつもりだったが、壊れたんじゃしょうがない。


2010.12.29


 小娘が冬休み中読む本が足りないとか言い始めたので、私が30年ほど昔高校生の頃買った「時をかける少女」文庫版を貸した。2日で読み終えた。速すぎ。

 電子書籍に望むのは少なくとも30年程は労せず扱えるようになること。たかだか書店だとか出版社だとか端末メーカーが倒産した程度で消えてしまうようなデータでは納得できないということだ。ビジネスモデルとして会員制云々はアリだろうが、売り切りの場合変な紐付けデータはとにかく不安だ。端末なんてこれから性能も向上するってのに例えば5台までとか制限されたらどう考えても30年後には読めそうにない。私はこの四半世紀に数えると17台程パソコンを使っている。いわゆるPCでも10台。端末なんて消耗品。あまり変なことしないで欲しいものだ。デジタルデータは簡単にクズにされやすい。


2011.01.04


 洗面所の上から水が漏れていた。開けて見ると換気扇用ダクトの連結部がどう見ても手抜きな感じで粘着テープで留められており、その粘着力がなくなって連結できなくなっていた。リフォームの不具合だ。

 リフォームをしたエヌズコーポレーションに修理要求のメールを出すが全く返事がない。FAXを出そうとするとエラーになる。まさかと電話をすると「ただいまこの電話番号は使用されていません」ときた。www.ns1.co.jpも白紙になっている。どうやらエヌズコーポレーション(代表者 野別修)は廃業したらしい。まいったな、ダクトの修理なんてどこに頼めば良いのやら。


2011.01.07


 創元推理文庫のシャーロック・ホームズものの新訳がでてると気付く。事件簿の訳者の深町さんだ。ということは阿部さんの訳はそのうち手に入らなくなるということか。阿部さんは1973年没なので現行の著作権法であと13年で著作権が切れる。ううむ、関係なさそう。永遠のベストセラーな割に訳の古いままのものが多いという問題への対処か。新潮文庫もあそこまでするなら叡智をなんとかすべきだったのに。

 角川文庫の新訳の回想の訳者あとがきを立ち読み。ボール箱が収録されていることを売りにしている。ってことは最後の挨拶がより一層薄くなるってことですかいな。まぁ英国版に準拠は正しいことだとは思うけど。ググると冒険と回想の訳者が違う。あぁ、最後の挨拶までリリースできるとは考えてないってことね。

 久しぶりにシャーロック・ホームズ強化月刊かなぁ。深町さんは全部出すだろうから揃えても良さげ。光文社の日暮さんのがまだ全部揃えてなかったからそっちが先か。


2011.01.07


 年末年始の休暇でとりあえず積読状態だったハリポタを消化し、ついでに映画に追いつかれる前にナルニア3巻目を消化。黒死館も読了。あとは割と読みにくい筒井康隆のダンシングヴァニティを終わったら新井君の本の順番だが、それ町を全巻買ってきたりとイレギュラーもある。深町ホームズも積んでる。日暮ホームズも放置してるし、筒井康隆の古いジュブナイルも残ってた。読み始めて間もないダンシングヴァニティの文庫が出てしまったのが悔しい。文庫の方が持ち歩けるので読みやすくなるからだ。

 とかいいつつ今メインで読んでるのは夢野久作のドグラ・マグラだったりする。もちろんSony Readerで。文庫本も持ってるが読んだかどうかさだかでない(割と新鮮な気持ちで読んでる)。そもそもPalmで青空文庫を読もうとして挫折して紙で買ったということは黒死館と同じだ。Sony ReaderはChainLPのおかげで現状満足できる青空文庫環境になっている。


2011.01.11


 ソニーのリーダーストアで青空文庫の配信が始まったが、無料でDRM付き。有料でいいからDRMなしって選択肢はないの? 誰のための何のためのDRM? DRMのRの意味わかってる?

 どうあってもストアがコケたら全コンテンツを道連れにするつもりのようだ。迷惑。陳舜臣の「諸葛孔明」の続きはDRMのない他所で買います。


2011.01.25


 毎朝Calibreで自動的にニュースを集めているがエラーになっていた。エラーはダウンロード後電子書籍生成時にYOMIURI ONLINEで発生。YOMIURI ONLINEはRSSのリストに直接他所の広告ページへのリンクを入れるのでHTMLとしての品質を保証できないという問題がある。Calibreがエラーリカバリできない程度に質の悪い広告ページがあったようだ(多分不動産屋)。とりあえずエラーが出たほうのRSSを廃止。おそらく近いうちにYOMIURI ONLINEは全廃になるだろう。


2011.01.25


 PSPのマスターキーが割れたとかでパタポンの脆弱性を使わなくてもPSP-3000でHENを動かせるようになった。また、HEN 6.20 TN-Cの出来は割と良く、EjPSPReaderがちゃんと動いた。しかし青空文庫はもうSony Readerで読むしそっちの方が断然読みやすいので少なくともその用途は不要となった。Prometheus ISO Loaderではまだ動かないゲームが多そうだが、FFTは動くので糞のろいUMDを使わなくともFFTを遊べるようになったのは大きいか。DOOMも遊べる。Prometheus ISO LoaderではFFT以外に大戦略とレミングスと煉獄2と忍道焔とグラディウスを確認した。肝心のナムコのゲームが全滅なのか?


2011.01.25


 1ヶ月程Ubuntu 10.04 LTSでパッケージインストール可能なCalibre 0.6.xを使ってきたが、どうもかなりCalibre自体が変わってきているのでCalibre 0.7.xを別にインストールした。それを機にちゃんとレシピを書いてみようと思い立った。レシピがあればCalibreのGUIを使わなくてもebook-convertコマンドでcronでの自動運用も可能になるからだ。

 0.6.xではシフトJISで書かれたサイトもOKだったのだが、0.7.xではencodingで指定しないとおかしなことになってしまう。しかたがないのでレシピはUTF-8系とシフトJIS系と2つに分ける。0.7.xでもまだ目次(toc.ncxではないhtmlの方)が化けるのでcalibre_news_fix.pyでそのあたりを修正する。ついでに正しくクロールできないデータを削除したりする。

 レシピのデバッグは至難の業、というか有効な方法をいまだ見つけていない。究極かつ初歩のprintデバッグができない。ファイルに出力もされない。よくもまぁこんな状態でHiroshi Miuraさんはparse_feedsメソッドを書いたもんだと感心する。parse_feedsメソッドはRSSに記述されているリンク先がpheedo.jpを含んでいたらそのフィードを削除する。これで大抵の広告が消える。例えばYOMIURI ONLINEでは直接他所の広告ページにリンクしており、そこのページの出来しだいでebook-convert自体がアボートすることもある。CalibreはFirefoxやWebKitのような柔軟性を持っていない。もっとも一般にニュースサイトは割りとしっかりしたHTMLを作るので腐ったページ対応が必要とも思わないが。ともかく広告を見せたかったら適切なページを作らなくちゃダメでしょ。


2011.02.05


注:

 printの問題は勘違いだったようだと後にencodingメソッドを実装するときに気付いた。


それでも町は廻っている(漫画、石黒正数)

第七女会彷徨(漫画、つばな)

 アニメの放映が終わったということで大変面白かったそれ町を全巻いつもの練馬の明和書店で買ったんだが3巻がない。そもそも買うときアニメ化記念共通帯とかいうモノが巻いてあり、何巻かわからない本が多かった。何この迷惑な帯。店員さんにビニールを剥いて貰ってやっと3巻が売り切れと判明。まぁ、ビニールで封印してるから確認できないわけで、半分書店の責任ではあるが。ともかく3巻以外を全部買う。3巻は新宿のあおい書店で入手。アニメでは気付かなかったが原作は時々諸星大二郎を髣髴とさせるギャグがある。暗黒星雲を書いてるページもあるので本人も好きなのだろう。で、『それ町 諸星大二郎』を手始めにググって見つけたのが漱石の孫の書き込みで、七女が栞と紙魚子を髣髴とさせるとかいったもの。七女の帯に石黒正数推薦とあったとかも見つけた。

 放課後ウエディングを読んで行き場のない怒りを抱えたまま七女を買いに新宿ジュンク堂へ。3巻がなかったが1巻と2巻を買う。そのまま代々木の紀伊国屋書店へ向かい3巻を入手。あぁ、確かにこれは栞と紙魚子。むしろど次元世界。七女を読んで栞と紙魚子が少女漫画として描かれた作品であると気付く。放課後ウェディングと七女の読者層は一切重ならないんだろう。栞と紙魚子と七女は重なる。モロに。

 バクマン。の原作は読んでないがNHK教育でやってるアニメは面白いので欠かさず見てる。王道と邪道という言葉が頻繁に出てくるが、原作者も分かっているように手塚本人がやってた時代の手塚賞に王道はなかったんじゃなかったか。ドリーム仮面の人も暗黒神話の人もブルーシティーの人もどうみてもジャンプ向きではない(話が古くてすまんが、ジャンプ読者だったのははるか昔だ)。これだけ王道と邪道というキーワードを出すということは後の進展で何か一徹返しのようなものが待ってるんだろうか、って原作読めってか。確かに。

 つばなさん、このまま突き進んでください。大丈夫です。


2011.02.10


 曙橋と四谷三丁目の陳麻家2件がなくなっていた。和鉄もなくなっていた。新宿御苑駅近所のブックマートもなくなった。時々食パンを買っていたチョークで書かれた日記が痛い麦もなくなっていた。


2011.02.10


 ジャンプといえばかわいいギャンブラーが読みたい。


2011.02.10


 Calibreで作るEPUBで、時々Sony Readerで表示されない文字がある。例えば「鍵」。「鍵盤」は「□盤」になる。試しにstylesheet.cssを書き換えて別のフォントで表示するようにしてみた。ちゃんと「鍵」の字が出る。フォントのバグかい。

 そんなわけで内蔵のフォールバックフォントで表示させるのはやめて、フォントを明示的に指定することにした。レシピに以下を加える。

extra_css = '@font-face { font-family: "ipagp"; src: url("res:///Data/fonts/ipagp.ttf"); } body { font-family: "ipagp"; }'

 Sony ReaderをPCに接続し、マウントされたボリュームにfontsフォルダを入れてipagp.ttfをコピーする。まったく手の掛かる端末だ。さっさと直して欲しい。


2011.02.12


 「多分パパは化学調味料なしを売りにしてるラーメンは好きじゃないと思うよ」とママが言ったがともかく二人で都立家政駅近所の七彩へ行ってみた。いつも行列で一度は食ってみたかったが向かいのばりこてが旨いということもあってなかなか入る気になれなかったのだ。雪の日たまたま誰も並んでいなかったので入ったがママは最初の台詞にあるように乗り気ではなかったようだ。

 麺がのびており、スープが塩辛かった。おい、どうしたあの行列はフェイクか? 今日は特別下手糞が作ったんだと解釈しておこう。ママの指摘のようにこういう味のスープはどうでもいいので多分次はない。俺って化学調味料大好き? 千駄ヶ谷の中華屋の味の素たっぷりの焼きソバが好きだったのを思い出した。


2011.02.15


星海大戦(小説、元長柾木)

 講談社の編集者が社内ベンチャーに近い形で始めた星海社がWebで公開してる雑誌最前線の作品。銀英伝をリスペクトしたようなSFだが、むしろガンダム的なのはお約束か。青空テキストに変換してChainLPでSony Reader向けのPDFにして読む。なんにせよ読み始めたら結構面白い。続きは書店で、とかになってもいいぞ。


2011.02.15


 電子書籍端末Sony Readerを入手したことで、Webで色々漁る。


黒死館殺人事件(小説、小栗虫太郎)

 経緯は書いたので省略。Sony Readerでようやく読み終える。


ドグラ・マグラ(小説、夢野久作)

 現在半分ほど。紙の文庫本をみたら下巻に突入してた。


ラブひな(漫画、赤松健)

 最近あおい書店で絶望先生とネギまの新刊が仲良く並んで平積みになっている。店の人がわざとやってるのかもしれないが新刊が同じ日に発行されるという編集部側のわざとがあってこそのわざと。書店からすれば絶望先生とネギまの読者層が同じってだけかもしれんが。

 PDFが配布されている。予想より面白いがこういうことでもなければ読むことはなかったろう。


放課後ウエディング(漫画、新條まゆ)

 PDFが配布されている。読んで行き場のない怒りを感じたのは書いたか。どのへんがどうギャグ漫画なのか不明。俺はターゲットではない。


亡霊は夜歩く(漫画、箸井地図・はやみねかおる)

 青い鳥文庫作品の漫画化。PNGをまとめてEPUBにして読む。小娘にこんなのあるぞと見せるとママに青い鳥文庫の方を買ってもらってた。追い越されちゃった。ネタバレ禁止。普通に少年少女向け漫画。俺はターゲットではない。けど面白いのでオケ。


空の境界(漫画、天空すふぃあ・奈須きのこ)

 PNGをまとめてEPUBにして読む。まだ面白くなってないが面白くなるか疑問。俺はターゲットでない可能性あり。


星海大戦(小説、元長柾木)

 銀英伝リスペクト。銀英伝はアニメでは全部観たが読んだことはない。銀英伝が電子書籍になったら買おうと思っている。田中芳樹さんよろしく。最前線はまずは手軽に漫画をEPUBにして読んだ。次に星海大戦を読もうと思ったがちゃんとルビがあるのでどうやって電子書籍端末で読むかを思案。概ねきちんと構造的にHTMLが描かれているので青空テキストにコンバートするスクリプトを書いた。面白い。銀英伝よりはガンダムに近い印象を受ける。


金の瞳と鉄の剣(小説、虚淵玄)

 星海大戦向けの青空テキストコンバートスクリプトでいけるだろうということで期待せずに読む。面白い。


OnDeck 001(雑誌、インプレス)

 Sony Readerでは文字が画面からはみ出る。


signal vol.1 出会い(文芸誌?同人誌?)

 PDF版が配布されているが最初の号はパブーでのEPUB版がある。Sony Readerでは文字が画面からはみ出る。OnDeckでもそうだったので不思議に思い中のXHTMLを見てみる。pタグでなくbrタグを使った組み方をすると画面からはみ出ると判明。プロはbrでなんて組まない。

 読んで放課後ウエディングと同じ行き場のない怒りを感じたので途中で止める。俺はターゲットではない。ジュブナイル、なのか?


BLOODLINK 獣と神と人(小説、山下卓)

 EPUBが配布されている。脱字が目立つ。ネタ元は赤い唇を含め漫画だろうなぁ。シリーズ化を前提とした1作目なので広げた伏線は何一つ解決していない。せめてプロローグを納得させる結末を用意するのがプロだろうに尻すぼみ。俺はターゲットではない。


魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」(小説、橙乃ままれ)

 これから。


Fate/Zero(小説、虚淵玄)

 これから。


2011.02.22


 IPAexをベースに青キン明朝のように太くしようと、まずは昨年暮れに新調した我が家最速のPC四代目monado(Athlon II X4 45W)にUbuntu 10.10をインストール。これでとうとう現役のPCは全部Ubuntu入り。FontForgeであれこれやってみたが上手くいかない。あきらめる。

 CalibreでシフトJISのページがエンコーディングの自動識別に失敗だか誤認だかするので、ニュースのEPUB自動生成でシフトJISのニュースサイトはあきらめていた(単に2ファイルになるのが面倒だっただけ)。レシピのencodingを変数でなくメソッドで定義し、入力を nkf -w でUTF-8にしてからデコードして返すことで対応可能と判明。ITmediaを巡回に復活。


2011.02.25


 Calibre向けレシピでencodingをメソッドとして定義してnkfを呼び出して概ね動くのはいいのだが、ときおり、いや、しばしばebook-convertが処理中に止まってしまう。異常終了するのでなくダンマリになる。原因は不明。マルチスレッド処理と外部コマンドを使うことの相性の問題がPythonにはあるのかもしれないがともかく不明。困ったもんだ。せっかく上手い手だと喜んでいたのに。


2011.03.01


注:

 後にhtmlに記載されているcharsetを拾うようにすることで解決。


魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」(小説、橙乃ままれ)

 拾ってきたRubyスクリプトで青空テキスト化したものはRubyあるいはNokogiriのバージョンによるのかどうかわからないが、出力テキストに変な文字コードが混じる(Ruby1.8ベースで処理させたがスクリプトの一部を書き換える必要があった)。Sakuraエディタで開いて別名保存すると程よくフィルタされて変な文字コードは消える。当初そのテキストを元にChainLPで縦書きPDFにしていたが、面白い小説なので自力でもっと改行の入り方などでマシなテキストを出力するPythonスクリプトを書く。まだ読んでる途中。


2011.03.01


 「19歳予備校生、逮捕へ=「試験制度損ねる」、偽計業務妨害の疑い−入試問題投稿」(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201103/2011030300365&rel=j&g=soc)

 京都府警曰く『試験制度を根底から損なわせる上、大学が対応に追われ、本来業務に支障を来した』だそうで、ずいぶん薄っぺらな根底の制度ですな。カンニングの歴史は筆記試験の歴史そのものでしょうに。カンニングごときで逮捕とは変な時代になったもんだ。


2011.03.03


 もちろんデジタルネイティブではない私は端末に紐付けるアクセスコントロールに抵抗がある。携帯電話で着うたを利用する世代にはそういった抵抗感はないのだろうか。違法配信に一切抵抗のないグループと二分されているのだろうか。まぁともかく私は端末に紐付けるアクセスコントロールに抵抗がある。

 理由は単純。配信側がやめたら紐付いた端末の寿命がコンテンツの寿命になるからだ。端末の寿命なんて4〜5年がせいぜい。お金を払って買ったはずなのに手元には何も残らない。正規に買ったものが一番不自由という罠。電子書籍の最大の障壁は端末に紐付けるアクセスコントロールへの抵抗感なのではなかろうか。

 例えばeBookJapanのヘルプを読んでみる。典型的に端末に紐付けるアクセスコントロールのようだ。端末は普通壊れるときは一瞬だ。アクセスコントロール情報もろとも修復不能になるのを前提としなくてはいけないがどうもそうではない。トランクルームという仕組みが用意されているが、端末の突然のロストには対応出来なさそう。また、50冊までは無料とあるが、漫画の50冊なんて微々たる量だ。売ってるかどうか知らないが鋼の錬金術師とのだめカンタービレでもう越えてる。しかもトランクルームに入れている間は実際のファイルもローカルにはなくなるという、なんですかそれはな機能。これは書店でなく貸本屋だろ。値段によっては便利なサービスと考えられるが、どうも紙と似たような値段で売っている。貸本屋のつもりはないらしい。

 そんな刹那的な消費の対象として本を扱うことに抵抗がある。雑誌ならまだわかるんだが。最近のPCのゲームソフトも端末に紐付けるのが多いようだ。任天堂やソニーの携帯ゲーム機も基本は端末に紐付けのはず。ソニーリーダーストアは5台まで云々だが端末に紐付けるバリエーションでしかなく配信側がやめたらアウトなのは同じ。

 もうちょっとなんとかならんのか。

 ブックリスタのトップはレーベルゲートのトップだった人ですか。刹那的な消費の強制からの方向転換は望めそうにない。残念だがソニーリーダーストアでは買わないという選択しか残ってない。


2011.03.04


 少なくとも青空文庫をアクセスコントロールするというメンタリティにはついていけない。


2011.03.07


 iPad向けに発行されるAppとしての雑誌・書籍の懸念材料。

 アプリケーションとして提供されるということは他のOSでは動かない。データとプログラムが分離されてないので違うOSではどうにもならない。ここでいうOSは例えばAndroidはもちろんだが、Appleの提供する将来バージョンのiOSも含まれる危険性がある。将来バージョンのiOSで行われる些細な変更が特定のアプリケーションにとって致命的な変化になることは考えられる。普通はアプリケーション側のバグとか考慮ミスとかが原因だがこういったときにAppleがなにがしかをしてくれることは期待できない。将来バージョンのiOSで動作できなかったとき、過去発行の雑誌の修正を行って再リリースする覚悟が提供する側にあるのだろうか。

 データの標準化はおろかプログラムとデータの分離という点まで後退するとは。

 Windows 95のリリース直前に発売された「吾妻ひでお CD-ROM WORLD」はWindows 3.1または漢字Talk 7.1以上が動作環境。現行のMac OS X 10.6では起動しないと考えられる(x86マシンにはClassicがないため)。現行のWindows 7 32bitでは16bitの実行モジュールも動くのでDirectorアプリで組まれた部分は動くが16bitと32bitでQuickTimeの互換性がなく画像が表示できない(QuickTime 2はNT系では動かなかったと思う)。Windows 7 64bitでは16bitの実行モジュールが動かないそうなのでおそらく起動しない。アスキーはその後のOSで動くバージョンをリリースするといったことはしていない。WindowsはQuickTime 2がインストール可能なMeまでは動きそうだ。MacintoshはClassicがあるOSまでは動く(10.4で確認)。「吾妻ひでお CD-ROM WORLD」は電子書籍としては2006年にx86系Macが現行機種となった時点で死んだと言える。


2011.03.09


 金曜日。

 四谷三丁目のディップパレス(ビル一階)でインド料理を食べているときに地震が来た。お喋りのうるさい外国人グループ、インド人の店員、日本人グループ、小さい子供を連れた母親の順で外に逃げ出す。コック長と私だけが店に残る。外国人グループ以外は治まった後店に戻る。

 歩道には人があふれ、携帯端末を見ながら道を塞いでいる莫迦が多い。手で押しのけながら歩く。

 勤務先のビルの前では同僚が避難していた。割と大きな余震が来たときビルが揺れているのがよくわかる。ダンプが通っても大風が吹いても揺れるビル最上階の9階で、付近の震度以上に揺れる。会社としてこのビルからの脱出も必要だろう。同僚のワンセグで震源地は宮城沖と知る。東京でこんなに揺れたってことは大災害なんじゃねぇか? 9階まで階段で登るのは膝が笑う。机から落ちた液晶モニタを戻し、マシンの電源を落とすなどした後16時頃解散する。

 西武新宿駅に行ったら人があふれているがなんだか行列している風でもある。どうやら電車はストップしているようで、復旧の見通しはない。駅のシャッターが閉まる。オッサンが一人国の災害対策がなってない云々叫んでた。いいからどけよ、シャッターに挟まれたいのか。

 線路沿いに高田馬場方面に歩き始める。帰宅難民の開始だ。勤務先に置いてた昭文社の「震災時帰宅支援マップ首都圏版」を鞄に放り込んであるが、新宿から練馬へ向かう地図が掲載されてないことは最初からわかっている。普段あまり人が歩かないだろう道は人通りが多くなっている。携帯端末を見ながらど真ん中をのろのろとか集団で広がってのろのろとか事態をわかってない莫迦も結構いる。

 道の端で地図を見ていたらスーツケースを曳きながら歩いていたお姉さんが池袋へはどう行くのか尋ねてきた。「線路沿いにまっすぐでたぶん行ける、たぶん」と答える。私は高田馬場駅北の新目白通りに行けばあとは通り沿いで練馬方面に行けると確認。北上する。

 高田馬場駅でも行列している風の人が沢山いる。タクシー待ちだと気付く。道路はさほど込んでないがタクシーそのものがなかなか来ないようだ。新目白通りに着き左折する。

 おそらく普段より人通りが多いのだろうが混んでる状態にはなってない。タイヤ館とかどん亭とか普段自動車でしか行かない店を歩いて見るのは不思議な感覚だ。いつのまにか新目白通りでなく目白通りを歩いている。多分南の道を歩いたほうが家に近いはずだが「震災時帰宅支援マップ首都圏版」には掲載されてない。まぁ、大差ない。大江戸線もストップの張り紙があった。

 目白通りと環七の交差する豊玉陸橋に着き、普段歩いているエリアに帰ってきたと実感する。豊玉陸橋にある交番では鉄道が全てストップしていることをスピーカーで伝えていた。そういったことをしていた交番はここまでにはなかった。新しい日常が始まったと気付く。

 家に帰ると当然のようにエレベーターは止まっていた。6階まで階段を登り帰宅する。小娘は心細かったらしく、父の早い帰宅に喜ぶ。新宿から2時間ってところか。不安定な積み方をしてた漫画本が崩れてたのは当然。食器棚のガラス戸をちゃんと閉めててよかった。テレビ台とスピーカーが多少移動していた。

 小娘の小学校(に限らず都下の?)では防災頭巾を椅子の背もたれに着けておくという運用をしているのだが、本物の災害で使うおそらく唯一の機会で使わなかったそうだ。他の学年やクラスでは使ってたところもあったそうなので、担任がパニクったってとこか。

 私の帰宅の1時間後ママも歩いて帰宅する。

 さすがにテレビ東京も災害関連の番組。


2011.03.11


 土曜日。

 午前中はエレベーターが止まっていたが午後早くに動くようになった。予想より素早い対応。

 ママは気分が悪いという。船酔いか?

 昼飯を調達に近所のスーパーマーケットへ行く。カップ麺と水がかなり減っている。弁当も惣菜もあまりないが時間帯も関係あるか。乾電池コーナーでは単一電池がなくなっていた。元々流通量が少ないからだろう。冷凍食品もなぜかなくなっていた。

 とりあえず風呂のお湯は落とさない運用を始める。

 小娘の電話に小娘の友達からチェーンメールが来る。

 テレビ東京はテガミバチの放送を行った。災害情報の額縁に津波情報がオーバーラップというおまけのような放送だが。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.12


 日曜日。

 気もそぞろという状態だが午前中マンション管理組合の理事会を行う。

 お昼から一番パニックになりやすそうな所を選んで光が丘方面に買い物に行く。光が丘西友では米・水・納豆・肉・トイレットペーパー・生理用品・食パンなどがなくなっていた。食パンが欲しかったのだがガーリックフランスを買う。

 ITmedia(産経新聞)にチェーンメール関連の記事が掲載されていたのでプリントアウトして小娘に持たせる。明日友達に見せてやめるように気をつけるように言うこと。

 福島第一原発が厳しい状況。

 輪番停電のすったもんだが夜中まで続くが結局よくわからない。NHKは東京電力のWebサイトのURLを流しているが、エラーでアクセスできない。


2011.03.13


 月曜日。

 出勤する。都立家政駅で満員電車が来たが、間隔があいてるとアナウンスがあったので次にする。すぐ来た次の電車は空いてた。新宿は普段に比べ人が少なく歩きやすい。新宿の三井住友銀行のATMは空いていた。出勤したのは10人中4人。スバ・ラクシュミでマトンカレー。

 在宅勤務向けにノートPCの買出しに行く。徒歩2時間圏の私は対象外だが。ビックカメラでSony Reader 350用の純正カバー青をみつける。Sony Readerは発売後3ヶ月経ったがサードパーティー製のカバーが出ないのでこの純正カバー青を買う(既にピンクは持ってる)。

 帰宅時西武新宿駅に人が沢山溜まっていた。朝に郊外から都心に運行したが、夕刻には郊外方面へは運行せず夜中になると西武鉄道はあらかじめアナウンスしていたはずだが、Webページだけじゃ無理ってもんか。各駅にそういった張り紙なんてあったっけ。鷺ノ宮行きは空いてた。

 チェーンメール記事のプリントアウトは最終的に担任の先生に渡り、クラス皆が説明をうけたそうだ。これからも色々でるから応用を効かせろ。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.14


 火曜日。

 どうやらウチのあたりは中心部扱いのようで輪番停電対象になっていない。

 asahi.comと毎日jpはJavaScriptだかなんだか知らないが、トップページを開いているだけでCPUを使う。電力的によろしくない。RSS対応の一番ショボいYOMIURI ONLINEはCPUを食わない。西武鉄道のページはテキストオンリーになりメチャクチャ軽くしている。

 ママの会社は原発が怪しい間は自宅待機あるいは自宅で仕事になった。

 ママと一緒に都立家政駅まで行く。途中一本堂にてやけにママチャリが停まっている(もちろん普段はそういったことはない)。一本堂も見るからに品が減っている。ママは大丸ピーコックへ、私は出勤する。行きも帰りも電車は空いてた。終日西武新宿-鷺ノ宮間のみだったはずだが、途中で上石神井までに伸びたようだ。とはいえ朝は鷺ノ宮間のみだったので帰りも空いてたと。新宿も歩きやすい。出勤したのは10人中9人。大勝軒でラーメン。

 静岡でも地震。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.15


 水曜日。

 家で仕事できないのかとママが言う。福島の原発とか東京直下型地震もありそうとか心配なときではある。

 出勤する。電車の混み具合は時間帯的には普通か。ようは空いてる。出勤したのは10人中10人。

 トルコ料理のボスボラス・ハサン新宿二丁目店がお休みだった。大阪王将で餃子定食。

 風が強い。勤務先のビルは風と地震で揺れっぱなし。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.16


 木曜日。

 朝から本社で会議なので満員電車に乗る。本社は新宿開発室と違ってあまり揺れない。

 スバ・ラクシュミでダルカレー。

 今年の流行語大賞は炉心溶融か水素爆発かマイクロシーベルトか。

 寒波のせいで大規模停電の恐れ。勤務先にて16時半に撤収決定。17時に脱出。満員電車で家に帰る。

 米アフラックの米国でのテレビCMの声優の契約解除。常々小娘に「それは小学生低学年レベルだな」などギャグの難度を説いているが、ブラックユーモアが最高難度のギャグであることを説明。「流行語大賞は炉心溶融」は「不謹慎」だろう。

 大規模停電は回避された模様。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.17


 金曜日。

 フジテレビは深夜アニメを放映したがTBSはしていない。輪番停電の第1グループから練馬区は除外されてたが再度入れられた。

 出勤。時間帯のわりに混んでる。新宿は歩きやすい。

 Google検索結果の件数。

天罰 2,230,000

水素爆発 1,920,000

炉心溶融 1,710,000

マイクロシーベルト 811,000

ミリシーベルト 502,000

水蒸気爆発 424,000

 「水蒸気爆発」は福島第一原発の件ではないものも多そう。火山関連が多い。「天罰」も石原の件以外が多いのだろう。文脈からしてブラックジョークではなさそうなのが悪虐であろうか。

プロ野球はどうぞ関西でやってくだされ。

 朝日・毎日・読売のなかで読売が飛び抜けて民主党政権を嫌っている印象だ。災害対策で政治主導が空回りという見出しを二度も見た。原発対処の初動の遅れを官邸の責任にしたいようだ。自民党ならなんとかなったんですかい。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.18


 土曜日。

 本日は出勤なし。

 都立家政駅方面に小娘と昼飯を食いに行く。ばりこては福岡から麺の入荷ができないとかで閉まっていた。アイキッチンでインド料理を食う。

 asahi.comや毎日jpのトップページのクライアント側の負荷を下げて節電方向に振る方法をママがみつける。

 AdBlockなどで以下のURLを無効にする。

www.asahi.com/js/*

www.asahicom.jp/js08/*

www.mainichi.jp/js/*

 もちろんJavaScriptで動いている機能は使えなくなる。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.19


 日曜日。

 練馬駅の西友で買い物。ほうれん草は売れてない。トイレットペーパーとティッシュペーパーが空。納豆は空。なぜかビールがエビスシルク以外空。ビールがなくなる理由はなんだろう。商品のオンデマンド化が進み物流の混乱が棚に直結ということだろうか。おつまみは私のお気に入りのミックスナッツだけがなくなっていた。なぜ?

 マルさんが来て飲む。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.20


注:

 ビールは物流の問題もあるのだろうが、工場の被災で出荷の問題もある。この夏のビールの供給が危ぶまれている。


 春分の日。

 ママが二日酔い。近所の蕎麦屋は普通にやってた。

 菅首相曰く「脱する光明が見えてきた」だが福島第一原発はやはり厳しい状況。


2011.03.21


 今年の流行語大賞は水素爆発でも炉心溶融でもなくポポポポーンか。

 新宿は歩きやすい。勤務先近所に日本語学校があるのだが最近中国人の若者を見ない気がする。避難したのか学年末だからなのか。そういえば西武新宿駅近所のパチンコ屋の前にいつもいる邪魔な黒人の客引きを見てない気がする。

 読売新聞が東電攻撃を始めたようだ(『オール電化住宅、普及裏目…原発2基分の消費増』http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866922/news/20110323-OYT1T00569.htm)。東電擁護はもう不可能と判断したか。まぁ、電力より野球なオーナーは皆に総スカン食らうだろう(『「開幕はお上が決めることじゃない」巨人滝鼻オーナー』http://www.asahi.com/sports/update/0322/TKY201103220470.html?ref=reca)。

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.23


 新宿の歩きやすさは外国人観光客が全くいないからだ。勤務先の近所の外国人しか使ってるところを見たことがないホテルはいつも外国人が途切れることなく出入りしていたのだが外から見えるロビーは閑散としてる。靖国通りにいつも駐車(違法?)してた中国人観光客向けバスも見てない。

 西武新宿駅近所のパチンコ屋の前にいつもいる邪魔な黒人の客引きはやはりいない。

 福島第一原発が厳しい状況。長靴と短靴の違いで被曝者発生。


2011.03.24


 邪魔な黒人が復帰していた。単にお店が休みだったということか。だんだん新宿は歩きにくくなってきている。

 AERAが週刊現代なみに放射能を煽っていて批判の的。「放射能〜が、来〜るぞ!」とでも歌うか?

 福島第一原発が厳しい状況。


2011.03.29


魔道(漫画、パーダ)

 ChainLPでPDFにしてSony Readerで読む。結構長く掛かった。


サクラコ・アトミカ(小説、犬村小六)

 星海大戦のスクリプトでエラーになったんでスクリプトを修正して青空テキストにしてChainLPで縦書きPDFにしてSony Readerで読む。

 このへんの世代の才能はゲーム業界にいたってことか。お金の集まるところに才能が集まるのは当然。とはいえ私はこの小説のターゲットではなさそうだ。

 昨年暮に始めた積読本消化月間は概ね終わったのでアライ君のヤマト本を読み始める。


2011.03.29


 勤務先近所のローソンではUCCブラックの1リットルペットボトルが消えたままだ。しかたがないのでちょっと離れたファミリーマートの1リットル紙パックのUCCブラックに切り替え。ローソンの隣の松屋は材料の入手困難と店員確保が難しいとかで閉まったまま。

 「日本の原子力施設全データ」(講談社ブルーバックス、北村行孝・三島勇)のPDF一部公開は嬉しいが文書情報の書名が文字化けしており、Sony Readerの書籍一覧では謎の書名になっている。Sony Readerで読むには少し厳しい文字サイズだが読める限界ギリギリってとこか。

 福島第一原発が厳しい状況。『原子炉・使用済み燃料冷却「相当の時間」 枝野長官』(http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103300145.html)ということで厳しい状況は長期化する模様。


2011.03.30


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「読まなくてもいいよ54」

OSTRACISM CO.

OSTRA / Takeshi Yoneki