1月22日(木)・2日目(2/4) ★★★〓〓〓

WOODBURY COMMON PREMIUM OUTLETS

2日目は朝からウッドベリーコモン・アウトレットモール/WOODBURY COMMON PREMIUM OUTLETSに行き、夜はオフ・ブロードウェイのパフォーマンス「ブルーマン」を見る日だ。

朝食は前日夕食を食べたデリにまた行って食べた。
ウッドベリーコモン行きに関しては、僕はただでさえ時間がないのに夕方まで拘束されるのがいやで、直前までツアーより早く行ってショッピングを早めに切り上げてマンハッタンに路線バスで帰る事を検討し、行き帰りの時刻表まで調べていたが、ドアtoドアの気楽さに負けしまった。しかし、買い物を始めると時間が足りない位だった^_^。

出発は9:45。大きなバスで前日の夕方にノースウェストで着いたツアーの人と合流して35人で出発した。
ウッドベリーコモンはマンハッタンからはハドソン川のリンカーントンネルを通り、トンネルをくぐってからはマンハッタン島を川沿いに右手に見てからニュージャージーのアメリカらしい郊外の風景の中を北上し、再びNY州に入った山の中にある。
予定では約1時間半のバスの旅。途中阿部ちゃんがリンカーントンネルを通過した所で
「みなさんは、今マンハッタン島を離れてアメリカ本土に足を踏み入れました」
なんて言うものだから、金沢から来たおばちゃんツアーが
「わーー!」
とか言ってつまらないトンネルの料金所の周辺の壁の写真を撮っていた。阿部ちゃんは
「いいですねー なんでも新鮮で」
なんて自分で煽っておきながら呆れていた。
ウッドベリーコモンについての阿部ちゃんの説明は

(1)製品の質は年々良くなっている。
(2)ヨーロッパブランドはグッチとディオールしかないがアメリカブランドは揃っている。
(3)質は年々良くなっているとはいえ、アウトレットなので買う時は念のため商品をチェックしないとほつれたものもあるので、買いたいもので同じサイズがあったら見比べた方が良い。
(4)コーチのバッグはNYでウッドベリーコモンが一番安い。個人的にはアメリカのリネン類は乾燥機に何度もかけてもびくともしないのでお薦め。
(5)ANAやノースウェストは帰りの荷物が増えても何も言わないので安心。スーツケースが1つ増えても大丈夫(以前ロンドンからの帰りにヴァージンアトランティック航空に45kgのスーツケースを持ち込んだら、重量10kgオーバーで超過料金を28,800円もとられた苦い経験がある僕は、そうか、いざとなったらスーツケースをもう1個買えばいいんだ....と妙に納得して安心してしまった。小林は「田中さん、一杯こうても安心やで」とニヤニヤしていた)。

気温はマンハッタンより低く、来る途中の山の道沿いの岩には、何カ所も湧き水が凍結した滝のように氷ついていた。ウッドベリーコモンは全米No.1の規模だけあって広く、ショップが数軒づつ大きな白い壁と三角屋根の平屋の建物に入っていてまるでアメリカの大きな住宅展示場のような所だった。ここを開発したチェルシー(Chelsea GCA Realty, Inc)という会社は、2000年の夏に静岡県の御殿場市にオープンした「御殿場プレミアム・アウトレット」を開発した会社だ。

ウッドベリーコモンについたのは予定より早く10:45。ここで-10%の割引クーポンをもらい帰りの時間(15:30)と集合場所を言われて解散。
来るまで時間の無駄だと思っていたくせに、いざ買い物を始めると Somebody Stop Me !!!!! 状態。

僕は現地で着る為にブルックスブラザーズのセーター($26.94-10%)やシャツ($39.9-10%)、ジェフリービーンのコットンのメンズパンツ($24.3)、阿部ちゃんお薦めのラルフローレンのリネン(バスタオル$7.99-10%とハンドタオル$5.99-10%)、手動泡立て機(取っ手をにぎにぎするだけで泡をたてられる泡立て機)、クリスマスの売れ残りの金属製の鍋敷き($5)、青い地にカメオのような白い浮き彫りが施されたいかにもウェッジウッドらしいBlueJasperのカップ&ソーサー($51)等々を買ってしまった。
木村君が買ったものは詳しくは聞いていないが、ボーズのスピーカー($100)等
小林はブルックスブラザーズのスーツ($399-10%off)、チノパン($59-10%off)、おかんから指定されていたお土産用のコーチのバッグ(キムラヤで39,000円、マンハッタンでも$240で売っていたものが$185)。
松原はWoolichのブランケット(60×72inch)を毛布用に買った。他にもアルマーニのTシャツ($9.99×2,$4.99×1,$12.99×1)、JCREWのサンドベージュ色のフィールドジャケット($40)、ブルックスブラザーズのセーター($26.94)、キーホルダー($4.99)、ラルフローレンのベッドカバー($20)、ハンドタオル($4.95)、テーブルナイフ(25セント×4)を買った。

昼食はウッドベリーコモンで唯一まとも(?)な食事ができるとガイドブック(マイク白石の「ニューヨーク極楽マニュアル」)に書いてあったマクドナルドで食べたが、チーズバーガーのバリューセットを頼んだ小林はチーズバーガーが2個も袋に入っていて驚いていた。僕が食べたビック・マックはコーヒーのS付きで$4.1。

買い物時間は4時間近くあったが、152軒もショップがあるので時間が足りない位だった。
ウッドベリーコモンは来たときはガラガラだった駐車場が帰る頃には一杯で、TaxFreeの影響だろうかと思った。
安かった代表選手はラストセールをやっていたグッチとベルサーチで、ベルサーチは服が全て定価の1/4で$1,600のコートが$400だった。
小林は
「一瞬買おうと思ったが、裏地がえげつなかったので買わなかった」
と言っていた。メンズやヨーロッパブランドはそれほどでもなかったが、アメリカブランドのレディースは充実していて、アンクラインやダナキャラン等のアメリカブランドは品数が豊富なので女性は喜ぶのではないかと思った。

マンハッタンにも朝7:45から営業しているCentury 21やSYMSのような大型なアウトレットショップがあり、ウッドベリーコモンよりも安い場合もあるので、いつでも行けるマンハッタンのアウトレットに先に行って相場を知ってから遠いウッドベリーコモンに行った方が、効率良く安くて良い物が買えるような気がした。

帰りのバスは木村君が遅れてきたので予定より少し遅れて15:35に出発。両手にブランド物の大きな紙袋を持って(路線バスで帰ってこなくて良かったとつくづつ思った)、ホテルに帰ったのは16:45前後。木村君はここで残り1席になっていたJTBの現地発のオプショナルツアー「NBAのシカゴ・ブルズとニュージャージー・ネッツの観戦ツアー」を申し込んだ($180)。最初木村君は迷っていたが、
「NBAを見れる機会があるのに見ないなんて後できっと後悔する、好きだったら是非見るべきだ」
と3人で薦めて木村君の背中を押したのだった。

「ブルーマン」は20:00始まりだが、JALワールドプレイガイドで事前にチケットを手配(10,530円)してあり、チケット引き換え券(と言ってもFAX)をあらかじめもらっていたので、一端18:45に集合してチケットを引き換えてから全員で夕食に行く事にして、また2組に別れて解散した。

田中・小林組はちょっと長めの休憩をとり、セントラルパークの東南の角にある大型おもちゃ屋F.A.O.Schwarz(58St.&5Ave,シュワルツネッガーのおもちゃ争奪バトル映画/ジングル・オール・ザ・ウェイのロケ地)を見学、待ち合わせの時間を決めて店内では別行動にしたが、僕は途中で抜け出してすぐ近くにあるプラザホテルを見学(ホームアローン2のロケ地)。プラザホテルはフランスのシャトー風の外観で、内部も立派なことは立派だったが、アメリカ屈指のホテルとはいえ、パリのリッツのような本物の宮殿風のホテルには見劣りしていた。本物を知らなければ感心するのだろうが、僕には所詮フェイクにしか見えなかった。

その後千代田線(緑色の4/5/6線)に乗るはずが銀座線(オレンジ色のB/Q線)に乗ってしまい、途中で有楽町線(黄色のN/R線)に乗り換えて本来降りようとしていた駅(Astor Place駅)から少し離れた駅で降り、少し迷いながらもAstor Place Theatre(East 6St&3Aveの近く)に待ち合わせ時間(18:45)より少し遅れて7時少し前に着いた。

松原・木村組はHMVに行ってからソーホーの近くを散歩してAstor Place Theatreの前に行ったが、田中・小林組が寒くて中に入って待っていたので会えず、劇場の近くのピザ屋でピザを食べた。このピザ屋で「置き引き事件」を目撃して、この日から松原はバッグをたすき掛けで持つようになった。
置き引き野郎は荷物を前の席に置いていた人のバッグを盗んで店からダッと走って逃げたようで、盗まれた人はピザやコーラをぶちまけて追いかけたそうだ(僕もこの話しを聞いてショルダーバッグをたすき掛けで持つようになった)。

田中・小林組は劇場の中で待っていたが松原・木村組がなかなか来ないので、待ちくたびれてスターバックスコーヒーで大きなクロワッサンとコーヒーで簡単な夕食をとった(2人分で$7)。
Astor Place Theatreの待合い室はいかにもオフ・ブロードウェイらしく狭くて暗い黒い内装で白やオレンジ色のチューブがむきだしで出ていた。


BLUE MAN GROUP “TUBES”

BLUE MAN GROUP “TUBES”」は顔にブルーの色を塗った3人の白人パフォーマーが演じるパフォーマンスだが、見ていない人に内容を言ってしまうとつまらないので詳しくは書かないが、いかにもNYらしいパフォーマンスだった。観客が2人舞台に上がりパフォーマンスに参加する場面もあり、文字は若干使うが言葉は発しないので言葉の問題はあまり無い優れた作品だった、音響も優れていた。
小林は以前テレビで「ブルーマン」の日本人スタッフのドキュメントを見た事があり予備知識があって見たが、感想は
「見に行った甲斐があった。しかし言葉は全く関係無いと思っていたが文字を使ったギャグがあるとは思わなかった。手は青い手袋だった。素晴らしく青かった」
劇場から出るところで松原と小林はブルーマンと記念撮影をしていた。僕も握手をしたが大きな目でじーっと見られてしまい笑ってしまった(パフォーマンス中も観客を大きな目でじーっと見る“目の演技”が印象的だった)。
ところで、ブルーマングループは2000年冬のインテルの「Pentium III プロセッサ」のCM(画像上)に登場したので、既に目にした方も多いのではないかと思います。


The Bottom Line

ブルーマンは始まりが20:00過ぎ、終了が22:00だったが、ここで小林はホテルに戻り、田中・松原・木村組でAstor Place Theatreのすぐ近くのThe Bottom Lineというクラブ(East4St&Broadwayの近く)で22:30から始まるライブを見る為、NY大学の敷地内にあるThe Bottom Lineまで歩いて移動した。
この日のBottom LineはNew Yorker誌でFolk-Rockと紹介されていたFreedy Johnstonのライブの日だった。既に30人位チケットを買う為外に並んでいて、15分位外で待っているとボックスオフィスが開いて$17払って入場。
Bottom Lineは暗くて大きな質素なパブのような雰囲気。客席は200〜300席位。(後で知ったがここはブルース・スプリングスティーンがデビューした場所だった)。
席はステージに直角に木製の長テーブルが並んでいて、我々の席はステージから6〜7m位しか離れていない良い席だった。松原の感想は
「ロンドンのライブハウスに比べて普通すぎる。ロンドンのライブハウスは黒猫を抱いた謎の女性や、奥でビリヤードをやっている恐い人がいる怪しい雰囲気だった」
席についてドリンク(ハイネケンが$6弱)をオーダーして待っていると、前座のユダヤ人ぽい地味目の白人女性ミュージシャン(Vega Hille)がアコースティックギターとピアノを使って(主に不幸な女性の歌を)歌っていた。
途中で背の高い神経質そうな若い白人のドラマーがのこぎりに弦を当ててチェロのように演奏したのは面白かった。
松原は
「ピアノをロックぽく演奏しているのはベン・フォールズ・ファイブのマネっこだ」
と僕にはわからない事を教えてくれた。
前座が歌った後に髪が随分薄くなった40代の白人おじさん、Freedy Johnstonがベースを持って3人で登場。松原は
「Freedy JohnstonはPuffyのバックバンドをやったヴェルヴェット・クラッシュと同類」
とこれまた僕にはわからない事を教えてくれた。
僕にはFreedy Johnstonの曲は80年代前半のウェストコースト風のポップスに聞こえて違和感が無かったが、松原や木村君のように今の曲を良く知っている人には軟派に聞こえるんだろうなと思って聞いていた。日本に来た時のミュージシャンと違って(当たり前だが)曲と曲の間のMC(おしゃべり)が多くて、観客との会話を楽しんでいた。ビリー・ジョーと聞こえるビリー・ジョエルを盛んにジョークのネタに使っていた。僕にとってはFreedy Johnstonのライブの出来よりもNYでライブに行った事の方が重要だったので大変満足した。

ライブが終わったのはAM1:25。タクシーで帰ったが深夜料金は初乗り$2+深夜料金$0.5しかとらないので安く帰れた、帰りのタクシーから見るとBottom Lineから西に500m位に行ったところにジャズのライブハウスで有名なBlue Noteがあった、イースト・ヴィレッジからソーホーにかけては、The Bottom Line、Blue Note、Astor Place Theatre、「STOMP」を上演しているOrpheum Theatreがあって便利なエリアだ。
タクシーはヒルトンまで直線距離で4.5km近く乗ったが1人たったの$3(合計$9) だった。

この日はホテルに帰ったのがAM2:00近くだったので、夕食はクロワッサン1個しか食べていなかったが、次の日の予定だけ決めてとっとと寝た。


NEXT DAY
INDEX
TOP