=第3日目 9月12日(日)晴れ(すごい暑さ)=

ウブドの村へ

今日はウブドに行く日だ。
7時に起床して朝食をとり・・とだいぶバリの生活にも慣れてきた。
ウブドへの行き方を調べたらクタからはプラマ社のシャトルバスが1日に7本の割合で運行している。行き帰りの往復で22,000ルピア(約310円)。電話したら9時半にホテルまで迎えに来てくれることに。支度をしてロビーで待っているとホテルの従業員さんがかわるがわる話しかけてくれる。
いつも元気で陽気で皆とても親切だ。明日の予定を聞かれ「バンジージャンプをしたい」と言うとバリ・バンジーに電話をしてくれてわざわざ予約をしてくれた。みんなホント親切なんだよね。
9時半過ぎにプラマ社の人が迎えにきてくれてひとまずプラマ社へ。車を乗り換えて向かうはウブドへ。
小さなバスに20人くらい乗り合って出発。途中のサヌールで何人か降りていく。
バスは狭くてクーラーもなくてとにかく暑い。1時間くらいで目的地のクタに到着。帰りの時間は18時だから17時45分までにまた戻ってくればいいとのこと。ウブドの街はレンタサイクルで周る予定だったのでそこにいたレンタサイクルのお兄さんに誘われるがままバイクに乗ってレンタサイクルの店へ。1日20,000ルピア(約280円)で貸してくれる。クタからウブドまでの往復が22,000ルピアに対してちょっと高いかなって思ったけどまぁいいか。

レンタサイクル→バイク?

まずはレンタサイクルに乗ってネカ美術館へ。ハヌマン通りを北上してラヤ・ウブド通りにつきあたったら左に曲がって北西方面へ。途中の曲がり角で念のため地図を出して確認していると、1人の白人男性が声を掛けてくる。ネカ美術館に行きたいのだがこの道で大丈夫かと確認するとあっているとのこと。安心して出発しようとすると、彼は家の近くの裏に流れている川はとてもきれいだからそこに行ってみないかと誘ってくる。
どうしようかと2人で思案していると、とっても綺麗だからぜひ行こうではないかと言ってくるのでいいのかなぁと思いながらも案内してもらうことにする。
旅は予定通りにいかないものだしね。たまには予定変更もいいかもしれない。彼はバイクで私たちは自転車で彼の家の方に向かう。アップダウンが激しくなって途中どこかの店先に自転車を止めてバイクに3人乗りして向かうことに。やっぱりバイクは気持ちいいしらくちんだなぁ。
どんどん村の山奥の方に入っていき水田に囲まれた丘の上の一軒家に到着。ここが彼の家みたいだ。周りには何軒か家が建っていてとてものどかで静かな雰囲気のするところだ。

自己紹介そして隣家のカルタ氏

彼の家に着いたところでお互い自己紹介。彼はサァム(SAHM)というイタリア人で歳は40歳。正直実際より老けてみえるのは気のせいだろうか。ウブドの村で週5日太極拳を教えている。今日は日曜だからお休み。きっと暇だったから私たちを誘ったんだろうな。この家は月2万円くらいで借りているらしい。この広さで2万円なんて嘘みたい!私もこんなところでのんびりと暮らしてみたいな。
でも都会ッ子の私としては1ヶ月もしないで飽きてしまいそう。
隣の家はKT.KARTA氏という絵描きが住んでいる。ご好意で家の中を見せてもらうことに。部屋にはたくさんの絵が飾ってあって彼の助手がちょうど絵を描いているところだった。
どの絵もバリ独特の雰囲気があって色彩も鮮やかでとても素晴らしい。こんな絵が我が家にも1枚あったらなと思って値段を見るとどの絵も数百万円もする。とても手がでないや。助手の人にお礼を言ってサァムの家の中を見せてもらう。
1階の壁はとくになく夜になればブラインドをおろすだけだと思われる。2階にも部屋があって寝室もそこにある。部屋にはなんともいえない絵がたくさん飾ってあってとても不思議。というかちょっと不気味かも。裸婦の絵が描かれていてとても表現しにくいがとにかく変わっている。彼は女性から神を見いだすと言っている。太極拳以外にやっていることは来年にはバリにセンターを作ると言っている。センター?って何度も聞き返すと、太極拳や心のリラクゼーションをはかる施設とのこと。友人たち4人とやっている事業でネパールにもそのセンターを作るらしい。かなり半信半疑でいるといろいろな資料を見せ私たちを納得させようとする。いまだ半信半疑だが来年度以降のガイドブックに載れば信じてあげよう。
そういうことでバリとネパールとの往復でイタリアには15年も戻っていないらしい。

山越え谷超えようやく川へ

さてさて再び彼のバイクにまたがって目的地の川へ行くことに。途中置いてきた自転車にまたがり再び出発。
ウブドの街は起伏が激しいなぁ。歩きではないと入れないところまでやって来てそこからは徒歩で進む。狭い道を抜けるとそこには青空とともに大草原が広がっていた。「大草原の小さな家」の草原と同じだよーとひとしきり感激してしまう。
草原の間の道をひたすら歩いて前進前進。とにかく今日は暑くてたまらない。あと15分くらいで着くと言っても一向に着く気配どころか川さえ見えてこない。
おーーい遠すぎるぞぉ!
草原を抜けると山の中に入っていき途中の小さな売店でコーラを飲んで休憩する。いやぁ疲れた疲れた。バリでは不思議な体験があるとよく聞くけどあなたは何かあったか?と聞くとここにあなたたちといることが不思議だと言っていた。たしかにね。イタリア人が話す英語と日本人が話す英語はもちろん違うからたまに単語でもわからない時がある。
例えばネイチャー。イタリア人はネチャーと発音していた。彼はとても神に篤い信仰をよせていたのでバリは日本よりとても空を近くに感じると私が言うと、なぜあなたはそんなことを言い出したのだと言ってくる。バリのファーストインプレッションだというと、あーそうかといったかんじ。せっかくいろいろ話そうとしているのにー、変なおじさん。
休憩もそこそこにゴールに向けて再出発。そこからはかなり急な山を下って川へ。
ここからおりていけばいいのかと地元の人に聞いている。ほんとに来たことがあるのかと聞くと去年来たからよく覚えてないのだと言う。とっても綺麗な川があるというくせに去年以来訪れてないだなんて。なんとかして最終目的地の川に到着。
後に地図で調べたらここはウォス川みたいだ。私たちは水着を持っていないのでズボンをまくって川の中へ。
見た目より流れが速いがとても気持ちいい。川遊びをして記念写真を撮って遅くならないうちに引き返すことに。行きは長く遠くかんじた道も帰りはあっという間に帰って来られた。途中グヌン・ルバ寺院で休憩。得意の太極拳を披露してくれた。どうみても40歳以上には見えるんだよなー。お昼を一緒に食べようかと言われたがまだまだウブドの村を見てないところがあったのでそこでお別れをすることに。
Eメールのアドレスを交換してさようなら。ウブドの違った一面を見られたことに感謝。こんな素敵な場所を知らないで帰ってきてしまうところだった。いろいろな偶然にありがとうを言いたい。

いつのまにかネカ美術館へ

再度自転車にまたがってひとまず元来たところに戻ることに。すでに15時半になっていたので急がねば。
またもやアップダウンの激しい道をひたすら漕いで行く。途中漕げないくらいの登り坂で自転車をおして登っていく。すごい道だ。しばらく走っているとどういうわけかネカ美術館に到着してしまった。
どういうこと?向かっていた道と全く正反対の道を進んでいたみたいだ。でも今日は断念していたネカ美術館に来られてラッキー。ここまで自転車でがんばった甲斐があったわ。レンタサイクルで来ているのは私たちくらいなものでみんなツアーバスで来ていた。いいなー、ちょっと羨ましかったりして。だってとにかく暑いんだもん。「暑い暑い」って今日1日で何十回言ったのかな?とにかく中に入ることに。
入場料は10,000ルピア(約140円)。ざーっと見回して目的の「引かれ合う心」を見たらもう満足。バリの絵は額縁を利用して立体的に見せるのを得意としているみたいだ。20分くらいで出てきてしまう。
ところで、ネカさんは「バリによって霊感を与えられた絵画を収集した収集家」(美術館のパンフより)で、「引かれ合う心」はアブドゥル・アジズという画家の2枚の絵(左)をさすのです。1枚の女の子が下を向いてる絵があって、もう1枚は男の子が誰かを見ている絵があるんです。それ(男の子のほう)を見たネカさんがこれはどうみても女の子を見ているにちがいない!ということで最初は女の子しか持っていなかったけど男の子のほうも取り寄せてとなりに並べたというかんじです。のぞくかんじのところに得意とする額縁づかいで影が実によく描かれていました。

帰ろうと自転車をだしているとネカ美術館の人たちがやたらと話しかけてくる。「かわいいねー、どこ行くの?」と。どこの人もこればっかり。もっと他の言葉覚えてよと言いたくなる。
とにかく暑さと疲労で「暑いからもう話しかけないで」と思いっきり日本語で言って去っていく。通じたかしら?

おいしいコーヒーを求めて

行きは急な上り坂だったから帰りの下りはビュンビュンに飛ばしてあっという間に中心地へ。
久しぶりに自転車に乗って恐ろしいくらいにスピードを出してしまった。
次はそろそろ休憩をしようということでウブドに来たら絶対この店に入ろうねと決めていた「トゥトマック」へ。とってもおいしいコーヒーを出してくれるとどのガイドブックにも書いてあった。
また道を間違えないように途中何度も確認する。だってちょっと間違えるとまた急な上り坂が待っているんだもの。
やっとトゥトマックへ。オープンカフェウブド版といったとても雰囲気のいいかわいらしいお店。日本人も何人かお茶をしていた。もう16時半になっていて、気付いたら朝食以来何も食べていなく自分たちのお腹がすいていたことにやっと気付いたくらいだ。
まずパパイヤシェークを頼んでパスタとサンドウィッチをシェアすることに。どれもとてもおいしくかんじるが暑さのせいですぐお腹いっぱいになってしまい残してしまう。ごめんなさい。食べ終わってアイスカプチーノを注文する。とっても冷たくてとにかくすっごいおいしい。こんなおいしいの初めてー!っていうくらいのうまさ。こんなのが毎日飲めたら幸せだろうな。
カプチーノだけで1杯1,175ルピア(約160円)。おいしいし、安いし文句なし。また次回も必ずここに来るぞ!17時半になろうとしたのでそろそろシャトルバス乗り場へ。全部で78,650ルピア(約1,100円)のお会計を済ませ最後のサイクリング。すぐにレンタサイクルの場所に戻ってシャトルバス乗り場までまたバイクで連れて行ってもらう。時間ぴったりについて18時の出発を待つことに。

インドネシア語の勉強、再びクタの街へ

シャトルバスの発車を待っているあいだ私たちはインドネシア語の勉強をした。まずは数字から、
サトゥ、ドゥア、ティガ、ウンパッ、リマと1〜5までを声に出して学習。
言葉を覚えるには声に出すことが肝心なんだよね。あとは挨拶。インドネシア語は朝、昼、晩と使い分けている。スラマッパギ、スラマッシアン、スラマッマラム。それからミンタ〜の構文。〜をくださいという意味。〜はどこですか?ディマナ〜。いくらですか?ブラパ ハルガニャ イニ?やっていくうちにどんどんおもしろくなってきた。もっといろいろ覚えたいよー。
バスに乗り込んだがまたもや狭くて寝苦しい。ちょっと寝て起きたらあたりはもう真っ暗だった。1時間くらい揺られて再びクタの街へ。ただいまー。

物を買ってみる

クタに着いたらホテルまでではなく途中で降ろされてしまったのでそこからブラブラ帰ることに。
私たちはバリに来て何もまだ買ってないことに気付いたのでブラブラしながらお買い物を始めた。
まずは絵葉書。それからミニポーチを自分用に購入。吹っかけられる値段の半値から交渉してなかなか安い値段で買えている。順調順調。でもまだ観光客値段なんだろうな。それから友達のお土産や家族へのお土産。ものすごい購買意欲がわいてしまってきりのいいところで終了。お金がなくなってきたのでノーコミッションのところで1万円を両替。(1円=72.5ルピア)

運命の出会い!!??

夕方お昼を食べたのであまりお腹が空いてなかったがホテルに戻ってしまうとまた出てこられなくなりそうということでクタスクエアにあるR.AJA’Sというバーで一杯飲むことに。
ウェイターさんに何人と聞かれ自信たっぷりに
「ドゥア!」と答える。
むこうも「オーッ、ドゥア!」と喜んでくれる。
席について調子にのって「ミンタ アシュトレイ」とまたインドネシア語で。
アシュトレイはアスパだよと教えてくれるので言い直して「ミンタ アスパ」と。
その国の言葉をしゃべれるのって楽しいね。メニューを見て注文する。
私はボンベイカクテルというグレナデンを使ったお酒。あとはフライドバナナとココナッツアイス。
私たちのウェイターさんはとてもおしゃべり好きというかとても調子よくいろんなお客さんに話しかけている。何かの爬虫類にそっくり(右)。ひとまずお酒で乾杯。とっても強いがすごくおいしい。ゴクゴク飲めてしまいそう。フライドバナナも揚げたてでおいしい。早くココナッツアイスがこないかなぁ、いっしょに食べたらきっとおいしいだろうなと思っていてもちっともくる気配がない。仕方なく違うウェイターさんに言うとその人が爬虫類くんに言っている。すっかり忘れているみたいだ。でもそんなこともおかまいなしに、私たちの席の近くに座っている日本人カップルにも勧めながら私たちのところに運んできた。もちろんおいしそうなのを見て注文するカップル。なかなかやるじゃん、爬虫類くん。やはりバナナにといっしょに食べるとおいしかった。まんまとココナッツアイスを注文したカップルが先に席を立とうとしている。
えっ??どこかで見たことある顔だ・・
「あーあーなんだっけ、なんとかナミ!」と言うと
「あーーちえさんだー!!」と答えてくれる
「鳥居奈美だよー」と彼女。
「そうだ鳥居だ」と私。
恐ろしいくらい偶然に私は中学時代のバスケ部の先輩に会ったのだ。すっごい偶然だよーー、どうしたのーと私たちは大騒ぎをしだしている。彼女はハネムーンでバリに来ているらしい。もう結婚したんだ。デンパサールのリッツカールトンに私たちの1日前から泊まっているのだと言っていた。「そういえばだいぶ前にも松戸のミスドーで会ったよね」と言うけど松戸のミスドーとバリのとあるレストランで会うのは比較にもならないよ、きっと。
あの爬虫類くんがいなければ気付いてなかっただろうし、いろいろな偶然が重なって会ったんだろうね。さかのぼれば私がバスケ部に入部した時の偶然から始まりそうだ。そんな偶然を何回掛けたらいいのだろうか。何万分の1とかそれ以上になるのかな?せっかくだから一緒に(もちろん爬虫類くんも交えて)写真を撮ってバイバイする。いやぁ興奮してしまった。

ホテルへ帰宅

22時過ぎにようやくホテルに帰宅して長い1日が終了。部屋に戻ってみるとテレビがついていてメッセージありの表示が。明日のバンジーの迎えが9時半に来るというお知らせがわざわざしてあった。
ほんとにみんな親切だなー。夜は買った絵葉書で手紙を書いて消灯。明日はいよいよバンジーか。そして旅も後半。ちょっぴり寂しい・・。でも疲れでベッドに入ったら速攻で爆睡してしまう。


=第4日目 9月13日(月)晴れ=

ドキドキバンジー★

今日もいつも通り7時に起きて朝食へ。いよいよバンジージャンプだ。あみちゃんはきのうの時点でやらないと決めていたのでやるのは私だけ。だから一層ドキドキする。
ホテルには9時半過ぎにバリバンジーのお兄ちゃんが迎えに来てくれた。割と2枚目の陽気なお兄ちゃんだ。車中で終わってからどこに行くのかと聞かれジンバランビーチに行くのだと答えると終わったら連れて行ってくれるとのこと。ラッキー☆バリバンジーには5分とかからず到着。川ではなくプールに落ちるバンジーだ。すでに日本人のカップルがいて女の子が飛ぼうとしているところ。
“ボッチャーンッ!?”って、えっ?プールに思いっきり着水しちゃうわけ?
げーっと思っていたらお店の人に誓約書を読まされてサインをさせられる。お決まりのことが書いてあるとわかりつつ熟読してしまう。万が一のためにね。そしてお会計49$(5,880円)を日本円で払ってTシャツをもらう。ルールは2回ジャンプができて、もし1回目に怖気づいてしまったらお友達が替わりに飛んでよくて、さらに2回目は次の日とかでもOKという仕組みだ。
だからわざと1回目に怖気づいて友人に飛んでもらって2回目に自分が飛べば49$の半値で飛べることになる。でもそういってもあみちゃんは絶対飛ばなそうだから、よーっし絶対2回飛んでやるぞ〜!!

1回目の跳躍!

荷物を預けいざジャンプ台へ。
45mのジャンプ台へ階段で軽快に昇っていく。そろそろかなと見上げると先はまだまだ遠い。だいぶ高くなってきたぞー。やっと上まで昇るとさっきの日本人の女の子が今まさに2回目を飛ぼうとしている。2回目とあって比較的余裕なかんじだった。
次は私より先にいた台湾人の女の子。足を縛ってもらっている間も終始陽気にベラベラとしゃべっている。一部始終を横で見ていていよいよ彼女がジャンプ台に。さっきまでのおしゃべりもピタッと止まってかなり緊張しているのが伝わってくる。そりゃそうだよね。3・2・1の後に飛ぶようにと言われこくりとうなずく彼女。3・2・1・・・・飛ばないじゃん。かなり怖気づいてるよー。早く飛んじゃえばいいのに。もう1度、3・2・1・・・うっそ、お兄ちゃん彼女のこと突き落としちゃったよ!
いや〜ん絶対あんなふうには飛びたくない、絶対スムーズに飛んでみせるぜ!!いよいよ私の番。体重をはかってベンチに着席。
「いつきたの?」「バリは何回目?」というお決まりの会話をこなしながらどんどん足がギューギュー縛りつけられる。痛ててっ。そしてジャンプ台までピョコピョコ飛び跳ねて移動。あーあみちゃんがあんな小さいよー。
ジャンプ台の前は当たり前だけど柵はなく見下ろすとだいぶ下のほうにプールがある。
ヒェ〜!!
何が怖いって上から見るとプールが小さく見えてそのおかげで周りの硬そうなアスファルトが一層際立って気になってしょうがない。万が一あそこに落ちたら痛いじゃなくて即死だよね。くわばらくわばら。怖いけどつい下に目がいってしまって目が離せない。下を見てると怖くなるからまっすぐ前を見ろ!と言われる。そしてちょっとずつジャンプ台のへりに。
前に少しずつ進むと重りがズルッと下にいき、まるで地獄の谷底に導かれているよう。さらに手をはなして広げるようにと。
そーっと手をはなしまっすぐ前を見る。深呼吸して自分の中に一発気合をいれるとお兄ちゃんが
「3・2・1・・・」えいっ!!とプールがどんどん近づいていく様子がわかるよー、
あー飛んじゃったぁと思ったらボッチャーン!
すっごーい、
何これー、
私はいったい今どこにいるの?
と宙をゴムまりのように弾んでいる。
わーい、成功だー。
しかもサイコーに楽しいー。
もう大興奮!いつの間にかプールサイドから橋みたいなのが現れて竿につかまって降ろしてくれる。プールにすごい勢いで着水してしまったため鼻水がずるずる出てくる。すぐにお店のお姉さんがCERTIFICATE(バンジージャンプをした証明書)をくれて、ビデオカメラに向かってイェーイ!感想を聞かれて「サイコーに楽しい!」と答える。それしか言葉が浮かばないだけなんだけどね。私がジャンプ台に昇って飛ぶまでの記録をこのカメラがおさめておいてくれたのだ。お店の人たちに誉められてちょっぴり嬉しい(上の写真が飛んでる私!!)。

2回目の跳躍!!

2回目に備えて休憩していると私の度胸を感じてか次は後ろ向きで飛べと店のお兄ちゃんが言う。
うそでしょー!2回目はせっかくだからジャンプ台に昇ってみなよとあみちゃんを誘い一緒に上へ。
私の先を慎重に階段を昇るあみちゃんを見ているとさっきより怖くなってしまう。
ジャンプ台で記念撮影をしてまた縛ってもらう。向こうではあみちゃんが写真を撮ってもらっている。飛ばない人はいいよなーと内心思ってしまう。またピョンピョンとジャンプ台へ。
さっきの緊張感が同じように蘇ってくる。2回目だからってこんなの慣れるものじゃないんだね。前へ進むとやっぱり重りが地獄の谷底へ。絶対後ろ向きなんて無理と改めて恐怖を再認識。同じように気合を入れて両手を広げて深呼吸。
「3・2・1・・」ワオーッ!!
さっきと同じ爽快感!
1回目より自分がどのへんをブラブラしているかがよくわかるかんじがする。
思わずカメラを探しちゃったりして。
はぁー2回目も成功。無事終わってよかったー。
再び拍手で迎えられる。あみちゃんも降りてきて私の飛ぶビデオを鑑賞。
ものすごい早さで編集されていて超かっこよく撮れている。あーホントに飛んでるよー、すごーい。自分なのにとても素敵に見えてしまう。やるじゃん、ちえちゃん!!ビデオは12$で買えるけど前にバリに来たうちの部の人がバンジーのビデオを買って日本で見たら音声しか取れてなかったから買わないほうがいいよーというのを思い出してやーめた。あーとにかく楽しかったよぉ。毎日の日課でこんなことやるのは嫌だけど、またいつの日か飛んでみるぞ!と朝から心に誓ってしまった。

ジンバランビーチ

バンジーが終わると約束通りお兄ちゃんがジンバランビーチに連れて行ってくれた。バリ島の南端に位置する場所だ。海水浴をしている人はいないので浜辺を散歩。バリに来て初めて海の水に触れてみる。
冷たくて気持ちー。ブラブラ歩きながら写真を撮ったりする。緊張の糸がほぐれたからかのどが渇いてきたので日本の海の家みたいなところで一休み。
ファンタを飲みながら2人でボケーッとした。
あー幸せ。
この時の話題は最近おかしかったテレビの話題ばかりで、これっぽっちも中身がない話題に華が咲きまくりました。
写真(上の中央)でもわかるようにファンタとスプライトのあいだに置いてあるナッツ(頼んでないのに出してくれた)をポリポリ食べながらすっごいボケッとしていたんです。そのナッツは異様にうまかった!

長いこと休憩した後海沿いに並ぶお店やさんを冷やかしつつ隣のホルへ。
そこからタクシーを呼んでもらってひとまず私たちのホテルへ帰ることに。このホテルもとっても素敵。日本人の姿などなく外人さんたちがプールのデッキチェアで思い思いに本を読んだりしながら寝そべっている。さまになるんだよな。ホテルはクラトン・バリといってガイドブックには中級クラスと載っていたが、雰囲気がとてもいい。タクシーでホテルに向かう(20,000ルピア=約280円)。20分もかからなかったが疲れて眠ってしまう。

HARD ROCKプール

12時にはホテルに戻り、今度はホテルのプールで遊ぶことに。下に降りていきホテルの中庭にあるS字型のプライベート風なプールに行く。先約は外人のカップルだ。
私たちはタオルを借りてビーチマットに座るやいなや、暑いのでさっそくプールに入ってバチャバチャと泳ぐ。冷たくて気持ちー。ある程度水位もあるから泳ぐのもちょうどいい。
このホテルにはプールが2つあるらしくもう1つはどこにあるかと近くにいた従業員に聞く。なんのことはないハードロックカフェの裏にあったのだ。いつも脇を通っているのに全然気付かなかったよ。せっかくだから次はそちらに向かうことに。
中庭のプールなんかに比べたら数倍も広〜い!子供たちが遊ぶスベリ台はあるし、砂浜もあってそこでビーチバレーをやっている人たちもいる。もちろんプールも言うまでもなく広い。おまけにプールからはクタビーチが見渡せとてもエンジョイできそう。ホテルに泊まっている人でなくても入れるのでぜひとも自分たちのホテルのプールに飽きたらHard Rockのプールをお勧めしたいです。
結局プールで遊ぶことはなかったのだがビーチチェアで本当に爆睡してしまった。気付くとあみちゃんに起こされもう14時半をまわっていることに気付く。今日はウルワトゥ寺院にサンセットを見に行くオプショナルツアーを申し込んでいて16時にロビーに行かなければならないのだ。
お昼がまだだったのでとりあえずお昼ごはんを食べに行くことに。近くで済ませようとHard Rock Cafeへ。ストロベリーシェイクを飲みながらスプリングロールとBBQハンバーガーを2人でシェアした。たしか100,000ルピアくらい(約1,400円)だったかな。外の座席にしたからさきほどのプールの様子がよく見える。下では即席のチームを作ってビーチバレーで楽しげに遊んでいる。でも暑そうだなぁ。またまたのんびりしていたら15時40分!急いで着替えて支度しなくちゃ。そう思っているのに店員の人たちは一緒に写真を撮ろうと盛り上がっている。陽気だなー、まぁそんなに急ぐこともないかと思い直してみたりする。

ウルワトゥへ

やっぱり部屋に戻ったら急いで支度をする。16時にギリギリセーフ!3日ぶりのウィアダさんとウルワトゥへ。
ウルワトゥはバドゥン半島西端の岬にあってそこから見るサンセットは素晴らしいとガイドブックに。せっかくだから行っとかないとね。
車の中でウィアダさんはバリ島の歴史を日本語で一生懸命説明してくれた。説明もそこそこ聞きながらこんなに日本語がしゃべれるなんてすごい!とただただ感心してしまった。まるで本1冊暗記してそれを暗唱しているようにスラスラでてくる。「バリ島は日本の愛知県くらいの広さで、1994年の統計によると人口300万人・・・」途中からその真剣さがおかしくて申し訳ないと思いながら1人で笑いが止まらなくなってしまった。ごめんなさい。さらに会話の中で“貞節”という言葉も使っていた。22年間生きてきた中でそんな単語使ったことないよ、とひどく驚いてしまった。楽しく会話をしながらたっぷり45分間乗車して到着。

モンキーのいたずら

17時ごろ着いたので18時過ぎの日の入りまでたっぷり時間がある。入り口では腰にまくバティックをもらい中に入っていく。欧米人の観光客がたくさんいる。寺院に入ってからウィアダさんにおもむろに「生理の人は寺院に入れないことになっていますが大丈夫でしょうか?」と聞かれる。
ガイドブックに書いてあるのを見てどうやって判断するんだよと思ったがこうしてガイドさんが聞くのかー。でももしあそこでそうですって答えたら引き返させるの?そしてもう1つサルたちに気を付けてということを言っていた。
最初は全然そんな心配はしていなかったけど、取るわ取るわモンキーたちは端から外人のサングラスを取っていく。するとどこからか取り戻しやさんみたいな怪しげなおじさん2・3人現れて餌を与える。するとサルが手にしていたサングラスを放し、おじさん達は観光客に返してお礼のお金を受け取るという仕組みである。実によくできている。まるであのおじさん達が飼いならしたかんじさえする。
ウィアダさんによるとおじさん達はそのお金で生活している人で決してあんなことはしてはいけないと怒っていた。私たちが日の入りを待っている1時間くらいの間に軽く10人以上はサルにやられていた。しかもみんな外人ばっかり。彼らはちっともサルのずる賢さや恐さを知らないと思う。カップルの彼女がやられたその後に彼氏のほうもやられてしまう。もうみていられない。やっと取り戻したサングラスでさえまた同じ頭の上に置いているのを見て呆れてしまった。サルもサルだけどあなたたちも悪いよと注意したくなった。

いよいよサンセット

18時を過ぎるとどんどん太陽が沈んでいく様子が手にとるようにわかった。
海を照らす太陽の日と海を渡る船と重なりあう瞬間はとても絵になって今でも脳裏に焼き付いている。
私とあみちゃんはさきほどウィアダさん家はコーヒー畑が3haとなんとか畑が1ha・・・という話しを聞いてから、ずっとそのネタで持ちきりだった。土地持ちと結婚したら玉の輿だよー、そしたらその広大な土地を利用してさぁ、こことかって鉄とか取れるのかな?それで絶対こびりつかない最新のテフロン加工のフライパンを発明して工場建てて製造して日本に輸出して高く売ったり、もしくはアミューズスポットがないからカラオケとかボーリング場を作って1階はファーストフードのフロアで若い子たちのたまり場になるところにするのはどう?という話しを真剣にしゃべり続けた。すっごいバカみたいだったけど超楽しかったー。18時17分ころ日は沈んでいった。
あー楽しかった。寺院の周りではケチャックダンスが始まっていた。その脇を通りながら車へと戻っていく。帰りの車中で一気に夜を迎えた。オプショナルツアー代3,500円を払ってお別れ。ウィアダさん、ドライバーさんありがとうございました。


レゴンダンス

19時にホテルに帰ってきた私たちはまたしても急いで次の行動へ。19時半からヌサドゥアのギャレリア内でダンスがやっているのだ。タクシーに乗ってギャレリアへ。タクシー代18,000ルピア(約250円)を払ってどこでやっているか探す。降ろされたところとは正反対の場所で催されていたので黙々と歩いて向かう。そこでは毎日違うダンスがやっていて今日はレゴンダンスがやっていた。
途中からになってしまったがじっと見入ってしまう。踊りも素晴らしいのだがガムランの人たちもとてもかっこよく見えてしまう。皆とても真剣にやっていて感動してしまった。踊り手の女の子たちの動きはなんとも形容しがたく見ていると足がつりそうになってきた。そういう動きをするのだ。
そして終わると皆少女の顔に戻って一緒に写真とか撮ってくれる。とてもかわいらしい。ガムランのおじさん達も楽器を弾かせてくれたりと皆とっても気さくだ。どちらの顔も魅力的である。


お買い物&夕食

レゴンダンスが催されていた場所までの通りは全てお店があって帰りはそこでお買い物をしながら帰っていった。お友達や会社の人たちのお土産を買ったりして最後はスーパーに入った。
店内は食料品から民芸品までさまざまなものが並んでいた。お菓子やお酒を買ってやっと終了。クーラーが効いてないのかとても暑くてすっかりのどが渇いてしまう。ホテルに戻る前にスーパーの隣のMakuwa−Pakuwaというレストランへ。今の時間は全品30%OFFというのをやっていた。おもしろいなぁ。注文する前から飲み物がでてきてサービスと言っていたので遠慮せずに頂いた。のどが渇いていたのでスイカジュースにしてお腹がすいてなかったのでスフレとパイナップルのクレープを注文した。

ウェイターさんがとても私たちに気を遣ってくれてすごく優しかった。2人のウェイターさんとすっかり仲良くなり楽しくおしゃべりをした。バリに来てこんな好青年な人は初めて。何歳に見える?と聞かれたので25歳!と迷わず言ったらびっくりしていた。どうしてわかるの?と。だってこの島25歳の人多いんだもん。4人の楽器隊のおじさん達も来てくれて私たちの前で何曲か歌を唄ってくれた。
帰国後、レストランの好青年のウェイター2人組と一緒に撮った右の写真を住所教えてくれたから送ってあげたんです。そしたらお返事がきたの☆当たり障りのない内容だったけど写真を送ってあげて返事がきたのははじめてなので、ほのぼのしましたよ。やっぱり私たちの目に狂いわなかったってね。

この日は素敵な夜だった。帰りは隣のヒルトンホテルまで行ってタクシーを呼んでもらって帰宅。ホテルに着いたらすっかり23時半になっていた。とても長い1日だったなぁ。


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