アメリカ クレセント号の旅
ニュー・オーリンズ〜ニューヨーク間
1998年1月乗車
アムトラック クレセント号 
 アムトラックが運行する列車のひとつで、ニュー・オーリンズ〜ニューヨーク間(2,221km)を約18時間で結ぶ列車。南部のニュー・オーリンズから12州も越えて東海岸北部ニューヨークへ走るため、気温差が大きいのでご乗車の方はご注意を!(特に冬)
 今回は、ニュー・オーリンズで知り合った、リサ(こてこての日本人、なぜか自分でこう名乗っている。本名ではありません)と一緒に乗車。

 
ワールド・トレード・センター最上階の回転ラウンジよりの展望。まっ平らな土地にニュー・オーリンズの街が広がっている。
 ここでリサとで会った。
ニュー・オーリンズ・ユニオン駅
 街の中心部からは外れた寂しいところにあリ、グレイハウンドのバス・ディーポ(ターミナル)も隣に併設されている。この駅から、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルス、マイアミへと列車が出ている。
リサも列車でこの1・2日中に、ニューヨークへ行くことを考えてたが、「良ければ一緒にどう?」と誘っておいた。
気が向いたら、翌日の朝、ユニオン駅で落ち合おうということになった。
駅へ着くとリサが、声をかけて来た。
話を聞くと、昨日の夜まで迷っていたそうだが、朝、かってに目が覚めて、荷物をまとめて、駅へ来てしまったとか。

クレセント号は、7:00定刻に出発。
30分ほどすると、車窓の両側が、見渡す限りの水面が広がる。
これは、ポンチャートレイン湖。そのど真ん中の土手を、列車が走り抜けていく。
タスカルーサ駅の駅舎。
ここはノースフォーク・サウザン鉄道の路線。個性的な駅舎が多い。
お昼時になって、そろそろ食事の時間かなと思っていると。
突然、各座席に配ってあった枕を、車掌が集め始めた。

なぜ?

リサと一緒に不思議がっていると、乗客全員が降りる準備を始めた。
いよいよ、わけがわからなくなる。
車内放送で何かを言っているが、さっぱり聞き取れない。
(放送の音が悪いんじゃなくて、私の英語力の問題)

前の席のおばさんに聞いてみると
「この先アトランタまでの区間、メンテナンスのため不通なの。それで、バスに乗り換えてアトランタまで行くのよ!」
と教えてくれた。
冬枯れの車窓の寂しい車窓が続く。
で、着いたのがアラバマ州バーミンハム駅。
バーミンハム駅前の風景。なんと、寂しいところなんだろう。
まぁ、アムトラックの駅はたいてい、町外れにあるのが普通なんだけど…。
これが、アトランタまでの代替バス。3台に分かれて、アトランタへ。
お詫びなのか、ランチボックスが、全員に配られた。バックパックの貧乏旅行者には、食費が浮いて嬉しい。
日が暮れたころ、オリンピックの開催地ジョージア州アトランタへ到着。
せっかくだから、ちょっと散歩したいところだが、すぐに列車に乗り換え、出発。
深夜、ノースカロライナ州グリーンズボロに停車。
西部を走るアムトラックは、二階建てのスパーライナーを使用した列車が主だが、東側のアムトラックは、シングルレベル・フリートと呼ばれる一階建ての車両が主流。
ワシントン.D.Cに到着。
やはり、今は1月。冬でした。寒い!
今まで、ぽかぽかしたところばかりを旅してきたので、冬の寒さを忘れてました。
隣のホームに停車中の84列車ノースイースト・ディレクト号ニュー・ヘブン行き。
ワシントン.D.C郊外を結ぶ、MARC。
185列車ノースイースト・ディレクト号ワシントン.D.C行きが入ってきた。
ワシントン.D.C〜ニューヨーク〜ボストン間は、アメリカでも唯一のアムトラック専用線。
今まで、貨物の合間を縫って走ってきたクレセント号も、堂々と高速で走る。

フィラデルフィアへ到着
 ワシントン.D.Cまでは、ディーゼル機関車二重連だったのが、ワシントン.D.Cからは高速線を走るため、三重連で走ってきた。
 それが、今度は、電気機関車に付け替えられる。これは、ニューヨークには、ディーゼル機関車で乗り入れるのが、禁止されているため。
大都市が、密集する北東部の車窓は、住宅地がよく目に入る。
 車窓右手に、高層ビル郡がちらりと見えたので、
リサに「あれはニューヨークかな?」と聞くと
「ちがうんじゃない。」
すると、列車は地下区間へと入って行き、しばらくするとニューヨーク・ペンシルバニア駅に到着。
やっぱりニューヨークでした。
けど、予定時刻より、30分早く到着。日本では、ありえない話。
スタンテン・アイランド行きのフェリーからニューヨーク摩天楼を眺める。(翌日)
ロサンゼルスをサンセット・リミテッド号で出発してから、8日目やっと大西洋側に到着した。
やはり、アメリカ大陸はでかかった!
アムトラック〔全米旅客鉄道運輸公社〕公式ホームページ(英語)http://www.amtrak.com
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