サンセット・リミテッド号
 アムトラック(全米旅客鉄道運輸公社)の運行する列車で、マイアミ・オーランド〜ロサンゼルスの4,458kmを走破するアメリカ大陸横断列車。現在、大西洋から太平洋岸まで完全に大陸を横断する唯一の列車となっている。
 始発から終点まで、3泊4日の旅となる。今回は、ロサンゼルス〜ニュー・オリンズの3泊2日間の旅となった。



アメリカ アムトラック サンセット・リミテッド号の旅
(ロサンゼルス〜ニュー・オリンズ間)
1998年1月乗車

                 
西の出発点ロサンゼルス・ユニオン駅(出発当日の昼間に撮影)



夜、ユニオン駅でサンセット・リミテッド号の改札が始まるのを待っていると、

「あなた日本人?ちょっとこの荷物見ててくださる?」

と声をかけてきた、日本人。

彼女は、なんと70歳。

一人で世界中を旅してきたという、パワフルおばあさん。

1年は旅行をし、もう1年はその旅行を旅行記にする作家さんだそうだ。

そして、出した本の印税を元に、また旅へ。

もう99カ国もまわったそうだ。

なんとも、うらやましい。

今回は、フェニックスへ行くので、列車はツーソンまでとのこと。

列車は、21:55予定どおり出発。

時間も遅いので、出発後まもなく「おやすみなさい」。

貧乏のため、コーチシート(座席)。

慣れないコーチシートでの睡眠。体が痛くて目を覚ますと朝日が。


 

ツーソンに到着、ここで30分ほど停車。パワフルおばあさんは、コーチバスに乗り換えてフェニックスへ。

ここで、初めて列車の全編成を眺めることができた。機関車は最新鋭ジェネシス。客車2階建てのスパーライナー。


ベンソンの町。荒野を走るサンセット・リミテッド号は、小さな町にも停車する。

北側                 南側

ここは、アリゾナ州とニューメキシコ州の州境近く。北側は丘陵、南は地平線が続く。

(画像の色がおかしいのは、窓越しに撮影したため。)



  

デミンの町に停車。いかにも西部の片田舎といった感じのところ。



もう少しでエル・パソ。しかし、前方に貨物列車が停車してしまっており、前に進めない。この時点で約2時間の遅れ。



フェンスの向こうは、なんとメキシコ。そのフェンスの向こうのバラック小屋は、アメリカへの密入国の機会をうかがうメキシコ人の家。


まもなくエル・パソに到着。ここで、ツーソンより2回目の長時間停車。



エル・パソを出発するとすぐ陽が暮れていった。


2回目の朝を迎えてみると、昨日の荒野は消え、広大な畑が広がっていた。天気は、残念ながら曇天。




  
宇宙の街で有名なヒュストンに到着。

                                                                          ここヒュストンで、今日はじめての長時間停車約30分。



車窓は、広大な畑と森の繰り返し

曇りのため、車窓もパッとしない。

けど、車内はゲーム大会あり、夜にはビデオ上映会ありとイベント盛りだくさん。

貨物列車との交換も多くなり、交換待ちの停車が増える。

22時前、予定より約4時間遅れて、ニュー・オリンズへ到着。

列車は、機関車を反対側に付け替えて、マイアミへ向け出発していった。




あけて翌日

ジャズの街、ニュー・オリンズを散策。

アメリカ南部の代表都市。

温暖で緑も多く、ヨーロッパの香りのする気持ちの良い街。

その反面、バーボン・ストリートは毎晩、お祭り騒ぎ。

アメリカ人パワーが炸裂する。



LA ユニオン駅とメトロリンクの旅                                           ニュー・オリンズ ストリートカーの旅


    アムトラック〔全米旅客鉄道運輸公社〕公式ホームページ(英語)http://www.amtrak.com