フランス・ベルギー
パリ・ノール駅から「タリス」でベルギー・ブリュッセルへ
1999年3月
ホテルを出て、メトロの駅へと向かう。
パリを出発して、ドイツ・ケルンのはずれ、ボーフムという町に住む、友人を訪ねて、列車旅をすることにした。ルートは、ブリュッセル経由で、ゆっくりブリュッセル観光をしながら、1日かけて、ドイツまで行く。
メトロで、ノール駅へ。
ノール駅の近郊列車ホーム。通勤・通学時間が、始まっている。
DMUが停車中。
2階建て客車を連結した列車。機関車は、BB16000型電気機関車。
TGV北ヨーロッパ線で使われるTGV-R。大西洋線専用で使われる、TGV-Aと外観は一緒だが、TGV-Aが1編成12両であるのに対し、TGV-Rは、汎用性の高い、10両編成。
TGV-Rをベースにした、「タリス」もある。
9417列車 タリス ドイツ・ケルン行き
この列車で、ベルギー・ブリュッセルを目指す。
この「タリス」は、1996年それまで、パリとブリュッセルを結んでいたTGVを引き継ぎ、さらにオランダ・アムステルダムまで、延長してサービスを開始したのが国際列車、「タリス」。
その後、1997年には、ドイツ・ケルンまで路線を延長しており、これからもさらに路線が、延びる予定。
この「タリス」は、1等では、朝食のサービスがあったりと、飛行機を意識した高いサービスが好評を得ている。
ノール駅へ着くと、すでに「タリス」が停車していた。
指定席は、いちばん前の客車(機関車の次の車両)。
車内に入って、席を探すが見つからない、空席だらけなので、「いいや」と思い、適当に座っていた。
すると
小学生のグループがわんさか、入ってきて周りに座り始めた。
どうもガラガラだったのは、このグループが予約をしていたからだったらしい。
「どうしよう」と思っていると、先生らしい女性が声をかけてきた。
フランス語でよくわからないので、切符を見せると、
「こっちよ」と席を案内してくれた。
その席が、なんとデッキをぬけて、反対側のドアへ、
機関車のすぐ後ろ、こんなところに客室があるとは、思いもしなかった。
この客室は、席がテーブル付の8席で、個室のようになっている。
すでに、私の1席を残して、すべてビジネスマンで埋まっている。
この「タリス」は、EU経済圏の中心部を走ることから、ビジネスユースが多いのだ。
座って、窓を見ると、小さくて、しかも窓が曇って、何も見えない…。
せかっくの車窓は、あきらめざるえなかった。
そうこうしているうちに、列車は動きはじめていた。
窓に水滴がついている。
さっきパラパラしていた雨が、きつくなったようだ。
列車は、最高時速300km/hで走っていたはずだが、車窓も見えず、よくわからなかった。
居眠りしていると、列車が駅へ停車した。
そういえば、さっき夢の向こうで車内放送が流れていたような気がする。
隣のビジネスマンに、「ここはどこ?」と聞くと
「ブリュッセル・サウス駅」と答えが返ってきた。
なんと、この駅で降りるのではないか!!
荷物をもって、慌ててホームへ出た。
慌てる必要もなく、「タリス」はしばらく、ブリュッセル・ミディー(南)駅に停車していた。
雨に濡れる、「タリス」。
もう一度乗り直ししたい気分。
「タリス」のロゴ。
ブリュッセルのシンボル、小便小僧。ここが、小便小僧の元祖。
パリ列車めぐり
ブリュッセル南駅から
ドイツ・ボーフムへ