オーストリア ザルツブルクから回廊列車でインスブルックへ
2003年9月
回廊列車
 オーストリア国鉄が運行する列車だが、自国内を走るより、一旦国外へ出て、再び自国内へ戻った方が早く、走行距離も短い場合がある。そういった区間を走る列車を回廊(コリアド)列車と呼ばれ、他国領内では無停車となる。地続きの国だからこその列車の運行方法といえる。
 今回乗車した区間は、ザルツブルク〜インスブルック間、ザルツブルクを出るとドイツ領内に入り、ローゼンハイム経由で再び、オーストリア領内へと戻るルート。

1116型機関車に牽かれザルツブツクHbf駅に入線してきたEC562ブレゲンツ行き。8:59定刻に出発。

ここはもうドイツ。ザルツブツクを出発して、しばらくすると川を渡る。それが国境なのだ。天気も次第に良くなってきている。

 小さな町をいくつも通り過ぎる。どの町にもたまねぎ型の尖塔を持つ教会がある。
 車内では、検札が回ってきた。車掌の顔、見覚えがあるぞ。Xファイルのモルダー役デビッド・ドゥカプニーを情けなくした顔…。
 それで見覚えがあるわけじゃなくて、昨日アットナンク・プッハイムからザルツブルクへの帰りに乗ったICの車掌だったのだ。向こうは2度目の対面っていうことに気づくことも無く、我々の検札を終え顔色一つ変えることなく、去って行った。
9:32小さな駅に停車。けど、客扱いがあるわけでなく、運転停車なのだろう。その後も何度か駅で停車した。

車内は、こんな状態。バカンスを楽しみにやって来た人たちが多いようだ。向かいに座っている、老夫婦は時刻表と地図を開けて、車窓を楽しんでいる。これも鉄道マニアなのでしょうか?

10:05ローゼンハイム手前の渡り線を経由し、再びオーストリアへと向かう。

10:24オーストリア側の国境の駅クフシュタインを通過。再びオーストリア領を走り出す。イン川が寄り添ってきた。

インスブルックに近づくと谷間にできた平地を走る。ここはもうチロル地方。途中イェンバッハで、ツィラータール鉄道のSLが煙を吐いているのが見えるが、この列車は通過。

11:00 EC562は、インスブルックHbfに到着。定刻より13分遅れ。

斜面にはスキーのジャンプ台が見える。EC562はこの後、スイスとの国境を持つボーデン湖畔にある、ブレゲンツへと向けて出発していった。


4020系EMUがホームの端に停車中。インスブルックHbf駅前へ出てみると、大工事中で、トラムも現在乗り入れていなかった。

さて、次の列車まで時間があるので、ふらふらと街の散策。画像は、凱旋門。

昼食もついでに取ってしまおうと思っていたが、今日は日曜日で、ことごとくお店が閉まっている。

マリア・テレジア通りの真ん中に建つ聖アンナ柱。この広場の向こうからが、旧市街地。

天気が良ければ、バックに高くそびえるアルプスの山々が壁のように立ちはだかっているはず。しかし、今は天気が回復に向かってきてはいるものの、まだ山に雲が掛かっている。残念、天気が良ければさぞかし綺麗だろう。

インスブルック市内のトラム。私がカメラを構えていることに運転手が気づいてくれて、撮り終えるまで、出発を待っててくれた。
ザルツブルクからハルシュタット日帰り スイス・ECでチューリッヒへ