○● 読書感想記 ●○
2002年 【1】
10月22日 |
『こんびに
さんご軒へようこそ』 あらいりゅうじ 著
夏の夜空に銀の河。 『Ever17』の空、『夷皇島華道部』のきっ子、そして『さんご軒』のアイレス……と、ここ最近は自分の傾向がモロ分かりですネ!(笑) |
10月15日 |
『戦え!
夷皇島学園華道部』 すずきあきら 著
「ダメだよ! ほら、起きて」 腰巻きの台詞に目を惹かれました。 |
10月10日 |
『イリヤの空
UFOの夏』 秋山瑞人 著
踊り場で目を伏せている伊里野の表情は、二階の廊下からではまるで見えなかった。ただ紙の白さだけが目に焼きつくのみだった。 書店にある本の中に、「ボーイミーツガール」という文字が目立つような気がするのですけれども、気のせいですか? |
8月17日 |
『四月は霧の00密室』 霧舎
巧 著 「おれにメリットないじゃん」 というのも、袋とじのような形になっているので、立ち読みで確認出来なかったんデスヨー。 で、読んでみたら、挿し絵は無かったというオチが……(笑)。 んでも、面白かったから、良し! 学園ラブコメ+本格ミステリってことで、雰囲気的にはライトノベルなんですけれど、作家が霧舎センセだけに、普通のそれとはちょい本格志向かと。 でも読み物としては――と、そう思うだけで、先生御自身、『金田一少年』あたりをライバル(?)と考えられているだけに、内容のほうは推して知るべしってトコロかと思います。 そんなカンジなので、読みやすいことこの上なしでした。 そんなミステリ部分は……スミマセン。わたくしには簡単、だったかなー。 携帯電話の宛名メッセージで、犯人が分かっちゃいました。 だもので、そこから先、しばらくはこの宛先人が誰かということで二転三転と引っぱる展開が、ちょっと難でしたか……。 それと犯行の動機についても、予想がついてしまいましたが、これは簡単だったというより、『空の境界』を読んでいたからだと思われます。 残念ながら、動機付けが同じだったので。 まあ、でも、ミステリで展開より先に犯人が分かるのは気分がイイです!(笑) あと、ラブコメに関して言うと、棚彦と琴葉を「トミーとタペンス」と評しているあたりでサイコー!と思いました。 好き好き、トミーとタペンス! これだけで二人の関係が分かります!(笑) 分からない人はクリスティを読んで下さい。 クリスティは本格推理物より、スパイ物の方が好きー。 『五月は〜』の方も読了してるので、早いウチに感想書きますヨー! |
8月13日 |
『LAST
KISS』 佐藤ケイ 著 「うん。でね、そういう人たちは、死んだ後も憶えててもらえるから寂しくないの。憶えててもらえる間は、死んでも生きてるの」 それを狙って書いていると著者御自身が言っておられる中で、見事それにハマッてしまい泣いてしまったことが悔しいです。 でもやっぱり泣いてしまいます。 喫茶店の窓際の席で、泣いてることを隠すのに必死だったよ(TдT)。 展開は、読み始めた当初から終盤が読めるようなモノなのに、やはり一つ一つ進んでいくと、嗚呼と胸が狂おしくなります。 由香ちゃんの言動一つ一つが、切ないです。 嬉しそうにコクンと頷くところとか、 気付いてもらえない悲しさにフルフルと首を振るところとか、 自分を確かめてもらいたいから手を繋いで欲しいと願うところとか、 その全てが切ないです。 正直、主人公である智弘が魅力的に描かれているシーンなど無いので、何故彼が好かれるのか分かりません。 でも、まあ、そういうことは問題じゃないのかと。 描写が足りないのではなく、大事なことが他にあるという。 ただ、キスのこととか、最後がエクスクラメーションで締められているとか、このお兄ちゃんには今一つ信用が置けませんな。 由香ちゃんとのことは、ひと夏の思い出になってしまいそうな感じがするのです。 イントロ。由香ちゃんから、かんネェへの手紙で始まり、物語の知識に乏しい読み手は「?」と思います。 でも、この演出がいいのだ。ここが、嗚呼、と思うのです。 読み通すと、ここが思い出に変わると言いますか……。 ……余談ですけど、『ほしのこえ:小説版』の著者も、こうした演出を狙ったのではないのかなぁ、と勝手に推測。 悔しくて哀しくて、思い切り泣いた後、左で読後感を判断してみたら―― 「理解できる、筋の通った村山由佳」 ――という印象に落ち着きました。 とにかく反則なくらいに反則な展開なので、読む人は注意が必要です。 わたくし的には「Kanon」を好きな人なら理解できるような気がします。 夏休み、残りの日数で読んでみるには、ちょうど良い重さかと思います。 |
8月2日 |
『ちょー戦争と平和』 野梨原花南 著 「……子供らしい美しい怒りだな。二十年経って、同じ事を言えたら大したものだぞ、支柱の子供」 やっぱジークフロード教室は面白いです(笑)。 今回は↑の台詞も含めて、サフかなぁ……。一番は。 目立った印象は無いのですが、助演ってカンジで立ってます。 オニキスみたいには行動できない自分というのが分かっているツラサみたいなモノを感じさせます。 でも悲観的ではなく、誰だって自分以外の誰かに立場を同じくすることはないのだから、自分は自分の生きるべき道を探さなければ……ということを理解しているという風ですけれども。 三つ子でいただけに、同じ顔をした兄弟と「違う」と理解するのは寂しいのかもしれません。 関係無いですが、オパールの出番、無いですねぇ……。 「その姿で、私の前に現れるなと言ったはずだッ!」 ――とサリタに対して怒鳴ったリブロさま。うわぁ(笑)。 他の登場シーンでも、女王さまです。 こうまで「わたしの理想の女王さま像」に合致するキャラは他にはいませんヨ! 更には親愛なる女王様においては、たとえ戦場であっても美しくあってほしいと願うゆえに、豪華な浴槽を持ち込んでしまうトードリアの武将達にもLOVE(笑)。 まあ、あの国は、リブロさまが美しければ確実に士気が高揚しそうですが。 そして宝珠はやっとこさクラスターと対面。 け、決闘……? しかし赤いドレスを着ながらツルギを持って対決って……カッコイイ!(≧▽≦) 見事にここにイラスト入ってるしー! 宮城とおこサン、LOVEーッ! 開戦間近……ということで、大きな動きとかは無かったですけれど、それでも登場人物それぞれに感銘を受けてたりして。 でも、雪山で宝珠が遭難する展開は、ちょっと急だったかなー、とか思います。 ほんの、ちょっと、ですけれども。 あとは流れるような展開で、気持ちがいいくらい。 ただしシリーズ物としては前情報が無いと読めないトコロまできていると思います。 まあ、この巻から読み始める人なんて居ないと思いますけれど。 |
7月29日 |
『ほしのこえ』 大場惑 著 新海誠
原作
だけど、階段を昇りきったその場所に、バス停のプレハブ小屋は、まるでぼくらのためだけに時の経過に抗ってくれていたかのように、頑固に生き残っていた。 台詞を選ぶとしたら本編以外の箇所からと思ったのですけれど、それを選んでしまっては小説版のネタバレになってしまいそうで選べませんでした。……まあ、どういう展開になるのか、大方の人は予想出来ると思いますけれど(笑)。 で、読後の感想なんですけれど、んー……。 分かりやすくはなっていると思うんですけれど、そうした点が本編から感じられた感情に訴えかける部分を消してしまっているのではないかと思います。 やはり『ほしのこえ』は、本編、映像で見せられた時の衝撃が一番凄かった、と。 素直に嫌だったなぁ……と思えた部分があるのですが。 それは、ミカコの言葉を介してSF的注釈を説明された場面。 わたしの中ではミカコは全てを知り得てあの場所に居るわけではないので。 あと、冒頭。 本編と同じ様な入り方でも良かったのではないかと思う次第。 つまるところ、あの入り方は、本編を知らない人が読んだときに戸惑わないようにするための手法なのかな、と。 単に大衆向けに「落とされた」カンジ。乱暴な意見ですけれど。 本編では語られなかった部分を補完できるので、そういう点では価値あります。 もちろん小説版を正史として認めるかという問題はありますけれど。 でも何だか意図的に飾り立てたカンジがして、あまり読後感が良くはありませんでした。 ただそんな中でも良かったと思えたのは、タルシアンの心理らしきものに踏み込んでいることでした。 本編では恐怖の対象でしかなく、アガルタでの邂逅も作品としての作為が優先されたように思える演出だったのが、彼らの心理を探ることで意味あるものに再構築されたと思えるのです。 ドラマCDとリンクしてないのが、不思議。 何で共有しなかったんでしょ?? |
4月12日 |
『ちょー歓喜の歌』 野梨原花南
著
「よくここまで来た。ようこそ、この、魔法のはびこる西大陸へ」 メインキャラではなくエルス・アムメナ・ジークフロード師の台詞。 |
4月9日 |
『RUMBLE
FISH 3 場外乱闘恋心編』 三雲岳斗 著
瞳子の肩書きは設計士であり、その役目は、最高の状態でRFを闘騎手に引き渡すことだ。 ひと月ほど前の発売なので今更というカンジですけれども、やはりここに書き残しておきたい作品なのでー。これからは何か気に入った台詞などを冒頭に抜き出しておこうと思って選んだのが上の箇所。新キャラ加藤優妃ちゃんの「反則ワザはE班の十八番なんです。〜」とどっちにしようかと悩みましたが、結局コチラに。 やはり自分の役目をちゃんと分かっている人が、置かれた状況から様々な障害をうけつつもやり遂げるというシチュエーションには感じるものがあるので。 それだけに災害派遣の話は、もうちょっと掘り下げて欲しかったカンジです。 ランブルフィッシュの物語の筋から、若干、離れていることは判るのですけれども。 普通の学園物なら出来たでしょうけれど、恵理谷は「学校」とは違いますもんねぇ。こうしたインターミッション的にしか差し込めないんでしょうね。残念。 実際、もう3巻ですけれど、物語内時間経過は意外なほど進んでませんもん。 それを考えると、沙樹と瞳子の仲良しぶりには目を見張ります(笑)。 やっぱり、相性いいんじゃん、この二人って。 まりあの生き様に涙。 ちょっと2巻から目立ちすぎじゃない?ってくらい、キャラが立ってます。 早く、悟郎さんとか深条班長が言うところの「僕らは彼女の大きな借りがある」というエピソードを知りたいものです。 班長のA班からの移籍に関わっていそうな……? イラストを描かれてる久織さんも好きだそうですが、わたしも優妃ちゃんは好みかも。 考えているだけでなく、ちゃんと行動に移せる人、好きです。 |
2月4日 | 読んだのは発売日だったんですがー。 『不滅の王』 若木未生 著 ハイスクール・オーラバスターの最新刊です。 ああ……。十九郎がヤバげDEATH! 大人になると術者は力を失っていくという設定、ちょいと忘れてましたデスヨ! となると大学生になる十九郎は、もうギリギリ……ですか。 今回の新キャラはわたしとしてはなかなかにイイカンジでした。 孟爺と理林と春名子。 やっぱ冷泉院皐がトラウマってますな……。 彼女、わたしのオタ人生の中でも、ネガティブキャラとして図抜けてます。 んでも炎将編はあと一冊続くということは、彼女たち「あと一冊」しか登場機会が無いんでしょうか? もったいない……。 その他、これまで登場してきたキャラがあちこちで出ているので、楽しいですね。 初璃ちゃんなんか、ずーっと前から登場していたかの様な雰囲気が。 というか、そのポジションは瑞穂ちゃんと重なるような?? なんか、まーた諒が裏方で走り回る話で、ファンとしては残念。 もちっと冴子さんとのラブを! 冴子さんも諒が活躍したら、ちゃんと御褒美をあげて!(笑) 『天冥4』で二人はキスした関係になっていたかと思っていたのですが、読み返してみたらキスしてませんでした。記憶違い〜……。 |