どうすればバローマンのように泳げるのか?

「どうすればあなたのように肩を高く上げることが出来るのですか?」とバローマンに質問をした人がいます。 これに対してバローマンは次のように答えています。

手をかき終わり、手を前に突き出す寸前まで頭を下げておくことです。こうすることにより体をストリームラインに保つことが出来ます。これがウェーブストロークの"こつ"です。」
このように手を広げ、内にかき始めるまで頭は水面から上がらず、頭から肩、腰、足先までフラットな姿勢を保っています。こうしてストリームラインを保ち、抵抗のない泳ぎを作っています。


「また手をかく時には背中は反っています。反ることにより、抵抗の大きい体の大部分を水上高く上げることができ、水中には水着から下しか残りません。」 「手をかき終わり、前に突き出す瞬間に反対に猫背になります。この猫背にタイミグよくキックが加わると非常に大きな力となり、力強く前に突き出すことが出来るのです。」

「このように背中の「形」が変わっていくことが非常に重要なのです。背中が反り、素早くそして力強くインスウィープをすることにより頭と体が高く上がるのです。しかしインスウィープが終わった後には背中が猫背にならないと力強く前には突き出せません。」 「もう1つ大事なこと腰を上下させないことです。もちろん腰が多少上下するのは仕方がないことですが、上下する程度の差がオリンピックで金メダルを取れるか取れないかの差になってきます。アメリカ水泳協会のデータによるとN・ロージャは私よりも腰の上下動が大きかったそうです。そしてこれが私と彼の泳ぎを比べた時の最大の違いだそうです。この違いにより1秒半もの差がついたのです。

腰が上下すればそれだけ体の重心も上下動します。そのため腰が上下動するほど余計な力を必要とするのです。上下して波(ウェーブ)を描くのは肩なのです。」

バローマンの特徴は なんと言ってもストリームラインを大事にし、かつそれを保つ泳ぐ
インスウィープが始まるまではストリームラインを崩さず、いったんインスウィープを始めた後はインスウィープを強く、早く終えることによりまたストリームラインへと戻る。

インスウィープが始まって初めて体を引き上げる力が生まれる。アウトスウィープの間(インスウィープが始まる前)に頭が上がるとその反動で腰は下がってしまう。そのため体が立ち、起きあがってしまう。頭が上がるのはインスウィープが始まってから
腰の上下動が少なく、肩は上がるが上半身が立っていないので重心が絶えず前のめりになっている。そのため体が「反った」後に「猫背」に移りやすく、ストリームラインへ戻りやすい。体が立ってしまうとその分重心が後ろにかかり、前方への体重移動により力を必要とすることとなる。

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