カリフォルニアの青い空 5
湾を一望できる高級ホテルの部屋はやたら広く、縦になっても横になっても余るベッドはフカフカだ。
そんなホテルのレストランではとても食事など出来ない。
入り口のところに置いてあるメニューを見てみると、一番安い物で15ドル。
部屋から見下ろせる屋内温水プールはタワーの中央8階にあり、
そこに水着姿の女性を探していた僕は自分の空腹に気づき、渡米後最初の計画を実行に移すことにした。
本場のハンバーガー(映画で見たやつ)と××雑誌(マジックで塗ってないやつ)を求め部屋を出たのである。
ホテルからダウンタウン(繁華街)は徒歩5分弱で、映画の世界に入り込んだような錯覚に陥る。
映画というとロマンチックに聞こえるが、アブナイ物も多い(危険という意味ね)。
サン・ディエゴは平和な町だが、やはりダウンタウンの夜は危ない。
汚いハンバーガー・スタンドで大きなチーズ・バーガーとポテト、そしてバケツに入ったコーラを買い、
その近くの店でプレイ・ボーイ誌を買い、足取りも軽くホテルに戻ろうとしたその時である。。。
「ヒューヒュー!」口笛が聞こえる。
振り返ると大きな道の向こう側に背の高い痩せ気味の透けた男・・・じゃなくて黒人が電柱にもたれ立っている。
ニヤニヤしているその男は僕と目が合うと道を渡り始めた。
「ヒュー・・・」今度は僕のノドから空気が漏れる音がした。
野生の勘でこれは危ない(普通そう思うだろ)と察した僕は、こわばりつつもホテルに向かい歩き始める。
すると背後から近づくもう一人分の足音に気づいた。
振り返ると僕と同じくらいの背丈の黒人男性が僕をじっと見ながら早足で近づいてくる。
僕は自分の潜在能力に驚きながら走っていた。
「俺って足速いじゃん。」