カリフォルニアの青い空 4
目が覚めると車はホテルの玄関に横付けしていた。
運ちゃんは得意そうな顔をしている。
何故か助手席を勧められて(ロング・ドライブの話し相手になると思ったのだろう・・・)
彼の隣に座った僕はいつの間にか眠っていたのである。
覚えているのは、車を出して間もなく彼がダッシュボードから「細巻きのタバコのような物」を取り出し、
僕に勧めたことと、スピード・メーターが100〜120辺りを指していたこと。
「メーターの割に速いよな」と思っていた僕はまだアメ車のマイル表示に気づいていなかったのである。
ちなみに1マイル=1.6Km
5時きっかりにホテルに着いたため、僕は慌ててフロントへ行きトラベラーズ・チェック150ドル分を
「キャッシュ、キャッシュ!」と言い換金してもらい、彼に渡した。
HOLIDAY INNというホテルは当初の予定に反し宿泊費が一泊55ドルであり、
一週間100ドルくらいの安いホテルに滞在しながらアパートを探すつもりだった僕には高すぎた。
箱崎で受け取った旅行社からの手紙をまた思い出す。
「ご希望に合うホテルを見つけられませんでした。宿泊費がご予算よりもオーバーしますため、
一泊分の予約だけしておきましたので、ご希望の場合には滞在日数の延長をフロントにてお申し出下さい。」
「自分で出来りゃ最初から頼まねーよ・・・」
旅行社に支払った手数料の意味を考えながら、大きな屋内プールを部屋の窓からボンヤリと見下ろしている。
キャブの運ちゃんにチップを渡すのを忘れた僕は、それでもニコニコと帰っていった彼は良い奴だと
本気で思っており、「アメリカ人の方が親切じゃん」とボラれたことにまだ気づかずにいた。
国内線がロス−サン・ディエゴ間48ドルだったことも数年後まで知らなかった僕は、
考えようによっては幸せだったのだろう。(しかも飛行時間40分ね)