シスター牧野からのお便り

                         
       
 

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2004年12月

今年も残り少なくなりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
12月23日は例年のごとく150人の子供と親を招いてクリスマス会を開き、送って頂きました服などを準備して、楽しいクリスマス会を送ることができました。招待した貧しい人たちは、午後二時からの祈りで始まり歌って踊って美味しいおやつを一杯食べて実に楽しそうでした。現在は雨期ですので、雨と雷で、帰るのが大変と思っておりましたら、なんと幸いなことに帰宅する頃にはすっかり晴れて、沢山のお土産を持ってニコニコしながら帰って行きました。楽しいクリスマス会でした。有難うございました。
11月に日本から来ていた実習生の研修が終わりほっとする間もなく、床の修理やクリスマスの準備、いささかバテ気味の1ヶ月。実習生をムルンダームに10日間行かせましたので、その送り迎えでアンチラベとの間を三回往復して、暑さと寒さの気温調節が悪くて、やっとやっと終わり今日は年末ということで大急ぎでクリスマスカードを書いています。
2004年は本当にお世話になり、有難うございました。山のようにあった衣類はマダガスカルの人たちの為に配って箱はすっかり空になりました。
随分物持ちだったと空き箱の山を眺めて感心すると共に、感謝で一杯です。ミルクも今6人の赤ちゃんを養っておりますので助かっております。3人は、母親が家庭分娩後出血が多く帰天した子供と、2人は産院に捨てられてしまった子供ですが、もらってくださる方があり、国の許しを待っているところです。いろいろな事があります。
どのように、皆様のご援助でマダガスカルの赤ちゃんが助けられてきたのかと、感無量でございます。
なんと言って感謝すれば良いのか分かりませんが、感謝の祈りを捧げる他はございません。
皆様のご家族の為にお祈り申し上げます。
新しい年、どなたのご家族にとっても健康で明るい年でありますよう、お祈り致します。
どうぞお元気で新しい年をお迎えくださいませ。




 2004年11月  

お元気でお過ごしの事と存じます。6月25日と30日に送って下さいました小包、無事に受け取りました。有難うございました。ミルクを頂いたので大助かりです。今、双脳児と母親が亡くなった子二人と、4人の赤ちゃんと、捨て子の赤ちゃん5人がミルクで育っております。よく太ってきました。有難うございます。衣類はクリスマスのために取っております。
もうすぐ学生たちが実習に来ますので、その準備で大変ですがあまり気にしないようにしています。でも、若い人たちと接することが少ないので、現在の日本の若者はどうかと心配にもなります。若い母親の育児ノイローゼが多いとの事。マダガスカルのお母さんたちはたくましく、私たちの子供の頃の母親みたいと思います。子供は多くあった方がいいのでしょうが、経済的に大変ですよね。どうなるのでしょうか。日本の社会年金問題は、年寄りにとって大変ですものね。

すぐにクリスマスです。また忙しくなります。でも元気にしております。
すっかりマダガスカルの人になった気がするこの頃です。
お体を大切にお元気でお過ごしくださいませ。 
                                牧野幸江


  
2004年10月

大変ご無沙汰申しあげております。
マダガスカルは雨期に入り夜間雨が降るようになり、日中は30度ほどで暑くなりましたが、朝夕は涼しく16度ほどでよく眠れます。マンゴがそろそろ出てきました。今、雪柳の花が満開でとても美しいです。物がとても高くなり、人参が昨年前で1kg200FMGでしたのに、今月700FMGまでになりかなり大変です。結局貧しい人がいつも貧しいということになります。ミルクを買える人は少なくほんとうに可哀想な赤ちゃんです。でも幸い皆様のご援助で助けることができております。二人の捨て子も日本のミルクで大きくなり、1人はマダガスカル人に1人はフランス人にもらわれていきました。二人とも男の子でしたが、本当に丸々子になりました。
いろいろなことがあって、本当にすごい早さで1週間が過ぎてしまいます。
今、市場の工事で大変です。道路に店が出て、土曜日に市の出る時は、車と人とプスですごいものです。でも、たくましく生きているマダガスカル人を感じます。
では又お便りします。                      牧野幸江



 2004年7月

暑い毎日お元気でお過ごしでしょうか。日本は40度を超えるほどということですね。マダガスカルは朝夕は寒く、日中は暖かな日々で、桃の花の盛りでございます。
4月5日に送ってくださった小包受け取りました。有難うございました。税関の方がとても良い方と変わりましたので本当に助かります。
マダガスカルは、7月の乾季に雨が降り驚いています。いつも5月末から9月までまったく雨が降らないのですが・・・。それに寒さも4℃まで下がる日はなく、寒くても10℃くらいで、やはり地球の温度が上がっているのでしょうか。東京の人たちは大変なようで、益々自然が変になってきているのでしょうか。マダガスカルの7月は気持ちの良い時です。
暑さの厳しい毎日、どうぞお体を大切にお過ごしくださいませ。
                           牧野幸江

 

 
 2004年4月

1月末2月末の二回の大きな台風が過ぎ去り、やっと気持ちの良い天気になり、まだ夏を感じるほどの暑さです。お変わりございませんか?
台風の間、停電で電気ナシの生活で一番困ったのは保育器の電気です。自家発電機があるのですが、働きすぎて故障してしまいました。20年も使っている機械で、修理修理でとうとう駄目になってしまいました。夜間の分娩はローソクの灯りで、何だかさっぱり分からない間に無事赤ちゃんが生まれましたが心配でドキドキしながらの毎日でした。保育器が駄目なので、赤ちゃんを”ふところ”に入れるカンガルー保育をしましたが、やはり無理で1kgの子は天国に行ってしまいました。
台風で家が破損し家庭分娩ができないので、産院に来るため大忙しの毎日でした。
入院料金を支払ってくれないので、産院が破産するのではないかと心配しています。
まあ、神さまが助けてくれるでしょうと思うしかなくて・・・・。
赤ちゃんの衣類も持って来ないのですが、幸い日本から沢山送ってくださるので、本当に感謝しています。
荷物を郵便局で受け取る時に、税関の人が見にくるのですが、1時間以上もけんか腰で交渉しなければならず困っています。税金を支払えと言うのです。
疲れてもう荷物を郵便局に置いていこうかと思うこともありますが、
必要な品なので・・・・・・。何か良い方法はないでしょうか?
春、緑の美しい日本。私たちは冬に向かいます。早く雨期が終わればよいと思います。
どうぞお元気で。             3月21日   



  
 2004年2月

1月末にマダガスカルは大きな台風が通過して、全国の4分の1が被害を受け
ました。水田は水浸し、トウモロコシはすっかり駄目になり、今年の秋、農家は大変と思います。心配です。アンチラベでも大きな木が根からひっくり返りまして、それが民家を直撃し壊れたところがいっぱい有り、大変でした。そんな中、タナにどうしても行かなければならない用事があり、タクシーブルズ(乗合バス)で行ったのですが、風が強くて車が停まるほどでした。初めての体験で少し恐かったのですが、無事に行って帰って来ました。
今年、看護大学の学生さんたちが実習に来るのですが、指導教員がついて来るとのことで、フランス人の学生が以前来ました時は、自分たちで実習して適当に遊びもして帰りました。日本は学生を大人扱いしないのではないかと思います。
時々一人でマダガスカルに旅行に来る若者はすごく礼儀知らずで困ります。
それだけ、こちらが年を取ったのでしょうか。
どうぞお元気でお過ごし下さいませ。   2月15日  



 
 2004年1月

新年明けましておめでとうございます。
12月31日の夜0時になりますと、どの家でも大声で「新年おめでとう!」と言って、後は歌を歌って踊って朝まで続けます。街を走る車はブーブーとすごい音でとても眠れません。田舎のアンチラベでもそうなのですからタナでは大変と思います。1月1日が終わると2日から通常の勤務になり、日本人にはすこし淋しい気がします。お正月気分はゼロです。暑いですもの!

やっと新しい年になったという想いがするようになりましたら、すでに1週間が過ぎてしまいました。
お元気でいらっしゃいますか。
マダガスカルでは日ごとに暑くなり、アンチラベでも夜間26℃までになり、蚊に悩まされるようになりました。日中は34℃ですが、雷雨が午後になりますとすごい勢いでやって来ます。これから2ヶ月間は妊婦の洗濯物に悩む時期です。
街は緑の色が深くなり夏をかんじています。何でもが生き生きしているように思われ、良い時です。果実の豊かな時で、又下痢をする人が多いときでもあります。

今保育器2台に4人の未熟児1kg,1k280g,1k240g,1k350gの子どもが居ます。合計8人の未熟児の世話で大変ですが、全員元気です。大きくなるよう祈っています。双子が多いのに驚きです。12月には3組の双子が生まれました。2003年の分娩数は1200人でした。
新しい年も健康でお過ごしになられますようお祈り致しております。
さようなら。
                  1月7日

         
   

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