ヒートシンク取り付け方法と
Slot1-CPU
サンドイッチ冷却の謎
LastModified 02/10/14
さて、ここまではシリコングリスやヒートシンクによる放熱性能の違いを見てきました。さてここで、目ざとい方なら[グリス比較]とページと[巨大クーラ比較」のページでアルファ
P125
の結果が微妙に違う事に気が付かれた事でしょう。(誰も気づかねえって?
そりゃそーだ^^;)
この2つの違い(グリスが SCH-30
の場合です)はアルファ標準のバネ式の止め方か、CPU背面にプレートを配しネジ止めしかの差です。そこでこの2つに加えバックプレートをリテールシンクにして背面からの冷却をした場合の比較を行ってみました。
密着という観点から見るとネジ止め方式の方が良さそうですが、どんなもんでしょうか?
1 サンドイッチ方式
Slot1-CPU 特に Celeron
に用いられる冷却方法にCPU裏面にも小型ファンを配置して裏面からも冷却を行うという方式があります。方法としては適当な大きさ(5cmx5cm程度)の大きさのアルミ板に熱伝導両面シート等で絶縁処理を行ってCPU背面に張り付け、そのアルミ板上にリテールCPUファンなどを配置してCPUコア面の大型ファンとネジ止めするという方法です。
この方法の良い点は、裏側に設置したリテールCPUファンの切り欠きを利用して、SECC2,
Celeron用リテンションへの固定ができるという事です。リテールファンのみを装着した場合とちょうど反対側でCPUを止める形となります。大型ファンの固定で悩んでいる方には冷却効果を抜きにしてもお勧めの方式です。
まあ、こういった感じです。なんとなく効きそうな感じもしますが、全然効かなそうな気もしますねえ。ま、試してみましょか。
2 実験方法
CPU |
Celeron300A 100x4.5MHz駆動
Vcore=2.05V Vio=3.66V SL2WM 09060444 COSTARICA |
M/B |
ABIT BX6rev2 with
TurboPLL01 |
Cooler |
Alpha
P125 + オリエンタルモータ6cmファン x 2 |
OS |
Windows95 OSR1 |
グリス |
サンハヤト SCH-30 |
ケースは閉めた状態とする。
シリコングリスはセッティングを5回行って計測し、ベストのデータを使用(作業性の影響を排除)
温度計測は以下の5点
室温、ケース内温度、CPUコア近傍、ヒートシンク(以上全てサーミスタによる)
BX6rev2 のW83782D の機能によりCeleronコア内部サーマルダイオードより内部温度読み取り
(この件については別の記事に記載します)
計測条件:FinalReality を1時間以上ループさせ、温度変動がなくなった後、一番負荷の高い
City 時で温度を計測
3 実験結果
これは私の環境における結果であり、ケースや使用機器により変わってくることはご了承願います。
取り付けとサンドイッチ方式 |
室温 |
ケース |
シンク |
コア脇 |
コア内部 |
バネ式 |
計測温度 |
23.9 |
29.0 |
29.5 |
34.0 |
44 |
室温との相対温度 |
|
5.1 |
5.6 |
10.1 |
20.1 |
ネジ止 |
計測温度 |
23.5 |
26.0 |
29.3 |
31.7 |
44.0 |
室温との相対温度 |
|
2.5 |
5.8 |
8.2 |
20.5 |
サンドイッチ |
計測温度 |
24.5 |
27.0 |
28.1 |
31.7 |
45 |
室温との相対温度 |
|
2.5 |
3.6 |
7.2 |
20.5 |
4 考察
さて、この結果ですが、皆さんどう思われますか? CPUコア脇の結果を見ると
サンドイッチ方式 < ネジ止め <
バネ式
といった順に温度が高くなっています。最大で3℃程温度差があるので測定誤差とも思えません。これだけみればサンドイッチ方式は効果有る様に見えます。しかし、肝心のCPUコア内部を見るとほとんど変わらないどころか、バネ式が一番良いといった結果になっています。まあ、差は
0.4℃程度なのでこれは測定誤差でしょうが・・・・
締め付けをきちんとする事でコア全体の放熱性能は良くなったのでコア脇の温度は下がったが、CPU内部の温度にはほとんど影響はないとでもいうのでしょうか?訳わかんないですねー。まあ、勧進のCPUのOverClock時の安定性にどう影響するかまでは把握しきれていませんし。よって、結論は
ネジ止め
及びサンドイッチ冷却はコア全体の放熱性能には効果がある。しかし、安定性に寄与するかどうかは不明
といった所です。ま、やらないよりはやったほうがマシってとこでしょうか。すみませんねえ、中途半端で・・・・・・・・・・
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