啄木なんでも情報

このコーナーは 「表題」 の通り、啄木に関することなら
到着順に 何でも 載せる啄木情報コーナー

2015年  
木情報 アトランダム
 ※2015年9月22日 現在の情報です
盛岡ブランドポスター」の一覧表

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アドレスはこちらへ http://moriokabrand-tohyo.com/
西脇巽著『石川啄木 不愉快な事件の真実』を読んで      佐藤 勝

 このたび桜出版から発行された 西脇 巽著『石川啄木 不愉快な事件の真実』   
(四六判/2015年8月30日発行/2000円+税)は、 啄木研究者や愛好者からも
注目の1冊になると思います。不愉快な事件とはいわゆる啄木の妻節子の不貞節問題です。
この問題は啄木の妹である三浦光子氏の衝撃的な告発(戦前の地方新聞)に発しました。が、
戦後になってから著された 三浦光子著『悲しき兄啄木』 や 『兄啄木の思い出』などでは 
さらに 具体的な文言を持って発表されたことから多くの人の関心を集めました。 西脇氏は
この問題に以前から関心を抱く研究者の1人でした。 この事件(?)は啄木研究者の間でも
管見では(2015年現在も)、大きくは3つに意見が別れている現状ではないかと思います。

西脇氏は私の知る限りでは「不貞は無かった」という立場を一貫して支持されております。
その主張のために多面的な視点から書かれた多くの論考を読み、何篇かの反論も書いて
おられます。今回はそれらの論考に加えてさらに精神科医の知識と研鑽された啄木研究の
成果を遺憾なく発揮されて(ある意味では渾身の思いを込めて)書き上げたのが本書である
というのが私の読後感です。そして、著者にとっては 啄木の妻 節子に捧げる鎮魂の一書と
なったと思いますが、啄木研究者の中では、元国際啄木学会会長の近藤典彦氏や作家の
井上ひさし氏などは「不貞はあった」という見方をされております。(本書でも論じられている)

 また、啄木の妻 節子の研究で山下多恵子氏の場合は、節子も相手の宮崎郁雨も精神的な
恋情をお互いに持っていた という立場で捉えていると 私は理解しておりますが、本書の
著者の西脇氏は これら各人の論考や多くの文献 (特に啄木の妹 三浦光子の著作や
「不愉快な事件」のほぼ現場に居た丸谷喜市の「証言」)などを 念頭に置いて分析しつつ、
精神科医の知識を駆使してすすめられる「西脇説」には説得力があり、失礼ながら小説家の
誰の作品と言うのでは無いが、小説よりも面白く、そして スリリングに読ませて頂きました。

 また、巻末に付けられた「解説」望月善次氏(前国際啄木学会会長)の文章にも注目したい。
望月氏の文章は 研究者の目で冷静に読み込んで捉えた重みのある文章のことも含めて
紹介しておきたい。       
 (2015年9月8日)

※本書の購入は新刊書店に申し込まれるか、ネット上での購入方法もあります。詳しくは下記の桜出版のホームページをご覧になって直接お問い合わせください。
ホームページのアドレス http://www.sakuraco.co.jp/

盛岡市玉山区に”啄木定食”登場
NHKテレビ(盛岡局)のニュースに
(↓) 文京区地域文化インタープリターの会発行
「啄木とぶんきょう―高く飛んだ!26年―」のパンフから


(↓ 文京区立小石川図書館発行の「地域資料だより」3号 1頁〜4頁 より)


(↑)上記の詳細は電話  019−683−2315 までお問い合わせ下さい。


(↑)上記の詳細は電話  019−683−2315 までお問い合わせ下さい。



(↑)上記の詳細は電話  019−604−3302 までお問い合わせ下さい。


(↑)上記の詳細は電話  019−604−8900 までお問い合わせ下さい。


(↑)上記の詳細は電話  019−683−2315 までお問い合わせ下さい。
最近の湘南啄木文庫の推薦図書

ロジャー・パルバース著『英語で読む啄木 自己の幻想』
 新潮社 2015年4月20日発行(四六判 238頁)1700円+税

下記の文は、本書を読みだした時の感動をアマゾンにレビューした
私の(アマゾンのレビュー名は「湘南の啄木」)文である
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は英語にまったく弱い、しかし大好きな啄木の歌が21世紀の今
どのように訳されているのだろうか、という好奇心だけで購入してみた
そして、英和辞典を備えて読みだした
読み終えたのは、まだ、200首の半分だが、感動の連続だ

この本は最近の中学生以上の英語力を持つ人なら
啄木愛好者でなくとも、容易に読めると思う
そして、引きこまれ、啄木という人について興味を抱く
道標になることも大いにあると期待したい

(略)

他の人に聞いた話だが、訳者のロジャー・パルバーズ氏は
宮澤賢治の有名な詩「雨ニモマケズ」の名訳で知られている人だと云うことも納得できた

(略)
※(おまけに感動した一首の1頁を以下に紹介する)

LABOR

However long l work
Life remains a trial.
I just stare into my palms


はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
じっと手を見る


啄木学級 文の京講座」
2015年7月3日(金) 東京・文京区で開催!
※詳しくは下記のチラシをご覧ください。又は
石川啄木記念館」にお問い合わせください

※去る2015年2月8日より文京区シビックセンターにて開催された
 啄木終焉の地の歌碑建立記念の 「啄木とぶんきょう」 特別展の
 入場者が 延べ3000人を超える人気であったことから、このたび
 文京区の要請にて 「アンコール展」 を下記の通り開催中です。
 
 前回、見ることの出来なかった方は、この機会にぜひ、文京区を
 訪ね、そして、啄木の終焉の地に建立された斬新で、かつ珍しい
 啄木の原稿を復元して陶板に焼き付けた歌碑をお尋ね下さい。

 なお、国際啄木学会東京支部会では啄木を中心とした文京区の
「啄木文学散歩」 を 4月19日(日) 午後に行ないます。
 参加費などは無料です、どなた様の参加も歓迎いたしますが、
 ご希望の方は湘南啄木文庫の佐藤まで事前にご連絡して下さい。
連絡先は啄木メール」にてどうぞ。
石川啄木の「初恋」を歌うゼミ
2015年3月1日放送が見られる

2015年2月19日の東京新聞(夕刊)が「啄木の旅」を特集

啄木終焉の地に歌碑建立の夢、ついに実現!
   
  
「啄木終焉の地碑」の復元を求めて立ち上がって年。

   紆余曲折の結果であるが「歌碑建立」という形で文京区は
   平成27年3月
22日(日)午後から一般に公開する予定。

   歌碑への刻歌は歌集『悲しき玩具』の
冒頭歌首を啄木の
   自筆原稿から翻刻
する方法で刻む新しい歌碑の誕生が楽しみ。
※ 上記の情報は  (2014年12月15日現在の情報です)

   歌碑建立記念にギャラリーシビック (文京区役所) にて
      2月8日〜16日に企画展 「啄木とぶんきょう」 が開催されます

     当会場にて2月8日は 湘南啄木文庫主宰の佐藤勝が

   「啄木 文京区で過ごした青春」公開講座の講師を
    努めますが講座受講は文京区の定めた制約があります

  ※ 展示場の入場は無料ですが公開講座は文京区の住民、
  または 在勤者。
 詳しくは文京区役所観光推進課へ

緊急啄木情報
啄木の愛好者各位

2015年2月3日の夜放映のテレビ番組情報です

つい先ほど、知人からメールで知らせて頂いたのでお知らせします。
今夜のBS朝日21時〜23時の2時間にわたって啄木特集が放映されます。

「にほん風景物語SP」
石川啄木 その跡を北に訪ねて〜詩人が夢見た風景 函館:小樽」
というタイトルです。詳しい内容の情報はTVガイドなどで確認して下さい

2015年2月3日午前8時50分発信  佐藤 勝

BS日「いにしへ日和」にて

2015年1月22日(木)21:54〜21:59(5分番組)
「啄木の故郷・盛岡篇」が放映されます
〈再放送〉1月29日(木)21時54分〜21:59(5分番組)
 

湘南啄木文庫の主宰が啄木終焉の地で講演
演題
 「啄木 文京区で過ごした青春」

※ 詳しくは下記の「区報 ぶんきょう」(平成26年12月10日発行)の記事をご覧ください
(↓)2015年3月22日に除幕式が行われた東京・文京区小石川の啄木終焉の地の歌碑と除幕式のスナップ(佐藤)
(↓) 文京区地域文化インタープリターの会発行
「啄木とぶんきょう―高く飛んだ!26年―」のパンフから
国際啄木学会「2014 臺南大会」案内

 名称:国際啄木学会
2014南臺国際会議


 【日時】

 1023日(木)

 台日文学交流会 19:0021:00 「洪建全教育文化基金會」(台北市羅斯福路2912F)

 〈内容〉
 開会挨拶 彭鏡禧(中華民國筆會理事長)
 
 簡靖慧(洪建全文教基金會)

 望月善次(國際啄木學會理事長)

 〈詩歌朗読會〉
 台湾側:陳義芝、 向陽、 陳育虹、 白靈、 焦桐
 日本側:結城文、平出洸、望月善次、高淑玲

 1025日(金)
  (開催地への移動:(台北〜台南) 及び「参加者の懇親会」(夕食)など

 1025日(土)

 南臺科技大学応用日語系創立20周年記念

 国際啄木学会2014南臺国際会議

 主催:南臺科技大学応用日語系 共催:国際啄木学会 協力:台湾啄木学会

 テ−マ:台日相互理解としての〈石川啄木

 9:00〜 開会あいさつ 盧燈茂博士(南臺科技大學副校長) 望月善次国際啄木学会會長

     寄贈図書の贈呈 記念写真の撮影

 l部 記念講演会 9:30

 講演1 太田 登(天理大学名誉教授)

  「啄木短歌の評釈への試み『一握の砂』の〈放たれし女〉をめぐって

  主持人 幼欣(南臺科技大學 應用日語系副教授)

 講演2 梁 東国(韓国啄木学会会長、祥明大学校教授)

  「日本の国民国家形成の中における石川啄木

  主持人 望月 善次(国際啄木学会会長、岩手大学名誉教授)

 10:3010:50 休憩

 講演3 望月 善次(国際啄木学会会長、岩手大学名誉教授)

  「啄木「三行書き短歌」再考〜何故「三行書き」が過大評価されたのか〜」

  主持人 榊祐一(南臺科技大學 應用日語系助理教授)

 講演4 池田 功(国際啄木学会副会長、明治大学教授)

  「石川啄木詩歌におけるオノマトペの考察」

  主持人 佐藤勝(湘南啄木文庫主宰)

 11:5013:10  昼  食

 ll部 研究発表会

 研究発表1 高 淑玲(景文科技大学副教授)

  「啄木短歌における音楽性についての一試論

  −主に『一握の砂』をめぐって−」

  主持人 森 義真(石川啄木記念館館長)

 研究発表2 山田 武秋(桜出版編集主幹)

  「歌語からみた啄木短歌の傾向『一握の砂』を中心に

  主持人 伊藤和則(国際啄木学会理事)

 研究発表3   劉怡臻(台湾大學碩士)

  「王白淵における啄木文学の受容についての一考察

  『棘の道』の詩歌を中心に

  主持人 太田 登(天理大学名誉教授)

 14:5015:00  休憩

 lll部 記念座談会

 座談会「台日相互理解と文化交流をめぐって」

  梁 東国(祥明大学校教授)

  徐 興慶(台湾大學教授)

  楊 錦昌(輔仁大学副教授)

  平出 洸(平出修研究会主宰)

  櫻井健治(函館山ロープウェイ株式会社 代表取締役専務)

  主持人 若林敦(長岡技術科学大学准教授)

 16:2016:40 閉会あいさつ ケ美華(南臺科技大學 應用日語系副教授兼系主任)

 詳しくは「国際啄木学会」HPをご覧ください。

石川啄木記念館が秋の企画展
※詳細は石川啄木記念館へお問い合わせ下さい

105年前、啄木が鳴らした「機械優先社会」への警鐘!
北海道新聞に啄木学会の北村克夫氏が論考を掲載
時空を超え警鐘 啄木の文明批評

「啄木を訪ねる道ウォーク」

※ 幼少年期の啄木、また、青年期の啄木が
そして、恋人の節子を案内した「故郷の道」を
新体制の石川啄木記念館館長が案内する
特別課外授業


※詳細は石川啄木記念館へお問い合わせ下さい


啄木学級故郷講座」

石川啄木が「代用教員」 として勤めた
「旧渋民尋常小学校」 校舎での授業
あなたが120年前の石川啄木先生の
教え子になる絶好の機会(チャンス)?

※詳細は石川啄木記念館へお問い合わせ下さい
石川くん」が 再び復活祭に登場した !”
NHK Eテレ 青山ワンセグ開発
「夏の復活祭 EのはこれだZ!」


あなたも啄木に応援して下さい。方法は簡単!
下記のアドレスをクリックして案内にしたがい
最後に
「石川くん」をクリックするだけです
http://www.nhk.or.jp/aoyama-k/
「青山ワンセグ」公式サイトのアドレス)
過去に放送された分を見るには下記の
「石川くん」をクリックしてください。
http://www3.nhk.or.jp/d-station/program/ishikawakun/
※「石川くん」の詳細は下欄のチラシをご覧ください
※以下は、新聞各紙の書評欄より啄木関係図書を紹介します
ドナルド・キーン氏の待望の啄木評伝

「石川啄木」が月刊誌「新潮」
2014年6月号
より連載中

啄木が ”NHK Eテレ” に登場

放送日:平成26年7月8日 (火) 23:00〜23:42
番組名:「先人たちの底力 知恵泉」

啄木祭(新聞各社の記事)

 去る、2014年6月7日に啄木の故郷(盛岡市玉山区)で開かれた
「啄木祭」を伝えた新聞記事は下記のアドレスから、ご覧になれます。

※盛岡タイムス 2014年(平成26年)6月8日の紙面より
朝日新聞(岩手版:記事) 2014年6月10日

 歌人石川啄木(1886〜1912)をしのぶ「2014啄木祭」(実行委員会主催)が7日、故郷の盛岡市玉山区渋民の姫神ホールであり、啄木ファンや住民ら約400人が詰めかけた。
 メーンイベントは、啄木と親交が深かった言語学者・金田一京助の孫で言語学者の杏林大学・金田一秀穂教授の講演。京助は、盛岡高等…

写真・図版
毎日新聞(岩手版:記事) 2014年6月8日

啄木祭:金田一秀穂さんがトーク??盛岡 /岩手

MainPhoto

 石川啄木を顕彰する「啄木祭」(実行委員会主催)が7日、盛岡市玉山区渋民の姫神ホールであった。約400人を前に、啄木の親友、金田一京助の孫で言語学者の金田一秀穂(ひでほ)さんが啄木の言葉選びのおもしろさを講演。「はたらけど?」の作品を例に「『ぢつと手を見る』でよく働いたことをうまく表現した。読者に『これなら自分でも歌が作れる』と思わせる」と話した。

 東京で同... 続きを読む

岩手日報 (記事) http://www.iwate-np.co.jp/kenji/y2014/tkkn1406081.html

盛岡市玉山区が生んだ天才歌人、石川啄木をしのぶ「啄木祭」(実行委主催)は7日、同区の渋民文化会館(姫神ホール)で開かれた。約400人が、啄木と金田一京助との関係を見詰め直した。
渋民小鼓笛隊の「ふるさとの山に向ひて」などの演奏で幕開け。渋民中吹奏楽部、合唱団「コールすずらん」も演奏を・・・・・・・・

石川啄木記念館の新館長(森 義真)さんが
「エフエム岩手」に先日(2014年5月29日)
生出演されました。
 

その時の情景は、下記のアドレスをクリックすれば文章で読めます。
※ http://furusato.fmii.co.jp/morioka/
東京で「啄木学級」が開かれます
「文の京講座 啄木学級」

※詳しくは「盛岡観光コンペション協会」、又は「石川啄木記念館」へ
石川啄木記念館 企画展
「啄木と京助」
〜金田一京助の”愛”に支えられた啄木〜
※詳しくは石川啄木記念館へ ホームページ:http://www.mfca.jp/takuboku/
 
新生 「石川啄木記念館」のご案内
森 義真「石川啄木記念館だより」第1号の言葉から
荒川区民フィルハーモニー合唱団 第21回定期演奏会

荒川区民フィルハーモニー合唱団 第21回定期演奏会

   人は遠いふるさとに想いを馳せるとき、そこに昔の良き時代を重ね合わせる。

   素朴な数え歌を聞けば、一緒に歌った幼友達を想いだし、田園風景を観れば、一緒に走り回った仲間を想いだす。
   創立35年を迎えた荒フィルが贈る第21回目の定期演奏会です。
  
  【歌人・石川啄木の足跡を訪ねて】

   石川啄木の短歌を題材とした新曲を本邦初演!

   ふるさとに想いを馳せながらお聞きください!
   
   安藤由布樹委嘱作

  ・ふるさとの山に向ひて

  ・やわらかに柳あおめる

  ・はたらけどはたらけど

  ・他

   脚本:八木原良貴 作曲:安藤由布樹 指揮:佐藤一昭 ピアノ:原恵子

   【荒フィル想い出の歌声】

   時代の想い出が詰まった荒フィルの懐かしのメロディ

   今よみがえる青春の想い出を歌います!

  ・白月
  ・流浪の民
  ・美しく青きドナウ
  ・ブルーシャトー
  ・ウィンの辻馬車
  ・他


   指揮:佐藤一昭 ピアノ:原恵子

   主催:荒川区民フィルハーモニー合唱団・ACC(公財)荒川区芸術文化振興財団

   共催:荒川区

   後援:荒川区音楽連盟

  チケット発売日:平成265月2日(金) 午前10時から

  チケット販売所:町屋文化センター、サンパール荒川、日暮里サニーホール、ムーブ町屋

  チケット料金:1,500円(全席自由) ACC友の会会員1,350

  お問合せ:荒フィル(町田)?03-3803-6223

 荒フィルホームページ:http://araphil.cames.jp/

  チケット販売:イベント募集状況〜 ○発売中

  日時:2014622日(日)午後230分開演(午後2時開場)

  会場:サンパール荒川 大ホール /http://www.acc-arakawa.jp/

  出演者:荒川区民フィルハーモニー合唱団 指揮:佐藤一昭 ピアノ:原恵子

  料金:1,500円(友の会会員1,350円)

  お問い合わせ:荒フィル(町田)03-3803-6223http://araphil.cames.jp/

池田 功著 『石川啄木入門』(桜出版/2014年1月)書評特集
 「国際啄木学会 研究年報」 「新潟日報」  ほか
2014啄木祭 2014年6月7日(土)  姫神ホールにて (盛岡市玉山区)

  日時:6月7日(土)午後1時30分〜 姫神ホール(盛岡市玉山区渋民)

  講演:金田一秀穂氏 「啄木の言葉」

  対談:金田一秀穂氏X森義真 「金田一家にとっての啄木」

  演奏など:渋民小学校鼓笛隊、渋民中学校吹奏楽部、コールすずらん

  全席指定:前売1000円、当日1300円 /定員:600名

  問合せ先:※石川啄木記念館 /電話:019−683−2315



啄木学級 「文の京講座」  (東京・文京区)  2014年7月4日(金)


  日時:7月4日(金)午後2時〜 文京シビックホール(東京都文京区春日)

  講演:外岡秀俊氏 「啄木と賢治 困難な時代の道しるべ」

  対談:外岡秀俊氏X西連寺成子氏 「時代を捉える― 新聞記者・啄木の可能性」

  受講料:無料 /定員:300名(往復はがきによる申し込み、抽選)

  問合せ先:盛岡市玉山総合事務所産業振興課 / 電話:019−683−3852

森 義真著『啄木 ふるさと人との交わり』四六判 1600円+税


※詳しくは下記の啄木関係の最新図書案内にて各紙の書評や紹介記事などを御覧ください。
     平成26年度 函館市文学館企画展
 『小説家・石川啄木』
 ※詳しくは下記に掲載したチラシ、又は函館市文学館のホームページを御覧ください。
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 仙台文学館 仙台文学館開館15周年記念特別展
 「石川啄木の世界〜うたの原郷をたずねて〜」
 期間:2014年4月26日(土)〜6月29日
 展示構成
 @石川啄木の生涯
 A石川啄木〜詩歌の世界
 B石川啄木〜日記・評論・小説
 C石川啄木と宮城
 D石川啄木アラカルト
 E井上ひさしの啄木
※詳細は仙台文学館
※下記の図録は仙台市文学館発行
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 「石川啄木記念館
 企画展と講演」

 (講演)
 日時:2014年6月14日(土) 講演 14:00〜16:00
 講師:森 義真(石川啄木記念館館長) 
 会場:渋民公民館大会議室 (盛岡市玉山区)
 演題:啄木と京助〜金田一京助の愛に支えられた啄木
 ※定員:100名 参加費:無料


※お問い合わせは石川啄木記念館
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 国際啄木学会2014 堺大会

 日程:2014531日(土)・61日(日)
 会場:「サンスクエア堺」(大阪府堺市堺区田出井町2-1
 主催:与謝野晶子倶楽部、国際啄木学会
 共催名:「晶子フォーラム2014・国際啄木学会2014年堺大会」
 共催テーマ:「君死にたまふことなかれ」110年・「啄木」雅号誕生110
 21世紀に伝えたい、晶子と啄木からのメッセ−ジ


詳しい案内は「国際啄木学会」HPにて

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 (企画展)

 新生・石川啄木記念館

 第1回企画展「啄木と京助〜金田一京助の愛に支えられた啄木」

 開催期間:5月25日(日)〜8月31日(日) 於:石川啄木記念館

 ※詳細は石川啄木記念館

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 【2014年 啄木祭】

 日時:2014年4月27日(日)PM130(開場)
 会場:東京都しごとセンター・講堂(千代田区飯田橋3−10―3)
 【内容】
 記念講演:現代における啄木の魅力
 講師:池田 功
 先生(明治大学教授/国際啄木学会副会長)
 文化行事:津軽三味線演奏
 奏者:福居一岳
 先生(福居流師範)

 ほかに「啄木コンクール表彰」など

 交通:JR飯田橋駅「東口」より徒歩7分/JR水道橋駅「西口」より徒歩5分

 参加費:前売り券1,000円(当日1,200円)
 主催(連絡先):新日本歌人協会
 電話:03−6902−0802
  FAX:03−6902−0803

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【国際啄木学会東京支部会】

 日時:2014年4月26日(土)PM
:1:00〜4:00
 会場:明治大学駿河台校舎研究棟4F第1会議室(聴講参加自由)
 〈内容〉
 1.佐藤 勝:東京支部会報(22号)掲載の文献案内補足
 2.目良 卓:著作『響きで楽しむ「一握の砂」』について

 ※詳しくは湘南啄木文庫の佐藤までメールにてお問い合わせ下さい。

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 啄木忌記念講演 
啄木終焉の地の図書館で
 〈内容〉
 講演:「石川啄木入門ー短歌・詩・小説・書簡・受容を中心に」
 講師:池田 功 先生(明治大学教授/国際啄木学会副会長)
 日時 2014年4月13日(日)14:00〜 (13:30 開場)
 会場 小石川図書館4階 視聴覚ホール
 定員 80名(当日先着順)入場 無料
 問合せ 小石川図書館 電話 03-3814-6745  東京都文京区小石川5-9-20
 アクセス 地下鉄:丸の内線茗荷谷駅徒歩6分


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 【第103回 啄木忌法要と講話】

 日時:2014年4月13日(日)
 法要:10:00〜12:00
 講話:啄木短歌の魅力(11:00〜12:00)
 講師:大室精一先生(佐野短期大学教授/国際啄木学会理事)
 場所:宝徳寺 (盛岡市玉山区渋民)
 昼食会:12:00〜13:00

※法要及び講話の参加費は無料。
  昼食会(1000円)は、事前のお申し込みが必要。
※お問い合わせは石川啄木記念館

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 〜啄木生誕128年 没後102年〜
 第10回 啄木忌前夜祭 (入場無料)
 日時:2014年4月12日(土)PM:2:00〜17:00
 場所:盛岡市中央公民館(盛岡市愛宕町14−1/ 電話:019−654−5366)

 第1部: 学生啄木短歌大会―表彰と講評―
 第2部:パネルディスカッション―碑を通して啄木 の何が見えるか―
 コーデイネーター 望月善次(岩手大学名誉教授/国際啄木学会会長)
 パネリスト:(50音順)
 浅沼秀政(『啄木文学碑』著者/国際啄木学会会員)
 大室精一(佐野短期大学教授/啄木終焉の地歌碑建設実行委員/国際啄木学会会員)
 小山田泰裕(『啄木 うたの風景』著者/岩手日報整理部次長)
 渡部芳紀(『宮沢賢治 銘作の旅』著者/中央大学名誉教授)
 第3部:歌の広場―合唱―/出演:松園シルバーダックス(男声合唱)


主催:国際啄木学会盛岡支部
****************

 【NHKカルチャー盛岡教室】
 啄木と「遊ぼ!

 講師:山本玲子
 先生/吉田真央 先生
 日時:2014年4月4日〜6月20日(第1・3金曜日)13001500
 〈内容〉
 心を詠む啄木のうた/啄木の歌と曲のコラボ/「啄木かるた」で遊ぼう/啄木作品に耳を傾けよう/啄木とお散歩/啄木を知り、自分を知ろう
 ※詳しくは下記のアドレスNHK盛岡支局へ
 https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_946892.html

****************

※上記の催事は国際啄木学会、「湘南啄木文庫」、「啄木の息」のホームページなどをご覧ください。


八重洲ブックセンター本店(東京駅前)8階ギャラリー 
「啄木と賢治の世界」

※下の写真を2回クリックで画像は最大化します
【講演と朗読会】
 〈内容:啄木と賢治の世界〉(聴講無料)
 講演:石川啄木入門――短歌を中心に(50分)
 講師:池田 功氏(明治大学教授)
  朗読:野口田鶴子氏(宮沢賢治詩集から「永訣の朝」「無声慟哭」ほか50分)
 日時:2014329日(土)PM130(開場)2:00(開演)
 会場:八重洲ブックセンター本店8階ギャラリー
 問い合わせなど→桜出版(03−3269−3420)
※詳細は「啄木の息」「湘南啄木文庫」のホームページをご覧ください。
(1)
*3月5日(水) 22:00〜22:56 BS−TBS
「巨匠たちの輝き〜歴史を作ったアーティストたち〜」
第22回「悲しみの詩 石川啄木と中原中也」(仮題)
〈内容概略〉
放映時間ほか:2014年3月5日(水)BS-TBS 22:00〜22:56
岩手山、岩山、渋民、石川啄木記念館(館内、旧渋民小学校、旧齊藤家)などロケ石川啄木記念館 森義真副館長 インタビュー

(2)
*3月2日(日) 啄木映画「若き日の啄木『雲は天才である』」上映会
14:00〜16:00 於:姫神ホール 入場無料
・新東宝 昭和29年作品 中川信夫監督、啄木:岡田英次、節子:若山セツ子

(3)
*3月9日(日) 9:00〜 WOWOW (番組全体の時間を確認中)
「東北復興の鉄路を行く パート3 みちのく文学の故郷を訪ねて」
・盛岡市内の景勝地、啄木新婚の家、石川啄木記念館、各種啄木資料など

上記の催事について詳しいことの問い合わせは、「石川啄木記念館」へ
  

啄木の映画会(入場無料)の案内
題名:若き日の啄木 雲は天才である ※昭和29年 新東宝制作
出演:岡田英次/角 梨枝子/若山セツ子/左 幸子/ほか
監督:中川信夫
日時:2014年3月2日(日曜日) 午後2時(開演)
会場:姫神ホール(盛岡市玉山区渋民)

詳しくは下のチラシを拡大(クリック)してご覧下さい。
2回目のクリックでチラシが原寸大になります。

「石川啄木記念館」から 講演会のお知らせ

「石川啄木生誕の日特別講演会」

開催日時:2014年 2月20日(木曜日) 14時〜16時
申し込みは 2014年2月14日(金)まで
(電話  019-683-2315)

場所:渋民公民館 視聴覚研究室(岩手県盛岡市玉山区渋民字渋民9)
講師:石川啄木記念館副館長 森 義真


〈啄木最新の図書案内〉
湘南啄木文庫の推薦「啄木図書」&文献

福地順一著『石川啄木と北海道―その人生・文学・時代―』補遺

 ※本書は昨年発行された大著『石川啄木と北海道』の補遺編です。
 B5判 頒価の記載なし ※詳しくは奥付の著者宛にお問い合せ下さい。

石川啄木没後百年記念事業実行委員会編
『石川啄木の世界への誘い』
B5判 130頁 1300円+税 
※本書の購入などについては
石川啄木記念館」へ

※ドナルド・キーン氏の講演録をはじめ、
 遊座昭
外岡秀俊など15名の文章を収めた記念誌。
 その中に珍
しい執筆者の名を見つけた。
 啄木の曾孫、石川真一氏の随
想が載っている。
 氏の「石川に生まれて」のエッセイは
 「啄
木のひ孫」として、氏が初めて書かれた文章かも知れない。

 一昨年の秋に真一氏と弟さんのお二人にお会いしてお話する機会があった。
 お二人とも「ごくごく平凡」な好青年
だった。
 また、真一氏が良き2児の父親であることも嬉し
かった。
 文章からも氏の人柄が偲ばれる。

(佐藤 勝 2013年12月21日記す)

下記に紹介した池田功著『石川啄木入門』が、八重洲ブックセンターの「今週のベストセラー」(2014年4月3日現在)ノンフィクション系で
2位になっておりました。このようなことは、紹介者としても嬉しい限りです。

※八重洲ブックセンターの今週のベストセラー」は、期間:2014年3月16日〜2014年3月22日までのものです。
 下記のアドレスから「今週のベストセラー」はご覧になれます。
  http://www.yaesu-book.co.jp/bestseller/

 また、2014年3月30日の「しんぶん赤旗」の書評欄にも取り上げられておりましたので、下に紹介いたします。

黒澤 康著『石川啄木――白雲一片、自ら其の行く所を知らず 
新書判 483頁 非売品 

※ 本書は非売品ですが、著者の手元には僅少の残部がある、とのことです。
ご希望の方には、実費(500円+送料200円)にて頒布して下さるとの事なので
希望者は湘南啄木文庫のホームページにて見ました、と告げて下記の連絡先へ
お申込みして下さい。長年、啄木に親しんで来た著者、渾身の「啄木評伝」は、
啄木愛好者にとっては、大変読みやすくて感動できる内容です。それは、著者が
多くの研究書や論文を深く読み込んだ結果なのすが、何より確かなのは啄木を
見る著者のあたたかな眼差しが、読者の心に伝わって、それが「癒しの評伝」とも
言うべき内容になっていることなのです。これは私の勝手な思い込みなのですが
この表現が読後感に相応しい言葉か否かは解りませんが、私は期せずして手に
する事が出来た本書を読み終えて、私は「啄木愛好者」である、もう一人の自分に
出会ったような嬉しい気分になってしまいました。新書判にして、少し厚手の本で
重量感もあります。内容は啄木の詩歌に重ねながら、その生涯を丁寧にたどる
という評伝本です。しかし、その中身は著者独自の啄木観も満載。また、論文では
無い、と云うところも気軽に読みすすめられる魅力とだと思います。 (佐藤 勝)

(著者刊行/連絡先:横浜市旭区若葉台3−10−802)
電話:090−3137−2979/発行日:2013年10月・―

森 義真著『啄木 ふるさと人との交わり』
 待望の書がついに一冊のほんになりました!

四六判 354頁 1600円+税
2014年3月28日発行

発行所:盛岡出版コミュニティ
住 所:盛岡市東安庭2−3−3
 コーポ石川 101
電話&FAX:019−651−3033

※ 本書につては私も「解説文」の半分を拙稿で汚しております。したがって、あらためて「推薦の言葉」を書くことでも無いと思うのですが、
 とにかく、「このような本がほしかった」というのが私の正直な気持ちです。
 著者から「解説文」の依頼を受けた時には、私以上に本書の良さを知り尽くしている人が沢山いることを知ってもいたので、辞退したが、
 それでも、という著者の言葉と「森 義真」という真摯な啄木研究者の姿を私は20年近く身近に、親しく見てきたこともあって、書かせて
 頂くことになりました。
 
 帯文(下記の写真)にも引用して頂いたが「どの人物から読みだしても面白い。他の人物事典では知り得ない啄木」と出会える一冊だと
 思います。

  私は、本書の発行を本当に長く、長く待った気がしました。だから、本が出来上がって送られて来た時には、自分の本が出た時と同じ
 くらい、嬉しくなって真夜中まで、あちらを読み、こちらを読みするほどに興奮してしまいましたが、この高揚した気持ちを一人でも多くの
 方に伝えたくて、この一文を書き添えることにしました。ぞうぞ、お近くの新刊書店か図書館に申し込んで、ご覧になって下さい。

※ 直接購入をご希望の方は上記の
盛岡出版コミュニティまで、お申込み下さい。

啄木短歌はリズミカル!
目良 卓著『響きで楽しむ
一握の砂 
四六判 198頁 1500円+税
2014年4月2日発行

出版社:桜出版
住 所:東京都新宿区中町1番地
電話:03−3269−3420
FAX:03−3269−8480

 この一冊で 啄木のすべてが解る 
啄木入門の最適書が発行されました!
 池田 功著『石川啄木入門』 四六判 206頁 1200円+税 
桜出版(東京都新宿区中町 1番地/電話:03−3269−3420/Fax:03−3269ー8480)
 「私の読後寸感」     2014年2月1日   佐藤 勝

  私がここで、如何なる文言をもって記しても発行元の桜出版が作成した「表紙カバー裏の折り返し」の文言には及ばない。
 それほどにみごとに、しかも短く 本書の特徴と その内容の全貌を伝えていると思った。 そこで、ここにその全文を記す。

    「啄木の魅力とは一体何なのか、この時代に啄木を読む魅力とは一体何なのか、100年以上
    前に活躍した啄木は今の時代にどのように新しいのか」(著者「まえがき」より)――
    本書は 国内外へ向けて新たな啄木像を発信し続けてきた著者が、日本文学や啄木をまなぶ
    一般読者の方にも 読みやすいように工夫を凝らし、啄木のすべてをまとめた まったく新しい
    タイプの「石川啄木入門」書です。 なぜ、今、啄木が世界から受け入れられているのか、その
    答えが本書できっと見つかるはずです。
  

  さて、蛇足であることは確かだが、あえて私の読後感を記すなら、私が本書のどこに感動したか、ということであろうか。
 その前に先ず、本書の文字が少し大きめであることが、老眼(強度の?)を使用する私には嬉しいことも言っておきたい。
 
  上に掲げたチラシの写真を拡大して頂けば 「目次」がご覧になれるが、第一章では啄木の生涯について書かれている。
 世間の多くの人は 啄木の短歌は好きだが、彼の生活態度は許せない、と言いますが著者は先ず、そのあたりの啄木の
 真実の生活感を解りやすく伝えている。

  例えば、小見出しの(チラシ目次では「啄木への批判を受けて」になる)「借金について」や「働いていなかったという批判」
 などの項です。
 
   「啄木は一体誰にお金を借りていたのでしょうか。「借金メモ」をきちんと調べますと、父親(100円)や義理の弟になった
   宮崎郁雨(150円)、そして妻の実家の堀合家(100円)など、(中略)四分の一は親族という身内からです。(中略)
   今の若者は自分の親からお金を出してもらっても、わざわざ借金メモなど作らないだろうという意味では、逆にそれを
   忘れまいとする律儀さを持っていたとすら言えるのではないでしょうか。」

  著者は、このように記したところで、啄木を生涯を通して、その精神と生活の両面からの援助者であった 親友の金田一
 京助の著書から次のような言葉を紹介している。

   (この「借金メモ」をめぐって100円を貸した金田一京助が)
   「私はこれ(借金メモ)を一見したら(中略)感心してしまった。だって、はじめからふみ倒す心なら、こんな克明に
   書き並べておくはずがないからである。あとあとの金額まで書いてあるところをみると、およそ朝日新聞社に拾
   われて、定収入にありついてからの浄書である。啄木は払える機会が来たら払おうとしたから、一々これを書き
   並べているのだと、私には、この一枚の借金表に泣けたのである。」と。

  著者が金田一京助の言葉を引用したのには啄木のもっとも身近にいた他人の言葉だからであると思うが、著者はさらに
 もう一人(元石川啄木記念館の学芸員 山本玲子)の言葉を紹介している。

   「明治の人は優れた才能をもっている人と見れば、その才能に投資するという立派なお考えの方が多かったの
   ではないでしょうか。『人を見抜く目』というものをもっていたように思います。もし、見抜くことができず、目の前の
   才能ある人に投資しなかったなら、それを『恥』と考えていたのではないでしょうか。明治の人には、そうして人を
   育てる力があったと思います。」

  金田一氏や山本氏の言葉とともに、著者自身が、100年前の日本の社会は
 「今のように、困ったらサラ金にでも行けば
 よい、と冷たく突き放す社会ではなかった」 と記すように、啄木にお金を貸した側の心理や社会の情勢も詳しく伝える。

  そして、何よりもこの本の素晴らしさは、これまであまり知られてなかった、啄木という人は、心の優しさと豊かな国際性を
 持った人であった、ということを伝えていることではないだろうか。

  それは、今の日本という国にとって、とても大事なことなのだが、そのことを100年前に感じた啄木が作品として、私たちに
 残してくれたことを 気づかせてくれるところが、本書の素晴らしさだと思う。
                                                            (湘南啄木文庫主宰)


*2013年12月29日(日) テレビBS−TBS 19:00〜21:00


 「ドナルド・キーンX瀬戸内寂聴 ニッポン不易流行」

 ※啄木の日記についての話が出てくると思います


*12月30日(月) めんこいテレビ 16:15〜16:45 ※残念なのは「岩手圏内」です・・・
 番組名: おいしい景色 〜故郷いわてを味の記憶で辿る〜
 (出演:木村紅美さん(作家)、鹿糠幸司さん(プロサッカー選手)、名久井直子さん(装丁家)

 「懐かしの味(?)」を紹介する番組とのことなので、啄木の食べたものなども???と・・・・
   盛岡ゆかりの著名人の懐かしい盛岡の味を紹介する内容で
  「エンディングに啄木の歌とナレーションが流れる」という事でした


*2014年1月5日(日) テレビBS−朝日 22:00〜23:30
※ 「ふるさとを」を探す心の旅〜啄木と賢治の言葉〜 を放映。
  旧渋民小、『一握の砂』、『あこがれ』の初版本などの映像が登場する。


*2014年2月15日(土) 生誕祭「啄木かるた大会」 於:姫神ホール(盛岡市玉山区)
 ※小学校低学年、高学年、中学校、高校及び一般の4部構成 「啄木百首かるた」が使用されます


*2014年2月20日(木)
 「啄木生誕の日」特別講演会 14:00〜16:00


 講師:森義真(石川啄木記念館副館長) 於:渋民公民館視聴覚研修室
 演題:啄木にとっての「2月20日」 定員:36名 参加費:無料


 上記の講演などは盛岡市内で無料配布される、月刊「ポケット」や「盛岡市広報」、「渋民文化会館だより」
  などでに告知される(予定)との事です


*2014年4月12日(土) 第10回啄木忌前夜祭 14:00〜17:00
   於:盛岡市中央公民館講堂 パネルディスカッションなど


*2014年4月13日(日)103回忌啄木忌法要
   講話 10:00〜12:00 於:宝徳寺  講話講師:未定

【予告】

*2013年6月7日(土) 啄木祭(姫神ホール)
 
メイン講師には、金田一秀穂氏が決定!
 
(以下は湘南啄木文庫主宰 佐藤勝の一言、コメントです)
  講師の金田一秀穂さんは啄木の親友金田一京助のお孫さん。
   以前に文京区のシビックセンターで
 開催された「啄木学級 文の京講座」での講演を
  拝聴しましたが、大変楽しい講座でした。
  故人となった父親の春彦氏の著書からは想像できないほど、しっかりと「啄木と京助」の
  関係を捉え、ユーモアを交えての講演でしたが、さすがにテレビ界での売れっ子
 学者を
  実感しました。


仙台文学館の企画展: 開館15周年記念特別展
 「石川啄木の世界〜うたの原郷をたずねて」
  開催期間:2014年4月26日(土)〜6月29日(日)

 
 石川啄木記念館所蔵の写真や多くの啄木資料も展示される予定
(以下は湘南啄木文庫主宰 佐藤勝の一言、コメントです)
  仙台文学館の館長さんは、現代歌人のトップスターでもある小池光氏です。
  その館長さんが、どのような演出(監修でしょうか)で、啄木を観せてくださるのか
  興味ふかいものなで、開催期間中に私もぜひ、拝見したいものと思ってます。



上記の催事や放送などについては、各主催者、放送局、または石川啄木記念館に直接問い合わせください。

2012〜2013年発行に発行された啄木文献(抄)の紹介
湘南啄木文庫収集目録(抄)2012年〜2013年発行の文献

こちらは 湘南啄木文庫のおすすめ本コーナーです


※以下の文献は「湘南啄木文庫収集目録」第26号(平成26年1月に発行予定)の原稿より抄録して紹介するものです。
<2013(平25)年1月〜2013(平25年)年12月> ☆印はネット上で得た情報です

T.単行本2013(平25)年1月〜12月>

湘南啄木文庫が 推薦する啄木の本、ついにでました!

遊座昭吾『鎮魂 石川啄木の生と詩想』四六判 2415円+税  里文出版 H25・12

本の内容

石川啄木研究の第一人者である著者は、啄木がその生涯で多くの時を過ごした岩手県・宝徳寺に生まれた。運命にたぐりよせられるかのように著者が記した、啄木の生と詩に迫る。珠玉の啄木論集。

目次

1 講演―啄木・魂の像―(啄木のまなざし/世界が観る啄木・賢治/詩人の魂)
2 論考―創作の起源としての生と死―(論集:十代の自画像―啄木詩想の原点/『悲しき玩具』の“故郷”―思郷歌を中心にして―/文学者とその時代の系譜―ディズレーリ、咢堂、啄木―/小説「天鵞絨」考/「一握の砂」の系譜)
3 資料1―啄木を巡って・湯川秀樹と尾崎咢堂―(物理学者湯川さんと啄木―歌、詩、生きざまを愛す/湯川秀樹のことば―/『歌人・咢堂 家族そして友を詠う』に寄せて/尾崎咢堂のことば)
4 資料2―架空対談(歴史の街角で夢はるか「石川啄木‐金田一京助」)
5 資料3―対談 山折哲雄×三枝昂之(啄木没後百年―東北の詩魂と反問―)

※本文献の紹介は「セブンネットショッピング(本)」の掲載文を参考に構成しました。(湘南啄木文庫)

長浜功著『「啄木日記」公刊過程の真相』(社会評論社/2700円+税) 2013年10月20日発行
小山田泰裕著『啄木 うたの風景』 B5判 246頁 1500円+税 岩手日報社 2013年9月14日 発行
表紙をクリックして拡大でご覧下さい。(裏表紙)

〜推薦のことばにかえて〜
  湘南啄木文庫 主宰 佐藤 勝

 
  昨年(平成24年)4月から11月にかけて34回、岩手日報に掲載された「啄木 うたの風景」は読み応えのある連載だった。
 それがこのたび 『啄木 うたの風景』〜碑でたどる足跡〜(小山田泰裕著/岩手日報社)という一冊になって出版された。

  啄木没後100年を記念した連載だった。その1回目の記事を読んだとき、僭越だが、 この記者は啄木を知っている、否、
 愛しんでいると思った。

  その後、回を重ねるごとに、自分の感じたことに間違いの無かったことを確信しつつ、次の掲載を楽しみに待った。 
 それは、遠いむかしに読んだ、少年雑誌の連載小説の続きを待ちこがれる、あの時の思いと同じようなものだった。


    漂白の詩人、石川啄木が26歳の若さでこの世を去って今年で100年。古里の
    渋民から盛岡、北海道、東京と足跡を残した土地に、啄木とその作品を愛する
    人々によって多くの碑が建てられた。文字に刻まれた作品と人々の思いとともに
    啄木の人生をたどる。

  上の文は連載一回目の冒頭に小山田記者が記した「決意表明」であったと思う。記者は、なぜ100年もの年月を経て
 今も啄木の歌が、こんなに多くの人に愛読されるのか、その真意を、研究者や書物からだけでは無く、その地に暮らす
 人々の声を直に聞いて、その理由(わけ)を知りたいという思いにかられたのだろう。
 
  これは記者が啄木の作品はもちろん、その生き方(人生)にも、真摯に向きあってみたいという決意でもあったと思う。
 
 「啄木の歌を訪ねる旅」は故郷の渋民からはじまり、北海道から沖縄まで、100基近い歌碑を訪ねて70余基の歌碑が
 紙上に紹介された。

  あるときは啄木の人生に寄り添い、あるときは研究者の言葉に耳を傾ける、真摯で一貫した姿勢が心地良かった。
 私は啄木愛好者のひとりだが、本書は、愛好者には さらに広く、そして深く、啄木を知ることの喜びを与えてくれる。

  又、研究者には、啄木の作品(多くは歌)が、なぜ今も多くの読者を魅了するのか、その真意を探るヒントの鍵なども
 含めて示唆する、貴重な一冊だと思う。

  さらには連載中に紙上で見た写真も良かったが、本書に収められて写真の美しさが一層 際立っていることが嬉しい。
 寫眞を担当した記者たちの啄木への理解の深さと、それを愛する人々を称える気持ちが、どの写真も画面いっぱいに
 あふれいる、みごとなカメラアングルに感動したことも記して置きたい。

 それがぺージをめくる時の楽しみのひとつになる筈だから。

  親切(巻末に付けた「全国啄木文学碑」一覧表など)で、やさしい文章と、美しい写真がみごとにマッチした一冊なので、
 先ずは本書を直に手にとって、ご覧になることをおすすめしたい。     2013年9月14日。 佐藤 勝

 
下の2枚の写真は 小山田泰裕著 『啄木 うたの風景』目次です



                
 
 
『啄木の”旅”全解明』(太田幸夫著)という素晴らしい本が発行されました。
 今後の研究者にはもちろん、愛好者にとっても必携の書となると思います。
連絡先を下に記しました。

 太田幸夫著『石川啄木の”旅”全解明』四六大判 358頁 1800円+税 

 出版社:富士コンテム(札幌市白石区中央2条3丁目 1−15)
 電話:011ー822−8786/FAX:011−822−8785

 【目次】
 第一章:啄木の”旅”/第二章:故郷(渋民、盛岡)からの”旅”/第三章:北海道内からの”旅”/第四章:その他の”旅”/第五章:東京での啄木(電気的年譜にないが『石川啄木全集』に記述されている”旅”) ※(66項目の小見出しは略しました)
 「啄木にかかわって三十年以上が経過しました。鉄道史を調査していて、啄木の義兄、山本千三郎を知り、
さらに、啄木へと視点が移り、ついには啄木と離れられなくなってしまいました。」(序文)という著者は元々が
JRの前身である「国鉄」に長年勤務した「鉄道マン」なのですが、その情熱は前著『啄木と鉄道』をはじめ、
多数の鉄道関係図書や論考を表しておられることは、多くの人の知ることですが、このたびの著書によっては
一部の啄木の”旅の日誌”は、書き換えることになりそうです。

 とにかく、凄い本なので、研究者(特に伝記の)には、有難い参考文献になると思います。
 また、私たち啄木愛好者には、さらに、啄木の足跡をたどることの楽しさを教えてくれるような夢のような本に
なったと思います。先ずは下記の出版社、またはネット販売のアマゾンなどか、近くの新刊書店に申し込んで、
手にとってご覧になる事をおすすめします。 推薦者:湘南啄木文庫 主宰 佐藤 勝 (2013年9月4日)

※上記の書は湘南啄木文庫にても注文を承りますが、送料250円が+となります。
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

 三枝ミ之 『夏は来ぬ』四六判 2500円+税 青樹社 H25・8
  電車の隅P101〜102/飛行機P272〜273

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

 高田準平著『啄木懐想』B5判 668頁 非売品(細目:佐藤勝・序文 高田先生の啄木考についてP45
  第一章:啄木に思いを馳せて/第二章:啄木の父一禎と妻・節子(1)一禎と啄木(2)啄
木の妻・節子のことども/
  第三章:啄木の渋民と盛岡/第四章:啄木の北海道流浪一年/第五章:三陸の啄木歌碑を見る/
  第六章:啄木二つの歌集と朝日新聞社/第七章:多面的な啄木を見る(1喜之床と啄木(2)啄木の手紙
  (3)啄木作品の映画や舞台(4)啄木の文芸誌「小天地」(5)啄木の「雅号」考(6)啄木の詩集「あこがれ」
  (7)「東海の歌」歌考(8)怨霊に怯えた啄木/第八章・啄木と鹿角・十和田/第九章・啄木の教育実践/
  第十章・啄木と社会主義思想/第十一章・啄木に学ぶ) 著者刊(秋田県鹿角郡小坂町)H25・8

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

 碓田のぼる著『石川啄木と杉村楚人冠』〜閉塞の時代とその親愛〜B5判 167頁 1714円+税
  細目:第一章・東北大凶作の黙契者/第二章・同時代を呼吸する人びと/
  第三章・「暗い穴」の中からの脱出/第三章・閉塞の時代の親愛/ほか)光陽出版社 H25・7

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。


上の寫眞版記事はクリックして大判でお読み下さい。

 福地順一著『石川啄木と北海道』B5判 622頁 4800円+税
  細目:第一章・啄木と函館:1.渡道
までの啄木/2.苜蓿社と啄木/3.函館の生活
 /4.函館時代の経済生活ほか/5.啄木離函/第二章・啄木と札幌/1.札幌の生活
 /第三章・啄木と小樽/1.小樽日報記者時代/2.小樽日報の記事内容/3.啄木の浪人時代
 /4.札幌・小樽時代の経済生活ほか/5.啄木離樽/第四章・啄木と釧路/1.啄木入釧
 /2.釧路新聞社員として/3.釧路新聞の記事内容/北東新報取り潰し工作
 /5.啄木と釧路の女性/6.釧路時代の経済生活/啄木離釧/第五章・啄木離道
 /1.東京へ/資料編/ほか) 鳥影社 H25・5
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

上の寫眞版記事はクリックして大判でお読み下さい。
 筑摩書房編『石川啄木集』<明治文学全集 52> A5判 427頁(→S45 320発行の重版
  小田切秀雄・解題 石川啄木集/ほか  筑摩書房 
25・1

 澤地久枝著『愛の永遠を信じたく候――啄木の妻節子』四六判294頁 2100円 七つ森書館 H25・1
※(→S56・5講談社
H312文春文庫/発行の重版
佐倉信:解説P288294
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。
※ 豆本・冊子・その他の準啄木文献資料など


 立川昭二 石川啄木らを襲った結核/※ほかにも啄木に関する記述多数有り(→S61・12新潮社)
         『明治医事往来』〈講談社学術文庫〉 1365円+税           講談社 H25・11


 長江隆一著『歌集啄木の帰郷(さとがえ)り』A4変判121頁※啄木の人生を短歌に詠んだ著者の異色の第三歌集
     著者刊(北海道二海郡八雲町)H25・7

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。


「八雲啄木会創立10周年 記念誌」A4判 全54頁 八雲啄木会発行 25・7

真田英夫編著「石川啄木夫妻 東京時代の気象表」〈改訂版〉A4変判 150頁  著者発行(札幌市在住)H25・4
 ※本書は昨年(H24
12)発行の著作の改訂版で、著者の綿密な調査による啄木日記と東京の気象の記録。
 他に既刊〈啄
木北海道在住期間〉を調査した著書2冊もある。

U.特集号雑誌など2013(平25)年1月〜>

 国際啄木学会盛岡支部会報 第22号 目次 
国際啄木学会盛岡支部会報」 第22号 (A4判 全67頁 会員配布誌 非売品)を読む
                               2013年9月15日 佐藤 勝
連絡先:〒020−0132 岩手県盛岡市西青山3−23−12 (佐藤様方)
 【読後寸感】

  去る9月7日(土)、8日(日)に国際啄木学会釧路大会が開催されて、入場者に配布された資料袋に「盛岡支部会報」第22号も
 入っていた。
 
 私はこれを当日(7日)の夜、遅くにホテルへ戻って少し読んだ。残りは翌日の飛行機の中と、新宿から乗った小田急電車の中で
 読んだ。

 先ず、目次(下記の写真判参照)に目をやると、「秦野市立本町中学校の歌碑について〜啄木の歌碑を中心に〜」(日景敏夫)と
 いう表題が目に付いて早速に読み出した。

 秦野市は私が31年間住み慣れた土地であり、この中学校の歌碑については啄木愛好者の雑誌「新しき明日」第21号(H10・2)に
 私が小文の紹介を載せたが、この文は後に拙著『啄木の肖像』(武蔵野書房/H14・3)に転載した。
 また、昨年、岩手日報(啄木特集号/H25・11・21)に、公の新聞に初めて登場したことは当ホームページにも「神奈川県秦野市の
啄木歌碑が、岩手日報に紹介!
」として掲載までの経緯も詳しく紹介した。

  このような経緯もあって日景氏の論考は興味深く読んだ。そして、さすがに学者の方は調査の方法が違う、と感服した。
 秦野の本町中学には、ほかに宮沢賢治の詩の一節を刻んだ詩碑や校歌の作詞者が、啄木晩年の友人であった土岐善麿であった
 ことを紹介しておられる。
  さらに日景氏は、調査を教育論にすすめられているが、その教育論は後日、論文として国際啄木学会の「研究年報」に発表される
 予定だというので、こちらも楽しみになった。

 次に読んだのは米地文夫氏の「井上ひさしが釜石で啄木に寄せた想いを探る」でした。井上ひさし氏は生前、国際啄木学会の会員
 でもありまして、東京支部会では一会員として、研究発表というにはもったいないような内容の講演(無料で)もして頂いたが、これは
 東京支部会報の旧号に〈講演要旨〉として掲載されたので、読まれた人もあると思うが、偉大な作家というには、あまりにも気さくな
 人柄に、作品の本質に触れたような気分になった事を今も鮮烈な記憶として私の脳裏に残っている。
 
  その井上作品の中でも初期の作品になるテレビ放映で広く知られた「ひょっこりひょうたん島」に啄木の影響を探りながら井上氏の
 ほかの作品にも触れている。
  本稿によって私は、如何に自分の読書が浅いものであったかを知った。井上作品は国際啄木学会で知る以前から、好きな作家の
 ひとりであったから相当数の作品は読んでいたのに、「ブンとフン」に載った啄木短歌の盗作???でもあった?、とは正直言って、
 驚きであった。時間をみつけて、もう一度読み返したくなりました。米地氏の論文に感謝です。

 そして、今は筑摩書房の文庫判 「ひょっこりひょうたん島」も読んで見たいと思ってます。

  3番目に森義真氏の「保坂嘉内の啄木志向」を読む。保坂嘉内については、以前に盛岡支部会報で読んだ記憶があった。それが、
 森氏の文章であったか否か定かでは無かったので、これは帰宅後に調べてみたら「盛岡支部会報」第18号に、望月善次氏の書いた
 文章であったことがわかった。

  森氏はこのたび、昨年発行された『啄木の親友 小林茂雄』によって岩手県芸術選奨を受賞された。これは日頃における氏の調査
 努力を知る人と、著書を読まれた人には受賞も当然の結果だろうと思うが、今回の「保坂嘉内の…」もと言いたいところだが、 森氏が
 ことわっているように、嘉内が残した歌稿ノートや日記のほとんどが、活字で出版されて無いという事情から今回は研究者や小説家の
 書いた文献などからの引用と、森氏の推論によってすすめられた論考だが、宮沢賢治の親友として知られる保坂嘉内の残した多くの
 遺稿が、一冊の書物「遺稿集」としては公刊されないというのである。これは門外漢の私であっても残念に思うことだった。

  それでも森氏の論考を読みながら、保坂嘉内は、この一文を喜んでいることだろうと思った。森氏はいつかきっと保坂の啄木好みの
 原点を見つけ出して、私たちに知らしめてくれると思う。
  なぜなら、文中に「タイミングを見計らって、嘉内の蔵書の中に、『あこがれ』『一握の砂』『悲しき玩具』が含まれていないか、保坂家
 に 問い合わせてみたい」、と記しているから。私は、一人の読者としてその日を楽しみに待ちたい。

  4番目は赤崎学氏の論考「竹内好と啄木・アジアへのまなざし」を飛行機の中で読んだ。目次を見た途端に「竹内」という文字に反応
 したのが赤崎氏の論考を読み出す動機だった。
  
  それは、かの有名な「アア 戦死ヤアハレ・・・」と詠った、詩集「骨のうたう」の著者 竹内浩三を咄嗟に想い浮かべてしまったからだ。

  ついでに告白すると、私は今まで「竹内好」を「たけうち こう」と読んでいたが、赤崎氏の論考を読んで、もう少し「竹内好」のことを知り
 たくなり、帰宅後にパソコンのウィキペディアで調べて見て、「たけうち よしみ」と読むことを知った。 さらについでだが、「骨のうたう」の
 著者である竹内浩三とは、何のつながりは無かったようだ。
 
  しかし、赤崎氏の論考を読んだお陰さまで、竹内好という偉大な思想家が、つい最近まで日本に生きて居たということを再確認すること
 が出来たことは、有り難い。
  特に今日のような日中関係の在り方を思うと、今こそ、一人でも多くの人が読み返す機会になってほしい人物ではないか、と思った。
 
  他にも西脇巽氏の「節子の家出事件」や、佐藤静子氏の「相馬黒光―荻原碌山(守衛)との業―」(この論考は啄木関連としてばかり
 では無く、黒光の周辺に生きた多くの人々に及んでいる内容で読み応えのある論考だ)などなどが心に残った。
  例のごとくに刺激の多い盛岡支部会報に感服した。  (2013年9月10日 湘南啄木文庫にて記す  佐藤 勝)

 【随想〜国際啄木学会会報について〜】    2013年9月10日  佐藤 勝

 国際啄木学会には、不定期で年に1回発行される「会報」と、同じく年に1回発行の「研究年報」がある。
 そのほかに、各支部からそれぞれに特徴のある、支部会報が発行されている(ほとんどは年1回発行)。

 この「支部会報」が、2013年現在、定期的に発行されているのは、盛岡、東京、新潟、の3支部会(各支部とも年1回)であるが、
 嬉しいのは、どこの支部会報にも、私たちのような愛好者が胸をときめかせるような話題が、かならず1、2篇は載っていることで
 私はそれらの文章に触れることを何よりの楽しみとしている。

  この支部会報は私にとって、「国際啄木学会」が特定の学者の集団で無いことを確認できるような気分になれるから好きなの
 かも知れない。 
 
 もっとも最近は学会本部発行の「会報」でも私たちのような、所謂、啄木愛好者が知りたいという啄木情報もたくさん載っている
 紙面作りを心がけておられるようで、実は本当に楽しい読物(?)も載っているのです。
 
  例えば、今回の釧路大会に合わせて発行された「国際啄木学会会報別冊 2013年 釧路大会特集号」には、亀谷中行氏の
 「エッセイ 俺の釧路」は、6つの筆者と啄木をつなぐエピソードである。高倉健主演の映画「居酒屋兆治」から東京の古書市で
 競売される「啄木書簡」(明治41年1月30日、藤田武治・高田紅果 宛のハガキ)を見るために(買うためでは無い)、出かけて
 ハガキを確認したら、筑摩書房版の全集に記載されているものと異なる部分のあることを確認した、という話題が載っていた。

 これらは、研究者はもちろんであろうが、愛好者にとっても ちょっと胸のドキドキするような話題ではありませんか。
 私は、このような包容力(?)のある国際啄木学会が大好きです。

  しかし、学会の「研究年報」は毎号、思わず襟を正して何度も読み返すような研究論の労作がぎっしりと詰まっていて、流石に
 国文学のスペシャリストによって選別されたもの、という思いを持つのだが、近年号は、私のようなアマチアの稿を巻末に載せる
 ことも許可して頂いているが、これは先代会長(太田登氏、現 台湾大学教授)の英断によって開かれたもので、躊躇する私に、

 「啄木文献資料紹介」は、研究者にとって、すべてが必要と思うものを、と考えないで下さい。提供された「文献情報」の採否は
 必要とする研究者が決めるものなのですよ、という言葉に励まされたことが大きい。

 このような温かさは、国際啄木学会の全体にわたっていることを、各地で、それぞれ年に1回開催される「大会」と「セミナー」に
 参加するたびに私は実感している。


「月刊 俳句界」10月号〈みんな啄木が好きだった〜『一握の砂』『悲しき玩具』を読む〜〉

  B5判 1000円(細目:啄木秀歌コレクション(1)『一握の砂』より18首(2)悲しより18P100103
 
知ってるようで知らない啄木
  山折哲雄
・海やまのあいだP1060107
  和合亮一
祖母の中の啄木P108109
  佐高 信・ただ一人のをとこ子なる哉P110111
  高野ムツオ・宮城での啄木P112113
 
 柏原眠雨・自己と社会とP114115
  白濱一羊・意志の弱い天才P116117

 啄木一首鑑賞
  上窪青樹
・いたく錆びし…P1200
  高橋信之・たはむれに…P1210
  尾村勝
・しらしらと…P1220
  酒井弘司・友がみな…P1230
  今留治子・考えれば…P1240
   (株)文学の森 H25・10


「市立釧路図書館 石川啄木関連資料文献目録」
20139月6日〉A4判 48
  (細目:石川啄木著作88点/石川啄木関連書籍634点/全集117点/豆本11点/
   逐次刊行物100点/鳥居文庫229点)市立釧路図書館 H25・9

 「ぱにあ」第88号 B5判 特集(書評)U・山川純子著『自分の言葉に嘘はなけれど―石川啄木の生涯―』P24〜26
  佐藤昌明:歌人 山川純子の偉業P24〜0(→「網走新聞」から再録)
  (浩):石川啄木の家族愛まとめる 東藻琴の山川純子さん歌人論出版P24〜0(→「経済の伝書鳩」から再録)
 【華だより抄】〈所感集3名〉前川桂子/丹羽眞人/和嶋忠治/P25〜0
  平林静代:愛の在り方P26〜0
 発行所:短歌会ぱにあ(東京都杉並区天沼)H25・9


「盛岡てがみ館」〈平成24年度〉A4判 33頁 ※啄木企画展(チラシ)の掲載の他に啄木の知人から
  
研究者(吉田孤羊など)に宛た書簡の掲載など貴重な資料の掲載多数有り。 H25・8


「柴田啄木会会報 きつつき」第6号10周年記念号〉A4判 全8頁  柴田啄木会(宮城県)H25・6
  鈴木宗男・「きつつき」第6
号発刊によせてP10/小丸淳・石川啄木ゆかりの歌碑を訪ねてP23
  /南條範男・碑の浪漫 荻浜の啄木歌碑P45 

 
 「ぱにあ」第87号 B5判 特集・(書評)山川純子著『自分の言葉に嘘はなけれど―石川啄木の生涯―』P22〜29
 
 池田 康:「啄木の詩人の戦い」P22〜24
  三井迪子:「自分の言葉に嘘はなけれど」に知る啄木の実像―石川啄木の家族愛―P25〜27
  田中数子:ひろく共感を得る書P28〜0(→H25・5「短歌往来」再録)
  笹 公人:山川純子著『自分の言葉に嘘はなけれど―石川啄木の生涯―』P29〜0
  (→H25・4「短歌」5月号 角川学芸出版) 
発行所:短歌会ぱにあ(東京都杉並区天沼)H25・6


「札幌啄木会だより」第25平山廣氏追悼号A4 札幌啄木会(太田幸夫個人編輯:札幌市白石区)H25・5
  細目:編集者・国際啄木学会2013年:
旭川セミナー開催されるP23/編集者・平山廣氏を悼むP36
 ※P46には「澤田誠一・啄木の
“屈折”を読む〜労働者のお前がか…〜(→S48・7・21朝日新聞
 (北海道文化欄)を全文掲載。 他に、平山廣、澤田誠一2名の略歴紹介と平山廣著『啄木の歌とその原型』
 
(ガリ版刷り全45頁:
S36・4・13(自費出版) についての記述有り)
 ※編注:本稿は岩城之徳著『人物叢書石川啄木』
S36・吉川弘文館)『定本石川啄木全歌集』(S39・3學燈社)に
  協力者と名前のみ掲載された平山廣の談話で研究者と無名の愛好者の葛藤を紹介し、平山氏の研究功績の再評価を
  促す内容に私は感激した)


「新日本歌人」4月号〈啄木特集号〉B5判 850   新日本歌人協会 H25・4
  細目:碓田のぼる・石川啄木と杉村楚人冠(1)
P1826京増富夫・わが青春の歌〈東海の〉P270
 〈小特集・啄木の歌にまなぶ〉各1人頁掲載:
赤崎耀子・よみがえり来よ、啄木
 石川靖子・「オール沖縄」の声に応えお/今井康夫・的確にわかり易く歌え!
 小山尚治・V NAROD!三枝史生・己の感情を素直に表現できたら
 武田文治・「こころよく」働ける時代を/長野 晃・批評精神による現状変革を呼掛け
 西森政夫・定型にとらわれず/松口光利・被災地は今/米田幸子・啄木の持てる真実がわかる人間に!
 宮地さか・手を組み地に足を着け/茂木妙子・福は皆に/P2833


「国際啄木学会研究年報」第16 B5判 全95 国際啄木学会 H25・3
 〈巻頭言〉
  太田登・{2012年台北大会講
演}啄木没後100年の歴史的意義についてP19
 【論文】
  安元隆子
・石川啄木受容の系譜――金子文子の『獄窓に想ふ』と『啄木選集』P1079
 【追悼小川武敏先生】
  池田 功
・小川先生の啄木研究と学会活動についてP2123
  西連寺茂子・小川先生を偲んで――ご業績と思い出とP24
27※小川武敏先生主要業績P2831
 【書評】
  北畠立朴・長浜功著『啄木を支えた北の大地――北
海道の三五六日』P3233
  北畠立朴・竹原三哉著『啄木の函館』P3233
  大室精一・池田功著『啄木 新しき明日の考察』P3435
  山田武秋・碓田のぼる著『石川啄木・風景と言葉』P3637
  
月善次・西連寺茂子著『啄木「ローマ字日記」を読む』P3839
  田山泰三・岡田善秋著『人生の
旅人・啄木』P4041
 
 柳沢有一郎・別冊『太陽 石川啄木 漂泊の詩人』P4243
  池田功・逸見久美著・『新版 評伝与謝野寛晶子 昭和篇』P4445
  伊藤和則・『啄木文庫 別冊記念号――創30周年、啄木没後100年の』P4647
 
 平出洸・山田昇著『新し明日の来るを信じて 私の中の『一握の砂』』P4849
  目良卓・林順治著『あっぱれ啄木』P5051
  若林淳・森義真著『啄木の親友 小林茂雄』P5253
 【新刊紹介】
  坂谷貞子・今野寿美著『歌がたみ』P550
  河野有時企画:監修和歌山県立近代美術館『田中泰吉 ひそめるもの』P560
  山下多恵子・長澤ちづ・山田吉郎・鈴木泰恵編著『今こそよみたい近代短歌』P570
  飯村裕樹・山崎益矢著『恋しくて来ぬ啄木郷』P 580
  舟田京子・三枝ミ之著『今さら聞けない短歌のツボ一〇〇』P590
 【資料紹介】
  佐藤 勝・石川啄木参考文献目録
 (平成24年度)―2011(平成23)年12月1日〜2012(平24)年1231日発行の文献―P6090

「国際啄木学会東京支部会報」21号 国際啄木学会東京支部会 H25・4
 河野有時・巻頭言
P12
 池田 功・小川武敏先生の
ご業績P 38
 西連寺茂子・小川先生・こんなこと
P913
 亀谷中行・名伯・小川武敏先生
P1418
 
大室精一・東京支部長時代の小川武敏先生P1920
 
近藤典彦・小川武敏著『石川啄木』からの学恩P2123
 小川達雄・歌曲「初恋」のこと
P2426
 小川達雄・ナポリの啄木
P2731
 
近藤典彦・啄木小説の傑作「葉書」P3237
 佐藤 勝・平成
24年発行の「啄木文献」案内P3852

                             

「啄木」第9号 B5判 全9頁  静岡啄木会 H25・3
 細目:石川啄木没後100年に寄せて
 石井敏之・:日本帝国主義と鉄道の国有化――啄木と父一禎、義兄山本千三郎P27/ほか)

 

「新ひだか文芸」第7号 B5判 1000
 発行所:新ひだか文芸刊行委員会
(北海道日高郡新ひだか町静内青柳町2−2−1静内図書館内)H25・3
 特集:石川啄木没後
100年記念号
 〈講演記録〉
成田達夫・啄木をめぐる人々P111
 (※本稿は平成
241124日行われた講演内容の記録に若干の修正加筆をしたものである。記録者:伊部幹雄
 〈随筆〉名取宏二・石川啄木没後
100年「石川啄木と静内」からP 1316
 櫻木俊雄・釧路に小奴こと 近江じんさんを訊ねて
P1720
 櫻木俊雄・炉辺談話 啄木と恋人依存性P2126
 〈レポート〉
 竹田雄三・「石川啄木と静内」
講演会、資料展開催を終えてP2732
 〈随筆〉
 もり みかげ・石川啄木の歌碑をめぐる旅
P4348
 
竹田・あとがきP130131

          

「小樽啄木会だより」15号 A4判 全20頁 小樽啄木会 25・3
 もりたとしはる・啄木日記と大逆事件P19
 水口忠・「小樽日報」事務長 小林寅吉とはP100
〈資料紹介〉
 三留昭男・啄木を繞る人々―
福島県の巻 小林(中野)寅吉P1115(→「言文」33号福島大学S6012

「企画展の窓」第155 B4判  盛岡てがみ館 H24・2
 ※第40回企画展:時代に見る手紙のあゆみ/並木武雄宛絵はがき
M4184)ハガキ両面の写真と解読文を掲載

        

「望」13 A4判 全88  発行所:月曜会(盛岡大学内)25・2
 望月善次・巻頭言P10
 
39期:続・啄木詩集『あこがれ』
より
 ジェイ・ルービン著『風俗壊乱』の読後感:上田勝也北田まゆみ吉田直美佐藤静子
 (以
上の4名の執筆者による感想と自作短歌を掲載)

 

「湘南啄木文庫収集目録」第25 A4判 全37頁 800円※1,111点の文献記載  H25・1

V.新聞、雑誌、単行本に収録の随想以外の文献など 2013(平25)年1月〜>



 森 義真 啄木観P91〜101「県民文芸作品集」第44号 B5判 1000円
      発行所:第66回岩手芸術祭実行委員会/発売元:協栄印刷株式会社(盛岡市) H25・12

 森 義真 啄木と牧水 二人の友情P90107「北の文学」第67号 B5判 1100円+税 岩手日報社 H2511

 小野 肇 わが啄木    北鹿新聞 H2510・3

 廣畑研二 石川啄木と村山槐多P815
     『甦る放浪記 復元版覚え書』四六判 
2625円+税 論創社 H25・9

 内村剛介 石川啄木?熟成のパースペクチブ啄木とペドクラシ(S506「現代詩手帖」思潮社)
        『内村剛介著作集 第7巻』四六判 5,250円 恵雅堂出版 H25・9

 島津忠夫 牧水と石川啄木 『若山牧水ところどころ近代短歌史の視点から』
     〈島津忠夫著作集別
巻2〉B5判 3,675円+税 和泉書院 H25・9

 池田 功 石川啄木と尾崎豊26年の生涯と自主退学P126「明治大学教養論集」 H25・9


 古谷智子 近代の家族・石川啄木と家族P42〜50
        /不和のあひだに身を処して/近代の家族の歌・不和のあひだに身を処してP75〜82
        『幸福でも、不幸でも、家族は家族。』四六判 2400円+税   北冬舎 H25・6


 窪田 弘 石川啄木「岩手の生んだ天才詩人」P137〜149(→H9・3「NETT」No.18/初版発行H9・4)
       『ほくとう日本の人びと』〈復刊〉四六判    北海道東北地域経済総合研究所 H25・7

 山田武秋 啄木と道元―「人生の習慣」としての仏教とその詩想―P9398
 「曹洞宗総合研修セン
ター 学術大会紀要」〈第14回〉  曹洞宗総合研修センター H25・6


  塩谷昌弘 石川啄木をめぐる人々P716724『東北近代文学事典』A2判  勉誠出版 H25・6

 
松平盟子 啄木の「かなし」と「何」―歌集『悲しき玩具』を中心として―(3)P25 H25・6
  〜/(2)P2〜6 H25・3〜/(1)P27〜31 H24・12  プチモンド発行所(東京・大田区)

 米地文夫 宮沢賢治「月夜のでんしんばしら」とシベリア出兵」
  ―啄木短歌「カルメン」・「戦争と平
和」との関係を探る―P133147
 「総合政策」第14巻2号
 岩手県立大学総合政策学会 H25・5

 碓田のぼる 石川啄木と杉村楚人冠(1〜5)―閉塞の時代とその親愛―「新日本歌人」4〜8月号
  新日本歌人協会 H25・4〜8

 石川忠久 啄木と漢詩P529(→H1310・〜11「學燈」1011月号)
 『石川忠久著作集X 扶桑の
山川』四六判 3300円+税
  研文出版(東京・神田/山本書店出版部)H25・4

 太田 登 啄木誕生と鉄幹の存在P7186
 『与謝野寛晶子論考―寛の才気・晶子の天分―』A5
 3800円+税 八木書店 H25・5

 田口道昭 石川啄木『一握の砂』の構成―〈他者〉の表象を軸に―P119
 「論究日本文学」第98
 立命館大学日本文学会 H25・5

 
  池田成一 啄木における「砂」のアレゴリー―賢治の「石」との比較のために―P195221
 砂山稔・
 ほか編『賢治とイーハートーブの「豊穣学」』A5判(有)大河書房(千代田区)H25・3

 小菅麻紀子 寺山修司における〈啄木〉の存在―〈啄木〉との出会いと別れ―P7395
 『初期寺山修司研究―「チエホフ祭」から『空には本』―』B5判 3600円+税 翰林書房 H25・3

 池田 功 没後100年 啄木の魅力―短歌・詩・日記を中心に―P199244
 〈杉並区図書館ネットワ
ーク講演会〉「図書の譜―明治大学図書館紀要―」第17号 B5判 H25・3
 
 大室精一 『悲しき玩具』における推敲の法則―近藤新説を踏まえて―P104120
 「佐野短期大学 研
究紀要」A4判 H25・3

 田口道昭 石川啄木と徳富蘇峰―〈或連絡〉について―P763776
 「立命館文学」第630号 A4
 立命館大学 H25・3

 石山宗晏・西勝洋一 石川啄木――漂泊者のまなざし(プロフイール)
 /啄木と北海道の接点/啄木と
北海道漂泊/旭川の石川啄木像・歌碑の建立)P1030
 『道北をめぐった歌人たち』四六判
 1700円+税  旭川振興公社 H25・3

 三枝ミ之 牧水と啄木P26「沼津市若山牧水記念館館報」第50号 A4判  H25・3

 川野里子 空間の短歌史15〜22汽車と汽船の空間(1〜7)P156161
  「歌壇」3月号  本阿弥書店 H25・3
〜9

 川野里子 空間の短歌史14「明星」の空間、「蒲団」の空間P118123
  「歌壇」2月号 800
  本阿弥書店 H25・2


W.書評、新刊紹介など 2013(平25)年1月〜>


 東京新聞〈新刊紹介〉啄木親友の生涯たどる・盛岡の研究家刊行『啄木の親友…』 H25・1・13

 秋田さきがけ〈新刊紹介〉歌人・石川啄木の親友/※森義真著『啄木の親友…・』 H25・1・13

 デーリー東北〈新刊紹介〉啄木親友の生涯たどる/※森義真著『啄木の親友…・』 H25・1・13

 岩手日報(コラム学芸余聞)※「湘南啄木文庫収集目録」第25号の紹介  H25・2・14

 朝日新聞(東京版夕刊)日本歌人選全60冊完結※『石川啄木』も入選  H25・2・14

 毎日新聞〈新刊紹介〉「日本歌人選」全60冊完結※「石川啄木」(河野有時)ほか H25・2・15

 北海道新聞〈新刊紹介〉山川純子著『自分の言葉に嘘は無けれど』  H25・2・17

 岩手日報(文化面記事)英才を生んだ文化の背景多角的に・岩手豊穣学研究会が論考集
 ※『賢治と
イーハトーブの「豊穣学」』(啄木論も収録)の紹介  H25・4・4

 笹 公人(書評)山川純子著『自分の言葉に嘘はなけれど』P1810「短歌」5月号 H25・5・1

 大室精一〈書評〉啄木との出会いと別れ鮮やかに『初期寺山修司研究』小菅麻起子著  しんぶん赤旗 H25・6・9

 岩手日報〈新刊紹介〉東北近代文学1冊に『東北近代文学事典』(勉誠出版)H25・6・21

 南陀楼綾繁〈死ぬまでに読みたい本〉『一握の砂・悲しき玩具』新潮文庫P1400「サンデー毎日」
   6月23日号 370円  毎日新聞社 H25・6・23

 岩手日報〈郷土の本棚〉福地順一著『石川啄木と北海道』「漂白の一年」丹念に調査 H25・6・30


X.新聞記事、随想、その他 

(1)注目の連載文献

 森 義真
 啄木の交友録【盛岡篇】(51)畠山 享P3839「街もりおか」548号 H25・8

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(50)工藤常象P3839「街もりおか」546号 H25・7

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(49)阿部泥牛・月城 兄弟P3839「月刊街もりおか」546
 
B5変判 250円 「杜の都社」(盛岡市本町通2138) H25・6

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(48)菊池道太P3839「街もりおか」545号 H25・5

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(47)岩動炎天P3839「街もりおか」544号 H25・4

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(46)長岡 拡P3839「街もりおか」543号 H25・3

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(45)川村哲郎P3839「街もりおか」542号 H25
 
 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(44)高野桃村P4243「街もりおか」541号 H25・1

 
(2)注目の連載文献 ※啄木関係文のみを紹介

 道又 力〈文学の国いわて38〉大正篇13〜女啄木あらわる〜  岩手日報 H25・9・29

 道又 力〈文学の国いわて26〉大正篇1〜託されたる使命〜啄木追慕、変革誓う 岩手日報 H25・7・7

 道又 力〈文学の国いわて25〉明治篇24〜啄木の死と明治の終わり〜岩手日報 H25・6・30

 道又 力〈文学の国いわて24〉明治篇23〜暗い穴の中へ〜書けども、働けども岩手日報 H25・6・23

 道又 力〈文学の国いわて23〉明治篇22〜北海道漂泊〜新聞社渡り歩いて 岩手日報 H25・6・16

 道又 力〈文学の国いわて22〉明治篇21〜盛岡の小天地〜 岩手日報 H25・6・9

 道又 力〈文学の国いわて19〉明治篇18〜噺の蔵を持つ男〜※佐々木喜善の記述 岩手日報 H25・5・21

 道又 力〈文学の国いわて17〉明治篇16〜明治大正の百詩人〜 H25・5・5

 道又 力〈文学の国いわて16〉明治篇15〜岩手の三大詩人〜 H25・4・28

 
道又 力〈文学の国いわて14〉明治篇13〜ストライキとカンニング〜 H25・4・14

 道又 力〈文学の国いわて10〉明治篇9〜岩手文学の揺籃〜 H25・3・17

その他の新聞、雑誌などの記事、随想 (抄)

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(52)猪川静雄P3839「街もりおか」549号 H25・9

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(55)古木 巌P3839「街もりおか」552号 H2512

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(54)葛原対月P3839「街もりおか」551号 H2511

 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(53)内田秋皎P3839「街もりおか」550号 H2510

 原口隆行 一握の砂?石川啄木 『文学の中の鉄道』新書判 840円(→H18・7国書刊行会)鉄道ジャーナル社 2511

 永田和宏 時の断面――あの日、あの時、あの一首・病気――結核と癌P2831「NHK短歌」10月号 660円 NHK出版 H25・9

 花山多佳子 続・日常の歌と時代7(みぞれ降る…)P5960「NHK短歌」10月号 H25・9

 渡 英子〈歌壇時評〉評伝の力P154157「短歌」9月号      角川学芸出版 H25・9

 柏崎驍二 啄木の日記を語る―ドナルド・キーン氏の講演より―P156157「短歌研究」9月号
 B5判 第70巻9号 1000円 短歌研究社 H25・9

 朝日新聞(コラム天声人語)※上野駅と啄木の歌などに触れて内容 H25・7・30

 浅沼 実〈日報論壇〉啄木像の探求に敬服  岩手日報 H25・7・27

 
松本健太朗(署名記事)先人を訪ねて・石川啄木(盛岡市)  読売新聞(神奈川版)H25・7・11

 松本健太朗(署名記事)先人を訪ねて・石川啄木(盛岡市) 読売新聞(岩手版)H25・7・11

 
東奥日報(こら天地人)※啄木の中学受験席次表見つかるの話題  H25・7・9

 河北新報〈河北春秋〉※D・キーン氏が盛岡講演で啄木の評伝執筆を語る H25・7・8

(希)〈コラム交差点〉啄木の絵本※山本玲子訳「サルと人と森」 岩手日報 H25・7・8

 小野正弘 繊細・複雑な感覚〜啄木短歌のオノマトペ〜P103〜108「カルチャーラジオ詩歌を楽しむ
  ・オノマトペと詩歌のすてきな関係」NHKラジオテキスト 950円 NHK出版 H25・7

 岩手日報(記事)英才啄木10位の席次表・東京の古書店入札会出品  H25・7・7

 産経新聞(記事)“神童”啄木 中学受験10位で合格 H25・7・7

 毎日新聞(記事)啄木「入試10位」資料・盛岡尋常中の合格席次表 H25・7・7

 堀口義彦(署名記事)国際啄木学会9月に釧路大会   釧路新聞 H25・7・7

 長田 弘 活字体の美しさP1〜0「詩歌の森」第69号  日本現代詩歌文学館 H25・7

 岩手日報(記事)ドナルド・キーンさん来県/啄木の面影に出会う(講演:古里に真の幸福あった/
   対談(平野啓一郎):文学と政治読み解く・日本人の心映す日記)全1頁掲載 H25・7・6

 沖縄タイムス(記事)“神童”啄木10位で入学 中学受験の席次表見つかる H25・7・6

 河北新報(記事)盛岡尋常中学受験「神童」啄木、10位で合格・席次表見つかる H25・7・6

 産経新聞(記事)“神童”啄木、1年早くても10位で合格・中学受験の席次表 H25・7・6

 鈴木伸幸〈コラムあがり框〉「薄幸の天才」意外な素顔  東京新聞 H25・7・6

 東京新聞(夕)啄木、神童の証し・中学受験の席次表 あす神田・古書会出品 H25・7・6

 日本経済新聞(記事)石川啄木の受験席次表見つかる 128人中10位  H25・7・6

 毎日新聞(記事)石川啄木“神童”の時代の席次表発見 尋常中10位合格 H25・7・6

 北海道新聞(夕)英才・啄木10位合格・席次表発見尋常中学に1年早く H25・7・6

 嶋 隆 石川啄木P370『東北近代文学事典』A2 15000円+税 勉誠出版 H25・6

 清水勝典2013年啄木祭 東京〉吉村睦人氏「私の中の啄木」を語るP820「新日本歌人」7月号
 新日本歌人協会 H25・7

 産経新聞(東北版)石川啄木記念館の盛岡市移管・求められる誘客対策 H25・6・23

 毎日新聞(東京版)今週の本棚情報:七夕古書入札※啄木の書簡巻・年賀状 H25・6・23

 
澤田勝雄〈コラム断面〉国際啄木学会セミナー旭川での15時間   しんぶん赤旗 H25・5・8

 森 義真 季語「啄木忌」をめぐって〈国際啄木学会盛岡支部189回月例会レジメ〉 H25・6

 太田 登 コラム啄木が見た与謝野家の内情P700『与謝野寛晶子論考』八木書店 H25・5

 朝日新聞(北海道版)韓国合併を詠んだ啄木の歌碑除幕・平和願い・北海道  H25・5・5

 朝日新聞(北海道版)韓国合併に啄木怒り 歌碑を建立・松前町、専念寺 H25・5・4

 小山田泰裕〈コラム展望台〉「啄木の15時間」に愛着 H25・5・4


 ☆NHK総合テレビ首都圏ニュース:文京区 啄木の歌碑など建設へ(ネットニュースのコピー)H25・5・4

 
山田 航 母と子の地獄――寺山修司の「家」と「母」P130134「短歌研究」5月号
 【寺山修司
特集号】1000円 短歌研究社 H255


 高橋 智 飛梅と石馬P6771/アンジュラスの鐘P179180/啄木の見たチャグチャグ馬コP173175
 /石川啄木と珈琲の香り232233(※本書の初出「街もりおか」H182ほかの号に掲載)
 高橋
智篇著『盛岡伝説案内』四六判 1600円+税 盛岡出版コミニュティー H25・5

 丸井重孝 不可思議の探求者・木下杢太郎―観潮楼短歌会を通って行った仲間たちとのかかわり―P106109
 「星雲」第48号 B5判 1000円 星雲短歌会 H25・5

 
朝日新聞(東京版)石川啄木歌碑建設へ、文京区が基金「ふるさと納税」活用   H25・4・20

 「企画展 啄木の遺児たち」〈函館市文学館〉チラシ ※開催期間04/0710/09 H25・4

 「石川京子の歌」〈パンフ〉A4判2枚 ※43首収録 発行先の記載無し H25・4


 毎日新聞(記事)啄木の心よみがえれ・陸前高田流失歌碑再建へ H25・4・7

 碓田のぼる 平和を願う詩歌(2)石川啄木  しんぶん赤旗 H25・4・8

 八重嶋勲 野村胡堂・学友たちの手紙122/石川啄木(M36・9・17) 盛岡タイムス H25・4・5

 大辻隆弘 短歌月評・規範の再確認   毎日新聞  H25・3・25

 産経新聞(東北版)女性に寄せた啄木の思い※橘智恵子の親族が歌集等記念館へ寄贈 H25・3・19

 盛岡タイムス(記事)啄木のサイン入り詩歌集・橘智恵子の遺族らが寄贈      H25・3・19

 岩手日報(記事)函館時代の同僚・智恵子宛の4点・記念館(盛岡市)に寄贈    H25・3・18

 倉橋健一〈文学教室43〉石川啄木『一握の砂』 産経新聞 H25・3・10


 和歌山章彦〈文学周遊352〉石川啄木「一握の砂」 日本経済新聞(夕)H25・3・9

 「現代短歌新聞」創刊号(記事)「石川啄木愛と悲しみの歌」展・山梨県立文学館  H25・4

 田中 礼〈わが短歌人生〉啄木のことP20〜27「新日本歌人」2月号 H25・2

 田村 元 五番館が結ぶ啄木との縁   北海道新聞 H25・2・18

 小山田泰裕 読み継がれる啄木の歌〈コラム展望台〉  岩手日報 H25・2・12

 長谷川櫂〈コラム四季〉※伊藤一彦の短歌「一夜かけし啄木論に…」 読売新聞 H25・2・11

 東京新聞〈対談〉ナルド・キーン/鳥越文蔵:関心は啄木「ローマ字日記」へP9全 H25・2・11


 山田 航〈評論〉あえて今、与謝野鉄幹 「短歌現代新聞」第11号 H25・2・5

 東 延江 旭川と啄木   北海道新聞〈コラム朝の食卓〉 H25・1・20

 梯久美子編 石川啄木から妹光子へP148149『百年の手紙』新書判800円 岩波書店H25・1

 永田和宏 『近代秀歌』〈岩波新書〉800円+税 岩波書店H25・1
 ※「新しき明日」ほか8首の啄木歌を収録解説


  小関和弘 東北の鉄路と文学―ふるさととしての東北・啄木の描く世界―P125130
 「東北学」30
 B5判 1905円+税 東北芸術工科大学東北文化研究センター H25・1

 週刊仏教タイムス第2517号(記事)啄木に仏教の影響?・研究者と編集者がトーク展開  仏教タイムス社 H25・1・10
 
 穂村 弘 石川啄木〈やはらかに〉新・百人一首P3610「文藝春秋」1月号 H25・1


※CD、DVD、ビデオ、HP掲載文献のコピー、その他の資料


「DVD 石川啄木」
〈一橋DVDシリーズ075〉監修:渡部芳紀 2500円+税 25
 ※発行年月日無記載※映像中の短歌と朗読に誤記誤読あり。  一橋出版(株)H25・1

「DVD ろくでなし啄木」180分(テレビWOWOにて放映(2012/11/0)の録画)

CD「NHKラジオカルチャー【啄木再発見】三枝ミ之」5枚組※2013年1〜3月各30分間放送の13回分を収録。

DVD「石川啄木の歌碑などを建設へ」2013年5月5日、NHK首都圏ニュースの放映送を収録1分30秒。

DVD「そして、歌が溢れた〜松本幸四郎×石川啄木」2013年5月6日、NHK総合テレビ放映を収録(60分)

Y.第1号―第25号までの主要文献補遺

 山川純子著『自分の言葉に嘘は無けれど 石川啄木の家族愛』B5判 291頁 2800円+税
 (目次:第T章・幼少のころ第U章・半独身者の気持ち第V章・「樹木と果実」創刊計
  現代出版社 H2412


三枝ミ之著『昭和短歌の精神史』〈角川文庫〉543頁 1300円※加筆及び啄木に関する記述多くあり)
 
(→H175本阿弥書店より四六判刊行) 角川学芸出版 H24・3

桜田 満編 『石川啄木』現代日本文学アルバム・4〈新装版〉A4(S54925普及版発行←S49 815)
  学習研究社 H14・3


 「新日本歌人」4月号〈啄木特集号〉―啄木――わたしの一首―(1頁3名分掲載)
 P36
41:岩本
千鶴子・新しき明日の…/大滝みちの・一隊の兵を見送りて…/
 奥西紀美代・たはむれに…/香川武子・友も妻もかなしと…/久保田武嗣・地図の上…・/
 群馬小暮・他は群れに…/小島清子・かなしみの強く…/小松徹子・ふるさとの山に…/
 坂本雄一・霧深き好摩の…/佐々木芳春・東海の小島の…/佐藤里水・たはむれに…/
 芝淵新子・東海の小島の…/棚田暘子・すこやかに背丈…/田端久仁子・はたらけど…/
 増田由己子・赤紙の表紙…・/松尾禮子・ふるさとの山に…/水永玲子・はたらけど…/
 山本市子・働けど…/碓田のぼる・〈書評と回想〉田中礼著『啄木とその周辺』
P4243
 小石雅夫・《短歌構成:抄出・構成》東日本大震災―啄木の歌に寄せて―P4447
 秋元
勇・わが青春と歌「東海の小島の」P480 「新日本歌人」4月号 A4判 850
  新日本歌人協会 H24・4

 「国際啄木学会東京支部会報」第20 B5判 全44頁(細目:大室精一・巻頭言P13
 亀谷中行
内省の歌人・啄木、その他あれこれP415吉崎哲男・啄木の周縁―水原秋桜子、
 山本鼎P1624井上信輿・「東海歌」の私解と三枝説についてP2533土志田ひろ子
 国際啄木学会盛岡大会に参加してP3437佐藤勝・平成23年発行の「啄木文献」案内P3843
 近藤典彦・啄木の耽美派との別れP4456ほか)  国際啄木学会東京支部会 H24・4

 名取宏二 啄木と大島流人、そして浅川義一翁と…P101112「文芸“にいかっぷ”」第30
 〈石川啄木没後100年〉  新冠文芸協会(北海道新冠町字星町 山村壌方)H2412


山本玲子〈みちのく随想〉明日を生きる 真の人間の姿を研究 岩手日報 H241216

吉増剛造(二)石川啄木へP6994(→H22「三田文学」夏季号)『詩学講義 無限のエコー』B5
 4410円+税   慶應義塾大学出版会 H2412

 北海道新聞(道南版コラム・ひと道南)啄木と江差研究したい(北村克夫氏)241222

赤崎 学 「北」に向かう・吉本隆明断章90100「県民文芸作品集」43 B5判 1000
 発行:第65回 岩手芸術祭実行委員会/発売:共栄印刷(株)H2412

 安森敏隆 啄木と牧水と夢二P202223『うたの近代〜短歌的発想と和歌的発想』四六判4762円税
  角川学芸出版 H2411

山田 航 石川啄木P168169〈若手歌人による近代短歌研究2〉「短歌」2月号 H24・2

堀まどか 野口の日本帰国と日本社会の反応P9495※ほかに啄木関係は巻末注釈に多数掲載有り
 『「三重国籍」詩人 野口米次郎』B5判 8400円  名古屋大学出版会 H24・2


多賀城民報〈連載記事:東北本線開通から百二十年〉多賀城と鉄道2543啄木と鉄道119
  H20・8・22〜H21・1・30

石田鰊兵 大島流人覚書2東京遊学、そして挫折P117131「静内文芸」第21号  H14・2

石田鰊兵 大島流人覚書1彷徨する知識人P131137「静内文芸」第20号(北海道)H1112

石川忠久 啄木と漢詩(←H25・4『石川忠久著作集X』)「學燈」1011月号 H1310・〜11

上田治史 石川啄木の死と牧水の葉書P10「沼津市若山牧水記念館館報」第13号 H6・11


 小林康達著『楚人冠 杉村広太郎伝』四六判 3200円+税 全400頁 現代書館 H24・7
 (※以下は啄木に関する箇所の小見出し/石川啄木の入社/玄耳が啄木を「朝日歌壇」選者に抜擢
  /啄木が読んだ本の著者は?/楚人冠宛の啄木書簡/筆写した幸徳の陳弁書を楚人冠に貸す
  /啄木最後の浪費/ほか)

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

※以下の文献は「湘南啄木文庫収集目録」第25号(送料共800円)より抄録したものです。
1.単行本など

近藤典彦編『復元 啄木新歌集』文庫判 316頁  桜出版 H24・1

河野有時著『石川啄木』〈和歌文学会監修 コレクション日本歌人選35
〈付録〉三枝ミ之・平熱の自我の詩について   笠間書院 H24・1

長浜 功著『啄木を支えた北の大地 北海道の三五六日』260頁 社会評論社 H24・2

池田 功著『啄木 新しき明日の考察』189頁 新日本出版社 H24・3

碓田のぼる著『石川啄木 風景と言葉』267頁  光陽出版社 H24・3

西連寺成子著『啄木 ローマ日記を読む』254頁 教育出版社 H24・4

岡田喜秋著『人生の旅人・啄木』257頁     秀作出版社 H24・4

竹原三哉著『啄木の函館』296頁          紅書房 H24・8

森 義真著『啄木の親友 小林茂雄』333頁  盛岡出版コミュニティ H24・11

山田 昇著『新しき明日の来るを信じて』158頁 ウインかもめ H24・11

林 順治著『あっぽれ 啄木』235頁        論創社 H24・12

西郷竹彦著『啄木名歌の美学』341頁       黎明書房 H24・12

単行本以外の発行資料文献

北畠立朴著「全国の啄木碑」(冊子型)〈石川啄木一族に関する碑・平成24年1月21日現在〉24頁  著者作成発行 H24・1

真田英夫編「石川啄木 函館時代の気象表」<明治40年5月5日〜明治40年9月13日>本文50頁〈付「啄木丁未日誌」抄〉 著者刊 H24・3

仙台啄木会『会報 浜茄子―縮刷版―』391頁  仙台啄木会 H24・4


真田英夫編著「石川啄木夫妻 東京時代の気象表」117頁〈付啄木日記抄〉  著者発行 H24・12

2.特集号雑誌

北海道新聞(夕刊)
 石川啄木没後100年記念特集 各回全1頁掲載 全11回 24・1・30〜10・1

「啄木」第6〜8号 全15頁〈特集石川啄木没後100年に寄せて〉 静岡啄木会 H24・3〜H24・12

「国際啄木学会研究年報」第15号   国際啄木学会 H24・3

「啄木歌碑アルバム」【石川啄木没後百年記念】 全62頁   盛岡タイムス社 H24・3

岩手日報 〈特集啄木うたの風景〉 各回全1〜2頁掲載 全34連載 H24・4・4〜H24・11・28

「国際啄木学会報」第30号 全50頁   国際啄木学会 H24・4

「大阪啄木通信」36号 全40頁〈啄木百周年忌記念特集〉 天野仁個人編輯発行誌 H24・4

「別冊太陽 漂泊の詩人 石川啄木」   平凡社 H24・4

「大人の休日倶楽部ジパング」5月号 〈特集:啄木の青春、忘れがたき望郷の歌〉  東日本鉄道(株)H24・4

「石川啄木 愛と悲しみの歌」 〈企画展図録・展示品目一覧付〉全56頁   山梨県立文学館 H24・4

「小石川図書館報」第2号  全8頁〈特集石川啄木、没後100年―啄木の生涯―〉 H24・4

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※下記の2点の文献(「新日本歌人」及び「国際啄木学会東京支部会報」)は、
 「湘南啄木文庫収集目録」第25号の遺漏文献のため、目録の記載と同じく
 文献の内容を詳細に記します。(佐藤)

***************

「新日本歌人」4月号啄木特集号〉―啄木――わたしの一首―(1頁3名分掲載)P36〜41
 /岩本千鶴子・新しき明日の…/大滝みちの・一隊の兵を見送りて…/奥西紀美代・たはむれに…
 /香川武子・友も妻もかなしと…/久保田武嗣・地図の上…・/群馬小暮・他は群れに…
 /小島清子・かなしみの強く…/小松徹子・ふるさとの山に…/坂本雄一・霧深き好摩の…
 /佐々木芳春・東海の小島の…/佐藤里水・たはむれに…/芝淵新子・東海の小島の…
 /棚田暘子・すこやかに背丈…/田端久仁子・はたらけど…/増田由己子・赤紙の表紙…・
 /松尾禮子・ふるさとの山に…/水永玲子・はたらけど…/山本市子・はたけど…
 /碓田のぼる・〈書評と回想〉田中礼著『啄木とその周辺』P42〜43
 /小石雅夫・《短歌構成:抄出・構成》東日本大震災―啄木の歌に寄せて―P44〜47
  「新日本歌人」4月号 A4判 850円  新日本歌人協会 H24・4・1

「国際啄木学会東京支部会報」第20号 B5判 全44頁
 /大室精一・巻頭言P1〜3
 /亀谷中行・内省の歌人・啄木、その他あれこれP4〜15
 /吉崎哲男・啄木の周縁―水原秋桜子、山本鼎P16〜24
 /井上信輿・「東海歌」の私解と三枝説についてP25〜33
 /土志田ひろ子・国際啄木学会盛岡大会に参加してP34〜37
 /佐藤 勝・平成23年発行の「啄木文献」案内P38〜43
 /近藤典彦・啄木の耽美派との別れP44〜56ほか)
              国際啄木学会東京支部会 H24・4・13

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「国際啄木学会 2012年台北大会 論文集」 全80頁    国際啄木学会 H24・5

「短歌研究」6月号 【特集石川啄木没後百年】 100年前の啄木を検証する   短歌研究社 H24・6

「札幌啄木会だより」 21号〜22号  H24・6〜H24・10

小樽啄木会編 「風のごとくに 小樽の啄木」 第100回小樽啄木忌記念〈小樽啄木会だより〉第14号  小樽啄木会 H24・6

「企画展の窓」第147号※「明星」から「スバル」へ〜啄木の軌跡〜  盛岡てがみ館 H24・6

「企画展の窓」第148号※「明星」から「スバル」へ〜『小天地』時代〜  盛岡てがみ館 H24・8

「石川啄木の終焉と妻節子」〈函館市文学館 平成24年度企画展 啄木没後百年特別企画図録〉  函館市文学館 24・8

「啄木文庫」〈別冊記念号〉全102頁   関西啄木懇話会 H24・8

「視線」復刊第3号〈特集石川啄木没後百年記念〉  「視線」の会(函館市) H24・10

「第30回 啄木資料展示目録」 全23頁   岩手県立図書館 H24・10

「日本および日本人の原風景」 〈宮沢賢治と石川啄木〉  徳間書店 H24・10

「民主盛岡文学」第47号 〈特集 石川啄木没後100年〉   日本民主主義文学会盛岡支部 H24・10

「楚人冠と啄木をめぐる人々」 企画展図録 全29頁    杉村楚人冠記念館 H24・10

「国際啄木学会盛岡支部会報」 第21号 全54頁  H24・11

 盛岡タイムス(別刷) 1500号 記念鼎談 啄木・胡堂に学ぶ〈菅原壽・野村晴一・大内豊〉3頁に全面掲載
      盛岡タイムス社 H24・12・24

3.新聞、雑誌、単行本に収録の主要文献

碓田のぼる
 石川啄木 歌の風景と言葉 「新日本歌人」1〜2月号  H24・1〜2

山折哲雄・三枝ミ之(対談)啄木没後100年・東北の詩魂と反問(上・下)  毎日新聞(夕刊)H24・1・4〜5

広岡守穂 悲しい青春歌人 石川啄木 『政治と自己実現』   中央大学出版部 H24・1

小池 光 作歌/政治家/歌人『うたの人物記 短歌に詠まれた人びと』  角川学芸出版 H24・2

佐藤 勝 「石川啄木全集」の補訂版を―啄木最後の歌に記された年賀状など― 「遊塵」第3号   秦野歌談会 H24・3

望月善次 インド、中国における石川啄木及び宮沢賢治受容概要と今後の展開の可能性
  (宇野隆夫編「アジア新時代の南アジアにおける日本像―インドシンポジウム2009―」  国際日本文化研究センター H24・3

日景敏夫 石川啄木のワグネル研究P7〜71「盛岡大学紀要」第29号  H24・3

日景敏夫 石川啄木「ローマ字日記」の表記の研究 「比較文化研究年報」第22号  盛岡大学比較文化研究センター H24・3

大室精一 『一握の砂』における推敲の法則 「佐野短期大学 研究紀要」第23号  H24・3

水野信太郎 石川啄木のいる都市景観―北海道函館市― 「北翔短期大学部研究紀要」第50号  H24・3

小林 昭 石川啄木没後百年 「民主文学」4月号  日本民主主義文学会 H24・4

大木昭男 石川啄木とロシア文学 「ドラマチック・ロシア in Japan U」  (株)生活ジャーナル H24・4

池田 功 没後100年の年に・啄木 愛され続ける理由   しんぶん赤旗 H24・4・18

山本玲子 啄木没後100年に・心の奥の悲しみ引き出す歌   産経新聞 H24・4・29

福島泰樹 日本よ!・東北の悲憤(12〜15)啄木没後百年の歌 「正論」5〜8月号  産経新聞社 H24・5・〜8

光本恵子 啄木と善麿(→H18・9「未来山脈」)『光本恵子歌集』   砂子屋書房 H24・5

山田武秋 グラフ文学散歩・東京の石川啄木ゆかりの地 「北の文学」第64号   岩手日報社 H24・5

三枝ミ之 啄木没後100年・懐かしく新鮮な短歌の世界 ※本文献の掲載紙は下記の2紙を収集した。
 /秋田さきがけ H24・5・23/岩手日報 H24・5・31

飯村裕樹 国際啄木学会インドネシア報告 「岩大語文」第14号   岩手大学語文学会  H24・7

西郷竹彦 啄木詩歌の表現の独自性・三行書きの文芸学的考察「文芸教育」第98号   新読書社 H24・8

下田城玄 石川啄木の思想形成 「民主文学」9月号   日本民主主義文学会 H24・9

西脇 巽 家庭内精神力動 石川家、堀合家、宮崎家の場合 「青森文学」第81号   青森文学会 H24・11

松平盟子 啄木の「かなし」と「何」――歌集「悲しき玩具」を中心にして(1) 「プチモンド」No.79冬号    プチモンド発行所 H24・12

森 義真 季語「啄木忌」をめぐって 「県民文芸作品集」43   第65回 岩手芸術祭実行委員会 H24・12

高 淑玲 啄木の思想のスケッチ―小説における弱者描写をとおして―(※日本語掲載)「景文學報」第19巻1期 発行年:中華民国98年2月

小木曽友 啄木と「昴」とアジア ※表題の短い随想1篇のほかは啄木と無関係の随想集。 『啄木と「昴」とアジア』〈歌と文〉 ブイツーリュウション H24・12

赤崎 学 「北」に向かう・吉本隆明断章 「県民文芸作品集」43 B5判 1000 発行:第65回 岩手芸術祭実行委員会/発売:共栄印刷(株)H2412

4.新聞記事、随想、その他

編集部 作家・五木寛之の“歌の旅びと”岩手編(H23/09/25放送)「ラジオ深夜便」12月号   NHKサービスセンター H23・12

森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】  「街もりおか」528号〜540号  H23・12・1〜H24・12・1
  (以下は紹介人物名と発行日)
 /31高橋兵庫・H23・12/32大井蒼梧・H24・1/33岩動露子・H24・2/34工藤大助・H24・3
 /35上野広一・H24・4/36及川古四郎・H24・4/37小田島三兄弟・H24・6/38清岡 等・H24・7
 /39船越金五郎・H24・8/40瀬川医院の人々・H24・9/41佐藤熊太郎・H24・10
 /42田口忠吉・H24・11/43田子一民・H24・12
  
西村和子 不思議な治癒力ある     毎日新聞(夕刊)H24・1・4

大澤真幸 啄木を通した9・11以降――「時代閉塞」とは何か 『近代日本思想の肖像』講談社学術文庫  H24・3

近藤典彦 啄木が詠んだ旭川・歌碑建立に寄せて(1〜4)  北海道新聞 H24・4・11〜14

八重嶋勲 野村胡堂の青春育んだ書簡群(72)・(78)猪川浩   盛岡タイムス H24・4・13/5・25

松嶋加奈 啄木と函館1〜15   北海道新聞 H24・4・17〜5・9

仏教タイムス 没後百年 石川啄木・父の住職は結婚第一世代   H24・4・19

読売新聞(岩手版) 啄木没後100年1〜4世紀を超えて生きる歌    H24・4・18〜21

小山田泰裕 没後100年 啄木と時代・啄木学会台北大会から(上・下)  岩手日報 H24・5・16〜17

碓田のぼる 啄木没後100年に・柔らかな心の核にあるものは    しんぶん赤旗 H24・6・6

横山蔵利 私の中の啄木1〜5   朝日新聞(北海道版)H24・6・6〜12

吉川宏志 石川啄木没後100年・描き出す不安と恐怖 ※本文献の掲載紙は下記の2紙を収集した。
   岩手日報 H24・6・7/秋田さきがけ H24・6・12

下田城玄 近代日本文学をたどる(18)石川啄木 社会主義への道    高知民報 H24・7・10

飯坂慶一 石川啄木没後100年を迎えて    都政新報 H24・8・28

朝日新聞(千葉版記事)病苦の啄木、最晩年の手紙・楚人冠に謝意3通公開・杉村楚人冠記念館  H24・10・24

飯村裕樹 高校生は如何にして『悲しき玩具』を読むか ※国際啄木学会 (※パネル・デス カッション発表資料) 於:明治大学 H24・11

大室精一 『悲しき玩具』研究をめぐる論点――推敲の問題に限定して(※国際啄木学会2012年秋のセミナー発表レジメ) H24・11

近藤典彦 講演『一握の砂』の底知れぬ魅力を探る (※八重洲ブックセンター講演レジメ)   H24・12・15

近藤典彦 講演『悲しき玩具』の発掘と復元―刊行100年を記念して― (※八重洲ブックセンター講演レジメ) H24・12・16

池田 功 啄木文学の魅力  ※【石川啄木ウイーク講演レジメ】八重洲ブックセンター講演レジメ   H24・12・17

河野有時 いい歌にはわけがある ※【啄木ウイーク講演レジメ】八重洲ブックセンター講演レジメ   H24・12・18

菅原研州 ※曹洞宗総合研究センター専任研究員からの「石川啄木WEEK」エンデイングトーク用資料
 /1.啄木が生まれた曹洞宗寺院について/2.父・一禎の懲戒処分について
 /3.道元禅師と涙/4.典座教訓について/5.日本人の生死観/付:懲戒処分資料)
     八重洲ブックセンターギャラリー H24・12・20

****************

5.【啄木文献紹介補遺】 

 ※以下は、「国際啄木学会東京支部会報」第1号〜15号及び「国際啄木学会研究年報」11〜13号、
  「湘南啄木文庫収集目録」24号の補遺文献です。

三浦勲夫 石川啄木と鹿角――「鹿角の国を憶ふ歌」を英訳して     秋田さきがけ H3・2・21

宮脇俊三 函館の名物乞食、万平さんの日記 『旅は自由席』   新潮社 H3・12

石井照光 石川啄木のカントリーニート〜「鹿角の国を憶ふ歌」をめぐって〜 「芸文かづの」第18号   鹿角市芸術文化協会 H4・5

下里正樹著『京子浪陶』 
 ※石川啄木の長女、京子を軸に啄木と北一輝との関係や初期社会主義を描いたドキュメンタリー小説。
 (付:森村誠一・時代をリポートする受難の作品)        五月書房 H7・7

田中 綾 啄木の浪漫 革命の糧に   北海道新聞(夕)H12・7・7

高 淑玲 台灣における啄木短歌の受容の一考察 「韓国日本言語文化學會」第17号    韓国日本言語文化學會 H12・10

石川啄木 自筆書簡(M41・9・10)※藤田武治・高田治作宛の手紙の全文8枚+封筒の写真
 ※青木正美・解説/保昌正夫(監修)『近代詩人・歌人自筆原稿集』     東京堂出版 H13・2

林 太郎 啄木夫人とおばあちゃん 『心の灯台 成瀬博士の歯車物語』     東銀座出版社 H13・6

高 淑玲 詩集『あこがれ』に関する一考察――詩形とリズムをめぐって 「文学・語学」第170号   全国大学国語国文学会 H13・9

高 淑玲 啄木の三行書き短歌形式とリズム 「安田女子大学研究紀要」第6集    安田女子大学 H13・3

高 淑玲 啄木と白鳥――自然主義小説をめぐって 「國語国文論集」第32号      安田女子大学 H14・1

高 淑玲著『石川啄木の歌風の変遷』 572頁     致良出版社有限公司(台湾国台北市) H14・5

高 淑玲 啄木の小説に関する一考察〜自然主義思考の作品をめぐって 「日本語言文藝研究」第3号  台灣日本語言文藝研究學會 H14・―

関川夏央 石川啄木―「天才」をやめて急成長した青年(1)〜(2)「婦人画報」3〜4月号    婦人画報社 H15・3〜4

高 淑玲 啄木の小説に関する一考察――社会主義思考の現れ 「日本語言文芸研究」第5号  台灣日本語言文藝研究學會 H16・―

高 淑玲 啄木の作品に現れた母親像について 「日本語言文藝研究」第6号    台灣日本語言文藝研究學會 H17・12

田中 綾 歌人たちの肉声――石川啄木と北原白秋※講演記録「労働文化」209号   北海道労働文化協会 H20・3

尾崎裕美 尾崎行雄八回の名前の変遷と歌人啄木との出会い 『歌人咢堂――家族そして友を詠う』   文芸社 H21・12

稲沢潤子 啄木と大逆事件―「時代閉塞の現状」[強権]、純粋自然主義の最後及び明日の考察― 「民主文学」6月号  H22・6

小杉正夫 「強権」に屈する勿れ!―石川啄木と大逆事件の一考察― 「民主盛岡文学」第43号  H22・11

菅原和彦 〈論説〉『一握の砂』100年・閉塞社会に問いかける     岩手日報 H22・12・1

高田光子 第一章・啄木の思想は多喜二に引き継がれた 『小林多喜二青春の記録』  八朔社 H23・1

近藤典彦 石川啄木と幸徳秋水―処刑百年後の今年― 「月刊 ヒューマンライツ」第277号  (社)部落解放・人権研究所 H23・4

谷川 俊 啄木と俳句 「武蔵野ペン」第147号  川越ペンクラブ事務局 H23・12

吉田直美 「検閲制度」を通した温かで客観的な近代文学史〜『風俗壊乱』(ジェイ・ルービン)の意味〜 「県民文芸作品集」.42   第46回岩手芸術祭実行委員会 H23・12

佐藤静子 
あゝ自分は詩人として生まれてきたのであった―啄木『あこがれ』の世界へ― 「県民文芸作品集」.42  H23・12


 ※上記の啄木文献は「湘南啄木文庫収集目録」第25号よりの抜粋である。「目録」では、単行本の「目次」をはじめ、新聞以外は
  判型や定価も記載し、一般に入手困難な同人誌(紙)等の発行所は可能な限り記載してある。
  ちなみに、25号に記載紹介した文献総数は1133点である。 今後もネットと手に取る紙と両面からの「啄木文献情報」の提供に
  精進して参りたいと思っている。

  奇しくも只今気づいたが、本日は今から126年前に啄木が誕生した日であった。

  2013年2月19日 湘南啄木文庫 
主宰 佐藤 勝

啄木文学散歩の文献 3点の紹介

 2012年に入って、啄木没後100年を記念した出版物(単行本、文庫本)は、湘南啄木文庫が収集した数だけでも、

 すでに、13冊の本がある。

 これに、「別冊太陽 石川啄木」(平凡社)や「短歌研究」6月号【特集 石川啄木 没後百年】(短歌研究社)

 などの特集号雑誌や新聞(1頁〜2頁の全面特集)などは、50点近い数の特集号を収集しているが、

 これらの文献紹介は来年1月に発行を予定している「湘南啄木文庫収集目録」第25号にて、詳細な紹介を

 行います。

 今回は、竹原三哉著『啄木の函館』、山崎益矢著『恋しくて来ぬ 啄木郷』、雑誌「北の文学」掲載の文章

 山田武秋「東京の石川啄木ゆかりの地」の3点を紹介します。 (2012年11月13日 佐藤 勝)
 

 山田武秋「グラフ文学散歩 東京の石川啄木ゆかりの地」
   
 (「北の文学」第64号 岩手日報社 2012年5月 発行/定価:1100円+税)

 東京の「啄木文学散歩」は、古くは野田宇太郎の著書から、はじまり、多数の案内書がある。

 過去には筆者も書いた(雑誌「短歌」ほか)こともあるが、本稿はネット時代の今に相応しい

 文章と写真による案内であるところが新鮮でもあり、かつ親切な内容なので広く紹介したい。
 
 (2012年11月13日 佐藤勝)
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石川啄木没後100年 「啄木と歩く盛岡文学散歩」

山崎益矢著『恋しくて来ぬ 啄木郷』 文庫判
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山崎益矢著『恋しくて来ぬ 啄木郷』 文庫判 340頁 740円+税

発行所:文芸社(東京・新宿区新宿1−10−1/電話:03−5369−2299)

待望の研究書 『啄木の親友 小林茂雄』 発売されました!
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 上記の森 義真著『啄木の親友 小林茂雄』について、国際啄木学会会長の望月善次先生が書かれて書評が
届きましたので、まだ、本書を読まれてない人の参考になるかと思いますので、下に写真版を掲載しました。
  2012年12月26日 湘南啄木文庫・佐藤 勝

 ※下記に本書の〈目次〉と新聞に紹介された記事をUPしました。〈目次〉をクリックしてご覧下さい。

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆湘南啄木文庫の新着ニュース☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ひらり 東北の春
そして、歌が溢れた 〜松本幸四郎×石川啄木〜

5月6日(月) 午後3時00分〜

夭折の天才歌人・石川啄木。26年2ヶ月の短い生涯で、4千首を超える短歌を紡ぎ出した。故郷への尽きせぬ思いや在りし日の心の揺らめきを切り取り、今なお人々の心をひきつける歌の数々―――その9割は、啄木が22歳の時に訪れた「ある不思議な夜」を境に生み出されたものだった。
「なぜ啄木は歌あふれる夜を迎えたのか?」…啄木の死から100年あまり。そのことに疑問を持ち続けてきたのが、歌舞伎俳優の松本幸四郎さんだ。二十歳のとき初めて挑んだ現代劇の主役で演じたのが、他でもない石川啄木だった。歌のイメージとはかけ離れた破滅的な生き様は、若き幸四郎さんに一筋縄ではない人間の不可思議さを知らしめた。
それから50年。今なお心の中で抱き続ける創歌の謎≠探るため、幸四郎さんは啄木と向き合う旅に出る。故郷・渋民や青春の盛岡、勝負をかけた東京など啄木の足跡を辿る中で、幸四郎さんは50年来の謎にどんな答えを見出すのか?

上記の案内文は、NHKネットクラブキャンペーン
http://www.nhk.or.jp/ashita/touhokutabi/schedule/index.html
からの引用です。

2013年5月6日(月)振替休日の午後3時から、NHK BSプレミアムにて
松本幸四郎が啄木ゆかりの地を訪ねる番組が放映されます。




啄木終焉の地、小石川図書館で
「啄木没後101年の啄木忌」に 啄木講座!
来る4月13日は 101年目の「啄木忌」に啄木終焉の地の
すぐ近くにある 文京区立小石川図書館にて 啄木講座が
開催されます。  先着80名まで、という制限があります。

 詳しいことは下記のポスターをご覧下さい。
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。
 2013年1月4日(金)〜3月30日
”啄木講座”開始
 「NHKラジオ第2放送」
 ※ 本講座は終了しました。
テキストは全国の書店で発売中!
 

 
NHKカルチャーラジオ  

 短歌を楽しむ       
 
啄木再発見
 
  青春、望郷、日本人の幸福   

 講師:三枝ミ之 先生   

放送期間:2013年1月〜3月       

放送日:金曜日 午後 8:30〜9:00 

再放送:土曜日 午前 10:00〜10:30

※インターネット
NHKネットラジオ らじるらじる
(ここをクリック)
  この番組を聴くことができます         

※テキストは全国の書店で発売中です
定価:950円 176頁 
      

〈主宰も一言〉
 
 テキスト本を読むだけでも、あらたに啄木を
 知ることが多くて楽しくなります       
 私はきっと何度も聴きたくなると思うので 
 テープに録音して置くことにします     
        2012年12月29日
 (佐藤)

     
東日本大震災復興支援・石川啄木没後100年
石川啄木WEEK(ウイーク)

〜絵画・彫刻・本・講演でふれあう石川啄木〜
 
 会 場 : 八重洲ブックセンター本店8階ギャラリー (東京駅 八重洲口より徒歩2分)

 開 催 : 2012年12月14日(金)〜20日(木)  (入場無料)

 開催の詳細は下記にポスターを展示いたしますので、ご覧ください。

 また、Yさんのブログ「啄木の息・ブログ」にも近日中に、詳細な紹介が載ると思いますので、
 ぜひ、「啄木の息」の方も(講演者全員「国際啄木学会」会員)ご覧になってください。

 ※下記ポスターの詳しい内容は
   
八重洲ブックセンターギャラリー案内でご覧になれます。
      
ここをクリックして下さい。
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。
建立47年目にして

秦野市の啄木歌碑が新聞紙上で初めて紹介!

(下記の新聞写真版をご参照ください)
 岩手日報は、石川啄木没後100年を記念して、今年の4月から、全1頁を「啄木特集」としてテーマごとの連載を開始した。

 先日、このシリーズの担当記者から、「各地の啄木歌碑を取材して紹介しているので、秦野市の碑も見ておきたい」、と

 いう話しがあって、歌碑の建つ秦野市立本町中学校へ案内した。

 神奈川県秦野市に昭和39年に建立された啄木歌碑が、このたび岩手日報の啄木没後100年特集シリーズのなかで

 建立47年にして初めて、新聞紙上に紹介されました。地元紙である「神奈川新聞」にも、何度か紹介を懇願してきたが、

 話題性が無い、ということで取り上げてもらえずに、湘南啄木文庫の地元である神奈川県の唯一の啄木歌碑なので、

 残念に思ってきたが、このたび、岩手日報に掲載された記事(小山田記者)を読んで、話題性が無い、と切り捨てていた

 新聞記事の「話題性」とは何かと、あらためて考えさせられました。

 岩手日報の啄木特集記事は、啄木の残した作品を通して、その受容性も時代によって、さまざまに変容してきたことを

 伝える貴重な証言ともなっている優れたシリーズであるが、ひとつの啄木歌碑の建立にも、時代の背景があり、なぜ、

 その時代に「啄木歌碑」であったのか、という視点で読むと、そこからは興味深いものが見えてくるから面白い。

 啄木歌碑には、「話題性が無い」と切り捨てたのは、没後100年の今も読まれている数少ない歌人のひとりである啄木の

 歌の持つ意味の大きさを知らなすぎる、ということであろうか。

 秦野市の啄木歌碑に刻まれた歌は、全国に、170基ある(平成23年11月で)「啄木碑」のなかでも、この歌を刻んだ歌碑は

 めずらしい。

 昨今の世情は、母と子の情愛の薄さから、さまざまな悲劇を呼び起こしているが、そのような視点においても、昭和39年に

 建立された背景には、時代の「母と子」の関係なども見られそうな歌である。

 しかし、この歌は啄木の2冊の歌集には収録されていない。

 それほど上手な(技巧的に)歌では無い、ということもあるが、「たはむれに母を」背負った、かの有名な歌につながったかと
 
 思うと見過ごすこともできない歌なのである。

 刻まれた碑面の文字も経年によって読み難い状態でもあるが、一見の価値ある歌碑と思うので、多くの啄木愛好者に

 広く知られてほしいと思う次第です。 (2012年11月24日  佐藤)
下の記事は岩手日報の「啄木特集」頁の写真です
下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。
上掲の拓本は窪嶋義文先生のご指導にて佐藤勝が制作致しました。

「歌」

あたゝかき飯を
子に盛り
古飯に湯を
かけたまふ
母の白
  森 義真著 『啄木の親友 小林茂雄』 〈目次〉
 
 湘南啄木文庫でも、近刊の紹介をしておりました、森 義真著 『啄木の親友 小林茂雄』 が、2012年11月1日に発売されました。

 期待通りの、素晴らしい内容ですので、参考までに目次の項目と「岩手日報」&「盛岡タイムス」(記事)を掲げておきます。

(2012年11月10日 佐藤 勝)

        ******************

 第1章 啄木と茂雄・茂雄と啄木

 1.「茂雄の恋」をめぐって:「茂雄の恋」の歌の解釈/「茂雄の恋」に関する茂雄の証言/墨で塗られた「茂雄の恋」の歌/
   「おどけし歌」の恋の相手

 2.「白羊会」と「爾伎多麻」:短歌グループ「白羊会」/茂雄の啄木短歌観/回覧雑誌「爾伎多麻」

 3.仙台における二人の交友:詩集『あこがれ』えお手に/土井八枝夫人の回想/仙台での11日間/返された「オペラ集」/
   啄木からの土井家への手紙

 4.回想「啄木を偲ぶ」

 5.『啄木からの手紙』と茂雄宛「啄木の手紙」15通:/『啄木からの手紙』/茂雄に宛てられた「啄木からの手紙」15通

 6.俳句をめぐる啄木と滋夫:/啄木の俳句/雅号「啄木」をめぐる茂雄の俳句/杜陵吟社と茂雄

 7.啄木の日記に表れた茂雄

 8.啄木の作品に表れた茂雄:/評論「閑天地」/小説「葬列」

 9.啄木の十和田記訪問

 10.「自我とは何ぞや」に表れた茂雄の啄木短歌観

 第2章 盛岡中学時代の茂雄

 1.富田小一郎先生

 2.カンニング事件

 3.「同窓」第19

 4.茂雄と岡山の友情

 5.岡山不衣句集をめぐる茂雄と森荘已池

 第3章 仙台医専時代の茂雄

 1.盛岡中学校校友会雑誌への寄稿

 2.仙台医専における光と影

 3.「東北医学会会報」に見る茂雄の姿

 4.茂雄と魯迅、そして藤野先生

 5.太宰治「惜別」

 第4章 茂雄の生涯

 1.茂雄の生涯概観

 2.医師会長時代」

 3.盛岡市議時代

 4.茂雄の実像(1)長男静一氏の回想

 5.茂雄の実像(2)次女・洋子氏の回想

 6.茂雄の実像(3)孫高氏の回想

 第5章 茂雄の啄木顕彰

 1.渋民鶴塚の啄木第1号歌碑建立

 2.盛岡天満宮の啄木歌碑建立

 3.茂雄の人生における啄木との出会い

 第6章 茂雄の作品

 1.花郷・花京の短歌

 2.滋夫・茂夫の俳句

 「茂雄の年譜」/ 望月善次:跋/小林 高:お礼のことば

 森 義真:「あとがき」に代えて―私と小林茂雄―/参考文献


 購入は新刊書店、またはネットで申し込み下さい。

 A5判 333頁 2000円+税 

 出版社:盛岡出版コミュニティ(盛岡市東安庭2−3−3)

 電話:019−651−3033

 FAX:同上

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函館の「啄木文学散歩」の名著となる本が刊行されました!
竹原三哉著 『啄木の函館 実に美しき海区なり』

 啄木の生涯の中で、幼少年期を除けば、函館に住んだ時期がもっとも幸せな時期であったということは、
 
 啄木の人生に興味を持つ人なら、誰もが認めるところであると思うが、その時期の啄木の足跡を

 かくも丁寧に、かつ親切に案内した本は、これまでに無かったような気がする。

 竹原氏という、函館の案内人を得た啄木は、そぞかし満足なことと私は思う。

 下に発行所の「チラシ」と著書に付された「帯文」を掲げておきますので、内容はその言葉に偽りのない事を

 申し添えておきましょう。 (2012年11月13日 佐藤 勝)
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 竹原三哉著 『啄木の函館 実に美しき海区なり』 四六判 296頁
 
 発行所:紅書房(東京・豊島区東池袋5−52−4−303/電話:03−3983−3848)

 発行日:2012年08月 / 定価:2,000円(税込)
 「啄木と龍馬」の短歌募集
啄木の父 一禎終焉の地に歌碑を建てる会(高知市)で
   全国の啄木、龍馬の愛好者の皆様へ 
   
   2012年11月6日。湘南啄木文庫の佐藤 勝より

 このたび、私が20年以上「啄木友人」として、国際啄木学会をはじめ、各地で開催される石川啄木の会では、
 必ず再会を約す、という一人に 高知市在住の岡林一彦さんがおります。

 その岡林一彦さんより、下記のご案内を頂きましたので、皆さんにもご紹介致します。

 石川啄木、坂本龍馬、どちらかに興味のある方はもちろん、どちらの人物にも肩入れはしてないが、
 自作の短歌を作って楽しんでおられる方は、ぜひ、下記のチラシの案内をご覧になって、応募して見て下さい。

 龍馬が、啄木が、南国の高知で貴方の応募を待っておられます。

 締め切りは今月末、まだ、まだ、間に合います。初心者の応募大歓迎、と岡林さんは話して居られました。
 

 
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啄木没後100年 短歌大募集の詳細
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千葉県
我孫子市の杉村楚人冠記念館で展示会

2012年10月30日〜2013年1月14日

「楚人冠と啄木をめぐる人々」

  ※ (はじめに)
   本日、千葉県茂原市に住む知人から朝日新聞(千葉版)に載った、啄木関係の記事を頂いたので下記に紹介する。

   啄木のが東京朝日新聞の「歌壇」の選者になった事は、大先輩の同僚であった、杉村楚人冠の援護もあってのことで
   あろう事は、多くの人の知るところである。 (以下は新聞記事の下方に記す) 
   2012年10月25日   湘南啄木文庫 主宰 佐藤 勝


下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。

 病苦に喘ぐ最晩年の啄木に温かい手を差しのべた一人に

 東京朝日新聞社に大先輩、杉村楚人冠の居たことは知られている。

 啄木が病床から楚人冠に書き送った、見舞金への礼状を読むと

 私まで、楚人冠の好意が有り難くて、涙がでそうになる。

 千葉県我孫子市にある杉村楚人冠記念館では、下記の期間に

 「楚人冠と啄木をめぐる人々展」を開く。

 開催期間:2012年10月30日〜2013年1月14日


 私はこの展示会をぜひ、見に行きたいと思っている。

 そして、明治の人々が、如何に「先輩は後輩の」面倒を見たか

 「後輩は先輩に」、如何に敬愛の念いを抱いて接していたかを

 自分の目で確かめたいと思う。

 現代の中高年者(あるいは壮年と呼ぶ)は

 後輩に対して、個人を尊重し、人間として接しているのだろうか?。

 また、後輩は、先輩を信頼して、その背中を見つめているのだろうか

 と、思うことの多い昨今だから・・・・・・。

  2012年10月25日 湘南啄木文庫にて  佐藤 勝

下の寫眞をクリックして大判でこ覧下さい。
 お問い合せは
杉村楚人冠記念館

または下記へ
我孫子市教育委員会 生涯学習部 文化・スポーツ課 杉村楚人冠記念館
〒270−1153 我孫子市緑2の5の5
TEL:04−7182−8578

啄木愛好者の
皆さまへ


湘南啄木文庫の佐藤です。

★緊急ニュース  NHKプレミアムが10月24日(水)85分間も
過去に放映した,「啄木特集」番組を放映します。


今朝偶然に見つけたのですが、NHKプレミアムの下記の日時です

放映時間:10月24日(水)午前9:00〜10:25

放送内容:「みちのく文学散歩/特集 石川啄木・啄木の夢と青春」

アーカイブスなので過去に制作したものを再放送するもです。

2012年10月19日。    佐藤 勝

最近読んだ啄木文献
2012年10月
啄木の特集号雑誌 2冊の紹介
************
 T.

同人誌「視線」〈復刊第3号〉特集 石川啄木没後百年記念 B5判 130頁 頒価500

〈3点の研究論文を掲載〉

1.近藤典彦:文学研究の綾―旭川啄木歌碑像に織り込まれた―

2.山田 航:啄木『飛行機』ノート

3.柳澤有一郎:病を詠むということ

※佐藤 勝の読後感

(1)近藤論について

 従来、『一握の砂』に収められた歌の中に、旭川を詠んだ歌は3首(「名にみ知りて縁もゆかりも」
・「伴(つれ)なりしかの代議士の」・「今夜こそ思ふ存分」)とされてきた。

 が、近藤氏は従来の研究者による説を覆して「水蒸気」の歌も旭川の歌である、と解釈している。

 氏の論稿では、これまでの研究者が説明できなかった疑問点に、みごとに、科学的手法もまじえて、
「汽車の窓に花のごと凍て」ついた《水蒸気》の条件を示し、宿屋のお茶が何故〈ぬるかったのか〉、と

大変分かりやい文章(同人誌という場もあるからでしょうか)で、解き明かしておられます。

 この新説は、旭川出身者の論者で無ければ気づかなかったであろう啄木の真意を教えて頂いた、
という事に私は深く感動している。

(2)山田論について

 啄木には手製の詩集ノート「呼子と口笛」がある。その最終にある「飛行機」を
論者の山田氏は、この詩は「啄木の詩の中では最高傑作」と位置づけている。


 当時の「飛行機」は時代の最先端をゆくものであるから、

この詩は「ノスタルジアを込めて読んでしまう現代の感覚とは、
本来まったく別のベクトルを向いているのである。」と論じ、

「給仕づとめの少年」が劣悪な環境にもめげず「未来に臨む」姿を象徴している事を
解りやすく論じているところが、とても新鮮に感じました。
 
 また、若い現代歌人の中には、難しい言葉を好む傾向も見られるが、山田氏の本論は
平明であり、野口雨情の詩(歌謡詩)との比較も面白く、小論ながら心に残るものでした。


(3)柳澤論について

 柳澤氏はかつて近藤典彦氏との共同研究論文「『全集』に見る啄木の病歴」(2004年)という
好論を執筆されている。

 今回の論考は氏がその後も「啄木の病」という研究にこだわり続けて来たことを示すもので、
私は先ず、そのこだわりの継続に感動した。


 今回の論稿では啄木の死に至る最後の状況を、医学者から学んだ事もふまえて、
緻密な検討を重ねながら、

 啄木が最後の歌(歌集『悲しき玩具』の)を詠む状況を、再現ドラマ化したように展開する
文章表現は、一種の小説を読むときに感じるような興奮さえ感じてしまうような
説得力のあるものでした。

 余談ながら、(2)の山田氏や、(3)の柳澤氏の論稿からは、若い研究者の熱意が、
行間から熱く伝わってきて、私を嬉しくさせてくれました。


 以上の3点は、ぜひ、おすすめの論考なのですが、
「視線」は、一般書店では販売されて無いので、下記の連絡先へ問い合わせて下さい。


連絡先:〈発行人:和田裕〉函館市本通2−12−3 和田方

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 U.

「宮澤賢治と石川啄木」〈日本および日本人の原風景〉《完全保存版 雑誌》

発売:徳間書店/発行日:2012/10/15 ISBNコード: 978- 4-19-710304-1/判型/仕様: A4
定価: 750円(税込)

【巻頭企画】外岡秀俊インタビュー/「いま求められる賢治と啄木」

【第1章】/外岡秀俊が選ぶ 賢治と啄木のことば
12

【第2章】/賢治・啄木を読み解くキーワード

【第3章】/賢治・啄木 ゆかりの地を歩く/ほか


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 2012年8月

【はじめに〜お詫び方々〜】

 今年の1月にPCを新しくして、スピードのある文献紹介をしたいと思っていたら、

 HPの更新をはじめ、以前のPCのように上手く作動しなくなってしまった。

 元々メカに弱い、と言い訳にしていた怠け者の私の所為だが、いつも私の

 PCの師匠でもあり、強い味方である我が家の次男坊が帰省したら、と

 思っていたのですが、今夏は帰省の予定もないようなので、

 電話で指導を受けて、シドロモドロながらも、何とか、更新の再開が出来ました。
 
 徐々に1月以降の啄木文献で、心に残ったものを紹介してゆきます。

 なお、以下の文献は湘南啄木文庫の会友に毎月発信しております

 「湘南啄木文庫文献ニュース」では、毎月、紹介いたしておりますので、

 ここでは、私の記憶の新しい順から、単行本にはショットな読後感をそえ、

 特集号雑誌は「文献項目」を紹介します


 その他の論文、新聞、雑誌の記事なども順次紹介します。

   **********************

 (1)
 単行本(文庫本なども含む)


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 小野弘子著『父 矢代東村』四六判 全422頁 3500円+税  現代短歌社 12・4
  
  (※啄木関係の文献は次の項目である。


 練堀小学校教訓となるP4749/「朝日歌壇」で啄木の選を受けるP5054

 啄木短歌の評釈P229
233/歌人矢代東村の業績401405/年婦406416

 ※ 
矢代東村は啄木・土岐哀果の系譜の歌人であり、本書はその意味において貴重な一書である。
   ずっしりと重いこの本を読み終えて、私は遠いむかしに読んだ2冊の本を書棚から出してみた。
   矢代東村・渡辺順三共著『啄木短歌評釈』(ナウカ社/昭和10年)は、後に古明地書店より
   再刊されて版を重ねた。私が所蔵している本の中に古明地書店版の昭和13年の4刷もある。

   また、戰後は検閲の制度も緩和された所為なのか文言にも多少の移動があって、書名も変更され
   
渡辺順三・矢代東村共著『啄木の歌と鑑賞』 新興出版/昭和22年)として発行された。

  小野弘子氏の父、矢代東村への敬慕と時代を見つめる目にも感動させられた一冊にであった。
    (佐藤 勝 2012年8月18日)

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 三枝ミ之著『百舌と文鎮』259頁 2500円+税  ながらみ書房 12・7

著者は歌人として、また短歌文学評論家としても知られるが、その著者が、

 もう少し、評論よりも解りやすく書いたのが、

 本書に収められた随想ということだろうか。


 ここに収められた文章は、著者の主催する短歌結社の雑誌「りとむ」に

 平成11年7月号から、今も連載中の同名の随想「百舌と文鎮」の中から選んだ

 70篇が収められている。

 啄木に関する文献は以下の7点であるが、私は本書を読みながら

 先年に発行された
著者の『啄木――ふるさとの空遠みかも』(本阿弥書店)や

 最近(平成24年3月)角川学芸出版から〈角川ソフィア文庫〉として再刊もされた

 『昭和短歌の精神史』(本阿弥書店)の原点を、本書に確認できたようで嬉しくなった。

 また、著者自ら「歌論よりも歌話を意識した仕事」と記すように、歌論ではない。
 
 それが読者を高度な意識の世界に誘い込むから不思議だ。

 著者は歌人として名声は高い、が、

 私は氏のエッセイに何時も感動し、泣かされる。


 本書も名随想家、三枝ミ之氏ならではの一冊である。

 【啄木に関する項目】
 /啄木学会、その他P22〜/啄木書誌と『歌ことば事情』P30
 /啄木の読み方。父の歌P63〜/啄木をめぐるいろいろP94
 /啄木と池田功氏の新刊書のことP188
 /啄木の孤独P205〜/啄木と高田松原の啄木歌碑のことP249

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 西連寺成子著『啄木 ローマ日記を読む』254頁 1800円+税  教育出版社 12・4

 先ず「ローマ字日記」に焦点をしぼって一冊にまとめられたことに敬意を表したい本だ。

 承前、啄木の「ローマ字日記」は、どこでも話題になる。

 しかし、この著者ほど真面目に正面から、そして側面から、と「ローマ字日記」全体を

 検討し、啄木の内面を詳述された文献を私は知らない。とにかく、のお薦め本だ。

 なお、啄木の日記全体については、

 昨年に発行された池田功著『啄木日記を読む』(新日本出版社)が好評で、

 近年では異例の速さで増版された。

 この2点を合わせて読めば、苦悩する啄木と国際感覚を持って生きていた啄木、

 などなど、新しい啄木に出会える。

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 岡田喜秋
著『人生の旅人・啄木』 257頁 2800円+税  秀作出版社 12・4

 雑誌「旅」の編集長を長年努めた著者が、啄木の人生軌跡をたどりながら

 啄木の寄り添って語る「啄木の人生」には心ひかれる。
 したがって本書は、没後100年の啄木と現代をつなぐ一冊であろう。


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 ヨシダノリヒコ
(執筆)盛岡観光コンペンション協会著『啄木と盛岡』文庫判 全87
  定価不記載 発行所=いわて教育文化研究所 12・4


 ※ 各見開き2頁に絵と文章で盛岡と啄木を紹介。ほかに年譜・啄木マップ付

  上記の書は入手の方法が少し面倒である。盛岡市の「啄木・賢治青春館」でのみ販売(300円)している。
  但し、郵送の申し込み方法もあるようなので、「啄木・賢治青春館」へ直接問い合わせて下さい。

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 岩手県建築士会・女性委員会編『いわて芝棟ものがたり』文庫判 全58頁  定価不記載 岩手建築士会発行 11・09

 ※ 岩手県内に現存する古民家の屋根に焦点を当てた写真の1枚1枚に、石川啄木&宮沢賢治の詩歌をそえた
   可愛らしくて貴重、かつ楽しい文庫判の写真集である。

  本書は、先の東日本大地震の復興のシンボルとして被災地に花を植える、という 岩手建築士会の
  女性委員会が企画発行したもので、この趣旨に賛同して、寄付金を振り込まれた人に 差し上げます
  という本である。
  が、啄木の生まれた当時からあったような農家の屋根の上に咲いた花が何とも言えない、味のある
  写真集であり、啄木の歌や賢治の詩も、良いものが選ばれているから一見の価値はある。

  発行日から日数が経ってしまったので、先ずは電話かファックスで問い合わせて見て下さい。

  連絡先=社団法人 岩手建築士会(〒020-0887 盛岡市上ノ橋町 1−50)
     TEL&FAX:019−654−5777


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 尾崎由子
著『歌集 啄木の遺産』2000円+税  ポトナム社(東京・三鷹市)12・4

 ※  集中「啄木の遺産」12首は著者と啄木を繋ぐ歌。

 他に安盛敏隆「序にかえて」/清水怜一「歌集解説」や著者の

 「あとがきにかえて」は貴重な啄木短歌継承の証言。


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 碓田のぼる著『石川啄木 風景と言葉』267頁 1905円+税  光陽出版社 12・3

 啄木の研究者は多いが、自らも啄木のような生活の苦闘を超えた研究者は少ない。

 本書の全篇にわたって、本物の「人生体験」を経た強さと、弱者への労りの眼差しが感じられる。

 私が著者の作品に初めて出会ったのは、昭和48年『石川啄木』〈近代作家研究叢書〉だった。

 著者はひとつの信念を持って、啄木を研究し、多くの啄木図書を刊行されて来た。

 啄木が誰のために、作品を残したのか、という事を私たちに教えてくれる稀有の研究者です。

 私はそこに、感動して、一層の敬意を払うばかりだ。

 本書の見出し項目を以下に記す。

 T.思想の風景と言葉/啄木観念哲学の形成と破城/刻苦する明日への思想/

 U.生活の風景と言葉/風景認識の前進/生活の発見と進化/啄木的世界の発展/

 V.『生活と芸術』における生活意識――出発の状況/『呼子と口笛』はどう響いたか

 /大阪「啄木研究」の史的位置/石川啄木と平沢計一――工場法をめぐる一系譜について/

 W.歌の風景と言葉/啄木の三つの歌論――状況と歌人

 /歌論と二つの歌集――その「いま、ここ」をめぐって

 /『悲しき玩具』における真実――表現の自由への苦闘/


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 池田 功著『啄木 新しき明日の考察』189頁 1900円+税  新日本出版社 12・3

 啄木の研究者として、今、一番輝いているのは本書の著者ではないだろうか。

 ネットを見ると7月から10月までに著者の講演が4回もある。

 国際啄木学会の副会長を務めるかたわら、精力的に「啄木の国際性」を語り、

 論じてきた。その見識は深くて重い。

 昨年刊行の『啄木日記を読む』(新日本出版社)も好評だが、著者は啄木の全体像から

 豊かな知性を見出して紹介してくれる。

 明治という時代に生きた啄木が、国際性の視点によって思索していたことに驚く。

 池田氏は、啄木研究の【鳥瞰図】を即座に示せるような研究者であり、特に

 『石川啄木――その散文と思想』(世界思想社)や

 『石川啄木――国際性への視座』(おうふう)などの著作でも

 啄木の全体像を捉えて、啄木の国際性を示されている。

 今回の書では、啄木の視点の原点は「働くことにあった」という事を

 解りやすく示唆してくれる。

 先日、作家の渡辺淳一氏の講演を聞く機会があった。渡辺氏は

 「啄木ほど働くのが嫌いだった人も珍しい」ということを話した。

 これは啄木びいきの渡辺氏独特の裏返しの表現であった、と思うが

 私は講演を聞きながら、その後に講演する池田氏の「真面目研究本」の

 内容を思い出していた。

 作家と研究者は違う、と渡辺氏自身も語っていた。

 私も全く違う、と思いながら聞いていた。大変面白い講演会であった。

 そして、あらためて池田氏の真摯な研究者の著作を思い浮かべたのである。

 以下は本書の見出し項目である。

 .労働と文学の葛藤――天職観の反転/

 2.『一握の砂』――「海」のイメージの反転と反復/

 3.日韓合併に抗する歌――亡国の認識/

 『時代閉塞の現状』――社会進化論の受容と批判/

 4.辛亥革命という希望――啄木の中国観

画像なし

 真田英夫編『石川啄木 函館時代の気象表』<明治40年5月5日〜明治40年9月13>

 A4横型判 本文50頁【付「啄木丁未日誌」抄】 非売品

 ※本書は啄木が函館に過ごした期間の詳細な気象記録を現存する資料から抄出した記録。

 著者刊(札幌市在住)発行日は湘南啄木文庫の受け入れ日)12・3・1

 河野有時著『石川啄木』1200円+税  笠間書院 12・1

 〈和歌文学会監修 コレクション日本歌人選35〉として100冊のシリーズの中の1冊。

 啄木の歌50首に解釈と鑑賞を、現代の啄木研究のポープ的存在である著者の処女出版で、

 本書には、ほかに「歌人略伝、略年譜、解説・「いま・ここ・わたし・石川啄木」などがある。

 【付録エッセイ】三枝ミ之:「平熱の自我の詩についてP115118」も良き啄木案内である。

 ※本書については、ネット上のアマゾンの中にて「湘南の啄木」ハンドルネームで私見を載せております。


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 長浜 功
著『啄木を支えた北の大地 北海道の三五六日』260頁 2700円+税  社会評論社 12・2

 著者には3年前に刊行した『石川啄木――二十六歳と2ケ月の生涯』という著作もある。

 が、この前著は誤記や旧い資料をそのまま引用しているところが気になったが、今回の書は

 それらの補訂がされているのか、と思いながら読んだ。

 著者は本書の「あとがき」に(前著に書いた)「啄木像に関する幾つかの変更の

 あることを正直に認めなければならない」と記している。

 そして、巻末に掲げられた参考は「石川啄木全集」〈全8巻〉(1978年・筑摩書房)の

 ほかに、47冊の書名と著者名が列挙されている。本書は研究書では無い。

 物語的に「北海道の啄木」に焦点を当てた視点は面白い。


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 三枝ミ之編著『今さら聞けない短歌のツボ』198頁 1600円+税  角川学芸出版 12・2

 本書には〈梅内未華子・三行書き〉をはじめ、啄木の歌に触れた文章が多く収録されている。

 しかし、本書は啄木図書として紹介するよりも、啄木研究者をはじめ、短歌に関わる

 すべての人(読者も、実作者も、研究者も)に、紹介したい本である。

 「今さら聞けない」ところが、全ての人が、こっそり読んで、嬉しくなるような本なので、

 ぜひ、一読をしてみて下さい。読後はきっと読み捨てができなくて、

 そっと書棚の何処かに隠して置きたくなる筈です。私もそうですが、

 ウフフフフって感じです。


 (1)特集号雑誌など

 「啄木」 全10頁 〈石川啄木没後100年に寄せて〉 静岡啄木の会発行 12・8

 石井敏之:石川啄木終焉の地で偲ぶ会P1〜

 八木 隆:六十年前の『少年啄木集』P2

 渡辺寅夫:啄木の足跡を尋ねてP3

 石井敏之:「金銭出納簿」電車ちんの謎P5

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 「短歌研究」6月号【特集 石川啄木 没後百年】
 1000円 短歌研究社 12・6

 【100年前の啄木を検証す】

 三枝ミ之:
啄木再考――ありのままに読むことの大切さP34

 山田吉郎:石川啄木をめぐる歌人たち、その友情――明治四十三年をを中心にP36

 黒岩剛仁:私の啄木体験P42

  森本 平:へなへなの飛び蹴りを――「時代閉塞の現状」の現状P46

  嵯峨直樹:時代は変わったのか――外部者啄木の視点P51

  山田 航:啄木が死なない理由――〈上京〉がつなぐ近代と現代P56

  朝比奈康博:北海道旭川に啄木の歌碑をP65

【啄木の歌のここが好き、ここが嫌い(各執筆者の返歌付)】

  笠松峰生・病的な哀しさP66

  凜 久・親の”軽さ”は今も重くP67

  永井祐一・だけが好きな人P68

  山吹明日香・仕方ないなあP69

  鵜沢 梢・英語の啄木P70

  菊池哲也・怠け者の事情P71

  斎藤芳生・空に吸われし十五の心P72

  新井正彦・故郷回帰の心P73

  梶原さい子・ぶたぼくの東北P74

  森永恭子・固有名詞の美しさP75

  広坂早苗・北海道回想歌の魅力P76

  浜田康敬・全身、啄木好きP77

  和嶋忠治・永遠なつ恋情P78

  大野英子・貧困のバイブルP79

  編集部・石川啄木略年譜P80

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 「別冊太陽 石川啄木」 2300円+税 平凡社 12・4・

  金田一秀穂:明治の青春P4

  木股知史:人生という小宇宙P8

  平岡敏夫:啄木文学の魅力P54

  雫石千恵子:石川啄木名作事典P56〜(ほか10頁にわたる27点の解説あり)

  佐藤 勝:雅号由来――翠江、麦羊子、白蘋、啄木P57

  佐藤 勝:新詩社「明星」と啄木のゆかりP59

  三枝ミ之:歌と結び字、そして歌漬けの日々60

  佐藤 勝:観潮楼歌会――鴎外と啄木P62

  三枝ミ之:啄木の歌と歌謡曲(愛唱性)P63

  池田 功:啄木のもう三つの貌(詩人・小説家・評論家)P 70

  池田 功:啄木のトルストイP81

  池田 功:大逆事件の衝撃P83

  池田 功:国を超え、時代を超えてP84

  平岡敏夫:啄木の手紙P85

  池田 功:「啄木日記」の魅力P86

  池田 功:江戸時代の艶本と啄木P91

  大田 登:人間・啄木の素顔P96

  山本玲子:生き急いだ二十六年の生涯P89〜(ほか11頁にわたる記載あり)

  遊座昭吾:万年山の縁P100

  遊座昭吾:盛岡中学――運命の同窓P108

  山本玲子:啄木の妻・節子――海に似る瞳の君のせてP114

  立花峰夫:代用教員と啄木P118

  立花峰夫:渋民村の啄木の風景P120

  櫻井健治:北海道漂泊(一)函館P128

  山本玲子:女教師 橘千恵子P131

  櫻井健治:北海道漂泊(二)札幌・小樽・釧路・P132

  山本玲子:芸妓 小奴P137

  櫻井健治:東京彷徨P142

  櫻井健治:啄木を囲む家族たち・夭折を運命づけられた一家P146

  山本玲子:啄木の好きなもの―敏感な感性の発露P148

  佐藤 勝:歌集『一握の砂』所載の公告文P151

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 「大阪啄木通信」36号 A4判 全40頁―啄木百周年忌記念特集―天野仁個人編輯発行誌 12・4

  天野 仁編:『石川啄木全集』未収載所感目録(21点・2012年1月30日現在)

   全集未載の書簡に見る啄木の豊かな筆墨の数々P1〜

 ※本稿は、これまでに新聞、雑誌、単行本などに掲載された21点の

 「啄木の筆墨」を写真版で掲載した貴重な文献集である。

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 「国際啄木学会研究年報」第15号   国際啄木学会 12・3

 【盛岡大会特別講演】熊坂義裕:東日本大震災〜宮古市と啄木にも触れながら〜

 【盛岡大会パネルディスカッション】

  望月善次:設定の経緯とコーディネーターとして努めたこと

  池田 功:「壁に面した新しき明日の考察」

  西連寺成子:啄木と私たちの「新しき明日」――パネルディスカッションに参加して

  田口道昭:等身大の啄木

  森 義真:新たなる研究テーマに向けて―パネリストを通じて受けた示唆―

  大室精一:「新しき明日、新しき啄木」を求めて―盛岡大会パネル・ディスカッション傍聴記―

  太田 登:「友」よ「新しき明日」は近い――討論の感想にかえて

 【論文】

  柳澤有一郎:白蘋から啄木へ―「明星」文壇を視野に入れて―

  山田武秋:啄木と『典座教訓』―その仏教的詩想をめぐって―

  田山泰三:藤澤元造の生涯と思想

  日景敏夫:石川啄木「国音羅馬字略解」の研究

 【書評】(啄木関係図書)

  近藤典彦:池田功著『啄木日記を読む』

  村松 善:日本現代詩歌文学館 開館20周年記念シンポジウム(1)『一握の砂』から100

  安元隆子:木股知史著『石川啄木・一九〇九年 増補新訂版』

  吉田直美:ジエイル・ルービン著/今井泰子・木股知史ほか訳『風俗壊乱 明治国家と文明の検閲』

  目良 卓:田中礼著『啄木とその周辺』

  山下多恵子:近藤典彦編『復元 啄木新歌集』

  太田 登:河野有時著『石川啄木』

  北畠立朴:鳥居省三著/北畠立朴補注『増補・石川啄木―その釧路時代―』

 【新刊紹介】(啄木関係図書)

  森 義真:長江隆一著『歌集 帰って来た啄木』・『歌集 舞い戻った啄木』

【資料紹介】

  佐藤 勝:石川啄木参考文献目録(平成23年度)

         2010(平成22)年12月1日〜2011(平成23)年1130日発行の文献―

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 ほかに新聞の特集号(全面記事)は、

 「岩手日報」や「北海道新聞」が現在も定期的に発行しております。

  岩手日報(啄木特集号)は8月1日で18回。

  北海道新聞(啄木特集号)は730日で7回。

  いずれも読み応えのある特集号です。直接各新聞社へ申しこめば、

  残部のあるものは購入できます。

 (両社とも実費を振り込後に発送なので電話かメールで確認して下さい)

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2012年1月

※ 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(32)大井蒼梧P3839「街もりおか」529号   H24・1
 ※ 
国際啄木学会東京支部会にて、森 義真氏の「啄木の交友録・盛岡篇」についての特別講演が
   あります。詳しくは当ページトップの最近読んだ啄木文献をご覧下さい。

※ 長江隆一著『歌集 舞い戻った啄木』B5判 219頁 非売品
  ※啄木関係の絵葉書や図書から引用の写真入りで、自作の啄木の気持ちになって作った歌を
   一冊にまとめたユニークな愛好者の本。特に後藤伸行氏の
啄木関係の切り絵が多くて楽しめる。
   著者刊(北海道二海郡八雲町本町128)H2312

※ 北海道新聞 見開き2頁の特集号・石川啄木没後100年/黒川伸一(署名記事)・募る望郷 漂白の歌/山本玲子(談)・日常生活取り戻す機会に/ほか) H24・1・4

※ 西村和子 不思議な治癒力ある(啄木の歌についての論) 毎日新聞(夕刊※夕刊の無い地方は5日の朝刊に掲載)H24・1・4

※ 吉本隆明(談)近代の第一級詩人(啄木の歌についての談) 毎日新聞(夕刊※夕刊の無い地方は5日の朝刊に掲載)H24・1・4

※ 山折哲雄・三枝ミ之(対談)啄木没後100年・東北の詩魂と反問(上・下) 毎日新聞(夕刊)
  ※夕刊の無い地方は5、6日の朝刊に掲載)H24・1・4〜5
  ※ 2回にわたる二人の対談特集において、啄木の歌には人間共通の再生力のあることが語られている。
  特に三枝氏の「私自身、歌を始めた頃は、啄木はセンチメンタルすぎると思い、軽んじていました。
  しかし、ある時から、自分とは何者かという問いを苦しみながら手探りしていった啄木の
  自問自答の姿が見えてきました。
  感傷的、分かりやすいといわれることの底に深いものがあると感じ、啄木を見直そうと考える
  ようになりました」
  「近代短歌100年の主題には、青春や貧乏、病気、望郷、社会意識、家族などが挙げられます。
  それぞれについて代表的な歌人はいますが、啄木を通すと全部のテーマが見えてきます。」
  と言った発言には心底同感します。

  また、山折氏の「詩人の萩原朔太郎が38(昭和13)年の文章で啄木を作曲家の古賀政男と比較し、
  二人は  すべての点でよく似ていると書いている。ともに叙情的な調べが大衆性につながっているし、
  古賀はギターを「三味線化」した、つまり西洋音楽を日本の音楽として血肉化したと述べています。
  同じように、啄木場合は西洋文学を受け入れながら、それを万葉集以来の日本的な叙情の中に流し込んで
  血肉化したと私は理解しました。」
  
という山折氏の卓見にも深いものを感じる、中身の濃い対談です。
  上記の対談記事を未読の方は、ぜひ、図書館などで一読をおすすめしたい。(2011年1月8日・佐藤)

※ 森 義真 啄木の交友録【盛岡篇】(31高橋兵庫P3839「街もりおか」528 250円  杜の都社(盛岡市本町通2138) H2312
※森 義真氏の上記の文献は毎回、短文ながら簡潔で貴重な「啄木関係
人物事典」と思いながら読んでいる。
31回目に登場の高橋兵庫は盛岡中学の後輩。下記に冒頭部分を紹介する。

   啄木といえば、「借金」のイメージが浮んでくることを否定しない。
  人からの施しを苦もなく受け入れる啄木側の論理については
さまざま述べられてる。
  そうした啄木にも、数多くの「贈与」がある。

  三日、
   光一君 兵庫君 立直君、来る。学校にゆきて遊ぶ。
  兵庫へ ウェヴスター英語辞典送る。

  これは、啄木日記「庚辰詩程」
(こうしんしてい)明治37年4月3日の記述。
 
 森氏の文章はさらに、学校へ一緒に遊びに行った兵庫へ「辞典を送る」とは
「贈る」の誤記なのか、誤記とすれば、「状況が奇妙に思われる。」と続いて、
啄木は「東京の丸善から送るように手配した。」と、みごとな推測をしている。

 回ごとに登場する人物の紹介を読みながら、私は
 啄木の優しさを 真から
理解した、森氏の人柄を感じながら読んでいる。


※ 碓田のぼる 石川啄木 歌の風景と言葉P4659「新日本歌人」第67巻1号 850 H24・1

※ 吉田直美「検閲制度」を通した温かで客観的な近代文学史〜『風俗壊乱』(ジェイ・ルービン)の意味〜P132140「県民文芸作品集」.42 第46回岩手芸術祭実行委員会 H2312

※ 佐藤静子 あゝ自分は詩人として生まれてきたのであった―啄木『あこがれ』の世界へ―P141150
「県民文芸作品集」.42 第46回岩手芸術祭実行委員会 H2312



 2011年12月 啄木文献ニュース

 田中 礼
著『啄木とその周辺―近代短歌史の一側面―』252頁 2400円(T.啄木論(これからの啄木像/啄木・口語・詩論/啄木と俳句/ほか)/U.啄木の周辺――近代短歌の創始者(鉄幹と啄木/晶子と啄木/子規と啄木〜茂吉の批評を軸として/ほか)/V.啄木の流れファシズム下の歌人たち(「ゆるされぬまこと」の歌――大塚金之助短歌の魅力/赤石茂と「山宣詠」)/C.書評集/X.その他(川並秀雄先生を想う/ほか1篇) 洋々社 H2310

 岩手県建築士会編『いわて芝棟ものがたり』
文庫判 60頁 非売品 ※啄木の歌と賢治の詩を古民家の写真と併せて抄出した内容。/本書は被災地復興基金の協力者に配布する冊子です。
 写真と啄木短歌(賢治の詩も)が、とても良くマッチして癒されます。
連絡先=〒020-0887盛岡市上ノ橋町1-50岩手建築士会/пFFAX019-654-5777/(社法)岩手県建築士会 H23・9

 西脇 巽 啄木と災害 P6875「青森文学」第80号 800円  青森文学会 H2311

 近藤典彦 「女郎買の歌」と魚住折蘆―「時代閉塞の現状」―P1〜4「視線」復刊第2号 500円 視線の会(函館市本町2―12−3和田方)H2310

 稲葉喜徳 第3章 石川啄木という教師(1)代用教員石川啄木(2)啄木の教育実践(3)啄木の教育論(4)その後の啄木P81114『私たちの教育紀行』2000円 花伝社 H23・6




 「エンタ」ニュース

啄木と賢治の言葉
  2014年1月5日に BS朝日にて放送

 ※ 以下は「エンタ」から引用記事の一部分です。

東日本大震災から
3今を生きる全ての日本人へ「ふるさと」を探す心の旅〜啄木と賢治の言葉〜()

BS朝日 20140105 () 22:00 23:30

 石川啄木と宮澤賢治の言葉から、日本人における「ふるさと」について考える。出演は、ジャーナリストで作家の外岡秀俊氏と、女優であり脚本家であり詩人でもある近衛はな氏。

まず、岩手・盛岡市で、啄木の足跡をたどりながら、彼がどのようにして「ふるさと」の詩を詠んだのかを探る。続いて、啄木が初めて海を見た陸前高田市の三陸海岸へ。ここは、2011311日、美しい海が多くの人々の「ふるさと」を奪っていった場所だ。ふるさと喪失の計り知れない悲しみと、再生に向けての取り組みに奮闘する人々と触れ合う。(文章の続きは、下記の
エンタ」ネットニュース 
http://www.ent-mabui.jp/program/4471 で、ご覧になってください


残念です!、けれど・・・・

石川啄木記念館に 24年勤務した 学芸員の山本玲子さんが退職されます

   本日、2013年11月18日(月)の、岩手日報が報道   

 ※以下は、岩手日報(記事)のHPからの引用の一部です。
  「啄木の人生と同じくらいここにいた。巣立つような感覚です」。1990年から約24年にわたり、盛岡市玉山区渋民の石川啄木記念館(嵯峨忠雄理事長)で学芸員を務めた山本玲子さん(56)=八幡平市松尾寄木=が今月末で退館する。啄木をこよなく愛し、同記念館を拠点にその独自の世界観を掘り下げ、伝え続けてきた。17日に区内で開かれた集いで、多くの住民らのねぎらいを受けた「名物学芸員」は「今後も個人として魅力を発信していきたい」と、新たなステージでの活動に意欲をにじませた・・・・・・・

※記事の詳細は18日付け岩手日報、又は同紙のHP「岩手日報」でご覧下さい。 
 
 
ここからは個人的な想い出を少し記します。
 山本さんが記念館に学芸員として勤務した当時から、ちょうど私も
 啄木愛好者の仲間たちと、あるいは、ひとりで、何度かとなく、
 記念館を訪ねて案内して頂くようになりました。

 山本さんはいつも、私たち啄木の愛好者には、学芸員という立場からではなく、
 私たちと同じ愛好者の目で、啄木を語り、説明される姿に、私は毎回、感動しました。

 その時の感動は今でも、つい最近のように思い出されますが、本日の岩手日報
 (ネット記事)を読んで納得しました。

 山本さんが、あの頃と少しも変わらずに、研究者でありながら、何時も
 「啄木の愛好者」を大切に思う気持ちで、熱く語ってくれていたからなのです。

 そのことを再確認できて嬉しく思いました。やはり、個人的には大変残念ですが、
 山本さんが記念館を離れても、山本さんが残された功績は、
 今後の啄木顕彰という形で、永く継承されてゆくと思います。

 公的機関となった石川啄木記念館は、盛岡市がさらに啄木顕彰に寄与することで、
 「盛岡市」が国民詩人、啄木の誕生の都市にふさわしい「都市」になるものと思って
 期待しております。


 2013年11月18日 湘南啄木文庫 (佐藤勝)
<11月の湘南啄木月の啄木ホットニュース>会員通信から
 啄木関係ニュース

国際啄木学会2011年度 盛岡大会
日程 11月5日(土)・6日(日)
会場 盛岡大学短期大学部209・312教室

◎11月5日(土)

■拡大理事会(理事・監事・評議員)【12時00分〜13時00分】
                         (209教室)
<以下の会場は、すべて312教室(懇親会を除く)>

■開会挨拶 【13時15分〜13時25分】

■若手研究者助成金授与式 【13時25分〜13時40分】

■講演 【13時45分〜14時45分】
  熊坂 義裕「東日本大震災のこと 〜宮古市と啄木にも触れながら〜」

■研究発表 【15時00分〜16時00分】
  田山 泰三
   「藤澤黄鵠の生涯と思想 〜啄木「藤沢といふ代議士を〜」に関する考察」
  山田 武秋
   「津波と砂と石川啄木 〜『一握の砂』巻頭十首と「地湧の菩薩」〜」

■国際ミニ講演<T> 【16時00分〜16時30分】
  林水福(台北駐日経済文化代表処・台北文化センター長、台湾啄木学会会長)
  「台日文化交流の現状 〜啄木、遠藤周作にも触れながら〜」

■閉会挨拶 【16時30分】

■懇親会 【18時00分〜20時00分】 (会費 4千円)
   スカイメトロ(盛岡駅西口・マリオスビル20F)

◎11月6日(日)

<以下の会場は、すべて312教室(実地研究を除く)>

■盛岡大会記念短歌大会表彰式 【10時00分〜10時30分】

■国際ミニ講演<U> 【10時30分〜11時00分】
  ウニタ・サチダナンド(デリー大学准教授、インド啄木学会会長)
  「『あこがれの会』(インド啄木学会)の活動状況
            〜東日本大震災復興支援企画にも触れて〜」

■パネル・ディスカッション(前半) 【11時15分〜12時10分】
  テーマ「新しき明日、新しき啄木」
  コーディネーター:望月 善次
  パネリスト:池田 功、西連寺 成子、田口 道昭、森 義真

<昼食 要弁当予約>

■パネル・ディスカッション(後半) 【12時55分〜15時00分】

■閉会挨拶 【15時00分〜15時10分】

■実地研究 【石川啄木記念館 16時00分〜16時45分】(自由観覧)

※国際啄木学会の詳細は下記のアドレスからHPをご覧下さい。
http://www.takuboku.jp/seminar/index.html

啄木文庫会員メール通信から>
最近読んだ主な文献


【1】啄木が論じられた対談
三枝ミ之氏(歌人)と関川夏央氏(作家)の対談「子規をめぐる青春群像」は最高です。

 「短歌研究」9月号に掲載された対談では「啄木の魅力」もたっぷり語られております。

 関川氏の近著『子規、最後の八年』(講談社)と三枝氏の『啄木 ふるさとの空遠みかも』(本阿弥書店)については
恰好の「読書解題」になる内容。

「短歌研究」9月号(1000円)は、新刊書店で発売中。

【2】最近の啄木論文9点
 ここからは、3月11日の大震災以降、まとまった読書の出来ない精神状態にありました私が最近ようやく、
読めることの幸せを感じられるようになって参りました。
 このような中で最近読んだ、震災以降の啄木文献の「抜刷」を中心に紹介いたしました。

(1)
大室精一「『悲しき玩具』歌稿ノートの配列意識(5)――「第五段階の歌群」(178〜194番歌)について――」
 「佐野短期大学研究紀要」第22号 H23・3・―

「歌稿ノート」は『肉筆版 悲しき玩具』(書物展望社・S11年発行)/『悲しき玩具 直筆ノート』(盛岡啄木会・S49年)と、
過去2回復刻版が発行されている。この2点の復刻版の中から見えてきたことは。

万葉集の研究を専門とする著者の大室氏が、啄木歌集の研究に挑んで十年。ついにその研究成果が結実しました。
感動的な発見は意外にも「歌稿ノート」で色分けされた、○、△、◎などの印の中にありました。
大室氏は前稿で詳しくその「中点」を論じておりましたが、本稿は「大室流研究」シリーズの最終論稿となるのでしょうか。
一冊の本となって刊行される日が待ち遠しい思いです。

(2)
日景敏夫「石川啄木の言語学」 「比較文化研究年報」第21号B5判 盛岡大学 H23・3・―

日景敏夫「石川啄木が読んだ英語資料のコーパス言語学」 「盛岡大学紀要」第28号 H23・3・―

日景敏夫「石川啄木と英語」 「盛岡大学英語英米文学会」会報第22号 H23・3・―

上記3点の論考は、これまでの研究者(啄木の英語力に関する)は、あまり高い評価をしてない原因は、
研究者の資料の「読み違い」から生じたことが大きな原因である、と論じた現役の英語教授の論文には、
啄木愛好者のひとりとして、たまらないほどの力強さと歓びを感じます。できれば皆さんも、
3点の論文を通読してください。

(3)

水野信太郎「石川啄木教員時代の生活空間」(※6枚の写真と短い解説文を掲載)
  「北翔大学短期大学部研究紀要」48号 H22・3・―

水野信太郎「啄木青年期の生活空間」(※7枚の写真と短い解説文を掲載)
  「北翔大学生涯学習システム学部研究紀要」第10号 H22・3・―

水野信太郎「石川啄木晩年の生活空間」 「北翔大学短期大学部研究紀要」49号 H23・3・―

水野信太郎「北原白秋の作品に見る近代産業と日常生活―石川啄木との比較 を中心として―」
  「北翔大学生涯学習システム学部研究紀要」第11号 H23・3・―

水野信太郎「〈研究報告〉『一握の砂』刊行百年後の北海道と盛岡」
  「北翔大学北方圏学術情報センター年報」3号 H23・3・―

啄木が暮した街や村(渋民、盛岡、東京など)の風景、そして家屋の中はなどなど想像を広げてくれるような
都市建築学を研究する著者の論文です。
啄木の生きた時代と、その生活の空間を一緒に散歩できるような楽しさもありました。

【3】そのほか最近の啄木文献3点

(1)
稲葉喜徳「第3章 石川啄木という教師 1.代用教員石川啄木 2。啄木の教育実践 3。啄木の教育論
 4。その後の啄木」 / 『私たちの教育紀行』 四六判 2000円+税 花伝社 H23・6・20

(2)
水野昌雄「石川啄木と現代について(2010年「静岡啄木祭」講演要旨)」
  「新日本歌人」5月号 850円 新日本歌人協会 H23・5・1

(3)
碓田のぼる「石川啄木 受容と風景の言葉(三)」/「新日本歌人」6月号  H23・6・1

【4】啄木特集号冊子など7冊

「啄木」第4号 全10頁(石井敏之・静岡県と岩手県/ほか)静岡啄木の会 H23・5・1

「浜茄子」第80号〈最終号 全6頁 特集:石川啄木と縁のある宮城の人々
(細目:高橋ふぢの(旧姓・佐藤)/島貫政治(まさはる)/吉野白村(本 名・章三)
/吉野臥城(本名・甫〈はじめ〉)/土井八枝(旧姓・林※土井 晩翠夫人)
/土井晩翠(本名・林吉)/長倉しん〈旧姓・福井〉/ほかに、記載人物の顔写真と参考文献を掲載) 
 仙台啄木会 H23・5・20

「大阪啄木通信」〈第35号 別冊 補訂再版〉
 夢の広がる啄木母系の軌跡 全22頁
(細目:石川啄木の母系にまつわる「熊谷家・工藤家由緒系譜」余聞―工藤常象謹撰―
/ほか ※初版発行はH20・10) H23・5・25

「大阪啄木通信」〈第35号 第1分冊 補訂再版〉全16頁 
(細目:啄木の原点―両親の出自を訊ねる―/ほか※初版発行はH12・8) H23・5・25

「大阪啄木通信」〈第35号 第2分冊 補訂再版〉全18頁
(細目:啄木生誕の地―“日戸”を訊ねる―/ほか ※初版発行はH20・10))H23・5・30

「大阪啄木通信」〈第35号第3分冊 補訂再版〉全18頁
(細目:一禎とカツの日戸村での戸籍を尋ねて/ほか※初版発行はH11・8)H23・5・30

「札幌啄木会だより」NO.19 全11頁
(細目:北村牧場 歴史的秘蔵書との出会(※橘智恵子宛ハガキ等の写真)/ほか) H23・6・5

【5】その他のニュース

国際啄木学会2011年盛岡大会/日程 11月5日(土)・6日(日)
会場 盛岡大学(岩手県滝沢村)/※詳細は未定なので後日に。

************

湘南啄木文庫の文献&ホットニュース>


(1)
※啄木研究者待望の名著が復刊された嬉しいニュースです。

木股知史著『石川啄木 一九〇九年』【増補新訂版】(沖積舎 2011年7月 3000円)

上記の書は知る人ぞ知る啄木研究の中でも名著の定説を持たれながら、長いこと
絶版となっておりましたが、このたび、沖積舎から再版されました。

 再版を機会に、旧著の刊行後の新研究を踏まえた訂正と、2篇の新論を加えて
刊行されたと記されております。

 特に今年の2月に発行されて、啄木関係者以外の間でも話題となっている、
池田 功著『啄木日記を読む』(新日本出版社)を読まれた方には、今回の木股氏の
著書に収められている「「ローマ字日記」の世界」の章はおすすめです。

※本書は「アマゾン」などのネットでも購入で来ます。

(2)
 毎日新聞(東京版夕刊)2011年6月11日号の「詩歌の森」に酒井佐忠氏が創刊された
「折口信夫研究」創刊号について書いている。

 その中に異色の偉大な歌人である折口信夫が、歌集『一握の砂』に書き込んで記した、
○◎☆印や短評など(折口の直弟子で、歌人の岡野弘彦氏が筆写したもの)が、
掲載されている。

 そのメモには、若き日の折口が、○や☆印を二つ付けて共感したり、突き放すような厳しい
コメントのメモもある。

 これらのメモが岡野弘彦氏によって詳細に筆写されていたことは、啄木研究者や愛好者に
とっても、幸運なことであり、近代短歌史を語る上でも、第一級の資料ともいうべきだと思う。

 岡野氏の功績によって公開されたことは、釈迢空の研究者ばかりでなく、私たち啄木愛好者や
また、啄木研究者とっても有難い資料です。

 「折口信夫研究」創刊号は、岡野弘彦氏の書き写したものを全て (166首) を掲載し、これに、
長谷川政春が「解題」を付けて載せております。

 さらに、興味ある方のために、毎日新聞に載った酒井氏の文章から<折口メモ『一握の砂』>に
関する部分を転載しておきます。

***********

  創刊号には、石川啄木の歌集『一握の砂』に、歌の評価や印象を迢空・折口自身が書き込みを
  入れたものも資料として収録された。
  
  例えば<高山のいただきに登り/なにがなしに帽子をふりて/下り来しかな>には「新藝術(げいじゅつ)の
  むかふべき方の暗示を見る」などと書かれている。若き迢空・折口がいち早く啄木の新しい芸術性に
  注目していたことを示す貴重な資料、と歌人成瀬有氏はいう。ここにも自由で多面的な視線が見える。

***********

 「折口信夫研究」創刊号についての問い合わせは下記の住所まで。
 折口信夫の会(東京都渋谷区東4−10−28折口博士記念古代研究所内)
 折口信夫研究所のEメールアドレスは下記の通りです。
 orikuchi@live.jp

(3)
 昨年の啄木特集号雑誌に「すばる」11月号「石川啄木;日本現代詩歌文学館開館20周年記念シンポジュウム
『一握の砂』から100年――啄木の存在」(パネリスト:宮坂静生・高橋睦郎・三枝ミ之・小池光)が掲載されました。
この「シンポジュウム」が、今年の3月に詩歌現代文学館から新書変型の1冊となって500円で同館から
販売されております。「すばる」掲載の文を読めなかった人にはおすすめです。

 送料を負担すれば郵送で購入で来ますので、
希望者は下記へ、ハガキまたはFAXか電話で連絡してみてください。

お問い合わせ先: 日本現代詩歌文学館
〒024−8503 岩手県北上市本石町2−5−60
TEL:0197−65−1728
FAX:0197−64−3621
メールでのお問い合わせはshiika@shiikabun.jpまで

(4)
 7月3日の「国際啄木学会夏季セミナー」(於:明治大学)を拝聴して、セミナーの冒頭に
「国際啄木学会秋の大会」が、盛岡で開催されることに決定したことが発表されました。

 今年の春のセミナーが盛岡で開催される予定でしたが、先の大震災事情で急遽、場所と
日程を東京に移し、被災地への支援活動も含めた内容に変更するなどで、去る7月3日に
明治大学(駿河台)で実施されました。

 歌人の三枝ミ之氏の記念講演「現代短歌の中の啄木」には感動しました。啄木の歌が、
現代の歌人たちにどのような影響を与えているかを、具体的な例歌を示しながら話される
三枝氏の講演は、何時ものことではありすが、誰にでも解り、納得できる内容でした。

 さらに多忙な中で懇親会にも出席されて、同じ歌人で国際啄木学会の会員でもある、
松平盟子氏や与謝野晶子研究の重鎮である、逸見久美氏、与謝野寛(鉄幹)の研究の
第一人者の、永岡健右氏などとの、即興の近代詩歌シンポジュウムを聞くことの出来たことは、
嬉しいことでした。

 また、研究発表は盛岡大学の日景敏夫氏が「啄木が読んだ英語資料のコーパス言語学」と
題した発表ですが、これまでの啄木の英語力の評価は、研究者によって分かれることもありましたが、
高い評価はされてなかった、という思いでしたが、これを払拭するような大変刺激的な内容でした。

 日景氏の研究によれば、その原因(啄木英語力の低い評価)には、研究者が資料の読み違いた、
先行の研究者にも原因がある、ということを示唆されておりました。

 そして、日景氏は、CPを駆使した最新の研究成果として、その英語力の非凡さには驚く、と
話されました。 ここにも新しい啄木の発見がありました。

 研究発表の2番目は、大室精一氏の「啄木の推敲意識」でした。
 大室氏は、『一握の砂』の編集意識の研究から、同じテーマを一途に、そして、着実に進めておられます。
今回は『一握の砂』と『悲しき玩具』に収められた歌が、いつ、どのように推敲されたかについての発表でした。

 大室氏の丁寧で、かつ緻密に検証された「証拠?」(レジメ)を示されながらの発表は、
例ごとく大変解りやすくて、私のような愛好者の脳天と心にも、深く染み入るような発表でした。

 なお、この発表では、会場から近藤典彦氏の未発表だが、との「ことわり付き」で、新研究成果の一部が
披瀝されるという「オマケ」も加えられる場面もあって、会場はさらに興奮につつまれました。

 研究発表は一般の人にも無料公開ということもあって大変盛況でした。

 秋の大会を盛岡は「被災地復興の支援活動」も含めて下記のように開催されます。

 国際啄木学会2011年盛岡大会
 日程 11月5日(土)・6日(日)
 会場 盛岡大学(岩手県滝沢村)[詳細は未定です]
詳しい事は「国際啄木学会」(クリック)して、ホームページをご覧下さい。

湘南啄木文庫からの啄木新刊図書ニュース
藤沢周平・沢田勝雄『藤沢周平とっておき十話』(大月書店)
 2011年04月発行/価格:1,575円

 この本は啄木文献ではないが、今回、編者の沢田勝雄氏(「しんぶん赤旗」文化部の記者)の
文章を読んで、藤沢周平が「啄木伝記」を書きたいと思っていたことがわかった。

 しかし、それは残念ながら実現されなかったが、藤沢周平には「石川啄木記念館」を訪ねたときに
書いた、素晴らしい紀行文があります。
 
 本書では、その辺のことも紹介されておりましすが、私が何よりも驚いたのは、編者の沢田氏が
藤沢周平と遠縁の血筋にあたる人であったことでした。

このつづきは「よろず文献案内」のページ、『藤沢周平とっておき十話』へ

ジエイ・ルービン著(木股知史/今井泰子/ほか訳)『風俗壊乱――明治国家と文芸の検閲』(世織書房)
2011年04月発行/価格: 5,250円

 本書には啄木に関係する部分も多くあります。特に「第3部/大逆事件とその後」などですが、
外国人の見た「検閲制度」に関する文献としては、大変貴重な文献と思いますので、
近隣の図書館などでの購入希望を出して多くの人に、そして永く保存されて読まれてほしいと
私は思いました。

このつづきは「よろず文献案内」のページ『風俗壊乱』外国人の見た検閲制度へ

最近読んだ啄木文献 2011年8月
最近のネットでは一昨日の【岩田亨の短歌工房】に載った「石川啄木 小論」は
お薦めなので下記のアドレスからご覧になって下さい。
http://blog.goo.ne.jp/uh1960apple1999uh2005/e/1d62c3369a8d8489c005cefea97ccca6

NHK教育テレビの{Jブンガク}で「石川啄木 『一握の砂』」英語訳が
再放送されます。
「Jブンガク」2、3月合併号のテキストが発売中で、放送は3月1日〜3月
4日(火)〜(金)と3月8日〜3月11日(火)〜(金)午後0:25〜0:
30(各5分間の放映で再放送(3/7〜3/17)もあります)

(文献3点)
**********

池田 功著『啄木日記を読む』四六判 190頁 1900円+税(細目:1.絶望
の中で自らを鼓舞/2.社会主義への目覚めと模索/3.啄木日記の魅力とは
/4.日記作品化への努力/5.国際性を持つ日記の意義/ほか)/
 新日本出版社 H23・2・15

**********

成田 健著『東北の文学 源流への旅』四六判 全514頁/2100円+税
(細目:啄木忌P162〜177/石川啄木に詠まれた松岡蕗堂P366〜405/石川啄木
と鹿角P406〜449)/  無明舎(秋田市)H23・2・10

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鳥居省三著/北畠立朴補注『増補・石川啄木―その釧路時代―』〈釧路新書〉
214頁735円(細目:北海道での啄木(釧路まで)P1〜16/釧路と啄木P17〜100
/釧路を離れてからの啄木P101〜110/釧路での啄木研究余禄P111〜160/釧路
の啄木案内P161〜184/改訂版にあたって・補注185〜210)※元本は1980年9月
の発行/  発行所:釧路市教育委員会 H23・1・21

湘南啄木短歌会」からのお知らせ
及び 初心者の短歌実作コーナー
湘南啄木短歌会から 定例会のご案内
湘南啄木短歌会 2015年2月の定例会
※通常例会は 毎月第3木曜日 午前9時30分〜12時30分

開催 場所 : 秦野市 南が丘公民館

日時:2月19日(木)午前9:30〜12:00

※初心者の短歌勉強会2月の詠題は「駅」または自由題です
締切りは2月12日。 啄木勉強会のテーマは〈「啄木と北海道」
※本年1月からのテキストは三枝昂之著 「啄木再発見」(NHK出版/985円)を
使用しておりますが、テキストの無い人も楽しめるような講座を工夫しております
テキストの購入希望者には 当会特別割引価格(750円)にて 頒布も致します


 

1020年11月湘南啄木短歌会の話題は「啄木と歌謡曲」ですが、先日、ネットに見た、
小木曽友氏の「 「昴」と「啄木」その後」という興味ある話題を「アジア文化会館同窓会」と
いう下記のHPに、見つけましたので、ご覧になって見て下さい。
http://abkdasia.exblog.jp/12014502/

(2010年11月15日 佐藤 勝)
今月の「湘南啄木短歌会」実作教室詠草

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 啄木東京学級(主宰が講師に)


湘南啄木短歌会7月詠草題「詩」又は自由   平成26年7月29日  南が丘公民館にて

1.九年間(くねんかん)小説の如き人生は酸いも甘いもハートをあつくす(窪)

  九年間 小説の如き青年期 酸いも甘いもを熱くす

2.  真実は小説よりも奇なり
  「小説は作り事よ」と読まざりき/息子三人戦死せし義母(はは)(細

  「小説は作り事よ」と読まざりき息子三人(しな)せし(はは)

4.若き日に光求めて読みたれど小説の中救いに会えず(松)
   若き日光求めて読みたれど小説の中救い会えず

5.小説を書く人読む人読まぬ人ドラマに暮れる夫々の日々(友)
  小説を書く人読む人読まぬ人 それぞれにある日々のドラマ

6.北風(ミストラル)冬の十勝の蒼ざめた夕暮の中我が影凍る(小

  一人旅冬の十勝の(ミストラル) き日暮の我が影凍る
  ※フランス語: mistral) はフランスの南東部に吹く地方風。

7. 父との想いで
   寝転んで天板の節見上げれば夏風涼し盆の田舎家(安)
   父との想い出

寝転んで天の節見上げてる涼しき盆の父の田舎

8.夢の中小説書いてヒーロに野心のかなた希望の星に(加)

小説書いて何時かはヒーローに 少年の日の野心希望

9.    北京アメリカ大使館員の発言
   北京市は人類の居住にそぐわない大気汚染の最悪レベル(閑)

北京市は人類の居住にそぐわずや大気汚染の最悪レベル

10.長編の残り僅かを惜しみつつ夜半となれば栞はさみぬ(福)

長編の残り僅かを惜しみつつ夜半となれば栞はさまむ

11.カフェオレを飲み終えて去るテーブルに空爆さるるガザの街燃ゆ(福)

カフェオレを飲み終えて去るテーブルに空爆さるるガザの街燃ゆ

12.紫陽花の花言葉なる移り気は時の流れの速さに似ゆる(土)

移り気は紫陽花に付く花言葉 時の流れの速さの警句


湘南啄木短歌会6月の詠題「詩」又は自由題の詠草  平成26年6月29日  南が丘公民館にて


1.卒寿なる友を見舞へば片時も離さず握るナースコールを(細)
   見舞いたる卒寿友は片時もナースコール離さずにおり

2.梅雨晴れに(こ)が訪ね来て爪アート吾にほどこし食事楽しむ(閑
  梅雨晴れ(こ)が訪ね来て爪アート吾にほどこし食事楽しむ

3.口ずさむ演歌の詩が身に沁みる端午の節句矢車の花(安)
   口ずさむ「孫」の詩が身に沁みてまわる節句矢車

4.朗々と漢詩を詠ず教師ありかの朗々の声忘られず(友)
  朗々と漢詩を詠ず教師ありかの朗々の声今も忘れず

5.父の日に 自分をみつめ詩を作り過去の喜び記録にのこす(加)
  父の日に自分をみつめ(うた)詠み過去の喜び記録にのこす

6.薄暗いお店の隅で聴きながら楽しき時間思いで迷子(窪)
   薄暗い酒場の隅で聴く演歌楽しき時間(とき)思い出まいご(窪)

7.かの時はいつも心の中にある詩を読み綴る十五の私(土)
   かのはいつも心の中にある詩を読み綴る十五の私

8.老いたりと言えども深き想いあり詩なす心君に伝えむ(松)
  老いたりと言えども深き想いあり(うた)なす心君に伝えむ


 
湘南啄木短歌会5月の詠題「歌」又は自由の詠草  平成26年5月22日  南が丘公民館にて


1.歌こそは我が生涯の友ならむうつろう日々を言葉にきざむ(松)
    ※啄木も刻々と過ぎ去る「刹那」の想いを歌に託しました。
  歌詠むを我が生涯の友とせむ うつろう日々を言葉にきざむ

2.クラス会積もる話のきりもなく校歌で〆めてめでたき米寿(細)
    ※結句の「めでたき米寿」が感動させます。
  クラス会積もる話のきりもなく校歌で〆めてめでたき米寿

3.道を折れしただそれだけで時はとまり人無き路地に一本の薔薇(福)
    ※誰にも孤独への憧憬がある、と私は思います。「一本の薔薇」は救いの象徴…
  道を折れしただそれだけで時はとまり人無き路地に一本の薔薇

4.  老い母と港に佇ちて 
  銀鱗があちらこちらで飛び跳ねるウララかな午後 端午の節句(安)
  ※母子の無言の交流が伝わるような場面が浮かびます。
   銀鱗があちらこちら飛び跳ねる波も静かな端午の節句

5.小説を読む暇なく五十年定年終えて後悔の日々(友)
    ※人生の後悔は平等。歌の奥にはある、仕事一筋の自負心が感じられて佳いです。
  小説を読む暇なく五十年定年え後悔もあり
6.最上は過去にはあらず人生の旅路末まで夢理想もつ(小)
    ※これは私にも理想の生き方。八十歳を超えた作者に乾杯です。
  最上は過去にはあらず人生の旅路末まで夢理想もつ

7. 済州島の海難事故の映像に
   韓国の海難事故の傷ましき客を見捨てて船長逃げるとは(閑)
    ※土壇場の人間像の悲喜劇描写。結句の詠嘆「とは」が巧い。作者の正義感と優しさ。
  韓国の海難事故傷まし客を見捨てて船長逃げとは

8.歌を詠み自分探しでよみがえる過去の喜び思い出でるや(加)
    ※過去の自分に会う歓びが少年期の幸福を感じさせる「出でるや」に表現されてます。
  歌を詠み自分探しよみがえる過去の喜び思い出でらむ

9.わが友は痴呆となりて歩みおり今日は笑顔で駆け寄りて来る(土)
    ※認知症は50才前後から誰にも起きる病気だが「優しい人」を理解できるのが救いです。
   わが友は痴呆となりて今を生き 今日は笑顔で駆け寄りて来る


湘南啄木短歌会4月詠題「生涯」又は自由の詠草  平成26年4月17日  南が丘公民館にて


1.斯くほどに働きおれば我が生涯悔いも残らじ蟻の道観る(松田)
  斯くほどに働きおれば我が生涯 悔い残らじと地の観る

2.人生を歩んですでに九十九路よ子亀孫亀生涯の宝(安)
   人生を歩んですでに九十九路 子亀孫亀母の宝

3.バスの窓こぶし並木を見て過ぐる角を曲がれば桜の並木(閑)
  バスの窓こぶし並木を見て過ぐる角を曲がれば桜トンネル

4.敗戦のどんでん返し生涯にかの衝撃は忘られぬまま(友)
   敗戦のどんでん返し生涯かの衝撃は今も忘れ

5.妻はいう生涯話す言葉あり会話楽しむ長寿の心(加)
  妻はいう生涯話す人が居て会話楽しむ長寿の心


湘南啄木短歌会3月詠題「生」又は自由の詠草  平成26年3月20日  南が丘公民館にて


1.無為の日のただ水深を測りをり遥けき生の見え隠れして(福)
   無為の日のただ水深を測りをり遥けき生の見え隠れして

2.敗戦に教師を退きて実直に農に励みし父の一生(細)
   敗戦に教師を退きて実直に農に励みし父の一生

3.生活がかかっていると言う君は休みも取らずティッシュを配る(松)
   生活がかかっていると言う君は休みも取らずティッシュ配をる

3.魂魄はまださすらうか青空に生命(いのち)惜しまぬ予科練の唄(友
  魂魄はまだ流離う青空に生命惜しまぬ予科練の唄

4.人間の奢りたかぶる今の世に原発事故は神の怒りか(閑)
   人間の奢りたかぶり福島の原発事故は神らむ

5.妻はいう生きる楽しみ会話かな言葉無くなり吾は悲しい(加)
   いう生きる楽しみ会話な言葉無くせば如何に悲し

6.半世紀時を経だてた同級会笑みも優しく初恋のよう(土)
   半世紀 時を経だて同級会笑みも優しく初恋模様

7.一キロのデモ行進もままならず集会のみにて仲間見送る(高)
  一キロのデモ行進も適わずに集会のみにて仲間見送る

8.春宵の(あたい)の程は知らねどもその美しさ心にしみて(池
   (あたい)の程は知らねどもその美しさ心にしみ


湘南啄木短歌会2月詠題「幸」の詠草  平成26年2月20日  南が丘公民館にて


1.大雪に停電となり凍えこむ自然に弱い文化住宅(安)
  大雪に電気も停り凍えこむ自然に弱い文化住宅

2.哀しみをただにかなしと詠むことの難しくなり「悲しき玩具」(福)
   哀しみをただにかなしと詠むことの難しくな「悲しき玩具」

3.亡き夫の最晩年の或る日ふと「良い人生だった」と無表情でいう(細)
   亡き夫最晩年の或る日ふと「良い人生だった」と無表情いう

4.ぽつねんと秘湯の部屋に我独り思い馳せらむ家族の幸を(飯)
  ぽつねんと秘湯の部屋に独りゐて思い馳せら家族の幸を

5.幸の心の記録吾を呼び古き夢など想いをたぐる(加)
  幸の心の記録呼びおこし古き夢など想いをたぐる

6.昨日(きぞ)雪 丹沢連峰白じろと朝の陽射しにくきやかに映ゆ(閑
  昨日の雪 丹沢連峰白じろと朝の陽射しにくきやかに映ゆ

7.寒空に佇みし雲はらい除け″友に逢いたし≠オみじみ思う(池)
  寒空に佇み雲はらい除け″逢いたきしみじみ思う

8.退職後シルバー人生勤めあげ趣味なき弟電話をよこす(高)
  退職後シルバー人生勤めあげ趣味なき弟電話でこぼ

9.沁み込んだ街・声・匂いが消え去りて平らき土地の広がりてあり(松)
    3・11の被災地にて
  沁みいる 街・声・匂い消え去りて平ら土地の広がりて

10.戦場に立たず済しは幸運か友を失う二十歳の戦争(友)
  戦場に立たず済しは幸運か友を失くせし二十歳の戦争


湘南啄木短歌会1月詠題「晴」の詠草  平成26年1月16日  南が丘公民館にて


1.冬晴れの蒼穹を見上げ切なきは遥かな川の流れてあれば(福)
  冬晴れの蒼穹を見上げ切なきは遥かな川の流れてあらむ

2.晴れ続く新たしき年の雑木山薄暮の月の(うれ)に懸れる(細
  晴れ続く新たしき年の雑木山(うらやま)薄暮の月(うれ)に懸れる

3.晴れ晴れと物言えぬ日のまた来るか秘密保護法黙って通る(友)
  晴れ晴れと物言えぬ日のまた来るか秘密保護法強引成立

4.生きている事を素直に受け止めるこの晴れわたる光の中で(加)
  生きている事を素直に受け止めるこの晴れわたる光の中で

5.秘密法 靖国参拝 自助共助 安倍政権の暴走許さず(高)
  秘密法 靖国参拝 自助共助 安倍政権の暴走止まら

6.丹沢に向かう若者三三五五 若き日の我見る思いして(池)
  丹沢に向かう若者三々五々 我が若き日の姿かさねて

7.いそいそと二十歳晴れ着の孫つれて娘夫婦が訪ね来たれり(閑)
  いそいそと二十歳晴れ着の孫つれて娘夫婦が訪ね来たれり

8.横浜の勝烈庵は最高と夫の言葉で暖簾をくぐる(土)
  横浜の勝烈庵は最高と夫の言葉で暖簾をくぐる

9.聞こえくるパンの引き売り定期便病の床の母の楽しみ(安)
  聞こえくるパンの引き売り定期便 病の床の母の楽しみ


湘南啄木
短歌会12月詠草  平成25年12月19日  南が丘公民館にて

1.(て)に受くる茶碗茶の温み程よくて無事を感謝のつごもり茶会(細)
  掌に受くる茶碗の温みほどよくて無事を感謝のつごもり茶会

2.温もりのなか哀しみは醗酵すひだまりの午後ひろごる静寂(福)

  温もりのなか哀しみは醗酵すひだまりの午後ひろごる静寂

3.冬至にも温室の中四十度汗して摘むトマトの脇芽(友)
  冬至にも温室の中四十度 汗して摘むトマトの脇芽

4.絵手紙のやさしい文字温もりを感じて今日は一日楽し()
  絵手紙のやさしい文字温もりを感じて今日は一日楽し

5.歌詠むは言葉捜しを楽しみて日本語と言う温和な世界へ(加)
  歌詠むは言葉捜しのゲームなり日本語と云う深き世界へ

6.公園の夕日の紅葉眺めつつ 独り歩きの買い物帰り(閑)
  公園の夕日の紅葉眺めつつぶらりぶらりと買い物帰り

7.カタコトと師走を走る下駄の音新たな年を鐘が迎える(安藤)
  カタコトと深夜を走る下駄の音新たな年を鐘が迎える

8.「多喜二」をば思い出すなり秘密法 十二月七日強行採決(高)
   「特別秘密保護法案」、強行採決に抗議す
  「小林多喜二」思い出すなり秘密法 十二月七日強行採決

9.着ぶくれてスーパーに行く我が姿友に逢うなと今日も願いつ(池)
  着ぶくれてスーパーに行く我が姿友に逢うなと願いつつ行く


湘南啄木短歌会11月詠草  平25年11月21 南が丘公民館にて

1.からからと高笑いして枯れ落ち葉風に飛ばされ我を追い越す(細)
  からからと高笑いして枯れ落ち葉風に飛ばされ我を追い越す

2.英霊と貶められし学徒らの斃れし浜にカニたちが征く(福)
  英霊と貶められし学徒らの斃れし浜にカニたちが征く

3.高齢者三千万人 年金が下がり続けて怒り渦巻く(高)
  高齢者三千万人 年金が下がり続けて怒り悶々

4.枯しは冬の寒さを供に連れ木の葉よ散れとヒューヒューと鳴き(池)
  木枯しは冬の寒さを供連れ木の葉散れとヒューヒューと鳴く

5.亡くなりし友の面影多くなり同期の集い悲を友とす(小)
  亡くなりし友の面影多くなり同期の集い悲を友とす

6.前夜を赤裸々に悲劇を語る友のありけり(友)

  特攻兵飛び立つ前夜悲劇など赤裸に語りし友のありけり

7.弔事後の神宮参拝良くなきと母の意を汲みつ従う(飯)
  弔事後の神宮参拝良くないと母の言葉に従う吾ら

8.会うたびに輝きを増す孫の目よ君の時代も幸あれと祈る(安)
  会うたびに輝き増す孫の目よ君の未来真幸(まさきく)あれ

9. 旧き友の訃報を受けて
   ベランダに咲くホトトギス飾りては楽しみており独りの部屋に(閑)
  ベランダに咲きしホトトギス床に挿し楽しみており独りの部屋

10.毎月の短歌会にて会話して吾も元気に心も飛躍(加)
  月づき(かかい)(い)て話しては吾心も元気に飛躍

11.またひとり昭和の歌姫消え去りし耳に残るは涙がほろり(土)
  またひとり昭和の歌手が消えました耳に残りぬ「涙がほろり」


湘南啄木
短歌会10月詠草  平成25年10月17日  南が丘公民館にて


1.(ひろし)とう義兄(あに)の戦死の地を探し尋ね訪ねし南の小島(細
  (ひろし)とう義兄の戦死の地を探南の島の旅の途次にて

2.亡き後は想い出拾い生きろとか 拾いきれずの数多くして(磯)
  亡き後は想い出拾い生きろとか 拾いきれない思いでのあり

3.鼻触れて甘酸っぱさに深呼吸キンモクセイは秋の訪れ(飯)
  鼻甘酸っぱさに深呼吸キンモクセイは我が秋の

4.何事もなき秋の日の坂道も白き光に晒されてをり(福)
  何ごともなく秋の日の坂道白き光に晒されてをり

5.台風の過ぎ去りしあと西空に夕焼け雲の赤あかと燃ゆ(閑)
  台風の過ぎ去りしあと西空に夕焼け雲の赤あかと燃ゆ

6. 流し湯の床に寝そべり湯音聞くウトウトとなり波間漂う(安)
   流し湯の床に寝そべり湯けばウトウト漂う心地

7.八パーセント決断せりと消費税 自公政権ルビコン渡る(高)
  八パーセント決断された消費税 自公政権まかりて通

8.片道に二時間かけて通いしも今の我には遠き日のこと(池)
  片道に二時間かけて通いしも今の我には懐かしきこと

9.フランスの大革命は国民に自由博愛を齎した国家なり(加)
  フランスの大革命は国民に自由博愛今に伝えむ

10雨あがり虹がくっきり浮かんでる義母の見舞いは今日に決めよう(土)
   雨やんで虹がくっきり浮かんで義母の見舞い決めた日の朝  義母、姑、は「はは」とも読む

11.横手市金沢の柵を訪ねて ※「後三年(ごさんねん)合戦、又は「三年」で、源義家などが敗れた戦場跡地の呼称
   後三年合戦を説く博識のガイドの声の金沢の柵(友)
   博識のガイドの語る「後三年金沢の柵」にいにしえ想う

湘南啄木短歌会9月詠草  平成25年9月19日  南が丘公民館にて

1.幼子(おさなご)と鳩の遊べる駅前の噴水広場我は人待つ(細)
  幼子と鳩の遊べる駅前の噴水広場我は人待つ

2.ポスターに描かれしハトは沈黙す矩型のなかに羽撃く平和(福)
   ポスターに描かれしハトは沈黙す矩型のなかに羽撃く平和

3.東京に「鳩の巣」の名の駅を知る敗戦後の山憧れし頃(友)
  青梅線に「鳩ノ巣」の名の駅を知る 敗戦後なり山に憧れて

4. 縁側で将棋指してた叔父たちの笑顔があった昔日の盆(飯)
  縁側に将棋指してる叔父たちの笑顔があった昔のお盆

5.この夏の異常気候の大雨と猛暑、竜巻、災害日本(閑)
 この夏の異常な気候まず猛暑、豪雨、竜巻、災害日本

6.  「機中の窓から」
 夏の日に暴れ雲見て空を飛ぶ黒々として北へ流れる(安)
 夏の日の暴れる雲は黒々と北へ飛ぶなり流れるごとく

7.大仏の鳩にえさやる孫達は笑顔で遊び吾も楽しむ(加)
 大仏の鳩に餌やる孫たちと吾も笑顔で遊び楽しき

8.ふと見れば 高齢所帯の多いこと組内十軒子供は三人(高)
  気が付けば高齢所帯の多さなり組内十軒子供は三人

9.丹沢の山頂に浮く白い雲 流るでもなく留まりもせず(池)
 丹沢の頂きに浮く白い雲 流るでもなく留まりもせず

 
 短歌啄木短歌会  8月詠草  平成25年8月22日   秦野市南が丘公民館にて


 短歌 今月の題「縁(えにし)」又は自由   (添削助言・佐藤勝)

1.物事はすべて必然とう教え 出会いの縁軽んず莫れ(細)
 
 物事はすべて必然ならむとう出会いの縁軽んず莫れ

2.ときをゆく渡り鳥より渡されし遠き縁に胸うずく手紙(ふみ)(福)
  ときをゆく渡り鳥より渡されし(とう)き縁に胸うずく手紙(ふみ)

3.稲妻とともに鳴り出す(いかづち)に蚊帳に逃げ込む幼き(ゆか)し(閑)
  稲妻とともに鳴り出すいかづちに蚊帳へと逃げ込む幼き日かな

4.夢の中昔の縁を想いだしはっと目が覚め妻の顔を見る(加)
  夢の中むかし想いし目が覚め思わず妻の顔を見る

5.   信州の塩田平「無言館」にて
  大戦の傷跡深く伝えらる時代は遠く想いは近く(安)
  大戦の傷跡深く伝え絵画に時代しく想う

6.   高野山に詣でて
  無縁仏野積み墓石苔むして高野の森は静かにねむ(友)
  無縁墓となりし墓石苔むして野積み静かなりけむ

7.  小学4年生の孫に問われて
  どうしたら「もてるか」と聞く孫の顔 ハニカミながら輝いて見ゆ(高)
  どうしたら“もてるか”と聞く孫の顔 ハニカミつつも輝いて見ゆ

8.渡されし嫁が編みたるミサンガのハードル高し団塊、吾は(島)
  贈られし嫁編みたるミサンガのハードル高し団塊世代

9.ふるさとの縁を偲ぶ盆参り母の娘にまた産まれたい(土)
  ふるさと縁を偲ぶ盆参り 母の娘にまた産まれたい


 
 啄木短歌会  7月詠草  平成25年7月24日  南が丘公民館にて


 短歌 今月の題「構(かまえ)」又は自由  (添削助言・佐藤勝)

1.風にまで身構えている蟷螂の三角の(かお)闘志に満てり(細)
  風にまで身動ぎもせず身構える蟷螂の(かお)闘志に満てり

2.久しぶりの同窓会に出席し変わらぬ友と話し弾みぬ(閑)
  久にして同窓会に(い)(き)しも変わらぬ友どち話し弾みぬ

3.曖昧にお茶を濁して断わる結構です妙な日本語(友)
  曖昧にお茶を濁して断わるを「結構です」と妙な日本語

4.くもり空(いえ)中熱気をただよわすそのしぶとさに猫も音を上げ(池)
  くもり空 家中熱気をわすこのしぶとさに猫も音を上げ

5.潮騒の音に聞こゆる啄木のりし日の影青柳町に(安)
  潮騒聞こゆる歌は啄木のりし日の影青柳町の歌

6.特売のA社のコーヒー買い求む古巣のU社横目に見つつ(飯)
  特売のA社のコーヒー買い求む古巣Uの商品横目に

7.おしゃれしたかわいい妻をおくり出し一人留守番のんびり昼寝(加)
  おしゃれしたュート妻をり出し一人留守番のんびり昼寝 ※「キュート」は出来れば素朴な適語を。

8.側溝を飛び越え遊ぶあの頃は心のままに思いのままに(土)
  側溝を飛び越え遊ぶあの頃の心のままの我のいとおし

9.こと成す人生(ひとよ)優しもち富士ごと構え大きく(高)
  こと成す人の優しくて富士のくに構え大き



 湘南啄木短歌会  6月詠草  平成25年6月20日  南が丘公民館にて


 短歌 今月の題「銭」、「味」又は自由  (添削助言・佐藤勝)


1.振込のATM梃摺(てこず)りぬ 手伝ふと言はれ強く断る(福)
  ATM振込む作業に梃摺(てこず)るも手伝ふとうを強く断る

2.手に痕のつくほど一銭握りしめ飛び込む駄菓子屋幼き頃に(細)
  手に痕のつくほど一銭握りしめ飛び込む駄菓子屋 をさなき頃よ

3.数々の苦労の味のしみた顔 姉のほほえみ化粧に勝る(小)
  数々の苦労の味のしみた顔 姉の微笑(えみ)ぞまさるものなし

4.半坪の庭の雑草むしる日は(やま)山椒(さんしょう)も清々とゆれ(池)
  半坪の庭の雑草引きおれば山椒の葉ゆれて清しき

5.我が家のベランダに咲く紫陽花はようやくピンクの色染めはじめたり(閑)
  ベランダに咲く紫陽花はようやくにピンクの色を染めはじめたり

6.大酒で箸置いたまま眠りけり会話無き日に思い及ばじ(飯)
   酔いつぶれ箸置いたまま眠りけり会話無き日にも思い及ばず

7.父の日に子から届いた贈り物その心持銭で計れず(安)
  父の日に子から届いた贈り物吾子(あこ)の心は銭で計れず ※「吾息」または「吾娘」とする

8.紫陽花(あじさい)の妖しき色よ故郷の山辺に咲きし少年の頃(友)
  紫陽花の色の妖しく故郷の山辺に咲きし少年の頃

9.亡き母のタンス預金の五十銭今は私の御守りとなり(土)
  亡き母のタンス預金の五十銭今は私の御守りとする

10.父の日に妻よりもらう宝くじ夢の中にて当たる楽しさ(加)
  父の日に妻よりもらう宝くじ夢の中でも当たれと思う



 湘南啄木短歌会  5月詠草  平成25年5月20日  南が丘公民館にて


 短歌 今月の題「味」又は自由  (添削助言・佐藤勝)

1.幾年をシワに刻んで人生の世濁の味をいま噛みしめる(安)
     母の日に△○才の我が母に贈る歌
  幾年をしわに刻んで来し母よ世濁の味も噛みしめたるや

2.退職後ひとり全国旅出ゆと気儘な友の夢実現す(飯)
   退職の後は全国ひとり旅 気儘な友は夢を実らす

3.草と花 見ればわかると言うけれどみつばの花見て草引きやめる(高)
   雑草(くさ)と花 見ればわかると聞かされてみつばの花も愛しく見ゆる

4.豪雪に我が身を捨てて子を救う親の心の深さ計れず(池)
   豪雪に我が身を捨てて子を救う親の心の深さを思う

5.夏盛る今年も実れ三株のトマトと胡瓜味わいを待つ(土)
  夏盛る頃に実れと三株のトマトと胡瓜を鉢に植えたり

6.山藤の咲ける緑の山肌にうぐいすの声「(やどろぎ)の里」(閑)
  山藤の咲ける緑の山肌に鶯の声「(やどろぎ)の里」

7.母の日にカツオ料理を想いだし故郷の味今も忘れず(加)
   母の日のカツオ料理をふと想う故郷の味今も懐かし

8.人間味あふれるばかりの師のありき 亡きその人に学ばんと思う(友)
  人間味つねにあふれる師のありき 亡きその人に学ばんと思う

 
 湘南啄木短歌会  4月詠草  平成25年4月24日  南が丘公民館にて

 短歌 今月の題「夢」又は自由 (添削助言・佐藤勝)

1.乳と蜜流れる里を夢に見て蜂と山羊飼う若き日のあり(細)
   牛乳と蜂蜜の里を夢として蜂と山羊とを飼いし若き日

2.満開の桜の下に昼さがり宴楽しむ友どちあまた(閑)
  満開の桜の下の昼さがり宴楽しむ友どち集う

3.あり得ない夢のできごと気になりて眠れぬ深夜サイトの灯り(飯)
  あり得ない夢のできごと気になりて眠れず深夜のサイトを開く

4.安部のミクス夢と期待で膨らんだ20年ぶりの景気バルーン(安)
   安部のミクス夢と期待の膨らみて二十年ぶりの景気バルーンか

5.夢抱き故郷(くに)を出たのは十五才 錦飾るとこころざしたる(斉)
  こころざし抱きて故郷出で来たる十五の我の夢をかなしむ

6.友と行く復興支援の福島はフラを踊りて夢咲き賑わう(土)
   友と来し復興支援の福島にフラダンスなど我も楽しむ

8.夢を見てスローライフで古希になり我の心はいつ元気に(加)
  夢見つつスローライフで古希なれど我の心はいつもはつらつ

9.年金を四十年も掛けきたが我の生活夢などなきや(高)
  年金を四十年も掛けしども今の生活(くらし)に夢持てぬとは

10.抱けと鳴く猫にしっかり言い聞かす“抱っこは後で”ママ御用です(池)
  甘えては我に抱けよと鳴く猫に“抱っこは後で”と言い聞かすなり


 啄木短歌会 3月詠草  平成25年3月27日 秦野市南が丘公民館にて

 3月の詠題「恕」又は自由  (添削助言・佐藤勝)

1.早咲きの桜の花たくましく春の嵐に耐えて咲き満つ(閑)
  早咲きの桜の花のたくましき春の嵐に耐えて咲き満つ

2.テロに明け戦に暮れるイスラムの神は「恕す」を教えざりしか(細)
  テロに明け戦に暮れるイスラムの神よ「恕す」も教えたまはせ

3.怨念を抱く出来事なきにせし平穏無事に今日も過ぎたし(飯)
  怨みなど抱く出来事なきゆえに平穏無事に過ぎしも嬉し

4.つまずいて手首傷めてもう十日何も出来ない我にいらだつ(池)
  つまずいて手首傷めて十日間何も出来ない我にいらだつ

5.世のためになんぞはとうに何の事怒りをこめて説いて癒すや(加)
  「世のため」とは何かと問えば長々と怒りをこめて自説説く人

6.鏡見てさやかに心のぞいても恕すこころと怒る心あり(土)
  鏡見つ己が心をのぞいても恕す思いと許さぬ思い

7.震災で分け合う度に分かりあい孔子の教え恕心を知る(安)
  震災で分け合う度に解り合い孔子の教え「恕す」を知りぬ

8.詠題を「恕」と示されて辞書を引く作るを諦め心にしまう(高)
  詠題を「恕」と示されて辞書を引く作歌を諦め心にしまう


 湘南啄木短歌会2月詠草  平成25年2月27日  南が丘公民館にて


短歌 今月の題「梅」又は自由(添削助言・佐藤勝)

1.梅園に花見の宴の似つかわず時流というかわびしき世相(友)
  梅園に花見の宴似つかわず時流というもわびしき世相

2.青空に清しく咲きし梅一輪天の紋章と仰ぎ見にけり(細)
  青空に咲きし一輪清しくて天の紋章と仰ぎ見る梅

3.春雪によりそうような梅一輪いろんな言葉もって咲いてる(小)
  春雪によりそうような梅一輪いろんな言葉もちて咲いる

4.水仙と梅一輪の絵手紙に元気ですかと添え文もあり(土)
  
水仙と梅一輪の絵手紙にお元気ですかと友の添え文

5.百年(ももとせ)を越えて花咲く臥竜梅見つめ続けた人の世の夢(安)
  百年を越えて咲きつぐ臥竜梅 今も見つめむ人の世の夢

6.人気(ひとけ)なき蕾ふくらむ梅林に夕日あびつつしばし佇む(閑)
  
人影もなき梅林に佇めば夕日をあびて蕾ふくらむ

7.ゴツゴツと枝を伐られし梅の樹も白き花つけ春をば告げる(高)
  ばっさりと枝を伐られし梅の樹も花を咲かせて春告げおりぬ

8.梅酒飲み心はずむや故郷の亡母おもう夢のなかまで(加)
  
梅の酒に酔うて故郷の亡母想う夢の中でも出でませ母よ


 啄木短歌会 1月詠草  平成25年1月29日  南が丘公民館にて


短歌 今月の題「再会」又は自由(添削助言・佐藤勝)

1.再開を約して年々集う会今年も二人減りて寂しも(細)
  再開を約して年々集う会今年も二人減りて寂しも

2.六十(むそじ)を越えて再会(まみえる)新孫と想い懐かし子育ての頃(安)
  六十を越えて新たな孫(あ)れぬ我が子育ての頃も懐かし

3.再会に期待をかける同窓会恩師の言葉心にやきつく(加)
  再会を期する恩師の言の葉も胸にやきつく同窓会かな

4.残り菊白と黄色の二株が楚々と咲きおり除夜の鐘待つ(高)
  残菊の白と黄色の二株が楚々と咲きおり除夜の鐘聴く

5.雨上がり庭一面を朝もやが(つつ)みてやがてそっと消え去り(池)
  雨上がり庭一面に朝靄のかこみてやがて消え去り行きぬ

6.ニイハオ(原作は漢字使用)再見(チャイチェン)だけの中国語 十三億のひとりとの出会い(友)
  ニイハオ」と「再見(チャイチェン)」だけの中国語 十三億のひとりと出会い

7・十余年音信不通の友(うたとも)の夕暮短歌で再会果たす(閑)
  十余年音信不通の歌の友 夕暮短歌の応募で再会



8.温暖のシベリア海の流氷が来りぬ未来潤いなきと(飯)
  温暖のシベリア海の流氷が流れ来りぬ未来探すと

9.萩の花知らない君に教えたら名よりも地味と手を添え見ゆる(土)
  萩の花知らなったと言いながら名よりも地味と君は触れおり


湘南啄木短歌会 12月詠草  平成24年12月10日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「恋」又は自由(添削助言・佐藤勝)

1.早春の多摩川べりに青春を熱く語りし初恋想う(細)
  早春の多摩川べりを歩みつつ君と語りし恋初めのころ

2.「望郷 哀愁」
  二人して明日があると信じあい幸せ求めた恋多き頃(藤)
  二人して明日のるを信じつつ幸せ求めた恋多き頃

3.安穏に残りし人生閉じたりと意伝えぬ恋で終わりぬ(飯)
  安穏に残りの人生閉じるらむ伝えぬままの遠き日の恋

4.啄木の初恋の歌胸の奥軍歌謳いし二十歳の青春(友)
  啄木の「初恋」知らずして軍歌謳いし我の青春

5.「秋の灯」
  秋の灯に暮れなずむ町おぼろ月人恋しさに暖簾をくぐる(安)
  秋の日の暮れて街にも月のぼり人の恋しく暖簾くぐらむ

6.初恋を実らせてただ懸命に生きて老いたる平凡の幸(谷)
  初恋を実らせ君と懸命に生きて老いたる今日の幸せ

7.敗戦のあと遅まきの初恋はモンペ姿の氷屋のひと(部)
  敗戦の後に告げたる初恋はモンペ姿の氷屋の(ひと)
8.教室の窓から見ゆる初恋の清楚な姿瞼に残る(田)
  教室の窓から見えた初恋の清楚な姿今も目にあり

9.自転車に初恋の君のせ行きし浜辺の磯の香りなつかし(と)
  自転車に恋する君を乗せ行きし浜辺の香り今もなつかし

10.「恋心」
  人としていとしく思う恋心(よわい)重ねて鴛鴦(おしどり)となる(あ)
  人として愛しと思うは恋ならむ(よわい)重ねて鴛鴦夫婦

湘南啄木短歌会 11月詠草  平成24年11月28日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「菊」又は自由(添削助言・佐藤勝)

1.さわやかに秋の日和の菊花展地下足袋の人金賞を受く(細)
  穏やかな秋の日のもとの菊花展 地下足袋の金賞受賞者

2.   「寺泊」
  潮曇り寒風すさぶ日本海野菊花咲く寺泊港()
  潮曇り寒風すさぶ日本海 浜菊の咲く寺泊かな
 
※「ハマギク(浜菊)」は、野菊とは異なる
 ※インターネットで「植物 ハマギク」で検索すると全国に分布の200種類以上の画像が出ます。

3.こころよく厚物(※)咲を鑑賞し吾の気持ちを奮いたたてる(加)
   ※「厚物咲」は秋の季語で、大菊の大輪咲きが一茎に一輪をつけること
      菊花展にて
  久にして厚物咲を鑑賞し吾の心も奮いたちたる

4.老いの身にふさわしきもの菊日和 心静かに余命占う(友)
     菊さまざま
  老いの身にふさわしきかな菊日和 心静かに思うことあり

5.食器下げ老いゆく母に背を向けて明るき家に戻る疾しさ(飯)
  持ち帰る食器を下げて老い母に背くがごとく我が家に戻る

6.ゆらゆらと食用菊は咲き乱れ今日の夕げに花摘みしかな(土)
  秋日和食用菊の咲く庭に今日の夕餉の添えものと摘む

湘南啄木短歌会 10月詠草  平成24年10月30日  南が丘公民館にて

 今月の題「紅葉」又は自由(添削助言・佐藤勝)

1.諏訪大社詣でし後は友たちと(うみ)を眺めつ足湯に浸る(閑)
   諏訪大社詣でし後は友がらと湖を眺めつ足湯に浸る

2.黄落の銀杏並木に舞う如く両手をかざし園児集まる(細)
  黄落の銀杏のもとに舞う如く両手かざして園児ら集う

3.もう一度龍馬の里に行きたしと秋深めいた夜のつぶやき(土)
  もう一度龍馬の里に行きたいと秋の夜長の君のつぶやき

4.  「福島原発から二度目の秋」
  安達太良の消えた賑わい紅葉山ふるさとの秋また蘇れ(安)
     福島原発から二度目の秋
  安達太良の山の賑わい消えしう紅葉の山の賑わい思う

5.トラクターならした畑に足跡が猫と小鳥の幾何学模様(高)
  トラクターならした畑に幾何学の足跡残す猫と小鳥が

6.澄み渡る晩秋の空冴え冴えとはるか山端に残り月浮き(池)
  晩秋の空は冴え冴え澄み渡るはるか山端に残り月あり

7.夏の代の治水の玉の兎(う)を祀る日中人の和気藹藹と(友)
     中国最古の「夏王の治水」
  治水王兎(う)公(こう)を祀る日中の人は睦まじ和気(わき)藹藹(あいあい)

8.初恋の故郷想い初紅葉元気をもらい心癒すや(加)
  初恋の故郷を想う紅葉なり元気をもらって心を癒す

湘南啄木短歌会 9月詠草  平成24年9月26日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「薔薇(バラ)」又は自由(添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1. 雑種なる狭庭のばらに名付けたり「プリンセス・サチコ」今日紅く咲く(細)
    雑種なる狭庭のばらに名付けたる「プリンセス・サチコ」紅に咲く

2.大根を蒔けば芽を出すただ一粒地中の種の命儚なし(友)
  一粒の大根の種芽を出さむ地中のなかの生命愛ほし

3・母の形見分け
  形見分け言い出す母の横顔にすがしい誇りと別れ行く悲しさをみる。(安)
    九十二歳の母
  形見分けすると言い出す母の顔 誇らしくもまた寂しくも見ゆ

4.ひらひらと薔薇の花びら何処へ行く好きな世界へ心元気に(加)
  ひらひらと薔薇の花びら川に散る何処の海へ流れ行くらむ

5.6060本の紅き薔薇格好付け過ぎひとり赤らむ(飯)
  六十歳六十本の紅き薔薇 少し格好付け過ぎならむ

6.いつからか朝五時には目が覚めるコスモスゆれて庭にと招く()
  いつからか毎朝五時に目が覚める コスモス揺れる庭に出(い)で佇(た)

7.遅咲きの姫朝顔の可憐さに頬ずりしたき心持(ここち)する朝(池)
  遅咲きの姫朝顔の可憐さに我の心もしばし満たさる

8.美しい薔薇には棘があると言う棘ない薔薇もあるらしきかな(土)
  美しい薔薇には棘があるという棘なき薔薇もあると聞くらむ

湘南啄木短歌会 8月詠草  平成24年8月22日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「顔」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.年輪を 刻み込んでる 母の顔 朝のあいさつ 日々の始まり(安)
  年輪を刻み込んでる母の顔 朝のあいさつ今日の始まりり

2.自嘲して苦労姿という女あり その若き日のつめ草の花(友)
  自嘲して苦労(くろう)姿(ばあ)とうひとのあり その若き日はつめ草花と

3.パンが焼け部屋いっぱいに匂い立ついい一日の朝の始まり(土)
  パンが焼け部屋いっぱいに匂い立つ今日一日の朝の始まり

4.「一枚のハガキ」の映画に泣かされし涙の顔をかくす館内(高)
  「一枚のハガキ」の映画に泣かされて涙の顔をしばし隠さむ

5.ロンドンで史上最多のメダル取り選手ら帰国す我も笑顔に(閑)

    ロンドンオリンピック
   日本も史上最多のメダル取り選手ら帰国す我も笑顔に ※歌は原作のままでも佳い

6.みずからの影を先立て歩ゆみゆく八十路の坂を夕日に押され(小)
  みずからの影を追うごと歩ゆみゆく八十路の坂を夕日に押され

7.一本の胡瓜を届けてくれし友「電話はいらぬ」の言葉まで添え(池)
  一本の胡瓜を届けてくれし友「電話はいらぬ」のメモ書き残す

8.メールより顔と顔との会話にて元気をもらう円満家族(加)
  メールより顔と顔見て会話して 元気をもらう家族を思う


湘南啄木短歌会 7月詠草  平成24年7月25日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「守」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.   先祖の教え
  地名には危険知らせる守りあり「おな」は「男波」の女川小名浜(横浜市・安)
     祖先の教え
   地名には危険知らせる教えあり「おな」は「男波」で女川小名浜

2.ストレスの多い社会で智恵を出し吾の心を元気に守る(秦野市・加)
   ストレスの多い社会で智恵を出し自分の心の元気を守る

3.金曜日「官邸」囲む二十万脱原発の声よとどけと(秦野市・高)
     金曜日「官邸」囲む二十万 脱原発の声がとよもす

4.風知草やさしく撫でて行く風に何処から来たのと揺れながら問う(秦野市・池)
   風知草撫でて吹き行く風に問う 何処から来たのと揺れながら

5.(ふる)(いえ)(も)る弟の喜寿祝う我ら姉妹も傘寿超えたり(秦野市・細)
  旧き家を守る弟の喜寿祝う我ら姉妹も傘寿超えたり

6.城跡を守る石垣崩れ落ち政宗銅像勇々と立つ(綾瀬市・土)
     城跡を守る石垣崩れしも政宗銅像は勇々と立つ

7.暑き日にある講演を聞きにゆきクーラーの風に冷やされ風邪をひき(秦野市・閑)
  暑い日の講演会の会場のクーラー強くて風邪をひきたり


湘南啄木短歌会 6月詠草  平成24年6月27日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「浮」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.宇宙から地球を写すオーロラの緑の帯は七色に光る(秦野市・閑)
  宇宙から地球を写すオーロラの緑の帯は虹のごと見ゆ

2.古井戸を囲みて群がる十字花/白々として薄闇に浮く(秦野市・細)
   古井戸を囲みて群がる十字花/白々として薄暮に浮ぶ

3.啄木に我が若き日の時を見る白蘋二つ波にもまれて(横浜市・安)
     啄木の故郷にて
  啄木に重ねて若き我を見る 白蘋二葉水面に浮ぶ

4.病む足の痛みこらえてビラ配る消費税増税ゆるさぬために(秦野市・高)
  病む足の痛みこらえてビラ配る消費税増税ゆるさぬがため

5.のんびりと野良猫の寝る縁側にのんびりとした初夏の風吹き(秦野市・池)
  のんびりと野良猫の寝る縁側に我ものんびり初夏の風聴く

6.人生はういて沈んで楽しんで妻の笑顔で吾も長生き(秦野市・加)
  人生は浮いて沈んで楽しんで妻の笑顔で長生き出来そう

7.わけもなく浮かぬ日在りしそんな日の食卓のサラダ色とりどりに(綾瀬市・土)
  わけもなく浮かぬ日なりぬこんな日は食卓のサラダ色をとりどり

8.人生を浮沈(ふちん)にたとえ(こら)えきて来てすぎし面影たのもしくみる(横須賀市・小)
  人生を浮沈にたとえ(こら)え来て我が若き日の面影たのもし(※ 自分の事を詠んだ場合としての添削です)
  人生は浮沈なりしと堪え来しか君の面影たのもしくみゆ  (※他者の事を詠んだ場合は、こちらです)



湘南啄木短歌会 平成24年5月23日の詠草   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「廻」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.猿公は根本一寸ネギ噛り食べる我等は乱れし残り(伊勢原市・星)
  野猿らが噛りしネギは根本だけ 我ら残りの青葉を食す

2.孫祝う節句の雛の品定め 店一廻りする老夫婦かな(秦野市・細)
  孫祝う節句の雛の品定め 店内幾度も廻りしことも

3.  下北半島をたびして
   恐山水子供養の風車人住む野辺に想いは廻る(横浜市・安)
     下北半島の旅
   恐山「水子供養」の風車 人住む地へと想いは廻る

4.亡き父のかくあるべしと語る声耳に残れり懐かし日かな(綾瀬市・土)
  我が父のかくあるべしと語る声 耳に残りて今は懐かし

5.廻り来てスクエアダンスの手を取れば幼き恋の甦える如(秦野市・姫)
  廻り来てスクエアーダンスの手を取れば幼き恋の甦るなり
 ※ 甦るは本来「よみ・がえる」又は「よみ・がへる」と記す。が、近年は「甦る」と記す例が多い。

6.母の日に夢の中にてお遍路を巡り巡りて祈りとどくや(秦野市・加)
  母の日の夢の中なりお遍路の巡りめぐれば祈りとどくや

7.春祭り子供神輿にご祝儀を家々廻ってワッショイワッショイ(秦野市・高)
  春祭り子供神輿が家々を廻ってご祝儀ワッショイワッショイ
8.自然とは侮りがたき生物と 雨風の音告げて去り行く(秦野市・池)
  自然とは侮りがたきものならん 強き雨風つげて去り行く

9.母の日に心づくしのプレゼントほのぼのとした幸せ噛み締む(秦野市・閑)
  母の日の心づくしのプレゼントほのぼのとして今日の幸せ


湘南啄木短歌会平成24年4月17日の詠草   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「教」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.晩年は農夫となりて一生を終えし教師の父の藁帽(秦野市・細)
  晩年は農夫となりて一生を終えし教師の父の山高帽

2.人がみな 教師と思うこの頃は眼から鱗の毎日過ごす(横浜市・安)
   人がみな教師のごとく思わるる眼から鱗のこの頃なりぬ

3.学舎の教えに庭に集いたる友青春の影宿しつつ(秦野市・姫)
   学舎の庭に集いし友はみな青春の日の面影やどす

4.駅前に赤いポストが立っていた津波の前の鮮やかな記憶(綾瀬市・土)
  駅前に赤いポストが立っている津波の前の記憶鮮やかな

5.世界語となりし「フクシマ」語るには脱原発をなして誇れり(秦野市・高)
   地球語となりし「フクシマ」語るには脱原発をなしてこそなり

6.雨戸打つ夜半(よわ)の嵐に起こされて思いを馳せる花の行方に(秦野市・池)
  戸を叩く夜半の嵐に起こされて花はいかにと思い馳せらむ

7.いにしえの恩師の教え思い出し苦しきことも今は嬉しき(秦野市・加)
  高校の恩師の教え思い出す苦しきことも今は思い出

8.公園のベンチにお花見師と二人ビールで乾杯話しもはずむ(秦野市・閑)
  公園のベンチでお花見友どちとビールで乾杯話しもはずむ

 ※ 添削で「青色の文字」は、作者が作品に合う「文字」を入れて下さい。(佐藤)

湘南啄木短歌会平成24年3月21日の詠草   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「結」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.夜行バス ハウステンボスまっしぐら青いテールの残光のこす(横浜市・安)
    長崎県ハウステンボス町
  夜行バスはハウステンボスまっしぐら青いテールの残光のこす

2.結び目のかたき風呂敷解きたれば卒業証書と通信簿なり(秦野市・細)
   結び目のかたき風呂敷解きなれば卒業証書と通信簿なり

3.マニフェスト塗りつぶしての行く先は 民主自公の大連立か(秦野市・高)
   マニフェストを塗りつぶしての行く先が民主自公の連立なるや

4.復興の人と人の結びめは世界の人に誇れる宝(秦野市・加)
   復興の人と人の結び会い この唯一を世界に誇らむ

5.宵やみの未だきをそっと鳥に告げ山にお帰り明るいうちに(秦野市・池)
   宵やみのとばりをそっと鳥に告ぐ明るいうちに山へお帰り

6.朝の陽を目指しペダルを強き踏む春を感じつ走る楽しさ(秦野市・飯)
   朝の陽を受けてペダルを強く踏む春を感じて走る楽しさ

7.凍み豆腐凍み大根に凍み餅と母の手作り藁の結び目(綾瀬市・土)
   凍み豆腐凍み大根に凍み餅と母の手作り藁の結び目
8.結びあう、夫婦は伴に、育つもの、意気を新たに、二人で学ぶ。(横浜市・藤)
   結びあう夫婦は伴に育つとう教え新たに二人で学ぶ

9.朝まだき霞の中におぼおぼと青白に灯す街灯眺めり(秦野市・野)
  朝まだき霞のおぼろに青白く灯る街灯佇ちて眺めり


湘南啄木短歌会平成24年2月22日の詠草   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「友」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.我が妻は今年はパンジー植えないと鹿沼の土に不信をいだく(秦野市・高)
  我が妻は今年のパンジー植えないと鹿沼の土の不信を語る

2.冬の芽に銀鼠色の雨が降り目覚めを待てる里山静か(秦野市・細)
   冬の芽に銀鼠色の雨降りぬ目覚め待つらむ里山静か

3.昨日降りし雪に丹沢連峰は朝陽に輝き空青く澄む(秦野市・閑)
  昨日降りし雪に輝く丹沢の峰高くして青く澄む空

4.残雪の残る庭にも春ですと新芽がすでに顔出しており(秦野市・池)
   残雪の残る庭にも春ですと木々の新芽が顔出しており

5.青き海見え隠れして石見路の無人の駅に百日紅咲く(福井市・米)
   ※この作品には添削助言は不要と思いました。下記の歌は助言者が参考に作った歌です。
  はろばろと青き海見ゆ石見路の無人の駅に百日紅咲く
箱根路をわが越えくれば伊豆の海や沖の小島に波の寄る見ゆ(源実朝「金槐和歌集」を念頭に)

6.何をすることもなくして大あくび休日の午後ブルーな心(綾瀬市・土)
  何をする気力もなくて大あくび 久の休日のんびり行こう

7.故郷の碧い海など思い出し楽しき海辺絆の幸よ(秦野市・加)
  故郷の碧い海辺を思い出す 今は被災地「絆」をかかぐ

8.咲かぬ花蕾のままで梅まつり迎える側の心重きと(秦野市・飯)
  花咲かぬ蕾のままで梅まつり 迎える側も心重きや


湘南啄木短歌会平成24年1月18日の詠草   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「友」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)※印は佳作

1.雪国で育ちし友はしみじみと雪なきは楽されど恋しと(池)
   雪国で育ちし友はしみじみと雪無いのは楽で恋しとう

2.奉公に四年生にて行きし友今は笑顔の八十五才(細)
  小学の四年生にて奉公に出でたる友も八十五才

3.   八十二歳、恩師逝く
  「鷲尾さん」あなたは病を超えました 召される旅は音楽葬にて(高)
    恩師 享年八十二歳
  「鷲尾さん」あなたは病を超えました 音楽葬にて恩師を送る


4.ふるさとの今年のリンゴは一個ごと放射能調べ送られてくる(土)
   ふるさとの今年のリンゴは一個ごと放射能数値のラベル貼られて

5.(しんゆう)は遠戚よりも仄仄しロマン語りし終夜かな(鄭)
  (しんゆう)は遠戚よりも有難しロマン語らむ夜の更けるまで

6.冬晴れの里山歩く道すがらロウバイの香に春近づきつ(飯)
  冬晴れの里山歩く道すがら蝋梅の香に春のスナップ

7.夢に会う人皆優しと思ひしに叱声聞ゆ現の朝に(姫)
   夢に会う人皆優しと思ひつつ目覚めし朝に叱声聞ゆ

8.(こ)に呼ばれ緑ゆたけきこの街に住まい移して早も十年(閑)
     娘の暮らす緑ゆたけきこの街に住まい移して早も十年

9.被災地の友と語った夢にても昔を今に返すすべ無し(加)
   被災地の友と語りし夢をみむ昔を今に返す術無し

湘南啄木短歌会 12月詠草  平成23年12月16日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「五感」又は自由 (添削助言・佐藤 勝)

1.伝えらる二黒土星は味音痴そうかも知れぬとクラス会の席(細)
  伝えらる「二黒土星」は味音痴やはりそうかとクラス会湧く

2.この歳になって五感と問わるれば永らく感じたこともなかりし(西)
     この歳になって五感と問わるるも永らく感じたこともなかりし

3.「色と艶」去年と違う紅葉だ我が眼と心を揺さぶり酔わす(高)
  色艶が去年(こぞ)とは違う紅葉にて我の心を揺さぶり酔わす

4.寺庭の柿の実幾つ冬の陽に照り輝かせ枝先に揺る(閑)
  山寺の木守りの柿は冬の陽に輝いて揺る我に生きよと

5.カレンダー残り僅かに年の暮れ年始の誓い溜め息ばかり(鄭)
   カレンダー残りも僅か年の暮れ年始の誓いに溜め息出ずる

6.紅葉は山又山と連なりて雄大なる美神なせる業(池)
   紅葉は山また山と連なれて美の雄大を神ぞ讃えむ

7.朝早く五感がさえて良き歌を作りつづけて吾も楽しむ(加)
  今朝もまた五感が冴えて歌を詠む良き歌作ると我は楽しむ

8.眼を閉じて故郷思うこころには親在りし日の庭のコスモス(土)
   眼を閉じて思う故郷は ちちははの在りし日の庭コスモスの咲く


湘南啄木短歌会11月詠草  平成23年11月18日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「演歌」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.開発で移動されたる道祖神供物の柿をカラス啄ばむ()
  開発で移動されたる道祖神供えし柿を啄ばむカラス

2.泣けてくる「悲しい酒」を唄うときひばりの声は心をゆする(西)
  「悲しい酒」ひばりの唄を聴くたびに心ゆすられ泣けてくるかな

3.人生を楽しくするは歌作り継続維持は長寿の秘訣(加)
   人生を楽しと思うこの頃か短歌作り長寿の秘訣

4.淋しさと無縁の人を親友の範疇とする心の葛藤(池)
  淋しさと無縁の人を親友の範疇とすることへの葛藤

5.演歌には心繋げる五七五血肉染み込む啄木に似る(土)
  演歌には心に染みる啄木の歌と似ている思いもあらむ

6.折り折りに流行る演歌を聴き継ぎて八十余年の自分史出来る(細)

   添削の必要はありませんが、下記のような作り方もあるという例そして(佐藤)

  折り折りに流行りし歌を調べいて八十余年の自分史となる


7.カラオケで演歌を唄う友どちは点数出るごと一喜一憂す(閑)
  カラオケの演歌に興じて友どち点数出るごと一喜一憂

湘南啄木短歌会10月詠草  平成23年10月21日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「旅」又は自由 (添削助言・佐藤 勝)

1.文鎮はルピナスの咲く草原に拾ひし小石旅を想ひき(細)
  文鎮はルピナスの咲く草原に拾ひし小石旅の思い出

2.吾が旅は楽しき事の多かりし故郷遙か 住めば都ぞ(鄭)
   我が旅は楽しき事の多かりき故郷遠くも住めば都ぞ

3.老いの身は秋の日射しに包まれて残る人生ドンマイでゆく(西)
    (※ドンマイは我が道の意。(和製英語)

4.咲き盛る金木犀の花散らし冷たき雨の降りしきるなり(閑)
   咲き盛る金木犀の花散らし冷たき雨のひとひ降りつぐ

5.古里のこころの旅で元気よく夢のなかでもゆとりをもらう(加)
  古里のこころの旅をかさねつつ元気になりぬ夢のなかにて
6.旅ごころ忘れてすでにひと昔 何にこだわる答え問わねど(高)
   旅ごころ忘れて久しという人にこだわることの答え問わずも

7.訛りある旅の途中の電車にて亡母に似た声なつかしきかな(土)

8.「さとめぐり」青大将の名だと云うやさしさ詩心持つ名付け人(池)
   「さとめぐり」青大将の別名とう名付けし人は詩人なるらむ


湘南啄木短歌会 9月詠草  平成23年9月16日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「橋」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.台風で水嵩(みずかさ)の増す酒匂川橋桁(はしげた)洗いて濁流の行く〈閑〉
  水嵩の増す酒匂川 橋桁を洗いつ台風の濁流は行く

2.片蔭もなき炎昼に信号を待つ人の群歩道橋より見る(細)

  猛暑なるこの炎昼に信号を待つ人の群れ歩道橋より見る

3.千曲川信濃の旅路夕暮れて川にきらめく誘蛾灯かな(西)

  信濃路の旅の終わりの夕暮れて川にきらめきく誘蛾灯見る

4.猛暑にて夢の中にも涼しさを氷の橋で昼寝するかな〈加〉
  猛暑ゆえ夢の中では涼しくて氷の橋に昼寝などする

5.韓日の橋桁楽し定めかな見惚れ合いしや文化交流(鄭)
  韓日の橋桁なれと思いつつ文化交流我は楽しむ

6.「暑いねえ」同じ挨拶くり返す 二〇一〇年秋はいつ来る()
  「暑いねえ」同じ挨拶くり返す 二〇一〇年猛暑の九月

7.腰痛を宥めすかしつ騙しつつ初秋の夜は短歌なあそびて(池)
  腰痛を宥めすかして騙しつつ秋の長夜を歌など作る

8.病む兄は朝の光を感じることも髭剃るあごも手さぐりとなる(土)
  病む兄は光失くして手さぐりで朝の光の中に髭剃る

湘南啄木短歌会 8月詠草  平成23年8月11日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「兄/弟」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.仰向けに蝉が空見て死んでいる子孫を残し安き眠りに(高)
   仰向けに蝉が空見て死んでいる子孫を残し安き眠りに

2.添い寝する母の団扇の風止みて子守唄なる母の寝息よ(姫)
   添い寝する母の団扇の風止みて子守唄から寝息となりぬ

3.筍の大きを抱いて写りたる弟五才絣の着物(細)
   筍の大きを抱いて写りたる五才の弟絣の着物

4.我が家に(おとのい)亡兄(あに)飲食(おんじき) 父の位牌に献盃し帰りぬ(閑)
  我が家を訪ねし亡兄(あに)は神妙に父の位牌に献盃もせし

5.愛犬を手押車に乗せた老女(ひと)スカートひらひら優雅なお散歩(池)
  愛犬を手押車に乗せた(ひと) スカートひらひら優雅な散歩

6.いにしえの兄弟喧嘩思い出し母の霊前笑顔で祈る(藤)
   遠い日の兄弟喧嘩の思い出を母の御霊に笑顔で語る

7.ぼんぼんと生まれし兄も父戦死 重き事実を背負いてし日々を(磯)
  長男と生まれし兄は父の戦死(しご)重き事実を背負い生きしや

湘南啄木短歌会 7月詠草  平成23年7月13日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「母」又は自由 (添削助言・佐藤 勝)

     原発に寄せて
1.満天の星を眺めた常磐道故郷への道今はまぼろし(土)
    「原発」事故に
  満天の星を眺めた「常磐道」故郷の道は今も閉ざさる

2.おさな児に戻りて心安けきは解れど口惜し掛替えのなき友(池)
  おさな児に戻りし友は安けきと思えど口惜し我が友なれば

3.愛いだき風にも折れず柔軟に心もとうと母はノートす(小)
※ 「柔軟な心持たむ」と記されし母のノートの愛の軌跡よ

4.父の背に安らいて見し 天の川 幾年古れどなつかしきかな(織)
  父の背に見あげしころの天の川 幾年古れどなつかしきかな

5.亡き母と小さな旅で購ひし硝子細工の男雛と女雛(細)
   亡き母と小さな旅にもとめたる硝子細工の男雛女雛よ(細)

6.入院の母は姉らに(あ)のことをくれぐれたのみ翌日逝きぬ(閑)
  姉たちは病の母が吾のこと「たのむ」と言って逝きしと告ぐる

7.文月の畑に人見る朝の四時 猛暑を避ける隣の農夫(高)
  朝まだき畑に人の影見ゆる 猛暑を避けて働く夫(ひと)

8.梅雨あけてこころの色が変われどもこころの母はいつも変わらず(加)
  
梅雨あけて紫陽花の色は変われども花に偲べる母は変わらず

9.放蕩の限りを尽くし命果つ 兄の傷ましき心根哀れ(谷)
  放蕩の限りに果てし兄なれど あわれとも亦傷ましくとも
*********
※青文字の印刷作品は添削ではありません。改作になりますので、
 これを参考に、作者自身の言葉でまとめて見て下さい。
(佐藤)


湘南啄木短歌会 6月詠草  平成23年6月22日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「父」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.生涯にたゞだ一回の夫婦旅お伊勢参りに厄除けの父母(谷)
   生涯にたゞだ一回の父母の旅お伊勢参りは厄除けと聞く

3.お前たち何も悪くはないのにネ 処分の乳牛なでてなく人(池)
  
牛たちは何も悪くはないのにと処分の乳牛なでつ泣く人

4.「原発」の安全神話は崩れ去り放射線漏れの不安ひろがる(閑)
   「原発」の安全神話は崩れ去り放射線漏れの不安ひろがる

.この雨は眼には見えない黒い雨ポタポタ落つる雨どいの音(土)
  この雨は「黒い雨」かと思いつつポタポタ落つる雨音を聴く

6.「足柄茶」心ならずも汚染され静岡なみに全国デビュー(橋)
   我が里の足柄銘茶も汚染され全国ニュースになるも悔しき

7.13(かい)東海大の病室で見る相模湾 三陸偲ぶ(高)
   病む妻の十三階の病室に相模湾見つ三陸偲ぶ

8.父母の苦労を思う故郷も明日はまた来る明るい朝は(加)
   父母の苦労思えば故郷に明るい明日の来るを祈らむ

終戦に教師を退きて百姓を継ぎし父の手(あかぎれ)目立つ(細)
  
終戦を機として教師を退きし父農夫の手なり(あかぎれ)目立つ

10.父母の苦労を思う故郷も明日はまた来る明るい朝は(藤)
   父母の苦労思えば故郷に明るい明日の来るを祈らむ


湘南啄木短歌会 5月詠草  平成23年5月11日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「味(あじ)わう」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.咲く花に消えし故郷思い出し避難の日々に唯涙する(池)
   咲く花に故郷思いて涙する避難所暮らしの人々思う

2.流されし屋根で救いを待つ犬が救助されたの知らせ嬉しき(田)
   流される屋根で救いを待つ犬が救助されたのニュース嬉しき

3.大地震に心痛めつ啄木忌桜吹雪に盃を上げたり(幸子)
   大地震に心痛めつ啄木忌  ※(俳句なら上の句で佳い作品です)
   大地震に心の痛む啄木忌 花見の盃も今宵寂しき

4.結核に斃れし若き叔母の墓碑白き十字の花群れの中(谷)
   結核に斃れし若き叔母の墓碑 十字の花の群れに埋づもる
 ※「十字の花」はドクダミ草の花

5.目も耳も全く自信はなかれども悪口言わる言葉はっきり(村)
   目も耳もこの頃自信はなかれども悪口などは聞こゆもかなし

6.慈母の海、魚貝の宝庫東北は一夜明ければ慟哭の海(西)
   慈母の海、魚貝の宝庫の東北が一夜明ければ慟哭の海

7.福島の原子力なる負の世界子孫に残す大きな負債(枝)
   福島の「原発」などは負の資産子孫に決して残すべからず

8.咲く花に消えし故郷また浮かぶ避難所の日の春は哀しき(絹子)
   咲く花に消えしふるさと浮かぶとう 避難所暮らしの人ら哀しき

9.故郷の味覚の夢にさそわれておふくろおもう今の私に(加)
  故郷の夢にさそわれ懐かしき味覚なりしに母を思いぬ

10.震災後仙台駅に降り立ちて向かう故郷バスのみとなり(土)
   震災後仙台駅に降り立てば乗り換え路線は復興ならずと

11.また余震激しく揺れる室内で避難警報身を震わせる(田)
  度々の余震に激しく揺れる部屋避難警報に身体が震える

12.避難所でジャージ姿の卒業式 吾が子亡くした親も混じりて(逵)
   避難所のジャージ姿の卒業式 吾子を亡くした親もいるとう

13.東電の「福島原発」破壊され「安全神話」国難もたらす(高)
   東電の「福島原発」破壊さる「安全神話」が崩れて国難

湘南啄木短歌会 4月詠草  平成23年4月13日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題は自由          (添削助言・佐藤 勝)

1.大津波 睦みし家族や家・車 暮らしのすべて呑み込んでゆく(高)
   大津波 家族や家もことごとく暮らしのすべて呑み込んでゆく

2.震災の原発事故は国民に不安与えて汚染広がる(野)
   震災と原発事故と次々に不安与えて汚染広がる

3.御恵みと思ひておりし電力も水も魔物と変り果てたり(谷)
   御恵みと思ひておりし電力も海も魔物と変り果てたり

4.人柄は聞くも語るも仄々と心に染みて心地良きかな(鄭)
  人柄は心に染みて仄々と聞くも語るも心地良きかな

5.ぐらぐらと家が揺れだし軋みだす背筋が寒い大地震(高)
   ぐらぐらと家が揺れだし軋みだす背筋が竦む大地震の中

6.東北の自然豊かな海の幸無残に流す大津波かな(藤)
   みちのくの自然豊かな海すべて無残に流す大き津波よ

7.「リアス式」海岸線を赤く塗り 「津波だ 逃げろ」とテレビは叫ぶ(逵)

   「リアス式」海岸線を赤く塗り 「津波だ 逃げろ」とテレビが叫ぶ

8.原発の放射能にてわからない不思議な国の平和な日本(加)
   原発の安全崩れる放射能 日本の国の不思議な平和



 湘南啄木短歌会 3月詠草  平成
23年3月17日  南が丘公民館にて

 短歌 今月の題「触れる」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.在日のコリアン何故にこの頃は(まこと)語らぬ底意何ぞ(鄭)
  在日のコリアン何故かこの頃は本音語らぬ真意は何ぞ

2.忘れたや真実語り手を握り未来永劫共に栄えん(得)
   忘れしや互いの手をば握りつつ未来を共に語りしことも

3.軒の端に触れんばかりにカタコトと走る江ノ電潮の香の中(細)
   軒先に触れんばかりの江ノ電はカタコト走る潮の香の中

4.級友とハイタッチする中学生高校受験成功したらし(谷)
   級友とハイタッチする中学生「高校受験」に成功したとう

5.触診は子供の頃に母親に背負われ帰る母のぬくもり(村)
   触診は子供の頃の記憶なり母に背負われ帰るぬくもり

6.就活や入学祈願の絵馬もある湯島天神梅の満開(西)
  就活や入学祈願の絵馬もある湯島天神梅の満開

7.わが孫は何でも触れて元気よく天真爛漫吾も喜ぶ(藤)
   わが孫は何でも触れる確かめる 天真爛漫元気でよろし

8.遅咲きのシクラメンの花より添いて今を盛りと我が居間に咲く(野)
   我が居間の遅く咲きたるシクラメン今を盛りと咲く

9.目に立ちて松田の丘の河津桜花の間をめじろ飛び交う(閑)
   友と来し松田の丘に飛ぶメジロ河津桜の花盛りなり

10「春一番」バス停標識なぎ倒す 白梅浅く散ることなきや(高)
  「春一番」バス停標識吹き倒す されど白梅散ることなし

11.国会は民主・自公のつぶし合い 荒れたる田畑いつ蘇える(橋)
   国会は民主・自公の謗り合い 荒れた田畑はいつ蘇える

12.一筋の道ひたすらに走り来し友現在(いま)の日々幸せであれ(田)
  ひたすらに一筋の道走り来し 友よこの日々幸せであれ

13.認知症かアルツハイマーか知らねどもきざし覚ゆる喜寿を迎えて(池)
  「認知症」「アルツハイマー」知らねども兆しあるらん喜寿を迎えて

湘南啄木短歌会 2月詠草  平成23年2月17日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「聞く」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)


1.農道の軽四輪のラジオよりポップス流す若き野の人(細)
   農道の軽四輪のラジオよりポップス流して働く若者

2.同じ道通るものなり難聴の吾もいつしか母とそっくり(西)
   同じ道通るものかな難聴の吾もいつしか母と似たるや

3.  入院中の友を思って
   友よ早よ快復せよと念じつつ祈れば空に光る三日月(星)
    入院中の友を思って
   友よ早く快復せよと念じつつ祈れば窓に光る三日月

4.故郷の友と話した夢などは思い出します恩師の言葉(加)
   故郷の友と話せし夢を見て思い出したる恩師の言葉

5.海老名駅ふっと聴き入るメロディはこの街出身いきものがかり(土)
   海老名駅ホームに流るるメロディはこの街出身「いきものがかり」

6.雪見れば禁酒日なれど何のその古事に習いて雪見の酒を(橋)
   雪見れば古事に習いて雪見酒 我が禁酒日も今日はやぶらむ
7.朝なさな鳥の鳴く(ね)に起こされし雪の(あした)はしんと静もる(野)
   朝なさな鳥鳴く声に目覚めしも雪の朝は静かなること

8.残雪を所々に置きたる丹沢のまだら模様は人為適わず(池)
   残雪を所々に置きいたるまだら模様の丹沢暮色


湘南啄木短歌会 1月詠草  平成23年1月20日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「見る」又は自由  (添削助言・佐藤 勝) 


1.萱に乗り揺れる蟷螂こちら向く一癖ありげな貌かたちして(谷)
   萱に乗り揺れる蟷螂ふり向きぬ一癖ありげな貌かたちして

2.冬晴れにつと目がゆきし稜線は粉雪舞うか仄かにかすみ(田)
   冬晴れの彼方に見ゆる稜線は粉雪仄かに舞いてかすみぬ

3.漆黒の夜空に揚がるあでやかな冬の花火を窓ごしに見る(野)
   漆黒の夜空に揚がる冬の花火旅のホテルの窓ごしに見る

4.見上げれば奈良の大仏私見てよう来たなあとにっこり笑う(西)
   見上げたる奈良の都の大仏様が「よう来たなあ」と笑顔に見える

5.国民の期待に背く菅政権 メディアが創る世論ぞ怖し(橋)
   国民の期待に背く菅政権 メディアが創る世論は怖い

6.熱気あり啄木演ず若者の芝居も楽し年の始まり(土)
   熱気ある啄木演ず若者の芝居は楽し年の始まり

7.正月や弘法山を縦走し夕陽見ながら詩吟を詠う(加)
   正月の弘法山を縦走し夕陽見つつ詩も吟じたり


湘南啄木短歌会 12月詠草  平成221216日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「五感」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)


1.伝えらる二黒土星は味音痴そうかも知れぬとクラス会の席(谷)
  伝えらる「二黒土星」は味音痴やはりそうかとクラス会湧く

2.この歳になって五感と問わるれば永らく感じたこともなかりし(西)
   この歳になって五感と問わるるも永らく感じたこともなかりし

3.「色と艶」去年と違う紅葉だ我が眼と心を揺さぶり酔わす(高)
  色艶が去年(こぞ)とは違う紅葉にて我の心を揺さぶり酔わす

4.寺庭の柿の実幾つ冬の陽に照り輝かせ枝先に揺る(閑)
  山寺の木守りの柿は冬の陽に輝いて揺る我に生きよと

5.カレンダー残り僅かに年の暮れ年始の誓い溜め息ばかり(鄭)
  
 カレンダー残りも僅か年の暮れ年始の誓いに溜め息出ずる

6.紅葉は山又山と連なりて雄大なる美神なせる業(池)
   紅葉は山また山と連なれて美の雄大を神ぞ讃えむ

7.朝早く五感がさえて良き歌を作りつづけて吾も楽しむ(加)
  今朝もまた五感が冴えて歌を詠む良き歌作ると我は楽しむ

8.眼を閉じて故郷思うこころには親在りし日の庭のコスモス(土)
   眼を閉じて思う故郷は ちちははの在りし日の庭コスモスの咲く


湘南啄木短歌会 11月詠草  平成221118日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「演歌」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)


1.泣けてくる「悲しい酒」を唄うときひばりの声は心をゆする(西)
  「悲しい酒」ひばりの唄を聴くたびに心ゆすられ泣けてくるかな

2.折り折りに流行る演歌を聴き継ぎて八十余年の自分史出来る(細)
   折り折りに流行りし歌を調べいて八十余年の自分史となる

3.人生を楽しくするは歌作り継続維持は長寿の秘訣(藤)
   人生を楽しと思うこの頃は短歌作りも長寿の秘訣

4.開発で移動されたる道祖神供物の柿をカラス啄ばむ(橋)
  開発で移動されたる道祖神供えし柿を啄ばむカラス

5.淋しさと無縁の人を親友の範疇とする心の葛藤(田)
  淋しさと無縁の人を親友の範疇とすることへの葛藤

6.カラオケで演歌を唄う友どちは点数出るごと一喜一憂す(野)
  カラオケの演歌に興じて友どちと点数出るごと一喜一憂

7.演歌には心繋げる五七五血肉染み込む啄木に似る(土)
  演歌には心に染みる啄木の歌と似ている思いもあらむ



 湘南啄木短歌会 
10月詠草  平成221021日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「旅」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.吾が旅は楽しき事の多かりし故郷遙か 住めば都ぞ(鄭)
   我が旅は楽しき事の多かりき故郷遠くも住めば都ぞ

2.旅すれば四季へのおもい元気良く夢のなかまで吾はめざめる〈藤〉
  旅すれば四季の思い出かさなりて何時も元気を貰う喜び

3.天竜のしぶき浴びつつ船下り蝉の啼き声やむこともなし(西)
  天竜のしぶき浴びつつ船下り蝉の声など聞きし旅かな

4.文鎮はルピナスの咲く草原に拾ひし小石旅を想ひき(細)
  文鎮はルピナスの咲く草原に拾ひし小石旅の思い出

5.訛りある旅の途中の電車にて母に似た声なつかしきかな(土)
   訛りある旅の途中の列車にて亡母に似た声なども嬉しき

6.咲き盛る金木犀の花散らし冷たき雨の降りしきるなり(野)
   咲き盛る金木犀の花散らし冷たき雨のひとひ降りつぐ

7.旅ごころ忘れてすでにひと昔 何にこだわる答え問わねど(高)
   旅ごころ忘れて久しという人にこだわることの答え問わずも

8.「さとめぐり」青大将の名だと云うやさしさ詩心持つ名付け人(池)
   「さとめぐり」青大将の別名とう名付けし人は詩人なるらむ

9.旅先のナイルの河の船頭は「もうかりまっか」と真顔にて言う(谷)
   旅先のナイルの河の船頭の「もうかりまっか」の言葉になごむ

10.老いの身は秋の日射しに包まれて残る人生ドンマイでゆく(村)
   中庭の紅葉うるわし老いの身の我を励ますドンマイなれと
   (※ドンマイは和製英語)

湘南啄木短歌会 9月詠草  平成22年9月16日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「橋」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.台風で水嵩(みずかさ)の増す酒匂川橋桁(はしげた)洗いて濁流の行く〈野〉
  水嵩の増す酒匂川 橋桁を洗いつ台風の濁流は行く

2.片蔭もなき炎昼に信号を待つ人の群歩道橋より見る(細)
  猛暑なるこの炎昼に信号を待つ人の群れ歩道橋より見る

3.千曲川信濃の旅路夕暮れて川にきらめく誘蛾灯かな(西)
  信濃路の旅の終わりの夕暮れて川にきらめきく誘蛾灯見る

4.猛暑にて夢の中にも涼しさを氷の橋で昼寝するかな〈加〉
  猛暑ゆえ夢の中では涼しくて氷の橋に昼寝などする

5.韓日の橋桁楽し定めかな見惚れ合いしや文化交流(鄭)
  韓日の橋桁なれと思いつつ文化交流我は楽しむ

6.「暑いねえ」同じ挨拶くり返す 二〇一〇年秋はいつ来る()
  「暑いねえ」同じ挨拶くり返す 二〇一〇年猛暑の九月

7.腰痛を宥めすかしつ騙しつつ初秋の夜は短歌なあそびて(池)
  腰痛を宥めすかして騙しつつ秋の長夜を歌など作る

8.病む兄は朝の光を感じることも髭剃るあごも手さぐりとなる(土)
  病む兄は光失くして手さぐりで朝の光の中に髭剃る

9.コスモスの乱れ咲きたる公園の「風の吊橋」車椅子押す(谷)
  コスモスの咲く公園の吊り橋を夫(つま)の車椅子押して行くなり

10.朝一番「ゲゲゲの女房」ありがとう九月の猛暑終わりを告げる(田)
  朝ドラの「ゲゲゲの女房」ありがとう猛暑の今日も励まされけり

11.子の世話になるに忍べぬ世の中が来るとは知らず秋の夕暮れ(橋)
  子の世話になるに忍べぬ世の中の来ると思えば不安つのり来

湘南啄木短歌会 8月詠草  平成22年8月19日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「雲」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)

1.初嵐もりのみどりをさわがせて雲一斉に北に飛び行く(幸子)
  台風は杜のみどりを騒がせて雲一斉に北に飛び行く

2.雲二つ合わんとしては又遠く分かれて消えぬ秋の夕暮れ(大)
  雲二つ合わんとしては亦離れ遠く分かれて消えぬ秋の夕暮れ

3.白き雲吾を乗せしや故郷へチャングを敲き歓喜の唄を(寿得)
  「おーい雲」吾を乗せ行け故郷へ チャングを敲き歓喜の里へ

4.こころよく夢の中にて雲にのり宇宙のはてへ天国までへ(重幸)
  心地良く夢の中にて乗る雲は宇宙のはてまでつづきしものか

5.綿雲がもくもく湧き出る夏の朝雲の峰立ち雷走る(逵)
  綿雲が峰にもくもく湧き出でて夏の朝の雷走る
6.自治会のお祭り神輿盆踊り賄い担当汗にじむ夏(ひろ子)
  自治会の我は役員、盆踊り、神輿、賄い、汗にじむ夏

      李白の「静夜思」を吟じて
7.山月を望みて想う故郷は李白も現世(いま)の我等も同じ(絹子)
  「静夜思」を吟じつ想う故郷は李白の時代に今も変わらじ

8.敗戦を終戦という曖昧さ有り体語る清しさ何処(鄭)
     日韓百年の首相談話に
  敗戦を終戦と呼ぶ曖昧さ ただ有り体に語るが宜し

.虚しさが心に残る開票日テレビを切って酒飲み眠る(橋)
  虚しさが心に残る開票日テレビを切ってひとり酒飲む

10何時までも続く猛暑をなげきつつ身体の弱き友を気遣う(田)
   何時までも続く猛暑をなげきつつ身体の弱き友を気遣う

******************

8月の「歌ことば」学習から

今月の学習「また」という言葉は、文字と意味を考えて使い分けしましょう

1.また【又】それから又 および【及び】
2.また【亦】(もう一つ) これも亦 今日(きょう)も亦 それもこれも やはり 同じく
3.また【復た】復た雨が降る ふたたび【再び】

湘南啄木短歌会 7月詠草  平成22年7月15日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「海」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)

1.青すすき水面に揺れる夏の朝紫陽花香る季節となりぬ(鄭)
  青すすき水面に揺れる朝の道雨に濡れたる紫陽花もよし
2.故郷の紺碧色の海辺にて孫と遊んで吾も楽しむ(加)
  故郷の紺碧色の海浜に孫と遊ばむ(わらべ)となりて

3.水平線眺むホテルに旧友と三日二夜を語り明かしぬ(細)
  水平線望むホテルの窓辺にて旧友(とも)語りぬ二泊三日

4.脇道のアスファルトまで暑く灼けミミズの死骸にアリが群がる()
   アスファルトの沿道までも暑く灼けミミズの死骸に蟻が群がる

5.(わざ)誇る瀬戸大橋を渡りたり鯛釣り船もちらほらと見ゆ(西)
  技誇る瀬戸大橋を渡るとき鯛釣り船もちらほらと見ゆ 

6.しし唐をただ煮ただけで味深し夏の風味を愉しむ夕べ (土)
  しし唐をただ煮ただけの一品も夏の風味と夫と味わう

7.真鶴の浜にたたずみ遠泳の輝く海に思い出顕ちくる(閑)
  
真鶴の浜に佇み見渡せば遠泳などの過去が顕ちくる

8.海を見たず―っと昔の幼い日、キラキラ光る浜辺歩いて(池)
  海を見た遠い昔の幼な日よキラキラ光る浜辺を思う

.星かげを求めてデッキ出でければ星かげは無く波は黒々(星)
  星空を求めてデッキ出て見上げれば星かげは無く海は黒々

10.島々を消し炭色に煙らせて海深々と梅雨に包まる(谷)
  島々は灯を消し煙る炭色の海深くして霧に包まる


湘南啄木短歌会 6月詠草  平成22年6月17日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「家族」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)

1.夕まぐれふと尺八を出して見る梅花うつ木に心動いて(池)
 夕ぐれにふと尺八を出して見む梅花匂うに心動いて

2.ごつごつと常滑焼きの土管坂路地裏に咲く矢ぐるまの花(土)
  ごつごつと常滑(とこなめ)焼きの土管坂(どかんざか) 登れば路地に矢ぐるまの花

3.国のため家族みんなで小名浜へ強制疎開の悲しさ想う(加)
  国策に家族みんなで疎開した小名浜の町今はふるさと

4.ベランダの小さな鉢の紫陽花はピンクの花に色染め変えて(閑)
  ベランダの小さな鉢の紫陽花が今年はピンクに変化して咲く

5.山水画 遥を忍ぶ 夢現 品性映える桃源郷か(鄭)
      知人の山水画展に
   山水に遥を遊ぶひとときや品性映える桃源郷に

6.新緑の木洩れ日ふわふわ泳いでるベンチに午後の散歩の母子(谷)
  新緑の木洩れ日ふわふわ泳いでるわれは散歩の母子を見てる


7.誰が詠ず若竹立ちし如き声木ノ間渡りて我を通りて(田)
  誰が詠ず益荒男(ますらお)の如き声なりぬ杉の木立を通り来る声

8.姫ばらは鉢をこぼれて咲き競う初夏の(い)くのを知るが如くに(池)
  姫バラは鉢にあふれてこぼれ咲く初夏の日差しも競う如くに

9.車窓よりの眺むる空の三日月は寄り添う金星ともに耀き(田)
  車窓よりの眺むる空の三日月に寄り添う金星さらに耀く

10.残雪はうさぎの姿くっきりと豊作祈り種まきの頃(土)
  残雪はうさぎの姿に変り行く今年も種まきする頃なれば

11.「この二十年」代わった首相は十四人 国のありかたなんとかせねば(高)
   この二十年、代わった首相は十四人 何か変だとつくづく思う

湘南啄木短歌会 5月詠草  平成22年5月20日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「目・瞳」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.わが母は左眼失明幼き日七十七歳強かに生き(大)
  わが母は幼い頃に左眼の明かり失くすも七十七年強く生きたり

2.山々の暮れ泥む色美しく時を忘れてただ眺め居り(池)
  山々の暮れ染む色の美しく時を忘れて眺めゐたりき

3.いつの日か眼にも浮かぶや故郷のこころ優しい父母想う(加)
  今日もふと父母の面影目に浮かび優し故郷のことなど想う

4.幼な孫「ライフシェバーになるんだ」と瞳を輝かせ我に語りぬ(野)
  わが孫は「ライフシェバーになるんだ」と幼い眸輝かせ言う

5.丸山の展望台より眺むれば十勝清水は国のまほろば(小)
  丸山の展望台より眺めたる十勝清水は国のまほろば

6.折鶴がまず目に入る「平和行進」 伊勢原越えて秦野が引き継ぐ(高)
  折鶴を掲げた「平和行進」は伊勢原越えて我ら秦野へ

7.瞳には真心潜む優しさや人柄偲ぶしみじみ想う(鄭)
  瞳には真心潜むものありて友の人柄しみじみ偲ぶ

8.跳ねる仔を見守る親馬の長き睫の目はやさしかり(細)
   飛び跳ねる仔馬見守る親馬の長き睫の眸はやさしかり

9.不揃いのいちご一箱五百円終わり初物満腹の笑み(土)
  不揃いのいちご一箱五百円終わり初物満腹の笑み

10.惜しまれつ惜しまれつつも逝く姉が苦しみもせず眠るが如く(安)
  惜しまれつ逝きたる姉の死に顔は眠るが如く静かなりけむ

湘南啄木短歌会 4月詠草  平成22年4月15日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「家」又は自由    (添削助言・佐藤 勝)

1.水面をすれすれに飛ぶ市の鳥は見事なブルー[かわせみ]なりき(土)
  目の前を飛びたち行きし翡翠は市の鳥なりき見事なブルー(綾瀬市)

2.春の空宇宙メールで家族愛地球のはてへ元気を送る(加)
  飛行士の母子が交わす宇宙のメール 地球を超える家族の愛よ

3.花は散り木々の若葉は色を増し忌まわしい程の深いみどりに(池)
  花は散り木々の若葉の色増して忌まわし程の深きみどりよ

4.家柄は人柄忍ぶ蓋しかな禮節如何に常日頃にや(鄭)
  家柄も人柄偲ぶよすがゆえ己が日頃の禮節思う

5.家なき子 喜怒哀楽の人生峠 八十路の坂を今、下り行く(大)
  家もたぬ 喜怒哀楽の我が人生 八十路の坂を今、上り行く

6.「半世紀」共働きの我家では 勤務表見て明日を知るなり(高)
  「半世紀」共働きの我家では 勤務表見て明日を語りぬ

7.仔のしぐさ亡夫によく似る歳になり はっと驚くこともありけり(西)
   このごろの(あこ)仕草(しぐさ)が亡き(つま)と似ていることに我は驚く

8.一部屋のドアぴたりとしめ切って蜂の巣の中にいる心地なり(細)
  一部屋のドアぴたりとしめ切ればうつつの世からこもる心地す

9.玄関のチャイムを押せばいち早く孫がかけくる足音聞こゆ(閑)
   玄関のチャイムを押せばいち早く孫がかけくる足音可愛ゆ


湘南啄木短歌会 3月詠草  平成22年3月18日   南が丘公民館にて

 短歌 今月の題「心」(パートV)又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.誰にでも老いは来るなり根深汁吾もいつしか八十路に近し(西)
   誰にでも老いは来るのと思いつつ根深汁(は)八十路を思う

2.両の手に散りくる河津(さく)(ら)受けながら樹木(きぎ)(あわい)に雪の富士見ゆ(閑)
            松田町に河津桜(かわづざくら)を見る
   両の手に散りくる桜受けながら雪を頂く遠き富士む

3.「真直ぐな人だったね」と亡夫のこと友の言葉を嬉しく思う(谷)
   「真直ぐな人だったね」と亡夫を言う友の言葉の有り難き日よ

4.拷問で死せる多喜二に母叫ぶ起きろよ書けよ、待つ友が居る(田)
   拷問で死せる多喜二に母は哭く 起きろよ、書けよ、友が待つよと

5.飼いたいと思いし畑の野良猫を撫でし心に癒せし笑顔(土)
   飼いたいと思つ撫でる野良猫の顔が笑っているかと見ゆる

6.心にはいつまで晴れぬものありて 嫁がぬ娘そのゆく末が(橋)
   胸裡(むねうち)にいつも晴れざるもののあり嫁がぬ(とつがぬ)吾娘(あこ)のゆく末思う

         テレビに「蟹工船小林多喜二」を見る
7.ふるさとの花見るこころ夢にでて昔を語るなつかしき夢(加)
   ふるさとの花見しころの夢を見て昔を語る友の恋しき


湘南啄木短歌会 2月詠草  平成22年2月21日   南が丘公民館にて

 短歌 今月の題「心」又は自由(パートU) (添削助言・佐藤 勝)

1.讃岐路の遍路に出ると叔母の文届きて無事を祈る春の日(村)
   讃岐路の遍路に出ると叔母からの文が届きぬ無事をば祈る

2.敗戦の年の一月一日に戦死公報受く(いくさ)(むご)し【義兄戦死】(谷)
   昭和二十年一月一日 戦死公報届きたる義兄戦死の惨さは今も

3.手紙にてこころをつなぐ若きころ今想えば懐かしい恋(藤)
   手紙にて心伝えし若き日よ今に想えば淡き恋なり

4.絵手紙で止めよと叫ぶ「温暖化」氷眺むるペンギン親子〈高〉
   絵手紙で「温暖化」防止訴える氷の原のペンギン親子

5.酒匂川の魚啄み二羽の鷺暮れ行く山へ飛び去りゆけり〈閑〉
   酒匂川魚捕らえし白鷺の二羽が暮れ行く山へ飛びゆく

6.寒さ行きこのまま春と思いしに未だ真冬ですと季節の便り〈池〉
   寒さ去りこのまま春と思いしが未だ真冬と友に便りす

7.我が友の物忘れごと聞し身は我も同じとたがいになぐさむ(星)
   物忘れ多きを嘆く友の愚痴聞きつつ我も同じと慰む
8.一年に一日咲いて散る花の手に取ることを惜しみざりけり(土)
   一年に一日咲いて散る花を愛しく惜しみつくづくと見む


湘南啄木短歌会 1月詠草  平成22年1月21日   南が丘公民館にて

 短歌 今月の題「心」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.厳島水漬く鳥居や潮引いて心通へる友と歩きぬ(村)
  厳島水漬く鳥居の潮引いて心通へる友と歩きぬ

2.こころよく吾の五感は今年こそ鋭くさえて心身癒す(藤)
  快適に吾の五感は冴え渡り今年こそはと心身癒す

3.語りたや心置きなき人生を盃交わし終夜かな(鄭)
  思うまま心置きなく人生を盃交わして友と語る夜

4.墨磨って心(なだ)める夜の静寂(しじま)小さき刺の受けし日(谷)
  墨磨って心和ます静寂(しじま)なり小さき刺の言葉受けし夜

               砺波さんを偲んで
5.少年のやんちゃな心持つ君の声が聞こえし旅立ちの(そら)(土)
               砺波さんを偲んで
   少年のような心を持つ君の声が聞こえる旅立ちの(そら)

6.突然の(とも)の訃報に驚きて在りし日のこと思い巡りぬ(野)
               砺波靖夫さんの訃報を聞いて
   突然の(とも)の訃報に驚きつ在りし日のこと思い巡りぬ

7.噴水の溢れる音も静まりて寒星照らす公園眠る〈橋〉
   噴水の溢れる音も闇に消え寒星照らす公園眠る

8.夜もすがら手杓でのむも又よしか気の向くままに短歌(うた)を作りて〈池〉
   夜更けまで手杓で飲むも又よしか気の向くままに短歌(うた)など作る


湘南啄木短歌会 12月詠草  平成21年12月17日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「言葉」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.かの友の言葉を座右の銘にして歩む道なり五十路の我は(土)
  若き日の友の言葉を今もなお我は座右の銘とし生きる

2.鉄面皮ブランデイ片手に薄笑い民を見下ろしアイアムソウリ(鄭)
  鉄面皮薄き笑いのその下に民を見下ろし「アイアムソウリ」

3.冬旅の疲れを捨つる道後の湯地元の人としばし話せり(西)
  長旅の疲れも忘れ道後の湯地元の人としばし語れり

4.マニフェスト「政権交代」実現す 言葉の薄さ不信がつのる(高)
  マニフェスト「政権交代」実現と 薄き言葉に不信がつのる

5.悲しみをぐっと堪えておりたれどやさしき言葉に嗚咽とまらず(細)
   堪えゐし思い一度に溢れきて優しき言葉に嗚咽とまらず

6.にわか雨って一息(ひといき)寒あやめ静かに花をもたげる仕草(池)
  
にわか雨去ってほっとす寒あやめ静かに花をもたげておれば

7.暖かき冬の陽射しを浴びながら道辺に赤く紅葉燃えたつ(閑)
  暖かき冬陽浴びつつ林道の紅葉燃えたち我も華やぐ

湘南啄木短歌会 11月詠草  平成21年11月19日  南が丘公民館にて
 
短歌  今月の詠題「顔」又は自由題   (添削と助言・佐藤 勝)


1.亡き姉と共に訪ねし奥飛騨路湯けむりの笑顔永遠に忘れじ(西)
  亡き姉と共に訪ねし奥飛騨の湯けむりに見た笑顔忘れじ

2.顔なるは人柄映ゆる蓋しかな品格豊か仏相如に(鄭)
  風貌は人柄映す鏡なり品格豊かなわが友なりぬ

3.オレンジの南瓜の顔を下げて乗る外つ国の少女 今日はハロウイン(細)
  オレンジの南瓜の顔を下げて乗る外国(とつくに)少女(おとめ)今日はハロウイン

4.樹に一つ残りし柿は熟し過ぎ小鳥の群れは振り向きもせず(波)
  小鳥らは振り向きもせぬ木守柿 熟れて梢にぽつねんとあり

5.戸惑いの顔写し出す「八ッ場ダム」それでも私はいらぬと思う(高)
   戸惑いの顔映し出す「八ッ場ダム」それでも不要(いらぬ)私は思う

6.月いちど 会う友の顔 笑顔にてはづむ話で 元気交換(星)
  月一度会う友なれば笑顔にて話も弾み元気を貰う

7.東京でパラクとユキオ日米の同盟深化笑顔で会話(加)
   東京でオバマと鳩山対談す 日米同盟笑顔も深刻

8.咲き盛る薊の花のひともとを吾の作りし花器に活けおり(閑)
   濃き色の薊の花のひともとを吾が作りたる花器に挿したり

9.好きなこと出来る喜び味わいし定年の夫笑顔美し(土)
   好きなこと出来る喜び三昧の定年の夫笑顔優しき

湘南啄木短歌会 10月詠草  平成211015日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「涙」又は自由題  (添削助言・佐藤 勝)

1.風呂湧かす薪焚き乍ら土間かげにかくれ泣きゐし若き日の母(細)
  風呂沸かす薪を焚きつつ土間かげに泣きし母の若き日思う

2.聖堂のステンドグラスの光受け黒衣の人は長く祈れる(谷)
  聖堂のステンドグラスの光射し黒衣の人の長き祈りよ

3.亡き人と二人ですする夜鳴そば貧しき日々を思い涙す(村)
  亡き(つま)とふたり(は)みにし夜鳴きそば貧しき日々を思い涙す

4.嵐去り四国三郎吉野川かずら橋行く落人の里(西)
  四国路は台風一過吉野川 かずら橋行く落人の里

5.こころよく涙で話す時としてあなたを裏切る事もあるかも(藤)
  涙して思い出話しをする我ら今日より先に背く事なし

6.友の声聞きたい時の長電話明日へ繋ぐ活力なりき(田)
  の声聞きたくなりて長電話 明日へ繋ぐ活力となる

7.吹き荒れし台風一過のベランダにほととぎすの花一輪咲けり(閑)
  吹き荒れし台風一過のベランダに不如帰の花ひそと一輪

8.真夏日を待ちかねて咲く百日紅(こま)き花々群れて(ひと)花(橋)
  夏の日を待ちかねて咲く百日紅(こま)かき花弁は群れて一輪

9.「母さんは身体だけくれば」いいと夫の年回娘ら仕切りぬ(野)
 「身体だけ(く)れば(い)いよ」と(こ)らが言う亡夫(つま)回忌(かいき)(こ)らが仕切りぬ

10.園児等がゴール目指してかけて来る家族並んでカメラを向ける(高)
  園児等がゴール目指して走るなり家族のカメラ並ぶ平和よ

11.それらしき雲もないのにじゃじゃ降りのにわか雨降る買い物帰り(土)
  突然の雲もない日のじゃじゃ降りもちょっと嬉しい買い物帰り

湘南啄木短歌会 9月詠草  平成21年9月17日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「友」又は自由題  (添削助言・佐藤 勝)

1.幼な日のママゴトいつも母役で父役清は天に召されて(村)
  幼な日の飯ごと遊びの父役の清は天に召され給いし

2.戦中の軍艦マーチ聞く度に大和の勇姿浮び来るなり(西)
  流れ来る軍艦マーチ聞きおれば“大和”の勇姿浮び来るなり

3.汗流しまた来たよと友の墓見上げる空に秋あかね飛ぶ(波)
  汗流しつつ友の奥津訪ね来て見上げし空に飛ぶ秋あかね
  
※奥津城(おくつき)墓地

4.病室の窓から見入る大花火打ち上げの音静かに響き(礪)
  病室の窓から眺む大花火打ち上ぐ音の遠く響きぬ

5.待ちかねて(かど)(い)て来し友卒寿丸く小さく優しく老いて(細
  (あ)を待ちて(かど)に立ちいる友の肩丸く小いさし卒寿を祝う

6.去年(こぞ)(ゆ)きし友が彫りたるペン皿の(み)石榴(ざくろ)幾度(いくたび)も撫でてみしかな(谷)
  去年(こぞ)(ゆ)きし友の彫りたるペン皿の石榴の実をば撫でてかなしむ

7.友とはや母の口癖忘られぬ真の友とは永遠の宝ぞ(鄭)
  「真なる友は宝」と語りたる母の口癖忘れ難しも

8.若き日に友に話した恋の月今の私も妻と月観る(藤)
  月見むと妻と並びて若き日の恋打ち明けしことなど思う

9.広島よピカドン虚し悪夢かな同じ被爆に何故蚊帳の外(チュン)
  広島のピカドン虚し同胞は今なお被爆の蚊帳の外なり
  ※朝鮮人被爆者(強制徴用者も含む)の手帳交付の差別に抗議す

10.友去りて吾に残るは手紙だけ風のたよりも美しきかな(加)
  去りゆきし君が残した手紙ゆえ白き封書の文字も美し

11.若者に広がる大麻汚染の輪この国の未来どうなることか(閑)
  若者に大麻汚染の広がるとニュース聞きつつこころ憂いる

12.時々はこぼしてみたい愚痴もありうなづいて聞く友は優しき(池)
  今日もまた私のこぼす愚痴などにただうなずける友は優しき

13.二世紀にわたり政治を語り来たさあ友たちよ 雲が動くぞ(橋)
  二世紀にわたり政治を語り来し友と喜ぶ世論の気運

14.あてにした柿は今年は不作なり五つ六つを祈り見守る(高)
  この秋の柿の実りは少なくて五つ六つの実をば見守る

15.わが心夫を友とす散歩道萩の花揺れ満たしゆく朝(土)
  夫と行く朝の散歩の公園の小道に萩の花こぼれけり

16.祭りの夜汗の匂いの露店かな威勢に呼ばれたこやきひとつ(田)
  威勢よく呼ばれて露店のたこ焼きをひとつ買いにきお祭りなれば

17.むし暑き谷底しごと汗にじみ うれし微風にしばしやすらぐ(星)
  むし暑い谷の現場に時々は微風吹き来てこころやすらぐ

18.安らかな 湿りが欲しと アスファルト 路上を吹かれる 落ち葉悲しも(荒)
  安らかな湿りを持たぬアスファルト路上が燃えて樹々の葉ちぢむ

湘南啄木短歌会 8月詠草  平成21年8月20日 南が丘公民館にて
短歌 今月の題「文字」又は自由題    (添削助言・佐藤 勝)

1.仲秋や手拍子揃え盆踊り輪舞楽しや夜もすがらかな(鄭)
       祖国朝鮮の盆行事を偲びつ
  手拍子揃え踊る仲秋の輪舞楽しや夜の更けるまで

2.故里の墓に参りてひたすらに無沙汰詫びつゝ墓洗うなり(西)
  故里の墓に参りてひたすらに墓洗うなり無沙汰詫びつゝ

3.かしこまり棚経を聴く裸の子 足の親指木魚のリズム(細)
  かしこまり棚経を聴く幼子の足の親指木魚のリズム 
※ たなぎょう【棚経】→お盆のためのお経。

4.思うこと思い通りにならざるをお盆に帰る亡父母に嘆かん(高)
  願うこと思い通りにならざると盂蘭盆帰りの父母に嘆かむ

5.若き日に恋を語りつ盆の月故郷想う今の私に(加)
  若き日に恋を語りし盆の夜や今は懐かし故郷想う

6.良き日哉鯨自力で外洋え祝酒汲み夜の更けるまま(池)
  迷い子の鯨が自力で外洋へ祝い酒汲む夜の更けるまで

7.海上に打ち上がる花火まぢかくに熱海の宿に友と眺めむ(閑)
  海上に上がりし花火のまぢかなり熱海の宿に友と眺めむ



湘南啄木短歌会 7月詠草  平成21年7月16日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「文字」又は自由題  (添削助言・佐藤 勝)


1.点滴がタクタクタクと落ちてくるじっと見つめる生きる証を(高)
点滴がタクタクタクと落ちくるをじっと見つめむ生きる証を

2.遠方の友より来たる便り読み今も変わらぬ文字も心も(波)
  遠く住む友の便りは嬉しかり文字も心も変わることなく

3.陸相自刃の四つの文字は終戦日記の冒頭にあり(庭)
  陸相自刃の四文字は我が終戦日記の冒頭にあり

4.このごろは文字より絵文字多くなりほほえみマーク携帯電話 (田)
  近頃は絵文字メールが流行るゆえ我も使いぬ微笑みマーク

5.若き日に祈りをこめてふみを書き愛を語るや昔の友に(藤)
  若き日に祈りをこめてふみを書き送り事も今は懐かし

6.文字の絢四季を彩る麗らかに風情奏でる清々しきや(鄭)
  文字の持つ風情に四季の綾を見る麗らかなるも清々しさも

7.箱根山の「大文字」めざし友と歩く若き緑の樹木のかがやく(野)
  箱根路の「大文字」目指すハイキング友と登れば新緑眩し

8.もろこしを口一杯にほほ張りて笑う子等の夢叶うらん(池)
  もろこしを口いっぱいにほほ張りて笑う幼の(まなこ)いとほ




湘南啄木短歌会 6月詠草  平成21年6月18日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「海」か「山」又は自由題  (添削助言・佐藤 勝)

1.山の神海の神やと手を合わす安らぎ祈り(こうべ)を垂れる(鄭)
  山の神海の神にと手を合わし我のこころも安らぎてゆく

2.山を母、海を父とし生れきて八十路の坂を今越えにけり(大)
  海を母、山を父とし育まれ八十路の坂を今越えにけり

3.若き日に登りし山を眺むれば五月の空に雪を抱きて(波
  若き日に登りし山が遠く見ゆ五月の空に雪を抱きて

4.故郷の海に帰りて若き日の楽しき事の友を想うや(藤)
ふるさとの海(なが)むれば若き日の友のことなど想い(い)づらむ

5.いつ来ても狭き路なる鎌倉の山 (たに) 海に武士(もののふ) 声(高)
鎌倉の狭き谷より海見れば今日も聞こゆる武士(もののふ)の声

6.海の青空の青にもさまざまな色写し出す絵手紙の中(土)
海の色空の色などさまざまな青色写す絵手紙貰う

7.頂上の雪におわれし阿夫利山おおいを取れよ雨を降らすな(星)
  頂上の雪に覆わる阿夫利山 雲よ離れよ雨を降らすな

8.山恋し 我がほに撫でし風の香も木立を抜けるささやきの音も(池)
  ほほに吹く風の香りに山恋し木立を抜けるささやきの音も


湘南啄木短歌会 5月詠草  平成21年5月21日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「鯉のぼり」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.宮の(もり)裏手のあたり小綬鶏の「チョットコイ」と鳴く行ってみようか(細)
  境内の裏手の杜の小綬鶏は「チョットコイ」と啼く誰を呼ぶらむ

2.安曇野の水田にゆれるアルプスの清き流れに心洗わる(西)
  安曇野の水田に映るアルプスの姿に我も心洗わる

3.捨て猫を親に預けて吾子が言う孫と思って可愛がってと(波)
  捨て猫を我に預けて吾娘が言う孫と思って可愛がってと

4.強い風にも優しく堪える五月の空の坊やの笑顔と鯉のぼり(大)
  強風に堪えて五月の大空と孫の笑顔と鯉のぼりかな

5.鯉のぼり池にも映る孫の顔池の鯉まで元気に話す(加)
  池の面に映る五月の鯉のぼり幼き孫の顔も写して

6.リラ冷えの湿り懐かしこの風にまた幾たびか命の限り(荒)
  リラ冷えの湿り懐かしこの風にまた幾たびか生命巡らむ

7.歌ひとつできて今日は眠れそう病室のベッド軋ませながら(高)
  歌ひとつ出来て今夜は眠れそう病室のベッド軋ませながら

8.鯉のぼり水無川の川風に吹かれて数多川岸彩えり(野)
数多なる五月の空の鯉のぼり水無川の川辺彩る

9.夏ちかき光こぼるる森の道フィトンチットの香りがつつむ(小)※註釈1
  初夏の陽のこぼるる森の道々はフィトンチットの香りに満ちて

10.窓ごしの見ごとに泳ぐ鯉のぼり現役のわれ心に泳ぐ(川)
  窓越しの見ごとに泳ぐ鯉のぼり我が現役の頃を偲びぬ

11.その昔鯉の泳ぐを夢見たと夫の云いしも今はなつかし(池)
  鯉のぼり泳ぐを夢に見たと言う亡夫(つま)の言葉もなつかしきかな

12庭の隅日陰に咲きしケマンソウすずめが遊び揺らいで踊る(土)※註釈2
  我が庭の隅に咲きたるケマン草雀が揺らし遊びいるらむ

13鯉幟平和な郷に目出度しやひるがえる一家団欒永遠に学ばん(鄭)
平和なる里に泳げる鯉のぼり一家団欒ここにもあるや



湘南啄木短歌会 4月詠草  平成21年4月16日 南が丘公民館にて

短歌 今月の題「若葉」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.故郷も山河彩り若葉燃ゆ瞼潤むや走馬燈如(鄭)
  故郷の若葉の萌ゆる山河には瞼潤むや走馬燈

2.辛いとき空を見上げて深呼吸ドラマの中のセリフ切なき(土)
  辛いとき空を見上げて深呼吸とドラマの中の台詞沁み入る

3.夜の雨に散りしさくら花見れば特攻の友の面影胸を刺すなり(大)
  ひと夜さに散りし桜の花見れば特攻の友の面影浮ぶ

4.二十四の瞳の(いしぶみ)建ちているそぼ降る雨の小豆島なり(西)
     小豆島にて
  「二十四の瞳」の記念碑見て佇てば小雨降るなり我を濡らして
5.故郷の若葉の風が吹きにけり元気をもらう今の私に(加)
  ふるさとの若葉の道を歩み来て少し元気になりし思いす

6.ピカピカの一年生のランドセル若葉の道をスキップで行く(細)
  「ピカピカの一年生」が歌いつつスキップしてゆく若葉の道を

7.身と心伸びゆく頃が懐かしや友と朝まで熱く語りき(内)
  心身の伸びゆく頃のことなりぬ友と朝まで熱く語りき

8.振り抜いたパークゴルフの白き玉みどりを増したグリーンに止まる(高)
  振り上げたパークゴルフの白球は緑増したるグリーンに止まる

9.吹く風に花びら散らし枝先きにはやも新芽の若葉さやかに(野)
  花散りてその枝先にさやかなる若葉萌ゆるも嬉しき四月

10.若葉雨淡路の島に降りしきる遠くの灯台霞みて見えぬ(波)
  雨の中遠くに霞む淡路島若葉を濡らし雨降りしきる

11.芽を出すも花を開くも花散るも思い思いの春の終日(いちにち)(池)
  芽を出すも花を開くもまた散るも自然と謂わん今日のかなしみ



湘南啄木短歌会 3月詠草 平成21年3月19日 南が丘公民館にて


短歌 今月の題「花」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)

1.戦時下の我が友多く志願してお国の為に花と散りゆく(大)
  戦時下に友の多くは志願してお国の為と散りゆきしかな

2.遠い遠い山から来たる芍薬の濃い紅の芽のいとおしき春(池)
  何処(いづこ)なる山から来たる芍薬(しゃくやく)か紅の蕾のいとおしきかな

3.一人みる花の香りで夢をおい現実さがせ春の旅人(加)
  花の香に酔いて夢追うこともあり現実さがせ我も旅人

4.ガザニアの赤や黄の花 (あがな)いてベランダの鉢に植えて楽しむ(野)
  ガザニアの色とりどりの花を買い孫とベランダの鉢に植えたり

5.虫動き花膨らむも山に雪 黄砂を浴びて春訪れる(高)
  啓蟄(けいちつ)に花のふくらむ山の雪 黄砂を浴びて春は来たれり

6.夜半に咲く月下美人のほの香りひと夜に散りし朝のせつなさ(土)
  夜半に咲く月下美人の仄の白くあした散るとう花は切なき

7.娘は嫁ぎ老夫婦だけの狭き居間テレビの上に雛菓子飾りぬ(波)
  娘も嫁ぎ夫婦二人の居間なれどテレビの上に雛菓子飾る

8.久々の友を待ちつつたんぽぽの わた吹いてみる駅前広場(西)
  久に会う友を待ちつつ蒲公英の綿毛吹くなり駅前広場

9.さきがけて辛夷の花の咲き初めぬ皓歯まばゆき里山の顔(細)
  さきがけて辛夷の花の咲き初めぬ皓歯まばゆき里山を行く
  さきがけて辛夷の花の咲く夕べ皓歯まばゆき人を思いぬ



湘南啄木短歌会 2月詠草  平成21年2月19日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「家族」又は自由   (添削助言・佐藤 勝)

1.見上ぐれば天唯蒼く冴え冴えと遙か山端に半月の舟(池)
  見上げたる空蒼々と遙かなる山の端に見る昼の半月

2.平凡に生きるわが家の曾孫は老いたる我の生ある玩具(大)
  平凡に生きる日々なり曾孫は老いたる我の自慢の宝

3.一人みる世界は何か欠けている家族のなかも孤独と不安(藤)
  昨今の世相は何か欠けている家族のなかにも不安が潜む

4.子等おいて車でひとり吾を見舞う娘の昼餉には熱き味噌汁(野)
  子ら連れず吾を車で見舞いたる娘の作りし熱き味噌汁

5.執すべきものなき老いは幼児(おさな)抱き袴田里見 の墓の(へ)を過ぐ(内)
  執すべきものなく我は孫抱き袴田里見 の墓の(へ)を過ぐ

6.公園の魚は寄り添い温みとり木々葉を落とし朝陽を透す(高)
  朝陽さす場所に寄り添う魚がいて木々の葉沈む公園の池

7.お笑いのブームにのせて笑いじわ  団欒温し年越しの宵!(土)
  お笑いのブームに乗って笑い皺わが家の団欒年越しの蕎麦

8.猫島の優しき姿浮ぶ海岩に砕ける冬の荒波(波)
  遠く見るすがた優しき猫島の岩に砕ける冬の荒波

9.降る雪や亡夫(つま)と訪ねし永平寺素足の僧の説法聴けり(西)
  亡き人と訪ねし雪の永平寺素足の僧の説法を聴く

10.父の忌を修す実家の邸墓(やしきばか)咳まで父似の弟と共に(細)
  父の忌や実家の横の邸墓語れば弟の咳まで父似


湘南啄木短歌会 12月詠草  平成20年12月18日   南が丘公民館にて

短歌 今月の題「子」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.「日本のお母さん」とてハーグよりステイせし子の携帯の声(細)
   ハーグより「日本の母」と我を呼ぶステイせし子の携帯の声

2.病気癒えその祝いに親達は心に誘われて信濃の宿に(礪)
   病癒えし祝いと吾子に見送られ信濃の宿に妻と来しかな

3.子供にもよい子悪い子やさしい子オレは炭坑(やま)の子悪餓鬼の子(大)
   子供にも良い子悪い子あるなれど我は炭坑(やま)の子悪餓鬼なりぬ

4.ふるさとの墓に参りし新婚のわが子夫妻がさらに愛しき(土)
  我が父母の墓参りする新婚の吾息ら夫婦を見ればかなしき

5.親と子が老後の話し触れぬまま子等の行く末不安募りぬ(高)
  親と子が老後のことは触れず来て子のゆくすえ不安募りぬ

6.また今日も終電かなとつぶやくと聞こえし如く足音が来る(池)
  また今日も終電ならむと呟くを聞こえし如く足音近付く

7.だきぐせで夜ごとむづかる吾子をだき廊下行き来しありし日思いぬ(閑)
  抱き癖に夜ごとむづかる吾娘なれば病院の廊下ゆき来せしかな

8.いつの日か子らと天体観測で故郷想う星のかがやき(加)
  いつの日か吾子と一緒に故郷にて天体観測したいと思う

9. 孫からの誕生祝いの嬉しくてマフラー巻いてる寒くない朝(谷)
   孫からの誕生祝い嬉しくて今朝もマフラー巻いて見しかな

10. 四〇年一緒に暮らす親子ゆえ嫁がぬ娘に言葉気づかう(橋)
  四十年一緒に暮らせし親子ゆえ嫁がぬ吾娘に気遣う言葉


湘南啄木短歌会 11月詠草  平成20年11月20日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「母」又は自由 (添削助言・佐藤 勝)

1.我が母は左眼失明その日より薄暮の世界強かに生き(大)
   幼な日の怪我にて左眼失明の我が母なれど母は強かり

2.姉達に(あ)の嫁入りたのみつつ翌月癌で母は逝きたり(閑)
   姉たちに吾の嫁ぐを頼むと言いその翌月に母は逝きたり

3.朝目覚め心新たに掌を合わす母の遺影は老いることなく(礪)
   今朝もまた母の笑顔に掌を合わす母の遺影は老いることなき

    「亡き母の思いで」
4.内職の糸ほぐす母我が腕を糸繰り車(ぐるま)の代わりにせしや(高)
   糸ほぐす母は幼き我が腕を糸繰り車の代わりとせしも

5.泣き言やぐちはよそうと口ぐせが聞こえてくるや母の三回忌(土)
  「泣き言や愚痴は止そう」が亡き母の口癖なりき三回忌なり

6.故郷のむかしの苦労想いだし亡母のつらさを今吾解る(加)
  ふるさとの昔の暮らし思い出し今更解る亡母の苦労よ

7. 澄みきった秋の夜空は星の地図飛行機ライトのイリミネーション(藤)
          西相模の夜景
  ひとり見る秋の夜空は星の地図飛行機ライトのイリミネーション

陣痛に耐えし力を受け継ぎて母逝きし歳遥か越えたし(田)
  陣痛に耐えし力を受け継ぎて母の齢も越えて行きたし

湘南啄木短歌会 10月詠草  平成201016日  南が丘公民館にて

    今月の応募数は26首で、勉強会に提示した歌は下記の首でした。

短歌 今月の題「父」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

1.除夜の鐘酒飲み交わし父と聞く重ねるよわい)を喜こび祝う(波)
   除夜の鐘聞きつつ父と酒飲みて祝いし事も昨日のごとし

2.我が父は酒も好まず煙草も(す)わず八十五年の極楽往生(大)
   我が父は酒も好まず煙草も(す)わず八十五年の生涯なりぬ

3.病室に父を見舞いて帰るさに「もう帰るのか」耳に残れり(野)
   病室に見舞いし吾の帰りぎわ父が見せたる顔も忘れじ

                    一九九九年 六月
4.戦時中「平塚火薬廠」に居たらしい何も語らず父亡くなりぬ(高)
  
戦時中「火薬廠」にも居たとう事は語らず父は逝きたり
5.健康は大事にしよう父母の遺伝子もらい吾は嬉しい(加)
  健康は何より大事と思いつつ父母の遺伝子感謝するなり

6.亡き父は豪快無比な人柄が創氏改名悶え苦しむ(鄭)
  亡き父は豪快無比な人柄で創氏改名苦悶せしかな

7.ありし日の父を偲びて立ち寄りぬ駅前そば屋の(つゆ)の味わい(土)
  在りし日の父を偲びて駅前のそば屋に寄りぬ蕎麦汁美味し

湘南啄木短歌会 9月詠草  平成20年9月18日  南が丘公民館にて

短歌 今月の題「戦後」又は自由  (添削助言・佐藤 勝)

    今月の応募数は28首で、勉強会に提示した歌は下記の12首でした。

               阿南惟親陸相の自刃
1.陸首自刃の四つの文字戦後日記の冒頭にあり(大)
  我が敗戦日誌の冒頭は陸相自刃の四文字なりぬ

2.背負われしことなき父の温もりを 捜し求めて沖縄の野に(磯
   背負われし記憶も持たぬ我が父の温もり探す沖縄の野に

3.退院と言われて嬉し我が心病の事は遙か彼方に(波)
   退院と言われて躍る我がこころ病みしことなど忘れしごとく

4.戦争でどん底落ちて這い上がり戦後の発展豊かな国へ(加)
  敗戦でどん底までも落ちてなお這い上がりたる戦後の我等

5.戦世に住みし長屋を訪ねればお店も消えて みずほ銀行(高)
   戦時中住みし長屋の影もなく跡地に建てるみずほ銀行