今度は「インターネットやきいも」よりは幾分ましな商売を考えました。
マッキンゼーやボストンコンサルティングといった外資系コンサルティング会社を経験して、その後外資系企業に勤め、リストラされ、ぶらぶらしながら次の仕事を待っている人たちがいっぱいいます。日本人としては貴重なビジネスコンサルティング力を持った彼らの休業期間は、勿体ないので活用するべきだと思います。
そこで、そういう人たちばかりを集めて、コンサルティング会社をつくり、マッキンゼーやボスコンの半額以下でコンサルティング案件やリサーチ案件を請け負うというのはどうでしょう。このビジネスのドメインは、企業全体の戦略コンサルではなく、事業部以下の戦略策定や日常業務の効率化に限定します。なぜなら、コンサル会社と競合してもしかたないですから。それにその部分は、各企業のたたき上げの人たちがのし上がってきて不合理なマネジメントをしているために、資源の無駄づかいが多く、効率化の効果が大きいからです。資源配分を多少変えただけで、かなりの効果があると思われますし。
また同様においしいのは、新規市場の開拓です。業界の垣根が低くなることによって、新規市場は意外なところに現れてきます。しかし頭の古いおじさんさんたちは、自分たちの持っている資源を組み替えて速やかにこの市場を攻略しようという意識も乏しく、また実行力にも欠けていて、機会損失が少なくありません。新規ビジネスを創った経験がないので、市場開拓ができないのです。そういうところに入っていって、テキパキとコンサルティングをすると、業績への寄与は如実に現れると思います。
企業にしてみれば、外資系コンサルティング会社に仕事を頼むと高くつくものが、この集団に頼めば安くつくというメリットがあります。仕事待ちのMBAホルダーにしてみれば、次の仕事を得るまでのつなぎ資金やレジャー資金をアルバイト感覚で稼ぐことができます。次の仕事が見つかれば、どんどん抜けて行けばいいわけです。
コンサルティング会社がバカ高いコンサル料を取っていて、かつ社員を使い捨てにしていることが、このビジネスを成り立たせる要因になっています。
ネックは、この集団にはブランド力がないということ。ブランド力のなさはどこに現れるかというと、営業力と、リクルーティングについてです。だからこの2点を補うことができれば何の問題もないわけです。
営業力については、顧客企業と継続的な取引をしている会社で、コンサルティングのニーズに応えられなくて困っているところと提携すればいいでしょう。例えば、システム会社です。システムをつくることはできても、企業の競争力強化や、効率化ニーズについての踏み込んだ提案は苦手です。そういうところと提携して、顧客を紹介してもらうようにすれば両者にとってメリットがあるでしょう。またリクルーティングについては、ヘッドハンティング会社と組めば人材はいくらでも集めることができるはずです。