いよいよやばそうですね。
ところで、"経済恐慌"に対する個人の姿勢には、2つの尺度(軸)があります。
○1つは、"経済恐慌"が来るかどうか。状況を認識する「経済センス」の違いです。みなさんはどちら派ですか。
■神州不滅派
恐慌が来るなど妄言である。日本には1400兆円もの個人金融資産があるので、少々のことではびくともしない。企業もリストラが奏功し、循環要因も味方して、日本経済は近々自律回復軌道に戻る。その場合、痛みを伴う改革の必要など果たしてあるのか? 株は今が底値。ドルや金を買う奴はバカを見るのさ、フフフのフ。
■自虐経済観派
もうアカン。われわれはとことんダメなんだ。社会システム自体が制度疲労しているので、アジアに対する競争優位を回復できない。小泉改革なんかできっこない。国債も円も株も暴落して、スタグフレーションが起こり、会社もバタバタ倒産して、失業率20%は目前だ。金融資産なんかあっという間に紙くずだ。神様タスケテ……ゲバゲバ〜。
○もう1つは、万一"経済恐慌"が起こった時の対処方策を練っておくかどうか、どう立ち向かうか。対処についての「姿勢」の違いです。こちらの方は、状況認識が違っていれば、当然準備についての姿勢は変わってきます。
■ケセラセラWhatever will be派
「物事、なるようになるさ」と楽観的に構えていて差し迫った事態が起こるまで準備はしない。事が起こると泡を食って悲観的に対処する。あるいはある種の諦念を持って対処し、流れに身を任せて行き着くところに行き着くのを待つ。……結局傷口を広げることになるが、気にしさえしなければ大丈夫だ。健忘症は最大の武器である。絶望的な塹壕戦が得意(必ず負けるけど、頑張ったら偉いと思っている)。
■粘着気質用意周到派
悲観的に準備しておいて、事が起こると状況の変化に応じて手を変え品を変えて状況に対処し、"もったいない"精神を発揮してダメージの極限と、早期現状回復に努める。何事にも先手を打ち、常に状況をリードする側に回りたがるが、やぶへびや地雷を踏んで自滅することも少なくない。
各人の姿勢をこう整理すると、ゲームの理論で処理できるようになるかも。