91年の秋に、勉強会で「社会構造問題シンポジウム」というのをやったんです。
私は、マクロ経済について詳しいわけではありませんが、しかし公開されている情報を元に、常識的に判断すれば、最悪の道をたどれば日本経済は今日までの状況に陥るであろうということは91年の時点で読めましたね。
「そうなってはならない」という信念から、私は雑誌編集や勉強会活動を通して警世の発言を行ってきましたし、また勉強もさせてもらってきました。
97年の改革機運には「筋が違うかな」と思いつつ期待したのですが、やっぱりだめでした。
基本的には91年に想像していた方向を10年間日本はまっすぐに歩み続けたと思います。つまるところ日本人にはまったく反省の色や意識の変化はないということです
それで今の地点に立って、「この先どうなるか」を考えてみたいのですが、私にはどうなることやらさっぱり予期することができません。
ハイパーインフレになるまで、ゼロ金利政策を続けるのでしょうか。
事態はますます複雑になってきています。
国債の短期化(2000年発行98.5兆円のうち、長期以上28%、中期37%、短期35%)が進んでいるということは、ハイパーインフレが起こっても国債についての財政的負担は減らないということではないのでしょうか。
どうやっても企業の体質変化が遅々として進まないので不良債権の処理も進まない、どんなに事態が深刻化しようとも相変わらず微温的な対策に止まるしかない貧困な意思決定システム、労働者の能力が低下して国際競争力を失っているということなどをどう考えればいいのか。
より悪くなることは間違いないと思うのですが、では何が起こるのかが見えないと思います。多分、とんでもないことが起こって驚かされるような予感がします。
まさに「漠然とした不安」という感じがしますね。
多分、もうどんなに頑張っても「国民の悲劇」が避けられないところに来てるんだろうとは思います。
みなさん、なにか危機脱出の妙案があるのなら、是非教えていただきたいです。
お手上げですよ、これ。