  
                                       (男性・発病時27歳)  
                                     
                                     
                                     
                                    2001年 夏 
                                     
                                    この頃の私はほとんど毎日深夜2時、3時といった時間にタクシーで帰宅し、土日も出勤という日々が続いていました。 
                                    それまで肩こりや腰痛とは無縁であった体に変化が起き始めたのは今思えばこの頃が最初だったと思います。ただ日常生活に影響はなく、疲労がたまっているくらいにしか考えていませんでした。 
                                     
                                     
                                    2002年 年始 
                                     
                                    年末年始とスケジュールの遅れている仕事のフォローを行っていた際に明らかに腰がおかしいと感じるようになりました。 
                                    まだ疲労が蓄積しているのだろうと思い、マッサージ等に通い始めましたが、腰よりも肩こりを指摘されることが多くありました。 
                                    自覚症状はほとんど腰痛だけだったのですけど。 
                                     
                                     
                                    2002年 夏 
                                     
                                    通勤が辛い、突然目眩がする、集中力が続かないなど、明らかに体調がおかしくなっているのをこの頃に自覚し始めました。 
                                     
                                     
                                    2002年 秋 
                                     
                                    マッサージ等に頻繁に通うようになるものの、症状は悪化する一方。朝起床したものの起きあがれず出社できなかったりする日がでてきました。 
                                    過労状態にあるのだろうと判断し退職を上司に打診しますが慰留されたため退職を断念し病院巡りを始めました。 
                                     
                                     
                                    2002年 冬 
                                     
                                    いくつかの整形外科にかかったものの自分の感じる症状と医師の説明がいまいち噛み合わず、歩くのも辛く通勤不可能な状況まで悪化していました。 
                                    ふと思いついた職業病というキーワードでインターネット検索を行ったときに芝大門クリニックをみつけ、これだと思いさっそく予約。 
                                    病院に行った際に書く問診票さえ、手に力が入らないため書くのも必死。 
                                    頸肩腕症と診断され、年始より休職することに。 
                                     
                                     
                                    2003年 年始 
                                     
                                    父が倒れたりで体調が悪くても動かねばならず、週5日は寝込んでいる状態。通院も普通なら駅から駅まで1時間半のところを、途中で降りて休憩したりしながらでないと通院できず、2時間半かけていました。 
                                    会社のほうは社員規則を理由に現在の状況や頸肩腕症とはどのようなものか、今後の見通しなどを説明し、最大まで休職を認めて貰えるようお願いし、幸いにも了承頂くことができました。 
                                     
                                     
                                    2003年 春 
                                     
                                    相変わらず起きあがるまでに何時間も要する日々が続いていました。 
                                    休業初期悪化現象と説明され、それを信じるしかないとはわかっていてもなかなか回復した実感もなく、元に戻れるのかどうか不安ばかりが先行します。 
                                    昔から「病は気から」と言われるように、気の持ちようで治り方も違うのは子供の頃苦労した小児喘息で身をもって知っていたので、気分転換をするために、会社勤めをしていたらなかなか時間がとれず、できないようなことを体調の良いときだけでもと思い、始めてみました。 
                                    また、すぐには回復が見込めないこともわかってきたので、この頃に労災申請を行いました。 
                                    労災の認定を受けるのは大変だと言われますが、幸いにも申請受付以外はさしたる苦労もなく認定されました。 
                                    労災申請のポイントは、労基署の職員さんも全業種に精通しているわけではないので、通常の業務はどのようなもので、どの程度の負荷になるのか、どのような点が大変なのかといった客観的にわかりやすくまとめた資料を付けることだと思います。 
                                     
                                     
                                    2003年 夏 
                                     
                                    休業しはじめてから半年が過ぎ、この頃から若干変化が現れ始めます。 
                                    1日の大半を寝て過ごしていたのが徐々に起きていられるようになり、夜中に痛みなどで目が覚めることも少なくなりました。 
                                    病院で計測する数値も気持ち上向きになってきたようです。 
                                     
                                     
                                    2003年 秋 
                                     
                                    明らかに回復が増え始めます。 
                                    グラフにするとS字グラフ(最初はゆっくり伸び始め、真ん中へんで急激に伸び、頂点に近くなるとまたゆっくりとした伸びになるグラフ)の丁度真ん中あたりの感じです。 
                                    天気と体調の良い日は紅葉を眺めたりしながら軽く散歩ができたりするようになりました。 
                                    腰痛はすっかり治まり、マッサージ等で指摘され続けていた肩こりが自覚症状としてでてくるようになりました。 
                                     
                                     
                                    2003年 冬 
                                     
                                    力が入らず重い物が持ち上げられなかったりしたのが大分改善されてきました。 
                                    発症前と同様とはまだまだ言えませんが少なくともなんとか持ち上げれるようになったのは大きな進歩だと思います。 
                                    まだ1日無理すると翌日は動けなかったりするような感じです。 
                                     
                                     
                                    2004年 春 
                                     
                                    ふと、そろそろ復職を考えないと、などとなにげに思ったりして体調の良さを実感したりしています。 
                                    数字的にもあと一息、とりあえずは1年以上に及ぶ休養で衰えた体力の回復が第一歩と思い、スポーツクラブへ通い始めました。 
                                    軽い運動でも体がまだ思うようについてこない部分はあるものの以前に比べれば動けるような気がします。 
                                     
                                     
                                    2004年 夏 
                                     
                                    一日の大半を起きて動いて過ごせるようになりました。 
                                    無理しすぎない程度にスポーツクラブにも通い続け、体力も大分回復したように思います。 
                                    職場復帰について具体的に色々考え始め、まず2年近いブランクを埋めるために自宅で最短の勤務時間相当、業務に近いようなことを試したりし始めました。 
                                    さすがに通勤も加わるので即復帰とは言えないですが、徐々に勤務時間に近い時間の作業がこなせるようになってきています。 
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