10/25(火)

【の、のどが...】

アンボセリ・ロッジの部屋

次の日、最初に目覚めたのは午前2時。前日は夕食の後、すぐにベッドに入った。朝焼けのキリマンジャロを見るのが目的だった。起きるとすぐに、激しいのどの痛みに気づく。自分のことだから、どうなっているのかはすぐにわかる。へんとうせんが腫れ上がっているのだ。急いでうがいをし、飴を探した。昼間調子に乗って入ったプールのせいか、はたまたマラリア蚊を避けるために焚き続けている蚊取り線香のせいか..。かなり焦った。この激しい痛みはおさまってくれるのか。そして、キリマンジャロの朝焼けを見ることはできるのか。しかし、いったんこうなったら、そう簡単に腫れがひくことはない。寝床の中でしばらく考え、4時過ぎ、痛むままに身支度をし、同室の吉田さんを起こさないようにそっとロッジを出た。

空は曇っていた。夕暮れに顔を覗かせたキリマンジャロは、再び厚い雲に覆われていた。これではとても見えそうにない。朝焼けの見込みは薄いが、それでもそのまま明るくなるまで待つことにした。かなり寒い。日中は30度近くあるこの辺りも、夜は急激に冷え込む。じっとしていると、野獣の遠吠えのような鳴き声が何種類か聞こえてくる。少し目が慣れ、平原の先のほうまで見渡すことができるようになった。そして、遠くから、何かがこちらに向かって動いてくるのが見えた。

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