しばらく走った後、僕はサミーにお願いした。「サミー、ライオンが見たいんだけど。」「いよっしゃあー」ってな感じで、しばらく走った。するともうドンピシャ。すぐにそれは見つかった。オスが2頭にメスが1頭だ。静かに近づく。どんどん近づく。「えっ、ちょっとやばいいんじゃ..」というぐらい近づく。そして...エンジンが止まった。1頭のオスのそば、もう3mぐらいのところ。息遣いさえ聞こえるほどで、しかも車の側面にはさえぎる物は何もなく、飛びかかられたらひとたまりもない。心臓がドキドキしてくる。でも、迫力は昨日会った時とは比べ物にならない。
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もう1頭のオスが、ゆっくりと前を横切り、車のそばから離れてゆく。そして、残ったほうのオスは、いろいろとアクションを起こしてくれた。あくびをしたり、猫のようなのびをしたり、オシッコをしたり、ウ○コをしたり...。かなりの芸達者である。もちろん本人にとっては普通の仕草なのだが。
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現れ、すぐに去っていったオス |
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「んがあーっ」と |
ネコ科の動物です |
かすかに見える、黒い塊が.. |
ライオンを離れてしばらく走り、少し日が暮れかかった頃、サファリカーが何台か固まって止まっている所に出くわした。何かいるのだ。僕らの車もそこに近づいてみた。いたのは幸運にも、チーターだった。今朝別れたメンバー達は、ライオンは見られたが、このチーターは見られなかった。みんなに悪い気はしたが、やっぱりうれしかった。つがいとおぼしき2頭が静かに座っていた。ライオンやヒョウとは違って、かなり細身である。さすがに足が速いだけのことはある。しばらくじっと観察する。あまり動く様子はない。ハンティングは早朝に行うのだろうか。
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周りが暗くなってきた。この日のサファリは時間切れである。大満足だった。サミーにはチップをはずんだ。
そして、夜。マサイ族の男はやって来ませんでした。めでたし、めでたし。