この日のサファリはこれで終わりではなく、オプションのナイトサファリ&ディナーが控えていた。出発は夜8時。夕方のサファリから帰って一休みすると、すぐだ。夜なので写真はあきらめ、双眼鏡と飴を準備して出かける。このサファリについては、車もドライバーも別だった。軽トラックみたいな車で、荷台のような座席に座らされる。席の周りに囲いはなく、吹き抜けの状態。夜になって気温もぐっと下がったので、走り出して風をまともに受けると、寒いことこの上ない。僕は風邪気味で厚着をしてきたからまだ良かったが、他のみんなは割と薄着で、あまりの寒さに悲鳴をあげていた。
真っ暗な中を、ヘッドライトと強力なサーチライトを照らして車は進んでゆく。昼間と同じく、動物は少ない。しかし、昼間には見られなかった動物がいくつか見られた。クルーアさんに聞いた、トビウサギ。すばしこいのでなかなかゆっくり見られないが、双眼鏡を通して、その目の大きい特異な顔が確認できる。マングースも多い。顔はよく見えなかったが、しっぽが胴体と同じくらい太くて、すぐにそれとわかる。あと、昼間と同じくインパラやトピなどの草食動物もいたが、闇の中に集団でいると眼だけが異様に光って気味が悪い。そして、2時間ほど走り回った後、ディナーの場所にたどり着いた。
ずいぶん走り回って着いたのでかなり離れた場所かと思われたが、実はロッジのすぐ近くだった。(帰りにそれは判明する。)雨が降っていたため、ビニールシートで雨除けを作った下でのディナーとなった。時間はすでに夜の10時過ぎ。食欲もはぐらかされ、寒い中で味もそんなに大したことがなく、このイベントは皆いまひとつの感じを持っていたと思う。僕もそうだった。確かに、周りから獣の遠吠えのような声が響く中での食事というのは、スリリングではあるのだが。