1/19(火)

【シーライオン・アイランドへ】

朝8時の飛行機でシーライオン・アイランドへ向かう。スタンレーの空港は小さな建物で、何とものどかな風景だった。荷物の重量を量った後、自分自身も秤にのって重さを調べられる。荷物には島の名前が書かれた札をもらい、自分でそれをくくりつけて係員に手渡す。乗客は僕を含めて5,6人。その中に先日空港からのバスで一緒になったスイス人夫婦がいて、あいさつをかわす。

そのうち、僕の名前が呼ばれ、1人だけ飛行機に乗せられた。さっきの夫婦も同じ場所だと言っていたのにと思い、操縦士に行き先を確認したが間違いない。体重の影響だろうか。見ると飛行機とは行っても10人乗り程度のセスナ機。少々不安だったが、驚くほどすんなりと離陸し、飛行中もほとんど揺れることはなかった。また、普通の飛行機と違ってかなり低い位置を飛ぶため眼下の景色がよく見え、素晴らしい旅の予感に胸が躍った。願わくば、小雨まじりのこの天気が回復してくれれば最高、と思いながら。

途中でマウントプレンサント空港に降りて1人、また別の島で降りてもう1人を乗せ、合計3人で1時間後にはもう目指す島に到着していた。ロッジはびっくりするほど綺麗だった。最大幅10kmもない小さな島に宿泊施設はここだけなのだが、スタンレーで見たどのホテルよりも洗練されていて、これから3日間の探索の基地としては申し分ない。到着したのが10時過ぎ、コーヒーをもらってちょっとだけ説明を聞いて、ランチボックスをもらったらもうすぐに出発!

ここは前述の通り小さな島なので、歩いて全てを散策することができる。この島に決めた理由の一つもそれだった。つまり、自分の好きな場所に行き、そこで1日中過ごすことも可能なのだ。島の地図をもらい、真っ先に向かったのが、ジェンツーペンギンのコロニー。島は基本的に東西に長く、南北に狭い形状をしており、その真ん中辺りにロッジがある。ジェンツーのコロニーはロッジから東側に歩いた場所の北の海岸にいるらしい。歩き始めてすぐ、マゼランペンギンが歩いているのが見えた。しかし、マゼランには既にスタンレーで会っている。ここはジェンツーに向かって一直線。すると、前方右側になんかわさわさ固まっているペンギンらしきものが見えた。ジェンツーは北側だから左手、するとあればマゼランのコロニーか、と思いとりあえずその方向に進んでみる。しかし、近づくにつれ、なーんか違う、なーんか模様がジェンツーみたいに見える、と思い、どんどん歩を速めた。

予想通り、そこはジェンツーの巨大なコロニーとなっていた。地図には北側の海岸に「GENTOOS」と書いてあるが、北にも南にもその辺りはもうジェンツーでいっぱいだった。見渡す限りの荒野にざっと3000〜4000はいるだろうジェンツー達。この島での素晴らしい3日間の幕が切って降ろされた。

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