1/15(金)〜1/16(土)

【驚愕の43時間】

金曜日の朝9時に名古屋を発ってからは、ひたすら飛行機に乗っては降りてトランジット、の繰り返し。成田での周りになあ〜んもない環境で6時間待つところからして疲れてしまい、持ってきた英文ガイドの訳なんかまでしてしまう。ロサンゼルスでは、恒例となりつつある日本食コーナー「浜田」のラーメンをすすった後はもう寝っぱなし。仕方ない、日本時間はもう真夜中なのだ。

感覚的には成田〜ロサンゼルス間の距離が一番長いように思えるが、実はロサンゼルス〜サンチアゴ間はもっと長い。地球儀で計ってみるとよくわかるが、経度としては50度、緯度としては70度も移動することになるのだ。しかも途中ペルーのリマで一度降りるもんだから、全部で13時間ぐらいかかってしまう。それでも機内で少し眠れたせいか、サンチアゴではもう余裕で本なんか読んでいたら、何となく嫌な予感。時計を見るとまだ出発まで1時間半ほどある。が、念のためと思って空港内の時計を探して見てみると、何と1時間違っている。そおーかあ、これがいわゆるサマータイムかあ!!と感心する暇もなく、急いで搭乗ゲートへ向かう。ちょっと焦った。

サンチアゴを出ると、南米大陸の最南端プンタアレーナスまではもう5時間ほどで着く。一度プエルトモンで降り、再び飛び上がった頃、雲一つない好天気のもと、眼下に氷河の大パノラマが広がった。前回のパタゴニアで氷河は見ることができたのだが、それは地上からそのほんの一端を眺めたにすぎない。飛行機から見たその全景は、薄く水色に光る氷の河が、削り取られた山肌の土の黒を伴い、下界を巨大なうねりとなって流れていく、そんな壮大な姿となって現れていた。このどこかの景色を、地上から確かに見たんだという記憶をたどりながら夢中で眺めていると、もしかしてあれはペリトモレノ氷河ではないかと思われる場所が目に入った。湖に突き出た半島の眼前に押し寄せるように氷河が迫っている。あれは確かにペリトモレノだったと、今でも信じている。

プンタアレーナスでのトランジットを終え、最後のフライト。少し気持ち悪くなっていたのもあって、飛行機からの景色はほとんど見なかった。そしてやっと、目的地フォークランドの地に足を踏み入れた。フォークランド諸島には、ウエストフォークランドとイーストフォークランドという2つの大きな島があり、プンタアレーナスからはイーストフォークランド内にあるマウントプレサント(Mount.Pleasant)という空港に着く。そしてこの島には、フォークランド唯一とも言える町スタンレー(Stanley)がある。時刻は午後4時過ぎ。名古屋を発ってからなんと約43時間。何とも遠い所に来てしまった。

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