おばあちゃんの本
|
メイベルおばあちゃんの小さかったころ
作/アリータ・リチャードソン 訳/中村妙子(朔北社) |
| 時は開拓時代、アメリカの片田舎に暮らしていた小さな女の子メイベルがお話の主人公。一生懸命いい子になろうとするメイベルですが、どういうわけだかその思いは裏目にばかり出てしまいます。銃を暴発させてしまったり、凍り付いた井戸のポンプを舐めて舌がはり付いてしまったり、深刻なのになぜか笑いがこみ上げてくるのはなぜでしょう。 おばあちゃんが自らの幼かった日を語る会話調の文に、親しみを覚えます。 この本は、子ども達がまだ小学校に入る前に、一話ずつ読んであげたこと、読みながらお腹をかかえてみんなで大笑いしたことを覚えています。すでに中学生になった子ども達ですが、今でも思い出して話題にすることがあるほど、インパクトのあるお話ばかりでした。この本はメイベルの成長にそったシリーズもののようです。機会をみつけて、成長したメイベルの本も読んでみたいものです。 |
|
西の魔女が死んだ S
作/梨木香歩 (小学館・新潮文庫) |
| 何かが嫌だということではなく、生きていることに息苦しさを感じ、行き詰まってしまうことはないだろうか。そんな時、人は安易に「甘えている」だとか、「しっかりしなければ」などと評するに違いない。 主人公の少女はまさにそんな時、西の魔女を訪ねた。西の魔女とは、主人公の祖母である。祖母は、人生の大半を異国である日本に暮らしてきた外国人であり、きっと数々の試練を乗り越えてきたに違いないと思わせる。祖母と孫という関係は、母娘という近すぎる関係にはない緊張感、距離感によって、深い理解と安心とを生み出す。 私達が、現実にこの主人公のような祖母を持つことは稀だけれど、この本において、西の魔女と出会えたことに感謝したい。 私は、最後まで読み終えた直後に、再び最初のページを開いて二度目を読んでしまいました。二度読んでもその世界は色あせることがなく、読後にすがすがしい充足感を得ることができました。(2004) |
|
おばあちゃん S
作/P・ヘルトリング 絵/I・ミゼンコ 訳/上田真而子(偕成社) |
| 少年の目から見た世界と、おばあちゃんの目から見た世界が対比の形であらわされていて面白い。同じ出来事であっても、他人は全く異なる体験として受け取っていることを改めて認識できました。(2002.12) |
|
オオカミのようにやさしく ES
作/G・クロス 訳/青海恵子(岩波書店) |
|
現実とはなにか。ごく普通と思われる祖母との暮らし、突拍子もない母との暮らし、まったく異なる価値観で暮らす人々に翻弄され、ごく普通の少女は混乱し、それでも自分自身を見つけていく。プラスチック爆弾、テロ、スクォッター、慣れない言葉が並ぶ中、それを現実として生きる少女がいることは、同年代の娘(11歳)にとって衝撃だっただろう。(2002.11)
|
|
だいじょうぶ だいじょうぶ ERS
作・絵/いとうひろし(講談社) |
| またやってしまいました。衝動買い。昨日、1年に数回しか行かない本屋さんに行きました。そこで3冊ゲットしたうちの一冊です。いとうひろしさんの本は『ごきげんなすてご』をはじめとして、どれも大好きなのです。この『だいじょうぶ だいじょうぶ』は、大人むけの絵本として売っていました。私は昨今出ている大人向けの、何か癒し系とでも言いたそうな押しつけがましい絵本が嫌いです。あからさまに癒しを押しつけられると、なんだかいやらしいと感じてしまうのです。この絵本を見たとき、え? いとうひろしさんまでがそんな大人向け癒し系絵本をつくってしまったの? とがっかりしました。そして、恐る恐る本を開きました。うわっ、これは困った。思った通り、この展開はいやらしくなりそうだと、途中で読みたくなくなりました。でも、これはいとうひろしさんの本なのです。いとうひろしさんがそんな本をつくるはずがない、いとうひろしさんを信じたいという思いにすがり、読み進めると、わかっていたとおりの結末なのに不覚にも涙がでそうになった。 やられた...! と思いました。もしかしたら、私は癒し押しつけ絵本にも見境なく感動してしまう大人だったのでしょうか。愛は盲目、あばたもえくぼ、これはいとうさんの本だと思って読むからいいと思えてしまうのでしょうか。10年後、またよみかえしてみたとき、あくびをするか再び泣くか、一体どちらとなるでしょう。楽しみです。 さて、みなさんはどう感じるでしょう。(2002.12) |
| すでに現役は引退しているバート・ダウじいさんですが、使い古した舟に使い残りのペンキを塗って漁にでます。ダウじいさんのように、粋な歳のとりかたをしたいものです。 |
|
ヨーンじいちゃん ES
作/ペーター=ヘルトリング 訳/上田 真而子(偕成社) |