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私のAudioの進化と経歴
その6




★【BOSE 121とウーハーを使った再生帯域の改善】

★モニター用に使用している「BOSE 121」の再生帯域拡大を狙って改造(BOSE本体には殆ど手を加えません)してみました。

★BOSE 121を直接イジクル訳ではないので、121自体は問題ありませんが、分解するスピーカーについては、あくまでも実験とチャレンジですので作業は自己責任で行って下さい。

◎そもそも、モニター用に使用しているスピーカーを追加加工するのは、本来あまり良くありません。なぜなら、メーカーで十分吟味され完成した音質であり、元にしている音が狂ってしまいモニターとしての機能を失い基準でなくなる可能性が大だからです。

◎BOSE 121の低域を強化するに当たりいろいろ調べた結果、分かったことがあります。そこで、しばしBOSE 121に関する事をチョコッと述べてみたいと思います。(不要な方は飛ばし読みしてかまいません)。

◎好みも有ると思いますが、BOSE製品の小型のスピーカーの中では、BOSE 121の基本性能は大変優秀で、11.5cmのフルレンジから出る音質は、内部に簡単なイコライジング回路が搭載されていますで中低域から高域にかけてフラットで大変バランスが取れており弦楽器やピアノなどは実に素晴しい音色を出してきます。

◎唯一の弱点は低域です。BOSEのお家芸とも言えるバスレフポートを駆使し小型ユニットの割には、そこそこ低音も出ていますがマルチスピーカーや大口径ユニットから出る低音には当然負けます。

◎メーカーもBOSE 121の欠点を分かっていたのでしょう。後に、製品のBOSE 242なるサブーウーハー(ドーム型ツイーター付)を発売してきました。BOSE 121とBOSE242をセットにしたBOSE 363と言う製品も発売しています。(現在は生産終了して中古市場で探すのみです)

◎BOSE 242は、121専用に設計されたウーハースピーカーで独特な構造をしたエンクロージャーをしています。エンクロジャーにはツイーターが追加されておりウーハーユニットは、エンクロージャーの中に納められており表からは見えません。

◎内臓のウーハーユニットの前側と後側にそれぞれポートを設けてツインバスレフ(ダブルバスレフとは異なります)になっています。ポートは40Hzと90Hzに設定されており高域は約15KHz前後から上を低域は約90Hz前後から下を受け持つツイーター付ウーハースピーカーの様です。

◎242のエンクロージャーにはネットワークが内臓されています。高域拡大のツイーター用と外付けになるBOSE 121用に中高域を受け持たせる為の、ネットワークです。低域拡大のウーハー用にはネットワークは使っていないと思います。ウーハーはエンクロージャーの独特な構造によるポートからのみ放出される低域を使う仕組みだったと思います。(違っていたら・・・ごめんなさいです)

◎BOSE 121も開けてみた方はご存知だと思いますが、ケーブル接続端子の裏側に周波数特性をフラットにする為のイコライザー(LとCとRで構成)が搭載されています。同軸タンノイのネットワークが用いている方式と同じです。

◎BOSE 242から分かったことですが、BOSE 121は約100Hzから下が弱い。又、約12KHz以上がやや弱いと言うことです。又、BOSE 242には、121のバスレフポートを塞ぐスポンジが付属(ダクトと同じ形状)しています。取説によると、242と121をドッキングする場合、121のバスレフポートをこのスポンジで塞ぐよう指示されています。

◎残念な事に私自身、242や363の音は聴いた事が無いので・・・ネットで音質評価の記事を探したところ、巷ではBOSE 363の音は「低域から高域までバランスよくクラッシックからジャズまで難なくこなす音質を有している・・」・と、言うのを多数見かけました。ただ、「映画館のような音質」とも書かれていました。又、低音はポートからの音のため、やや遅れ気味に聴こえる・・・との事でした。

◎以上のことから、モニタースピーカーとして使用しているBOSE 121自体はイジクラないで、なんとかBOSE 363並みの再生帯域にできないものかと、・・・改造と言うか、追加と言うか試してみる事にしました。

★BOSE 242の問題点は、どうもポートのみから出る低域の遅れが気になるそうです。単なるバスレフスピーカーより遅れて出てくる感じで気なる人は気になるみたいです。又、BOSE242と同じエンクロージャー等は素人には、とても作れそうにありません。そこで、一般的なバスレフ方式を用いスーパーウーハーとツイーターを追加するだけのスピーカーに決めました。

◎これなら、ポートによる低域の遅れもバスレフスピーカー並みで、それ程違和感は感じないと思います。又、エンクロージャーを設計製作する上でも、工程が割と簡単にできるのでは・・・と、考えました。

◎BOSE 121は元々、大変素性の良いフルレンジで、BOSE 112自体には手を加えずそのまま再生させますが、242の時と同じように121のバスレフポートを塞ぎ、ポートから出る低音が出ないようにします。ウーハーの低域と音がカブルと、異様な音に聴こえるらしいです。(実際、完成後、ダブらせた音を聴いてみると”ウォンウォン”とエコーの様な風呂場の音みたいに聴こえます)

◎目標は、ウーハーは約100Hz~150Hz以下を再生させる。ツイーターは約15KHz以上を再生させる。BOSE 121とウーハー(ツイーター含む)の能率(音圧)を合わせる・・・です。又、単純にBOSE 121単体でモニタースピーカーとして使いたい時、簡単に分離再生ができる様にする。・・・等です。(この場合は、ダクトのスポンジを外す)

◎これらの条件をクリヤーするには、ウーハーBOX側(ツイーター含む)にネットワークを内蔵させるする。BOSE 121とウーハーを別々のアンプで鳴らすバイアンプ駆動方式にする。(音圧調整が簡単な事のと、たまたま、アンプが余っていましたので・・・)

◎早速、ウーハーユニットの選定です。ツイーター自体は121の高域が優秀なので、それほど重要ではなくおまけ程度と考えています。BOSE 121の11.5cmフルレンジユニットは確りしたコーン紙でできておりマグネットもユニットのサイズの割りには強力な物が使われています。当然、ウーハーも貧弱なユニットでは対応できないと考えます。

◎エンクロージャーのサイズはBOSE 121の巾に合わせ30cmとし、作り易さを考慮しますと15mm程度の厚さの板材をなるべくチマチマとカットしない方法で製作する事に決めました。板材は、そこそこ重量があり、反りや耐久性に強いMDF材を使いました。(但し、湿気には弱いので必ず塗装します)

◎容積は約40ℓ~50ℓの間とすると、外寸で板厚分含め巾30cm高さ63cm(天板・底板の厚味を加算)、奥行き33cmとなり、カット材で300mm×600mm×15mmのサイズが売られており、ちょうど良い大きさになります。MDF材は通常の板材(集成材)より半額程度で入手できます。自分で行う板材のカットは天板と底板のカット、ユニット取り付け用の穴とSP端子穴を開けるだけで済みます。(板材が丈夫なら特に補強は考慮しなくて済みますが、気になる方は補強材を入れてもかまいません)

◎吸音材を入れても余裕の40ℓは確保できました。巾30cmのバッフル版に取り付けるウーハーユニットは20cm~25cmにします。ツイーターは「おまけ」程度と考えていましたが、質の悪い物は使いたくありません。(高音を悪化させるぐらいなら無い方がましです)又、ホーンツイーターはBOSE 121と比べて能率が高過ぎる・音色の傾向が違い過ぎる為、ドーム型かコーン型から選拓する事にしました。

◎ウーハーユニットもツイーターも、質の良い新品は高価で手が出ません。フルレンジをウーハーに使う事も考えましたが最低共振周波数が比較的高目なのと、高域を延ばすため工夫が多くBOSE 121とカブリ易いと思える事、又、最近の20cm~25cmクラスで安くて目にかなう安価なウーハーとツイータが、なかなか見当たりません。

◎ そこで、ユニット単体ではなく中古のスピーカー群(2Wayか3Wayタイプ)から探す事にしました。そこからウーハーとツイーターを外して使う・・・です。ユニットのデザインや見てくれも良く、音的にも相性が良さそうな物が数多く見受けられます。そこで、ダイヤトーンのDS-251シリーズや28B・32B等です。25cmウーハーを搭載しツイーターもドーム型が搭載されています。

◎品質は、マチマチですが、ユニット自体に破れや鳴らない等はパスしますが、ユニットは「正常に音が出ました」等のコメント付きでエンクロージャーに難有りで探すと等は結構安く出回っております。(35B以上は30cmウーハーなのでOUT)

◎エンクロージャーや箱外見はどうでも良いのです。重要なのは、搭載のユニットです。ただ、安過ぎるのはユニット自体にも問題が多く、エッジの破れ、コーン紙の破れ、歪みやコイルの断線は検討から除外しました。「家宝は寝て待て」です。とても古いのですが見た目ででユニットも健全そうで、「いい音がでました!!」・・・と言う触れ込みの物をゲットしました。

◎ダイヤトーン DS-28Bです。昔、若かりし頃、一時期、所有していた事が有りパワーは入りませんがクラッシックを聴くには大変音が良かった記憶があります。又、懐かしさも加わり、ついついゲットしてしまいました。(2本1組で総額¥5000でした)

◎ただ、DIATONE系で布エッジを使ったウーハーは古くなると(15年以上経過すると)エッジに塗布されたピスコロイドなる物がが”カチンコチン”に固まってしまいコーン紙が少ししか動かないそうです。(酷いと、全く動かない)無理してコーン紙を動かすとメリメリと音がしてエッジやコーン部を傷めるそうです。今回購入した28Bのウーハーも「カチンコチン」では無い物の、かなり硬くなっていました。(中音と高音は美しい音色です。が、低音を入力してもコーンが殆ど動かず、圧縮されているような量感のない低音が出ている感じです)

◎手始めに、このウーハーのエッジを軟化処理をする必要があります。ネットで調べると、いっぱい、いろんな方法が書かれていました。強烈なのは、エッジに塗布されているダンプ剤をシンナーやブレーキフルードで溶かしてこさぎ取る・・・でした。これは失敗例も書かれており失敗するとエッジが”ヘロヘロ”になったりコーンとエッジが剥がれたり、ボイスコイルのセンターズレが起き、使い物にならなくなってしまうそうです。ブレーキオイル・シンナー・アセトン等は強烈に溶かすので要注意だそうです。ただ、効果や即効性はスゴイみたいです。(頑固な硬化には、少なら注意しながら、使用しても良いかもしれません。・・・自己責任で・・・)

◎数ある軟化方法のご指南サイトから、水溶性(エッジとコーンの接着を溶かさない)で比較的安全な”アーマオイル”や”クレポリメイト”を使って軟化させる方法が見つかり、これに決めました。時間が経つと再硬化してしまう可能性も書かれており、耐久時間等は不明ですが、この”アーマオイル”は数回に分けて塗布しますとジョジョに効果が現れてくるそうです。

◎実際4~5時間毎に4回塗布しましたところ、少し軟化してきました。最初の1・2回は効果があるんかいな?・・・と、思えたのですが、3回目ぐらいから指でエッジを押すと明らかに軟化したのが分かります。軟化前は、U字型のエッジは、殆ど形が崩れませんでしたが、効果が出ると指で押したところのみが多少凹みます。コーンもフワフワと全体が動く感じがします。コーン紙との接着部も全く影響が出ていません。念のため、5回目も塗布し、一晩寝かせましたが、それ以上の変化は有りませんでした。

◎ただ、時間が経つと段々と降下し始めます。特に気温が低いとテキメンに動きが悪くなり、低い音が小さくなります。低音の多い曲を48時間程度、鳴らしながら慣らしこみをすると多少は出る様になりましたすが、どうも気に入りません。

◎再度、思い切ってピスコロイドをこさぎ取る事にしました。ただし、シンナーやブレーキフルードは自信が無いので止めておきます。方法は、揮発性の弱い溶剤でニス用の溶剤「ペイント薄め液」を使いました。エッジに塗布後、5分程度放置し小さいスプーンでこさぎます。意外とコリコリ・ヌルヌルと取れます。時間をかけ、布エッジの繊維パターンが見えてくるまで行います。

◎繊維が見えてくる迄行うと、エッジが軽々と動きます。指で押すと押した所だけ「プニュ」っと変形します。それでいて、エッジとしての機能の弾力は残っています。エッジとコーン紙やエッジとフレーム部の接着部分には全く以上が見られません。実際に鳴らしてみると、・・・アラァー!・・・びっくり・・・こんなに低音が出ていんかいな!と、言う感じです。

◎この軟化処理が済んだ28Bのウーハーを使い、BOSE 121のウーハー部を作ります。又、DS-28Bに付いているドーム型ツイーター及び搭載の端子つきネットワーク(定数を変更)の取り付け部を活用します。28Bのクロス周波数は800Hzと5000Hzです。それを約120Hz/-12dBoctぐらいから下と、約15000Hz/-12dBoct上を再生する様に決めました。スコーカー領域の800Hz~5000Hzのネットワークは取っ払います。

◎最初は、LPFに150Hz/-24dBoct(コイル2個・コンデンサー2個使い)と高域変則15000Hz/-12dBoct(15000Hz/-6dBと5000Hz/-6dBの合成)でしたが、位相の関係でしょうか、中低域と中高域に、わずかですがビブラートを掛けた様な音色が付きまといます。逆相接続しても、なにか変な音色になります。そこで一般的な素直な減衰-12dBoct特性に変更し逆相にましたところ、なおりました。

◎低域の周波数特性をシュミレーションすると120Hzから上の帯域が急カーブで減衰し滑らかな曲線で1kHz(-60dB)にかけて減衰しています。ツイーターもコンデンサーの値を小さくするだけで同様に16000Hzから下の帯域が滑らかに下降し5000Hz(-60dB)にかけて減衰しています。フルレンジのBOSE 121の周波数特性(スイープ信号にて計測)と合成しますと低域が150Hz前後、高域が12kHz前後でクロスしています。

◎DS-28Bのスコーカーは使いません。コイルやコンデンサー定数変更や取り付けに邪魔なスコーカー回路は取り外します。ネットワークはウーハー部とツイーター部の一部みを使います。ツイター用信号はフルレンジの信号を別途入力します。ウーハーと分離させ入力端子(スピーカーケーブル接続端子)を設けます。本当は、ウーハー用のコイルをエンクロージャーに内蔵すれば、ツイーター用に別端子を設ける必要はなくなりますが、なにしろ極太コイルの空芯タイプ5.22mHと2.8mHとなると、デカイ・重たい、で簡単に内蔵できず、しかたなく外付けにしたしだいです。(コイルは手持ちの物を使いました)

◎完成して音だししてみると、以外にBOSE 121と違和感無くつながり自然な感じです。本来のBOSE 121の得意とする中音域・中高域の質感を全く損ねる事無く、ましてやそれ以上に音質が向上した様に聴こえます。当然ですが、低域も迫力が増し、付録程度に考えていたツイーターを付加する事で、高域の情報量も増し、スケールの大きな音質に変貌しました。

◎DIATONE DS-28Bはカタログ上、8Ω91dB/Wの能率ですが、BOSE 121は6Ω88dB/Wの音圧です。しかし、スコーカを無くし、ウーハーの約120Hz以上をカットすると音圧が85~875dB/W程度しかない様に聴こえます。


<下記にそれぞれ、完成後の写真を掲載しておきます>
  ・・・参考になるかどうか分かりませんが・・・どうぞ!


BOSE 121(巾約21cm)に合わせて30cm巾のエンクロージャーに乗せてあります。
サランネットを外し正面横にあるバスレフポートに吸音材を詰め込み、ポートからの低域を抑えます。

     

DIATONE DS-28Bの25cmウーハーと3.0cmドームツイーターです。ウーハー用エンクロージャーは巾をBOSE 121に合わせ(少し大きめ)別途製作しました。色はBOSE 121の側板の色に合わせてライトオークで塗装しましたが、妻は、豚色が嫌いらしく、黒の方が良かったのに!・・でした・・・今思うと黒が良かったかも!(後に、バッフル版のみ黒にしました))

  

中古ウーハーユニットの布エッジは塗布されているぴスコロイドがカッチンコッチンに硬化しておりネットで書かれていた「アーマオイル」や「クレポリメイト」でエッジを数回に分けて軟化処理してみました。最初は、なかなか軟化せず、たっぷり塗布後、殆ど動かなかったエッジでしたが、半日程度放置して少しは動く様になりました。しかし、まだまだ低音はでません。時間をおくと又、かたくなります。

●結局、ピスコロイド自体をコサイデ取るしかなさそうです。そこで、ピスコロイドを溶かす溶剤としてブレーキフルードを検討しましたが失敗談も多数有り自信が持てないためボツ。次は、シンナーですが、シンナーも接着剤を強烈に溶かすので塗布時,ハミデルとてきめんにエッジがコーンと剥がれるのでこれまたボツ。

●シンナー系より揮発性が弱く、ピスコロイドを適度に溶かして接着部もあまりダメージを与えない溶剤が見つかりました。それで処理したところ、今では、手でコーンを押すとコーンのみがフカフカと動き、エッジを押すと指の部分のみ柔らかく窪みま、かといってエッジ自体の弾力は失われておりません。

●軟化処理した方法は、シンナーではなくニス用溶剤「ペイント薄め液(DIYで350mlで280円)」を使いました。揮発性が弱くシンナー程強力ではないため、エッジ部とコーン部の接着剤を強力に溶かしませんが念の為、接着部に塗布しない様に気をつけて使います。

●ネットでは染み込んだピスコロイドをはがし布繊維が露出するところまで行う様書かれているサイトも有りましたが、そこまでやると、エンクロージャー内のエアーが抜ける(音が抜ける)ので液体ゴム等を塗布する必要が出てきます。今回は、そこまで取り除いていません。布に染み付いたピスコロイドまでは、取り除きません。コツは、エッジの布繊維の布目の形が見える段階で止めます。エッジの色は黒が残った状態いにします。(裏側はコサグ作業は行いません)

●後は、アーマオイルやポリメイトをエッジの裏と表ににペタペタ塗って5分から8分放置した後、指で裏と表に塗り込む感じでクニクニと揉み解し柔らかくます。・・・これでエアー漏れも無く柔らかくなります。(1ヶ月経ってもかたくなりません)

●ピスコロイドのコサグ作業は、スプーンでやや優しくそして、ゴリゴリとコサグと茶色がかった半透明なピスコロイドがスプーンにくっついてきます。それを丁寧に何度もコサグいでエッジの布繊維が見えてきます。一回でゴリッとコサグとエッジを傷めます。コサいでいる内に、”ペイント薄め液も”乾いてきますので塗ってはコサギを何回も繰り返し行います。

★エッジを指で揉み解す時は、必ず指の腹で行って下さい。爪等が当たると爪跡出たり傷が付きます。(ユニットは外しておき、裏と表を同じに同じ場所をクニクニと押したり引いたりしながら指で揉み解すのがコツです。)・・・凄い低音が蘇りますョ。

  

下の写真の、最内側がBOSE 121+ウーハー(3cmドームツイーター付)モニタースピーカーです。その外側は3Wayマルチアンプ駆動のホーンドライバーを用いたサブスピーカー(自作)です。こちらも、ウーハー用BOXは、作り易い様に、15mm×300mm×900mmのラワン合板を用い内部補強とバッフル面に化粧版代わりに杉の板材を上から張り、前面からポートが見えないようにリヤバスレフポートエンクロージャーにしてあります。

スッカスッカに透けているサランネットは普通の衣類用ニット生地でDIYや一般の生地屋等の余り布です。ワゴンセールで売っていたニットタイプの黒レース(余り生地)です。かなり引っ張って組み付けたつもりですが、生地自体、大変良く伸びる生地で、少し柔らか過ぎの感じなのでかなり張ったつもりでも、ビローンビローンと良く伸びます。ネットを手で押すと、スピーカーのセンターキャップ部まで届いてしまいます。サブスピーカーもモニタースピーカーも、どちらも同じ物を使用して作っています。(生地の価格は、3m×3mで¥500でした)

  

チョッと手ぶれ写真で見づらいです(下手くそですいません)が、こんな感じのウーハー用エンクロージャーです。上にBOSE 121を載せた状態です。バスレフダクトは、約40Hzで設定し、ダクトの長さは板厚を利用する為、3cmで計算。開口の高さ1.5cm・巾10cmの小さいダクトになりました。感じは密閉式とバスレフ式の中間的な音質です。この辺は、各自、自由にポートを設計して下さい。

ダクトから出る低音の量を増やしたい場合は、ダクトの開口面積を大きくし、ダクトの長さを長くすれば、ボンボン出てきます。(最初は、巾12cm・高さ5cmの開口面積でしたが、低音がボン付いて歯切れが悪く、こもった低域になったため、加工して小さいダクトを差し込んで開口面積を変更してありますが、再調整する予定です。(後日ポートサイズ変更をしています)

外付けウーハー用ネットワークを製作しました。中身は低音用なので使用部品の質にはあまりこだわっておりません。8.02mHのコイル(2.8mH +5.22mHを直列接続)と28Bのネットワーク内の1.4mHと直列に挿入して9.42mHとし、コンデンサーの値をバイポーラ77μF(33μF+44μF)とし、約120Hz前後のLPFにしています。ネットワーク写真はないのですが、しばらく聴いていてウーハーとBOSE121から出る音に変なカブリ音(オーバーラップし過ぎた音)がしてネットワークの定数変更はお金が掛かるので中古のチャンデバ式に切り替えました。

基本のモニタースピーカー用として使いますので、音圧調整も可能な方式を選択しました。BOSE 121を上側のアンプでフルレンジ駆動します。DIATONEのウーハーとツイーターは下側のアンプでスピーカ内臓(ATT付きDIATONE純正)のネットワークを通してスピーカーを駆動します。

  

本来、BOSE 121と組み合わせるウーハーは、同じBOSE製のウーハーユニットや専用のBOSE242でないと、音質的にうまく繋がらないと言われておりますが、今回、決してそんな事は無いと感じました。共振周波数が低く、駆動力のある硬めのコーン紙(分割振動が少ない)を使ったユニットならBOSE 121と合うような気がします。

ツイーターは能率と音質面からホーンタイプよりドーム型やコーン型で90~91dB程度の能率で20,000Hz以上を再生できるタイプなら特に問題ないと思います。リボン型でも大丈夫だと思います。ホーンタイプは能率が高過ぎてレベルを相当量抑えるか、かなりの高域に追いやるかしないと思います。ATTでかなり絞って能率が合わせられない限りは、ホーンツイーターが勝ってしまいBOSE本来の音では無くなってしまいます。

BOSE 121を所有している方、又、小型フルレンジスピーカーをお持ちで帯域に不満を感じている方は是非試してみて下さい。家庭で鳴らす、かなり大き目の音量でもワイドレンジな音で実に良く鳴ります。カタログ上、密閉エンクロージャーの28Bの再生周波数は40Hz~20000Hzとありますが、実際は25cmウーハーなので重低音は、あまり期待しない方が良いです。その代り、歯切れの良い締まった感じの気持ちの良い低域が手に入ります。

【ネットワークの場合の注意点】
チャンネルデバイダーを用いれば簡単な作業で済みますが、LCによるネットワークで鳴らす場合、コイルやコンデンサーの値が計算値とかなり外れてくる場合もあります。あくまでも、原理原則を踏まえ、ネットワークの値のベースになる基本値は、理屈通りの計算式による値にします。Lのコイルの値は計算値通りに固定しておいて、コンデンサー側の値を上下に振って実際の音を聴きながら調整します。

コンデンサー側で調整する方が簡単で、音にモロ現れてきますので調整が、し易いです。(低域のコイルは高価なのでそう簡単にとっかえひっかえできません。又、コイルの線自体が長いので直流抵抗が増加し音質的に鈍い傾向の音質になります・・・)

ウーハーに計算値通りの-12dboctネットワークを使う分には、フルレンジ再生側にはフィルターを入れないので位相の狂いは少ないのですがオーバーラップする領域で重なる音域が多すぎて違和感の有る音色になり易いです。位相も以外に理屈通りになりません。位置による位相も合わせて+・-の極性変更による位相合わせも必ず耳で確認しながら何度も切り替えて聴き比べした方が良いです。(位相がズレている時の音色は、ピアノで良く分かります。ピアノの「ポーン・コーン・カーン」等の単音時、単音なのに(倍音の音とは別です)ハモッタような・フラッターエコーのような・ビブラートを掛けたような・震えるような、そんな感じに聴こえます。


<その後チャンデバに変更>
しばらく、エージングを兼ねて聴いておりましたら、サブやメインのホーン式マルチアンプ駆動と比較してしまい、やはりコイル・コンデンサーによるネットワーク(-12dboct)のスロープでは中低域でのかぶり(BOSE121の低域とウーハー中低域のオーバーラップ)が多いせいか、長時間聴いていると、ボーカルの領域で妙にエコーがかった音色になり解像度もいまいち気に入りません。

更にコンデンサーにより低域のカットOFF周波数を低く下げても限界が有り、あまり下げると低音の音圧が下がりウーハーを追加した意味が無くなります。コイル・コンデンサーによるネットワークでは、これが限界だと感じました。定数変更の為、あらたに低域用コイルやコンデンサーを調達するのは経済的にも負担がかかります。(低域用はコイルもコンデンサーもかなりの高額になり左右分を考えますと躊躇します)

あまりクロス周波数を下げずに且つ、再生帯域のオーバーラップを少なくする方法を考えました。と、言ってももたいした方法ではありません。減衰率を低域側と中高域側を-18dboct又は-24dboctにするだけです。これもコイルやコンデンサーを使ったネットワークでは試算すると軽く¥15,000は越えてしまいます。

バイアンプ式で鳴らしていますのでアンプの数は2台あります。そこで、使い慣れたチャンデバを新たに導入する事に決めました。PA用チャンデバの2Way(-24dboct固定)の中古品で探しましたら”dbx 223XL”が格安(コイルを使ったネットワーク式の場合のほぼ半額以下)で出品されていました。PA用のアナログチャンデバの中では大変コストパフォーマンスに優れ、dbxはASHLYと同じくらい作りも良く性能も申し分ありません。dbxの唯一の欠点はメインSWが無いことです。(コンセントの抜き挿しか、外部SWでON/OFFします)

SWのON/OFFはSW付きコンセントを利用すればなんとかなります。思い切ってこのdbx 223XL(ステレオ2Way/モノ3Way)をゲット。購入価格は中古で6,000円でした。です。しかもクロス周波数は、45Hz~9000Hzの間で選択でき-24db/oct(固定)でクロスします。

いざ、導入してみますと・・・さすがマルチ、SN比も良く大変静かで、ウーハーとBOSE121がとても自然で、不自然さが全く有りません。解像度もネットワーク時と比較にならないぐらい高く、情報量も格段に増えます。不思議です。ウーハーの低域部のクロス用にしか使用していないのですが素晴しいです。中低域は、音楽の重要な帯域である事がよく分かります。

ネットワークによる-6dboctや-12dboctでは、たぶん、オーバーラップしていた対域内で音が干渉し合って、打ち消しあう音や互いに増強し合う音(ピークディップ)が生じていたものと思われます。設定は、クロス周波数を約140Hz~240Hzで調整し、好みの音質は150Hzでした。150Hz以下をLow出力に150Hz以上をHiのパワーアンプに入力しました。もちろん、BOSE121のバスレフポートは塞いでおきます。

低域のネットワークはかなりコストが掛かりますので、アンプの数に余裕が有る場合は、チャンデバを導入するのがベストの様です。試しにチャンデバの約240Hz前後でテストすてみましたが、以外にも違和感なく、これも自然な鳴り方でした。どちらにするかは、しばらくは、エージングしてじっくりと聴き比べしてから決めたいと思っております。(締まった音がするのは、チャンデバの140Hz前後でクロスした方が気持ち良く聴こえました)


<下記にそれぞれ、更なる変更後の写真を掲載しておきます>
  ・・・参考になるかどうか分かりませんが・・・どうぞ!


    

サランネットを付けた状態です。スピーカースタンドも縁台用椅子を代用していましたが、見栄えを良くするため専用スタンドを製作しました。

最低共振周波数 foが32Hzの16cmウーハー2基搭載しているサブスピーカー(上左写真のトールボーイ型ウッドホーンスピーカー)の方が切れの良い低音と重低音も再生しますが、BOSE121+ウーハーもモニターらしい色付けの無いサウンドが出てきます。音質チェック用モニターとして音のバランス確認用に使うには「もってこい」のサウンドに仕上がったと思います。YAMAHA PAアンプですが、プロのスタジオ等で使われるだけあって各楽器のディテールがハッキリします。

  

上の2台のパワーアンプはYAMAHA Pro 用パワーアンプP2050(ステレオ50W/8Ω)ですが、後に低域用は2050の兄貴分のP2100(ステレオ80W/8Ω)に変えています。どちらも、プロテクションリレーを搭載してない為、電源ON時、ポップ音が出ますので、2台ともポップ音防止(6秒遅延)兼セフティーリレー(DC分1V/2secで作動)を追加加工しています。

★チャンデバ(dbx アナログステレオ2Way)によるマルチアンプ駆動の状態です。クロス周波数はBOSE 121では約140Hz~200Hz/-24dBoct間で繋いでいますが、実に違和感無く低域から高域まで伸びきります。気持ちの良いサウンドですのでしばらくはこのままで行こうと思っていますが、気分が変わったら又イジクる事にしよット・・・思っています



★【DIATONE DS28Bのスコーカーへ変更】
※その後、BOSE 121は、単独モニター用で鳴らした方が音質的に録音状態の判断し易く純粋にモニタースピーカとして活用する事に変更しました。(早い話が、元に戻しました)そこでBOSE 121の代わりに中高音域を再生するユニットが必要になります。そこで、余っていたDIATONE DS28Bの10cmスコーカーを使う事にしました。別途、中音専用に台形のバスレフ式エンクロージャーを製作しました。これに DS28Bの10cmスコーカーを入れてにウーハースピーカーの上に載せて使う事にしました。

※スコーカーをバスレフエンクロージャーにしたのは、エアーサスペンション型(密閉式)の音があまり好きでないのと、今回のスコーカー用エンクロージャーのバスレフポートは低域増強用ポートではなくユニットの動作をスムースにする為のエアー抜きとして小さな15Φ程度の穴を開けただけです。DAITONE DS28Bでは、スコーカーは僅か1.5L程度の密閉式の円筒BOXに入れられて800Hz/-12dBで使われていました。

※今回、約5Lバスレフエンクロージャーに入れてより、低域まで伸ばそうと考えました。バスレフ式だとコーン紙が楽に動けるので以外にも200Hz~300Hz位から使えそうな気がします。実際に装着して鳴らすとそこそこ低域も出ますし、中音も伸び伸びした音で出てきます。BOSE 121の時と同じとまでは、行きませんが設定しだいでは、うまく鳴ってくれると思います。


    

★上左の写真はDS-28Bの10cmスコーカーユニットです。オールアルミダイキャストの作りみたいですが、表面の取り付け板(ベゼル)のみアルミです。マグネットやコーン紙部分は高級感がありますが、ユニットのフレームはスチールのプレスタイプでめちゃくちゃ”チャッチィー”です。(取り付け時は、アルミベゼルのおかげで、そこそこ高級感があります)

★上右の写真は右チャンネル分でアンプラックのすぐ右隣がDS-28Bユニットを使ったスピーカー3Way(スコーカーBOXが台形のリヤバスレフ)、その右隣が3Wayサブスピーカー、又その右隣が大型のTANNOYの4Wayメインスピーカーです。

★BOSE 121は、単独で鳴らし、DS-28Bスコーカーユニットを使った台形エンクロージャーの上に載せモニター専用として使えるように変更しています。


因みに、dbxのチャンデバはメインSWがついていませんが、操作はシンプルでノイズも大変少なく十分にピュアオーディオに対応できます。周波数やレベル用VRにはクリックが付いているのでL/Rのツマミ位置調整が大変楽です。

★.【DIATONE DS32Bのスコーカーに変更】
★28Bのスコカーのエッジもやや硬く動きが悪いせいか、クロス周波数を500Hz以下に下げるとウーハーとうまく繋がりません。クロス付近で音が引っ込む(音が小さくなる)感じで、かと言って、ウーハーのクロス周波数を上げていくと中低音域の音が小さくなりコモッタ音になります。(+・-の位相を変えても同じです)

★スコーカーのエッジは布製V型のエッジでウーハー同様のピスコロイドが塗布されています。触るとVエッジがピクリとも動きません。そこでこのV型エッジを柔らかくしようと、ウーハーと同じ方法で行ったのですが、スコーカーはV型のため、スプーンでコサグのは全く対応できず゛マイナスドライバーを使う事にしました。

★ドライバーでピスコロイドを有る程度取り除いたところ、嬉しさの余り欲をだしてモットモット柔らかく・・・これが良くなかった!。案の定、力が入り過ぎて「ブツッ」とエッジを破ってしまいました。スッゴクショックです。(せっかく柔らかエッジに成ったと言うのに)

★破れたエッジは、張替えしかなく、費用もバカバカしいので、やむを得ず廃棄しました。替わりになる物を物色することにしました。取り付けやすさ・音色・調整のし易さを考慮し同じDIATONEのユニットで探す事にしました。あっちこっちネットで探したところ28用は割高で出品されておりましたが、32B用のスコーカー(8Ω)が大変格安で見つかり、開口サイズも11cmだったので僅かな加工で済みそうなのでこれに決めました

※28B用スコーカーは、メーカーでの使用帯域が800Hz~5000Hz、32B用は700Hz~5000Hzです。コーンサイズも10cmタイプと同じですが、32B用はフレームが豪華でオールアルミダイキャストでできております。28Bスコカーのスチールプレスタイプより大変頑丈な作りです。開口径は28Bは100Φ、32Bは110Φですが、よく見るとダイキャストの一部が1mm程度厚くなって、その外周径が110Φでした。280Bは100Φですので、5mm分だけで且つ、その5mm分は1mm程度の厚みが有るだけでしたので、外周5.5mmを深さ1.5mm程度にザグリを入れる事で取り付けできました。

※32Bスコーカーは下の帯域(700Hz)と28Bより低めなのでウーハーとの繋がりもよく、不自然さもありません。これは、お勧めです。最初から32Bの中古で作れば良かったとは思いますが、中古市場では28B(エアーサスペンション型密閉タイプ)より32B(バスレフ型)のスピーカは品物も少くなかなかお目にかかれません。今回の32B用スコーカーは運が良かっただけ・・・と思います。なにしろ2個セットで1100円でした。(、28Bは倍以上もしていましたから・・・)

※このスコーカーも同じようにV型布エッジにピスコロイドが塗布されています。28Bの時と同じ方法で今度は丁寧に丁寧に慎重に慎重を重ねエッジを傷付けないように、ジックリと時間をかけて軟化処理をしました。再生帯域も約4リットルの仮SP-BOXにセットしてユニット単体の周波数特性を測定しますと200Hzぐらいから素直に再生しています。使い易い中音ユニットです。(軟化処理なしでは、約500~600Hz以下は、能率が極端に下がっていました)

※28Bのウーハーはコルゲーションが無く、密閉式エンクロージャー用に設計されている為か、コーンの強度を出す為、コーン紙はやや厚く、バスレフ式(ポートの開口部小さ目で扁平ポート形状にし中低音域が出ないようしています。ポート自体は35Hzで設計しています)エンクロージャーではかなりの低音域まで余裕で再生しますが、28B純正の使用帯域(800Hz)での再生はキレの悪いコモッタ中域がユニット自体から出てしまいます。バスレフポートからは中低音域は殆ど出てきません。、コモッタ中域をなるべく出ない様にし、且つスコーカーと繋がりの良い周波数を探すため200Hz~500Hzの間でカットOFF周波数テストした結果、約300~350HZ近辺に落ち着きました。

    
★DS-32B用のスコーカーです、フレームが全てアルミダイキャストでベゼル部分は厚さが5mmあります。

  
★スコーカー用ネットワークです。すぐに、定数変更が出来る様に外付けです。

★実際のバスレフエンクロージャーで接続したクロス周波数を記しておきます。

 ・28B用ツイータ 8Ω:約5000Hz~/-12dboct(ネットワーク式にATT<-2db>を追加)
    0.22μF + 0.27mH. :-6dBクロスの周波数は「5000Hz」

 ・32B用スコーカ 8Ω:約300~350Hz/-24dboct(チャンデバ) ~ 約5000Hz/-12dboct(ネットワーク式 )
    0.39mH + 3.3μF  :-6dBクロスの周波数は「5000Hz」

 ・28B用ウーハー 8Ω:fo ~約300~ 350Hz/-24dboct(チャンデバ)
   (チャンデバの設定目盛がアバウトなため、クロス周波数はおおよその表示になっています)

★ツイーター・スコーカーのネットワーク用コイルとコンデンサーは手持ち部品の中の値から、ネット上のフリー計算ソフトと周波数特性シュミレーションソフトで確認しながら選択しています。5000Hz/-12dBoctでは、手持ち部品から選択した為、使った値は実際の計算値と異なっています。しかし、周波数特性シュミレーションでテストすしますと、とても綺麗なつながりになります。(実際の音も全く不満はありません)

※新品時の、28Bや32Bのスピーカーの音がどれ程なのか分かりませんが、今出てくる音は、ホーンスピーカの様なシャープでキレのある立ち上がり立下りの良いサウンドではありませんが、コーンススピーカーにしては切れもよくコーン(低音・中音)+ドーム(高音)ならではの滑らかな音色です。軟化処理したおかげでウーハーは沈むような低音が出るようになり、中高音域は美しく柔らかで伸びの有る高域と相まってユッタリと聴く癒しのスピーカーに変貌しました。

※普通に使う分には、オールラウンドな音質でメインとして十分対応できる音色です。サブサブスピーカーにしておくのがモッタイナイ気がしますが、聴き比べするとメインやサブのホーン式全マルチアンプ駆動スピーカーには、負けまてしまいす。普段、BGM的に音楽を架けっ放しにして使っております。


★.【スコーカーをYAMAHA 10cmフルレンジに変更】
★32Bのスコカーも良かったのですが、YAMAHAの「NS-C120」センタースピーカが余っておりました。このセンタースピーカーはフルレンジをウーハーとして2搭載されツイーターが1基が搭載された2Wayのスピーカーです。センタースピーカなので1台しか所有していないのでステレオ用に使えません。

★遊びを兼ねて気分転換にこのYAMAHAは予てよりピアノや金属音が綺麗に出る傾向が有ると思っていましたので、この際遊びを兼ねて気分転換に、YAMAHAのこの10cmユニット(PDFコーン)を使ってみたくなりました。

★ユニットのフレームが楕円ぽい形状の為、取り付けには、多少加工が必要になりますが、遊びなので”エーイ・・・ヤッチャエ”と取り付けました。クロス周波数はDIATONEを使用していた状態を変更せずにそのまま使用しました。

★鳴らしてビックリ・・・DIATONEの32Bのスコーカを使用していた時と遜色ない音色がします。DIATONE 32Bのスコカーは当然、DIATONE 28Bのウーハーやツイーターとも同じDIATONE DSシリーズのユニットなので音色的に相性が良いのは分かりますが、このYAMAHAの10cmのPDFコーンのフルレンジで ウーハー・ツイーターとの繋がりがとても自然なのです。

★このYAMAHA 10cmフルレンジユニットは、「NS-C120」では、ウーハー+ツイータの2Wayでフルレンジといえども低域が出易いように、エンッジがラバー製で柔らかくストロークもあります。したがって、ウーハーとのクロス周波数を180Hz程度まで低くしていっても、違和感なく繋がります。

★DIATONEのスコカーは28Bも32Bも固めのエッジでストロークも少なく、ダンプ剤が塗布され、スコーカー専用(中音専用)で低い周波数まで再生させる気は無く、700Hzや800Hz~使うよ為にうに作られたみたいです。DIATONEの音は、太目でカチッとしたキレの良い音色ですが、YAMAHAでは、太目はやや無くなりますが、キレも有りながら澄みきった綺麗な音色になります。

★遊び用のサブサブ機スピーカなので、基本音楽をかけ流しにしてBGM的な使い方が殆どなので、澄みきった綺麗な音がでるYAMAHAのユニットを導入しました。

  
★ユニットのフレーム形状に合わせ、バッフル板にザグリを入れて取り付けました。


  
★サランネットを付けちゃうと、DIATONEだかYAMAHAだか分からなくなります。
ウーハーとツイーターはDIATONEですが中音がYAMAHAなので良いとこ取りの音色で聴き易く、それでいてウーハーのエッジ軟化処理が数ヶ月経った現在でも十分に効果がでており迫力の低音・中低音が出てきます。
高音は”約7000Hz/-12dB”且つATTで絞っており、微かにしか鳴っていないのですが、有ると無いとではで広がり感やホールの空気感が違ってきます。

★十分楽しめましたので、次は何を試してみようか・・・思案中です。
次が見つかりましたら、こんなサブサブスピーカでも使って(遊んで)見ようかな?・・・と言う方が現れましたら格安でお譲りしようと考えております。
 ※チャンデバで周波数分割によるバイアンプ式の為ウーハーとスコーカーのネットワークはありません。

※以上、その後の変化を記してみました。参考になれば幸いです。









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