スター・ウォーズ クローンの攻撃

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監督・脚本・製作総指揮ジョージ・ルーカス
脚本ジョナサン・ヘイルズ
製作リック・マッカラム
音楽ジョン・ウィリアムズ
キャスト
ユアン・マクレガー
ナタリー・ポートマン
ヘイデン・クリステンセン
クリストファー・リー/サミュエル・L・ジャクソン/イアン・マクダーミド
フランク・オズ(as Yoda)
アンソニー・ダニエルズ(as C-3PO)/ケニー・ベイカー(as R2-D2)
公式サイト
http://www.starwars.com/episode-ii/

 ………………。えーと、わたくしのスタイルとしてまず、映画のとっかかりの部分を説明させていただいてからどんな映画だったか、自分なりの感想を述べていく、てのを常としてるワケなんですが、はてこの映画、そのとっかかりをどう説明したもんだかハタと困ってしまった。無理矢理ツカミを作ってみるならこんな感じか。

 幼いスカイウォーカーの活躍などで通商連合とその背後に潜むシスの暗黒騎士たちの陰謀を辛うじて食い止めることができたのは10年前。共和国内の腐敗と軋轢はその後も好転することはなかった。今やかつてのジェダイ騎士、ドゥーク伯爵が提唱する分離主義に共鳴する惑星は数千の規模に膨れあがっていた。いまや分離主義者勢力への対抗策として、共和国側にも強力な軍隊が必要である、という動議が議会に提出される情勢。かつてのナブー女王にして共和国元老員の一員となっていたパドメ・アミダラは、何があっても武力による衝突だけは避けるべきであると考え、この動議への反対票を投じるため主星コルサントへと向かう。だがすでに、彼女を亡き者にしようとする動きは急速に彼女に迫っていたのだ………。って感じかなあ。自分で書いてても訳わからんけど。

 というわけで、とっかかりからして意味不明なこの映画、その後も「スジ」っちゅーものを全くいい加減に考えて作ったとした思えない映画になってしまっているんであった。いくら字幕が戸田奈津子でも、それだけでこの映画がここまで何やってんだか判らん映画にはなるまい。つまりはハナからお話っちゅーものを軽く見ているとしか思えないんだな。何よりそれが不満。

 仮にもエピソードⅠには、一人の少年の、少年時代からの訣別、という一本芯になるテーマがあった。でも今度の映画にはそういう"芯"になるものが何もない。不良少年とお姫様の恋物語と、なんだか判らんヤクザのシマの取り合いを少々上品にしたようなお話が平行に(絶妙のタイミングで交差することもなく)語られていくだけのものだ。ストーリーを山場へと盛り上げていこうと努力した形跡がなんにもない。上映時間142分は確かに長い映画だが、体感時間は3時間を超える感じがした。退屈なのだよこれ(すいません途中で耐えられず寝てしまいました。アナキンとパドメがタトゥイーンに向かうあたり)。

 情状酌量の余地はあるのだ。勢いだけで熱狂できたエピソードⅣと同じ事を、今はできやしないんだってのは痛いほど判る。でも、だったらなおのこと、映画としての完成度で勝負しなくちゃいけないのではないのかな。エピソードⅣ〜Ⅵまでは勢いで乗り切れたものを、今度は映画としての完成度で乗り切って見せようとしなくちゃ嘘でしょう、って感じ。ここに人間ドラマを持ち込むのは間違いじゃないと思うけど、その持ち込み方のスキありまくりな体たらくに頭抱えてしまう。あげく出てくるのはいろんな映画の出来の悪いオマージュ、ってのはちょっとなあ。

 わたしゃ基本的にスター・ウォーズ信者なんですけどね、でもさすがにこれはちょっとなあ。エピソードⅠのほうが、まだしも"ワンダー"があったと思うよ。出来がズタボロ、ってほどではないだけに、各所でのもう一歩(ときどき二歩)の詰めの甘さと、妙にこの先の(ゲーム化などの)マーケティングを見据えた映画作りに面白くないものを感じてしまう。

 お話を多少軽くみてもいいのは、勢いで押し切れた第二部だけの話なのだよ。それからもう20年が経ってるんだ。もうその手は通用しないのだ、って意識をもう少ししっかり持って欲しいのだけどな。

 最後になりましたが、この(ホイルス星系誌の)世界がこんなになっちゃった第一級戦犯は、ジャージャー・ピンクスである、ということでよろしいか?>ルーカス卿

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